インフィニット・ストラトス 転生者は双子の姉   作:夜光・陽炎

15 / 55
ふう、宿題が、多いよパトラッシュ。もう、ゴールしていいよね


第十五話・凪紗「ISなんて足枷だぜ(キリッ」&おまけの終わり。ありがとうございました。朴念仁め、死ねぇ!!

「――――であるからにして、ISの基本的な運用は現時点で国家の認証が必要であり、枠内を逸脱したIS運用をした場合は、刑法によって罰せられ―――」

 

「……ふぁ~っ……」

 

もう知っていることを何回も聞かせられるというのはこういうことか。教科書なんてクソの役にも立たないし。そもそも学校に来る必要があったのだろうか?どうせなら教師にしてもらった方が楽だったかも

 

と、心の中で愚痴を漏らしながら大人しく山田先生の話を聞く。今、黒い腕輪、『黒騎士』のコアを、今後作る専用機、『黒桜(くろざくら)』のコアに移植しようとシステムを全面カットしている最中だ。これが完了すれば後は直接取り出して移植するだけだが……

 

「―――さん。藍更さん」

 

「ん?」

 

作業中に急に呼ばれたので、上手く聞き取れなかったらしい。

あれだ、集中すると周りの声が聞こえなくなる、みたいな

ついでに、なんで『篠ノ之』ではなく『藍更』なのかというと、データ上私は『藍更詩織』となっている。ハッキングされてもデータが露出しないようにするためだとかなんとか。IS学園って独自のクローバルネットシステムを経由しているのでハッキングされる心配は無いはずなのだが、『念のため』らしい

 

「はい、なんでしょう?」

 

「え~と……教科書のp12を呼んで欲しいいんですが……」

 

「ああ、はい―――ISスーツとは、ISを効率的に運用するための専用衣装。体を動かす際に筋肉から出る電気信号等を増幅してISに伝達するが、必ずしも必要ではなく、一般の衣服でも十分使用が可能であり、スーツはあくまで効率よく操縦者のデータをISに伝達するための―――」

 

教科書に書いてあるものをスラスラ読む。教科書など必要ないんだが、自分の言葉でやると生徒の理解がなぁ~……

 

「―――そして、そのデータを基に操縦者への最適化(フィッティング)を行い、反応速度を高め、操縦者の体に沿った動きを………ん?」

 

一つの事に気がついた。一夏が女子のノートを見ようとしているのだ。何やってんだあいつ

 

「……おい、織斑……あー、一夏」

 

残念ながら、このクラスに織斑は『三人』いる。勿論、織斑兄弟たちだ。円夏は端っこの席なのであまり女子が集れなかったので話題にはなっていない。それと、編集者が「どこで入れればいいのかよくわからん」とコメントしていたので今まであまり登場していなかったのだろう。大丈夫、きっと今後は出番増えるよ。おお、メメタァ

 

「え!?いや、えーと……」

 

「どうした、女子のノート覗いたりして」

 

「い、いやぁ……そのぉ……」

 

視線を泳がせている。いや、まさか、そんなわけないよね

 

「お、織斑くん。わからないところでもあるんですか?」

 

山田先生が一夏をフォローする。先生としては当たり前だが、その生徒が問題なんですよねぇ~……

 

「……ほ」

 

「ほ?」

 

「ほとんど全部わかりません」

 

ズトーン。と、女子の大半がずっこけた。

予想が的中した事により、私も数秒はフリーズ状態だったよ。ここわかんないとか、ネットでも見ろよ。全部載ってるぞ?

 

「え……。ぜ、全部、ですか……?」

 

山田先生の顔が困り顔100%で引きつった。一夏。お前馬鹿だろ。いや、馬鹿だったか

 

「え、えっと……織斑くん以外で、今の段階がわからない人は、どれぐらいいますか?」

 

私に取っては、これ以上阿呆な質問は無い。生みの親が子供の事をわからないとか、冗談でも笑えないよ。

しかも、空気はシーンとしており、手を挙げる馬鹿野郎は一人もいない。一夏、お前と私以外は全員筆記テスト受けてんだぞ。

 

「……織斑、入学式の参考書は読んだか?」

 

教室の端で控えていた千冬さんが訊いて来る。

 

「古い電話帳と間違えて捨てました」

 

それに正直に答える大馬鹿野郎は、パアンッ!!と脳天を出席薄アタックが襲う。一般人なら全然効かないが、千冬さんなら話が別だ。よく壊れないな出席薄

 

「必読と書いてあっただろうが馬鹿」

 

ああ、こんな事ならドイツなんて行くんじゃ無かったよ畜生。忘れていた。こいつが子供の頃から発揮した『天然&馬鹿』のステータスを!

