6話を投稿してから9日以上立ってるんだよなぁ…申し訳ございません。は、八月中には完結させたいなぁと思っているので許して下さい!
かなり間が空いたのに今回は短いです。あと内容も薄っぺらいです。すいません……m(_ _)m
ではどうぞ。
私は焦っていた。
「早く」、「早く」、と変わらない速度で走るタクシーに苛立ちを覚え、それが足を通じて貧乏ゆすりとなって現れている。
腕に掛けているのは先日、想くんが置いていった想くんの鞄だ。自然と握る手に力が入る。
「お待たせ致しました。相俣大学付属病院です」
「ありがとうございます!お釣りはいりません!」
雑にお札をキャッシュトレイに起き、荒々しくドアを開ける。そのまま駆け足で病院内へ入り、周りの人の視線など無視してカウンターへ向かう。
「ここに入院している想く、影山想さんは何号室ですか!?」
「え、ええっと影山さんのご友人さんでしょうか?」
「っ、仕事の同僚です!それで彼は!?」
「しょ、少々お待ち下さい!………お待たせしました、影山さんの病室は44号室です。面会の手続きを致しますので面接者カードの記入を……ってちょっとお客様!?カードに記入をー!」
「すみません!!急いでるので!!!」
全く理由になっていない言葉を大声で発して先程教えて貰った病室へ向かって走る。
エレベーターを待つ時間も煩わしく、階段を全速力で駆け抜ける。途中散歩中の入院患者や付き添いの看護婦の人達に驚かれたが構うことなく走る。
数分間走った後やっと辿り着いた1番上の階の橋の部屋にある病室、ナンバープレートには『44』、その下には『影山 想』と書かれている。
私は一呼吸置いて扉に手をかけた。
「想くん!!!」
「ひぅわっ!?ってまりなさんですか…驚かせないで下さいよ……」
「美咲ちゃん……?……そっか、そう言えば君が連絡してくれたんだったっけ…」
美咲ちゃんはショートヘアーにトレードマークの帽子を被っていつも通り気だるげな表情をしている。ただその顔はどこか疲労が見て取れる。床に落ちたブランケットを見るに眠っていたのだろう。
「まさか美咲ちゃん、丸一日ここにいてくれたの?」
「えぇまあ…黒服の人達が影山さんのスマホの連絡先を調べて親交のあった人達と連絡を取ろうとしたんですけど…皆さんとは少し距離が離れてたのと連絡を取れる時間帯では無かったので…仕方なくあたしとこころで影山さんの付き添いをする事になったんです」
美咲ちゃんが目を向ける。その方向を見てみるとそこには想くんの隣で寝ているこころちゃんがいた。
「…取り敢えずこころちゃんがそこで寝ている理由も含めて、電話で話しきれなかった事を教えてくれる?」
「はい。じゃあまず私が影山さんを見つけた時のことから話しますね……」
◆
「確か影山さんだっけ……?大丈夫ですか!?影山さん!!」
返事が無い…体温も低い……昔テレビで見た知識だと確か雨などによって一定以上体温が低下すると肺炎などの重い病気になってしまう危険性があるとか…かなりうろ覚えだがそんな感じだったはずだ。
冷たくなりすぎている…これはまずいと思ったあたしは119では無くこころに電話をした。
『はいもしもし美咲?どうしたの?』
「こころ!かげ…知り合いが倒れてるの!しかもかなり危ない状態、ここから一番近い病院まで車をまわしてほしいの!!」
『よく分からないけど分かったわ!!黒岩!車を用意して!』
黒岩さんとは弦巻家の黒服の人たちをまとめている黒服の人であたしがよくミッシェル絡みのことで相談する相談相手だ。
こころが黒服の人に頼んだのだろう。電話口から小さくだが「かしこまりました」と言う声が聞こえた。
あたしはこころが来る前に影山さんを雨を防げる場所へ移動させようとした。幸いにもここは通学路、バス停が近くにあり、バス待ち場の小さな小屋に影山さんを連れて移動した。
それから3分も経たないうちにこころと黒服さんが乗った弦巻家御用達の黒塗りのリムジンがやって来た。
こんな時は救急車よりこころに頼んだ方が早い、あたしの経験則から出した答えは間違っていなかった。
「美咲!迎えに来たわよ!」
