日間ランキングとかでほぼ毎日投稿してる方々は何者なんですかねえ…
次からバトルになるといいな…
エンジュジムはマツバさんの自宅兼用だそうだ。住み込みのジムトレーナーもいるらしい。俺もその中で生活するので必然的に他の人とも顔を合わせる。
その度に挨拶をするのだが、反応はだいたい2つほどになる。
「何故駆け出しのトレーナーなんかをジムに置く?」
「最近はトレーナーズスクールや現役のトレーナーから学ぼうとせずに飛び出していく子達ばかりだから、あなたは勉強熱心ねえ」
口に出して言われたり言われなかったりだが、誰もが不思議そうな顔をしていた。しかし概ね好意的なようで少し安心だ。ただ、見た目が子供だからか、礼儀正しいねえと言って飴をくれる人が多かった。エンジュジムは歳のいったイタコさんがほとんどだからね。でも地理的には飴ちゃんをくれるのはコガネシティ民ではないのか?
コガネジム…ミルタンク…うっ頭が…。よし、忘れよう。今からマツバさんの初心者講義なのだ。集中せずにはいられない。ポケモンについて知ることは(うろ覚えの)ゲーム上でのことだけだから、ちゃんと勉強しないとな。
「じゃあいきなり理論的なことばっかり言っても面白くないだろうし、君のポケモンについて詳しく知ろうか」
ゴースを出して、と言われたのでボールから出すとゴースは眠そうに大きなあくびをした。昼間はゴースの眠る時間らしい。だろうね。
「見ての通りゴースは夜行性だ。トレーナーと一緒にいれば自然と昼にも行動するようになるんだ。ゴースが合わせてくれる。これは進化した後や他のゴーストタイプもほぼ同じ」
「ゴーストタイプは昼に本気を出せないんですか?」
「出せないことはないけど、確かに十全に力を出すのは難しいね。洞窟なんかの暗い場所なら昼でも動き回るんだけれど」
だからジムの中が薄暗いのか、と言うとマツバさんは頷く。本当は真っ暗にしたいけどチャレンジャーが…とそのまま愚痴も口に出している。
真っ暗だとチャレンジャーはジム戦どころじゃないもんね。
暗いところで力を発揮、昼は雨の日の大佐、っと。要点を持っていた白紙に書き込む。これもレポート…研究結果をまとめたものだから使い方は間違っていない。むしろゲームの中では何を書いていたんだ。
「それからゴーストタイプは総じていたずらっ子だ。驚かせたり、物をとったり。君のゴースはどうかな?」
俺はゴースを見る。目覚めつつも寝ぼけているのか、俺の頭の周りをぐるぐると回っている。やがてそれにも疲れたと言わんばかりに俺の股座に嵌る。もぞもぞ動くがいたずらの雰囲気はない。甘えているらしい。
「甘えん坊なのかな、マツバさん」
「…いや甘えてはいるけど、もしかするとこのゴース、生まれたばかりなのかもしれない」
「どうしてそう思うんです?」
「少し小さい気がするんだ。ちょっと待って」
そう言ってマツバさんは腰のベルトからボールを取り外し中にいるポケモンを外へ繰り出す。赤い光線の中でてきたのはゴースだった。
「ほら見てごらん。僕のゴースは通常サイズだ。それに比べて君のゴースは少し小さいだろう」
2体はよく見るまでもなく一回りほど差があった。そんなに差が出るの?俺のゴースの1.2倍くらいあるじゃん。
「確かに小さいですね。ポケモンって同じ種類でもサイズの差がこんなにあるんですか」
「野生だとよくあることだね」
ゲームではシステム上戦闘に関係するステータス以外のパラメータ、ポケモン図鑑に記されているはずの身長、体重に差はない。魚釣りのゲームならばあるだろうが、ポケモンにはない。
世の中にはめちゃくちゃ大きなキャタピーとか、手のひらサイズのカイリューとかいるんだろうか。例えにちょっと無理がありそうだが、いたら面白そうだな。
「君のゴースみたいに生まれたばかりとか、食料が取るのが下手な個体なら多少小さかったりするけど、ポケモン協会が定めた平均値から大きく逸脱することはないかな」
「なんだ、人間大のキャタピーはいないのか…」
残念ながら妄想の中にしかいないようだ。ところでポケモン協会ってなんだろう。ゲームにあったかな。既出だとしても覚えていないのだが。マツバさんに尋ねると少し驚かれた。
「ポケモン協会を知らないのかい?協会はポケモンに関する規定を決めたり、トレーナー情報の管理をしたりしている。トレーナーカードを発行してる機関って言ったら身近に感じるかな」
ポケモンの、ポケモントレーナーの法的機関って感じかな。そりゃポケモンと密接に暮らしている世界だし、そういった管理するところが無い方が不自然だな。
「話を戻すけど、生まれたばかりなら近くに親のポケモンか、タマゴを孵化させたトレーナーがいるとは思わないかい?」
「確かに。でもコイツは独りでしたよ」
敏感な方ではないから俺の見逃しかもしれないが、少なくとも俺にはあの時ゴース以外の生き物はいなかったと把握している。
「それにコイツからボールに入ってきたんですよ。よく考えたら警戒心のかけらもねえな?」
あの無邪気さ(ゴーストに無邪気もないだろうとは突っ込まない)なら生まれたばかりというのも納得できる。頬をつついてやるとゴースは少し嫌そうに身をよじった。
「…ふむ、あの辺りに何かあったかもしれないな。後で調査しておこう。じゃあ気を取り直してゴーストタイプ講義の続きだ。
トレーナーになるならタイプ相性は覚えなくちゃいけないよ。詰め込まなくていいから、ゴーストタイプの相性だけでも覚えよう。
君のゴースはどのタイプが弱点かわかるかな?」
げっ、タイプ相性か…あんまり覚えてないんだよな…。薄っすらと残っている記憶から情報を探り出す。え〜っと…
「ゴーストタイプ…でしたっけ?」
「うん、正解。ゴーストタイプにはゴーストタイプが効きやすい。これは知ってたか。じゃあ他には?」
と言われてもゴースト以外ってわからないぞ…いやかみつくとかかみくだくとかよく効いてたな。なら悪も効くのか。
あれやこれやと問答しながら知識を詰め込んでいく。ゴースってどくも持ってたっけ…忘れてた…。しっかりレポートに書いておこう。俺は忘れっぽいんだ。
少なくともゴースに関する情報だけは詰め込めた気がする。
初めてのポケモン講義は学校での勉強よりは楽しかった。今日はもう終わりだといってマツバさんは立ち上がる。そういえばジム戦とかはなかったのだろうか。俺がマツバさんを拘束してしまっているから不安だ。
「ありがとうございました。ところで今日ってジム戦はなかったんですか?ほぼ一日中付き合ってもらいましたが…」
「ん?ああ、昨日と今日は休みを取ってたんだ。明日からはジム戦を受け付けてるよ。」
君も挑戦してみる?と聞かれたので丁重に断っておいた。ジムリーダーにも休みがあったか。長期の休暇は無理そうだな。
明日からは実践を交えつつ、手の空いたイタコさんたちが教えてくれるそうだ。ゴースはどうあがいてもまだ弱い。技を覚えて戦い方も学んでいこう。その辺は未知数の世界だ。
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ただ7月下旬から8月上旬までの間はリアルの都合で更新が滞ると思います。ごめんなさい