 

「後で再発行するから、一週間か二週間で読破しろ」

 

「ちょ、ちょっと待って!あの厚さは―――」

 

「『やれ』。いいな?」

 

「……はい」

 

最後は気迫で押し負け、強引に承諾された一夏はこちらに救いを求めてくる。

口パクで

 

(助けてくれ!)

 

(だが断る)

 

(ちくしょおおおおおおおおおお!!)

 

 

                  ◆     ◆     ◆

 

 

 

二時限目しゅーりょー

 

いやー、やっと終わった。

 

授業はわかっているので暇だわ、私のせいで空気重いわ(開発者だから&少々の覇気という名のバリア)

これが一ヶ月も続くと思うと、この先心配だよ。読者のみんなー、オラに元気を分けてくれー

 

はぁ……作業の続きでもやりますか

 

「なあ」

 

「あァン?」

 

いきなり話しかけられたので、つい本音が出てしまったよ。私のキャラぶれてないよね?

 

「い、いや、凪紗、頼む。ISのこと教えてくれ!」

 

手を合わせて頼みかける一夏。当然

 

「断る↑(オカリンボイズ)」

 

「なんで!?」

 

「『IS』だけを知りたいんなら、『全部』を頭に叩き込む覚悟が必要だぞ?例えば、ISが独自で形成している『人格』の構成や―――」

 

「ま、待て待て!そういうことじゃなくて!」

 

「参考書を読むだけならお前一人でも十分でしょうが。私を巻き込むな」

 

「そんなこと言うなよ!幼馴染だろ!?」

 

「はぁ………」

 

こいつは何でも幼馴染と言えば許されるとでも思っているのか?だとしたら阿呆だな

 

「凪紗、一体お兄ちゃんと何の話をしてるの?」

 

そこに円夏も加わる。よし、救いの女神ktkr

 

「ま、円夏!お前でもいいから勉強教えてくれ!」

 

「え?えーと……私でよければだけど……」

 

「よし!やった!」

 

「でも、教えられる時間が限られているよ?休み時間とか、食事の時間しか」

 

「……そうだった」

 

がくんと膝を突く一夏。かっこ悪い

 

「ちょっと、よろしくて?」

 

「はい?」

 

「え?」

 

「んぁあ~??」

 

また急に声を掛けられたので、素の声を出してしまった。だれだよ全く

そこには、金髪ロールの『いかにも』ブルジョワな感じの女子がいた。誰だこいつ?

 

「訊いてます?お返事は?」

 

「う~ん?きいてるよぉ~?」

 

だら~んとしながら返事をする。あー、眠たい

 

「まあ!なんですの、その腑抜けた声は。わたくしに話しかけられるだけでも光栄なのですから、それ相応の態度と言うものが―――」

 

うるさいな~。

いつも人の上に立とうとする奴。苦手だよ

 

「あーもう、なんだよ、いきなり現れて」

 

「わり、俺、お前が誰だか知らないし」

 

「ちょ、二人とも……」

 

自己紹介は私しかやらなかったせいで、このクラスのほとんどの名前を知らない。覚える気も無いが

 

「わたくしを知らない?このセシリア・オルコットを?イギリスの代表候補生にして、入試主席のこのわたくしを!?」

 

セシリア・オルコット……セシリア……あ、思い出した。たしか、代表候補生の一人にして、この女たらしの犠牲者№2だっけ?

 

「あ、質問いいか?」

 

「ふん。下々のものの要求に応えるのも貴族の務めですわ。よろしくてよ」

 

「代表候補生って、何?」

 

カタタッ!