「ありがとこころ。すみません黒岩さん、この人を運ぶの手伝って貰えますか?」
「はい、おまかせください」
そう言うと黒岩さんは軽々と影山さんを持ち上げて濡れている体を毛布で包み込み、後ろの席に寝そべらせた。
「あら?美咲、この人って影山じゃない。一体どうしてこんな所で寝ていたの?」
「それは…あたしも分かんないよ。でも道の真ん中で倒れてて体も冷たかったし…救急車呼ぶよりこころを呼んだ方かなんとかしてくれると思ったから…」
「いい判断だと思います、美咲様。ここから1番近い病院は相俣大学付属病院ですが、あそこの救急車がここまで来るのは今の天候、距離を考えると最低でも10分はかかるはずなので。それなら
黒岩さんは運転席に乗り込みシートベルトを着用しながらそう話す。
「ではこころ様、美咲様。かなり飛ばすのでシートベルトをしっかりとして掴まっていて下さい」
「え、うわぁ!!?」
「久しぶりね!黒岩のこの運転は!!黒岩!もっともっと飛ばしなさい!」
「かしこまりました」
ギャギャギャと大きなタイヤ音を鳴らして道路を爆走するリムジン。こころはキャーキャーと笑顔で騒いでいるがあたしは遠心力に振り回されないようにするので必死だ。
そのかいあってか3分もしないうちに相俣大学付属病院へ到着した。途中、とんでもないスピードだったがこれも弦巻財閥がなせる技なのだろう。明らかに法定速度を超えてると思うけど。
黒岩さんが影山さんを抱えて病院内へ入っていく。あたしとこころもそれについて行く。
「急患です。院長を呼んでください」
「え、ええ…?すみません、まず手続きを踏まなければならないので……」
「弦巻財閥の者です。急いで下さい」
弦巻財閥の者、その言葉を聞いたナースさんは一気に顔を青ざめさせて大慌てで院内電話をかけ始めた。
1分も経たずに院長らしき人物が緊急担架を押してきた看護婦さん三人と一緒にやって来た。
「お待たせ致しました!院長の槙原です!患者をこちらへ!」
黒岩さんが影山さんを緊急担架に乗せると看護婦さん達は担架を押して移動を始める。それにあたし達もついて行く。
「あの…影山さんは大丈夫なんですか?」
「……かなり衰弱しています。正直に言いますと、生命に関わるくらい危ないです」
「!?そう、ですか……」
「ですが最善を尽くしますので、お連れの方は待合室でお待ち下さい。それと
「それなら
そう言って黒岩さんは外へ出て行った。あたしとこころは取り残されてしまったので取り敢えず指定された待合室へ向かう。
あたし達は影山さんの手術が終わるまで待っていた。結局、終わったのは日付が変わってからだったが。
その後で影山さんの御両親やまりなさんに連絡をしたと言うわけだ。
◆
「……とまあこんな感じですね」
「そうだったの…ありがとう、美咲ちゃん」
美咲ちゃんからの話を聞いてお礼を言う。
「ところで想くんのご両親は?連絡がついてるならもうここに来ててもおかしくないと思うんだけど…」
「それは
私が疑問を聞くと黒岩さんが病室に入ってきた。
「影山様の御両親との連絡は取れたのですが、何分この大雨でして…移動が困難な様です。あちらの方でも避難勧告が出されてるようで簡単に動けそうにない状況だと……」
「うん……あら…美咲?どうして私の部屋にいるの?」
黒岩さんの話が終わると同時にこころちゃんが目を覚ました。まだ寝ぼけているようで目元を擦っている。
「おはようこころ。それとここはアンタの部屋じゃないよ。影山さんの病室」
「ああそうだったわね。それで影山は?大丈夫なの?」
「そうだね。結局、想くんはどうなってるの?」
「…………」
こころちゃんの言葉に同調して美咲ちゃんに聞く。美咲ちゃんは顔を曇らせて俯く。
まさか、と嫌なイメージが頭に浮かぶ。
「美咲様からお話されるのはお辛いでしょうから
「後遺症………」
後遺症と言うワードに嫌なイメージがどんどん悪い方向に加速していく。
「後遺症と言いましても少しばかり咳の数が多くなる程度の物らしいのでそこまで危惧するものでは無い、と先生は仰られてました」
