インフィニット・ストラトス 転生者は双子の姉   作:夜光・陽炎

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IS学園突入!やっと本編だよ


IS学園編・始まりの時間
第十三話・IS学園入学!最高に『ハイ』ってやつだああああああああ!!あっははははははは!!


「全員揃ってますねー。それじゃあSHR(ショートホームルーム)はじめますよー」

 

‥‥どうしてこうなった。

ほんと、どうしてこうなったんだ?

 

黒板の前でにっこりと微笑む女性担任。名前は山田真耶と言う(さっき自己紹介したので)。

身長やや低め、傍から見たら中学生か?と思うほどである。そして眼鏡‥‥なんだろうな。小学校の里奈先生を思い出すな。

 

いや、そんな事はどうでもいい。なんで俺がここにいるかという問題だ

 

「それでは皆さん、一年間よろしくお願いしますね」

 

そんな言葉は俺の耳には入らない。だって、『俺以外のクラスメイトは全員女子なのだから』

 

教師が自己紹介しているのに、生徒は全然反応が無い。

だが、そんな事は気にしていられない

 

「じゃ、じゃあ自己紹介をお願いします。えっと、出席番号順で」

 

気まずい、すっこく気まずい。もう心臓がアラートを鳴らしているよ。

緊張なんかとうの昔に過ぎている。これは重圧だ

 

「ううっ‥‥ほんと。なんで俺だけ‥‥」

 

ここは『IS学園』。

アラスカ条約(正式名称は、「IS運用協定」。IS条約とも呼ばれる。軍事転用が可能になったISの取引などを規制すると同時に、ISの技術を独占的に保有していた日本への情報開示とその共有を定めた協定。IS学園もこの協定に基づいて設置されている)に基づいて日本に設置された、IS操縦者育成用の特殊国立高等学校。操縦者に限らず専門のメカニックなど、ISに関連する人材はほぼこの学園で育成される。また、学園の土地はあらゆる国家機関に属さず、いかなる国家や組織であろうと学園の関係者に対して一切の干渉が許されないという国際規約があり、それ故に他国のISとの比較や新技術の試験にも適しており、そういう面では重宝されている―――と、ネットで書いてあった。

 

そしてISとは、正式名称「インフィニット・ストラトス」。宇宙空間での活動を想定し、開発されたマルチフォーム・スーツ。開発当初は注目されなかったが、「とある頭がいかれた姉妹」が事件を起こし、世界的に注目された「兵器」だ。

そう、本当なら宇宙空間での活動での使用するはずだったのだが、従来の兵器を凌駕する圧倒的な性能が世界中に知れ渡ることとなり飛行パワード・スーツとして軍事転用が始まり、各国の抑止力の要がISに移っていった

 

しかし、このIS。ある「欠点」がある。女性にしか動かせず、それが原因でこの世界は女尊男卑の世の中になってしまった。はずなのだが――――

 

――――なんで、『男』の俺がこの学園にいるんだッ!!

 

心の中で叫んでも、誰も応えてくれない。そう、俺は『男』の身でありながら、ISを動かしてしまったのだ。

 

「‥‥‥‥‥‥」

 

何かしらの救いを求め、二人の『幼馴染』に視線を向ける。

 

しかし、薄情な事に幼馴染の篠ノ之 箒(しののの ほうき)はふいっと窓に視線を逸らした。そして、もう一人、藍更 詩織(あいさら しおり)こと篠ノ之 凪紗(しののの なぎさ)は。寝ていた。机に足をクロスして乗せ、椅子を傾けながら。最悪だ。っていうかなんで俺と同じ男子制服なんだよ

 

一年ぶりに日本に帰ってきたと思ったら、日本政府に保護され行方がわからなくなっていたが、まさか再会するとは思わなかった。箒も同様だ

 

「えーと、『あ』からですね。‥‥あいさら、藍更詩織さん」

 

勿論、返事は無い。だって熟睡中なのだから。

 

「え、ええ?どうしよう‥‥藍更さん。藍更さん!」

 

叫んでも起きない。まずい、これでは前に進まない。しかも真耶先生が涙目になっている。もうマジ泣き寸前だ。おい、起きてやれよ

 

その時、ドアが開き、白い閃光が走った。

閃光はまっすぐ詩織もとい凪紗へと向かい、頭へと直撃する―――直前で指で挟み、慣性を相殺した。

よく見ると、手に挟んだ物はチョーク。それを閃光の発生源へと指で軽く投げた。と思いきや、先ほどより二倍以上の速度で進み、衝撃波(ソニックブーム)発生させながら俺の目の前を通り過ぎて行った。

直後、ゴガァッ!!と何かが砕けた音が耳に届いた。

 

これがわずかコンマ二秒で起きた事だった。常人ならまず見えないだろう。だが、俺は鍛え方が違うのでなんとか見えた。

 

ドアから一人の『教師』が入ってくる。その人物は見覚えどころか完全に知り合いだった

 

「‥‥入学式初日の授業で昼寝とは、いい度胸だな?」

 

「‥‥んな乱暴な起こし方しないでくださいよ。私じゃ無かったら死んでますよ?」

 

あんな事があっても暢気な『人外種』二匹。もはや人間の領域の限界を極めた者だろう。ISが束になっても二十機以上無いと安心が出来ないどころか許されない。あきらかに次元が違うと感じる。

 

しかも、その教師は、俺の『姉』織斑 千冬(おりむら ちふゆ)だった。

称号・世界最強(ブリュンヒルデ)を最初に獲得した世界最強の人類でもある

 

―――え?なんで千冬姉が?一ヶ月に一回しか‥‥って、この前一回しか会わなかった俺の姉が?

