やはり彼女が帰ってくるのは間違いなくまちがっている 作:マッキーガイア
放課後、昨日と同じように俺たちは奉仕部に向かっていた。
まだ日が落ちるのが遅いため太陽がまだ高い位置に居る。携帯の温度計を見るともう38度という猛熱。そんな日にクーラーも無い部室に行くのはただの拷問でしかないが行かなければそれはそれで地獄が始まる。うん、逃げるという選択肢がもう無いね!!
隣を一緒に歩いているエルフェも汗だくになっている。というか、昨日からエルフェと離れてる描写が無いというのが気になるがまぁ、もういい加減諦めた
「日本の夏ってなんでこんなに蒸し暑いんですか......なんか気持ち悪いです」
「本当だよ。はぁ、もう帰っていいかな?帰っていいかな?」
そう文句を言いながら地獄に向かう。
「せんぱーい♪」
すると、あざとい声が聞こえてくる
俺は溜息を吐き今いる位置から少し横にずれた。
さっきの位置から風を感じた。
ズザザザザザザザz
「ふぁ!?」
いきなり出てきた陰にエルフェは驚いく。
そこに横たわっていたのは少し茶髪がかった髪の見る限り一年生の女子。
「......はぁ、なんだよ一色?」
そこにはこの総武高校生徒会長の“一色 いろは”のあわれもない姿があった
「あ、生徒会長さん」
エルフェはやっとの思いで彼女の事を思い出す。
「......せんぱーい、なんで避けるんですか?あ、こんにちはリーラ先輩。」
やっとの思いで立ち上がった一色がうなだれながらそう言う。
「避けるに決まってるだろ。第一考えてもみろお前のタックルで俺が傷ついたらどうすんだ?後、暑苦しくてかなわん。」
「私の方はどうでもいいですかぁ?」
「俺は自分が一番なの。」
プクーと頬を膨らませながら俺を睨む一色。
なんかゴミを見るような目で俺を見るエルフェ。
えっと...俺が悪いの?
「まぁ、先輩はそう言う人ですしね。」
諦め口調で一色がそう言う。やっぱ俺が悪いんだ?
「で?一色何の用だ?お前が俺に意味もなく会いに来るとは思えんのだが......」
「ああ、忘れてました。平塚先生から伝言いただいているんでした。じゃあ、伝えますね。
コホン『比企谷、今日は部活は休部にしようと思う。今年最高温度であのクーラー無しの地獄に君のような引きこもりが耐えられるとは思えんしね。雪ノ下や由比ヶ浜からは私から言っておこう』だそうです。」
何気に似ていた一色の平塚先生の真似を見て少しびっくりしてから。すぐ正気を取り戻し話の内容を思い出す。
「あ、ああ分かった。OK」
「はい♪では私生徒会に戻るんで!あ、今度の生徒会の荷物運び手伝いお願いします!」
「ああ、分かった分かった」
「ふふ♪よろしくお願いしますね~」
そう笑いながら一色は生徒会室へ戻っていった。うん、あざとい
するとエルフェが少し驚きながら呆気に捕らえていたのを思い出した。
「大丈夫か?」
「え、ええ。なんか、嵐みたいな人でしたね。」
「ああ、キャラ崩壊も甚だしいというか......いや何言ってんだ俺は?一色はいつもあんな感じだったろ?」
俺は自分にそう言い聞かせ。自分のポジションを再確認する。
そう言えば今日は休部なんだっけ。
「お前今日なにか用あるか?」
「え?無いですけど。」
「じゃあ、夕飯食べてくか?聞きたいこともあるし。」
分かっている。こんな言葉俺に似合うわけがない。だが、一つだけどうしても気になって仕方ないことがある。気にはなっているが否定されることを承知で聞いている......
「え?良いですよ。」
はい、昨日今日2日付き添ってただけで分かる。こいつ結構ガードが緩い。
「その~良いのか?俺、男だぞ?普通こういう時って大体の返答は「無理」か、「死ね」だろ?お前大丈夫か?そのうち変な男に騙されたりして〇〇とかあったりしないよな?」
「死ねって......大丈夫ですよ。ハチ君ですもんむしろハチ君ならh......」
「やめんしゃい!!」
エルフェが何か言いかけたところで俺は口を封じた。
これ以上〇〇〇やら〇〇やらは出したくない!!それに俺のメンタルに傷が付く。
「と、とりあえずっ。今夜の買い出し行くから付いてくるか?」
「はい!!分かりました!!」
間も開けずに正定を言うエルフェに困惑しつつ校舎玄関に向かって歩み出した。
☆ ☆ ☆
買い物が終わりビニール袋を持ちながら。夜道を歩く。ここに居る人は俺とエルフェだけ。
「—――――――でね。雪ノ下さんがそこで...」
エルフェのたわいもない話を軽くうなずきながら俺は聞く。
ふと街灯の下で俺は足を止めた。
するとエルフェは俺の方を振り向く。“これだけはどうしても聞かなければならない。”俺は自分自身にそう言い聞かせる。
そして俺は口を開いて尋ねた。
「なぁ、エルフェ......お前は大丈夫なのか?」
言った言葉がうまく自分に突き刺さる
彼女は軽く驚いたように「え?」と呟いた。
「聞いたんだろ?俺の話。」
......俺の話、つまり今まで俺がやらかしてきた事の数々。文化祭、修学旅行などの俺の害悪。これは俺の中では間違ったことをしたつもりはないが他人からしてみればただの害悪でしかない話。
「........................」
「一応言っておく。あの話は全部本当だ。」
俺は釘を刺す。
「......ハチ君はなんであんなことしたの?」
震える声で彼女は聞く。
今にも泣きそうな顔で彼女は自分の唇を噛む。
彼女の目から少し涙が零れ落ちる。
それでも俺は言わなくてはならない
「俺は――――――――――――
彼女は俺に背を向け走り出していた。
暗闇に光る雫が落ちて行く。
これは俺への罰だ今までの報いだ。俺の中の何かが壊れる。いやとっくに壊れていたのか......気付くのが遅かったのか?......いや
「......これでよかったんだ」
一言。俺はただ彼女の背中を見守った。
《そして彼らの関係はまた振出しに戻る。》
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