「そうなんですか…あれ?なら何で美咲ちゃんはそんな暗い表情をしてるの…?」
黒岩さんは一瞬口を噤んだがすぐに表示を取り繕い、口を開いた。
「…影山様は精神に深い傷を負っていたらしく……統合失調症の陰性症状、それによる昏睡状態に陥っています。今のところ、回復の目処は無いとの事です…」
その言葉を聞いた私の腕から、想くんの鞄が滑り落ちた。
◆
「昏睡、状態?あは、アハハ…想くんが…?何で、なんでよ。想くんが何したって言うのよ……」
「ま、まりなさん。しっかりして下さい!」
黒岩さんから話を聞いたまりなさんの様子がおかしい。目の焦点が合わなくなってるし、頭を抱えて俯いている。
無理も無い、か…。まりなさんはあたしらとは違って影山さんとはかなり長い付き合いだろうし…実際、仲も良好だった。
1度しか会ったことのない人が倒れたってだけなのにあたしも結構なショック受けてるもん…。
こころも空気を読んでるのかさっきから黙っているし……。
「黒岩っ!」
「はっ、なんでしょうこころ様」
とか思ってたらいきなり大声で黒岩さんを呼んだ。
「影山を助けてあげてちょうだい!」
いつもみたいに腰に手を当てて、太陽のような笑顔でそう言った。
呆然としていたまりなさんもこころの方を向いて顔を上げる。
こころは影山さんを見ながら更に言葉を続ける。
「影山!まだ貴方から埋め合わせをしてもらってないじゃない!約束したんだから貴方が埋め合わせをする前に死んじゃうなんて許さないわ!それにあの時なんで私のことを怖がってたのか理由を聞いてなかったし、それもちゃんと教えて貰わなくちゃスッキリしないもの。だから黒岩、影山を助けてちょうだい!」
「かしこまりました。では直ぐに手配します」
それだけ言うと黒岩さんは電話を片手に病室から出て行った。
「え、えっと……こころちゃん、想くんは助かるの?」
こころの捲し立てるような発言に二人揃って呆気に取られていたが、先に回復したまりなさんがこころに尋ねる。
あたしも黒岩さんと一緒に先生の話を聞いたけど…影山さんが自力で起きる確率は天文学的数字、それこそ奇跡でも起こらない限り有り得ないって言ってたのを覚えている。
「さあ?そこまでは分からないわ。けど、信じていれば、諦めなければ大丈夫じゃないかしら?」
クルリとあたし達の方に向き直ったこころは自信満々に笑みを浮かべて腕を組んだ。
「ねぇ、知ってるかしら?」
あたし達の不安を吹き飛ばすような眩しい笑顔。
「奇跡って起こるものじゃなくて起こすものらしいわよ!!」
何故かその言葉を聞いたあたしは、不思議と安心感を覚えた。
7話もたつのに未だに登場しない薫さんとはぐみちゃん。ごめんね。
と言うか前回の某有名アニメの所、速攻で皆にバレてて笑った。日向くんの原型は『た』しか無いんだけどなぁ…?(そこじゃない)
あとこころちゃんが若干キャラ崩壊。こんなこと言うキャラじゃないよね…。今更ですがこの小説のバンドリキャラは原作とは若干違うのでお読みになる際は気を付けてください。無理だな、と感じたら直ぐにブラウザバックすることをオススメします。(遅い)
あとUAが15000を、お気に入りが500を超えました。これも皆様のおかげです!ありがとうございます!有り難や有り難や……。
それでは評価と感想を付けてくださった方々です!
☆10の評価を付けてくださった
『わんころん』様。
☆9の評価を付けてくださった
『森の人』様、『猫魈になりたい』様、『パスタにしよう』様、『黒き太刀風の二刀流霧夜』様、『赤点回避艦隊』様。
☆8の評価を付けてくださった
『河ちゃん』様。
☆7の評価を付けてくださった
『Bibaru』様。
☆2の評価を付けてくださった
『Rei2』様。
☆1の評価を付けてくださった
『蒼之条』様。
6話に感想を付けてくださった
『紀伊』様、『瞬殺のストライカー』様、『零七』様、『Pad2』様。
評価ありがとうございます!!評価と感想は続きを書く励みになります!!
さあさあ残り2話程度!張り切って書いていきますよー!なるべく早く投稿出来るように頑張ります!
1週間は超えないといいなぁ……。