 

「お前だからやったんだ。今度やったら少々『躾』をするぞ?」

 

「へぇ~?『パーティー(喧嘩)』ならよろこんで」

 

完全に度肝を抜かす会話だった。一体何を話しているんだと自分に言い聞かせたくなる。認めたくないから

 

「お、織斑先生。会議は‥‥」

 

「ああ、先ほど終了した。すまなかったな山田君。仕事を押し付けてしまって」

 

「い、いえっ。副担任ですから、これぐらいはしないと」

 

さっきの涙目はどこに行ったのやら。千冬姉が来たから安心したのか?

 

「諸君、私が織斑千冬だ。お前たちを一年で使える操縦士にするのが仕事だ。私の言う事は聞け。そして『出来ない』と言っても意味は無い『出来ない』じゃなくて『出来る』ようにするのが私の務めだからな。逆らってもいいが、これは君らのためにやる事だ。良く考えて喋れ。以上だ」

 

なんという無茶振り。これこそ織斑千冬。伊達に一年も教官やってない

 

「キャ――――――!千冬様、本物の千冬様よ!」

 

「私ファンです!」

 

「お姉さまにあこがれてこの学園に来たんです!北九州から!」

 

おいおい、こんなんでIS学園は入れんのか?よく通したな試験官

 

「あの千冬様にご指導いただけるなんて光栄ですっ!」

 

「私、お姉さまのためなら死ねます!」

 

きゃーきゃー騒ぐ女子に、凪紗がいらいらしていた。昔からうるさいのが嫌いなのだ、彼女は

千冬姉もうっとうしそうな目で女子たちを睨んでいる。

 

「少しは静かにしろ。入学初日からこんなに騒ぐやつは中学でもいないぞ。この馬鹿者どもめ」

 

「あーくっそ。うるせぇな‥‥静かに出来ないのか女子という生物は‥‥」

 

最後の台詞は小声でしゃべってよく聞こえなかったが、明らかに女子の口調ではなかった。小学の頃でもたまに男みたいな口調をしてい時期があったな。まだ治っていないのか?

 

しかし、これで静かになったと思いきや

 

「きゃああああっ!お姉様!もっと叱って!罵って!」

 

「でも時には飴を!」

 

「そしてつけあがらないようにして!」

 

この言葉に二人がもっと苛立つ。いや、俺だって苛立つよ。しかし、二人がキレたらもう世界の終わりだと言っても過言ではない。だって、俺は二人の『本気』を見たことが無い。いつも『手加減』しているので実力が計り知れないのだ。少なくとも百分の一ぐらいセーブしているのではないだろうか?いや、言い過ぎか

 

「‥‥まあいい、自己紹介の再開をしてくれ山田君」

 

さすがに大人なので、このまま怒ったりはしない。浮かび出ていた血管マークが引っ込むのが見えたような気がする。

 

「え、ええ。それでは、藍更詩織さん」

 

「‥‥面倒だな」

 

面倒くさそうに椅子から立ち上がる。

 

「ああ、それと藍更。『本名』でしろよ?今更隠す必要もないし、どうせいつかはバレるからな」

 

「‥‥わかりました」

 

え?本名?と思っている者が何人もいた。当然。藍更詩織というのは『偽名』。本名は―――

 

「‥‥篠ノ之凪紗。十六歳です。名前ぐらいは知っている人が沢山いると思いますから。まあ、名前で呼んでください。趣味は鍛錬、開発。好きなもの、刀。特技、ISの改造。コアのメンテナンス。以上」

 

それだけを言い、すとんと座った。

 

これがどれだけの衝撃発言だろうか。いきなり目の前に爆弾を落とされたような気分になっているはず。証拠に皆目を丸くしていた。

 

「‥‥え?篠ノ之凪紗って‥‥もう一人の」

 

「IS‥‥開発者?」

 

「‥‥嘘」

 

クラスがざわつき始めた。うるさくは無いが、本人は面倒だ、と呟いている

そしてチャイムが狙ったようなタイミングで鳴った

 

「静かにしろ。これでSHRは終わりだ。諸君らには半月でISの基礎知識を覚えてもらう。その後は実習だが、これも半月で覚えてもらう。いいか、いいなら返事をしろ。よくなくても返事をしろ。以上」

 

最後の最後に千冬姉の鬼的発言によってまとめられた。

 

 

 

ああ‥‥不幸だ

 

 

 

 




シリアスでも最後の最後にネタでしめる私はなんだろう?w
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