 

「あ、あ、あ……」

 

「あ?」

 

「あなたっ、本気でおっしゃいますのっ!?」

 

「ま、まあまあ落ち着こうよセシリア」

 

円夏は以前から面識があるらしく、彼女の怒りを収めようとしていた

 

「おう、知らん」

 

「お、お兄ちゃん!」

 

火に油、というのはこのことらしい。しかも油じゃなくてガソリンだったよ

 

「………」

 

絶句したのか冷静になったのか、頭を痛そうにこめかみを指で押さえている。私も押さえているよ

 

「こんのド阿呆……」

 

「信じられない、信じられませんわ。極東の島国というのは、こうまでも未開の地なのかしら。常識ですわよ、常識。テレビが置いてないのかしら……」

 

「ごめん、こいつだけだから」

 

「お前ら、さっきから俺に酷くないか?」

 

お前が馬鹿だからだよ

 

「で、代表候補生って?」

 

「国家IS操縦者の、その候補生として選出されるエリートのことですわ。……単語から想像したら普通わかるでしょうに」

 

全く正論だよ。こいつには考える脳が無いのか

 

「そのこのクラスに居る代表候補生はわたくしと、円夏さんの二人だけ。おわかりですの?」

 

「希少ってことか?」

 

「そのとおり。まさに、選ばれた人間ですの」

 

さきほどから円夏が苦笑している。こんな兄を持つ妹は苦労しそうだよ

しかし、セシリアの発言には間違いがある

 

「残念。ここに居る代表候補生は『三人』だよ」

 

「え?」

 

そう、もう一人代表候補生がいるのだ。その人物は―――

 

「改めて自己紹介するよ。藍更詩織、十六歳。日本代表候補生の一人だよ」

 

「なっ!?」

 

さすがに誰にも言っていないので、円夏までも驚愕した

 

「そ、そうでしたの。ま、まあ、わたくしと比べれば、私のほうが―――」

 

「まっ、今なら訓練機で世界最強の称号とって来るけど」

 

「……は?」

 

「代表候補生程度なら……生身で十分か。いや、むしろハンデ込みのほうが―――」

 

「あ、あ、あなた、本気でおっしゃっていますの!?」

 

「冗談でこんなこと言うほどお気楽な人じゃないよ」

 

「んなっ……!?」

 

人外(私たち)は、人というものすら越えている。バケモノというものだ。私は約十二歳でそれを破った。

『人の限界』すら越えた『人外の限界』の領域に達しているのだ、私は。今になって父の言葉がようやくわかったよ。今の私は『孤独』だ

 

話を戻すが、IS一機程度なら一夏でも生身で勝てるだろう。あいつはダイアモンドより固いからな。空中戦になったら話しは別だが。

 

「そ、そんなことできるわけ無いでしょう!いきなり人の言葉をさえぎらないで下さる!?」

 

「できるんだよ。世界で約五人はいるよ。そんな『バケモノ』どもが」

 

セシリアの表情は絶句を通り越して呆れている。たしかにばかげた話だ

 

「全く、世界で始めてISを動かした男で円夏さんの兄だと聞いて期待していたのに、これで期待が外れてしまいましたわ。さらに開発者は頭がいかれているとは……」

 

「俺に何かを期待しても困るんだがな……」

 

「ISなんて作った時点で頭がいかれているとは思わないの?」

 

「………もういいですわ。後で来ます。座りましょう、円夏さん」

 

「せ、セシリア……」

 

キーンコーンカーンコーン

 

またまた狙ったようにチャイムが鳴る。

 

来なくていいよ。と思ったのは内緒

 

 

 

 

 

おまけ3(終)

 

中学の頃

 

 

ういーっす、凪紗でーす

 

今、五反田の家にいます。四人(一夏、私、円夏、鈴)で押し寄せたら、快く向かい入れてくれました。その時の台詞が「我が世の春が来たああああああ!!!」ですよ。何考えてんのか

 

で、現在ゲームやってます。なにかって?ボ〇バーマンですよ

 

「いよっしゃー!嵌めたぜ!」

 

「あっ、てめえ、一夏!爆弾で閉じ込めんのは―――おいーっ!」

 

デレデレデーン。はい脱落。残っているのは後二人。私と一夏。女子組三人は(弾の妹の蘭込み)は、トランプやってます。

 

「えーと、コレかな……」

 

「よし!やった!」

 

「あ、ジョーカー」

 

ババ抜きだったよ。面白いから別にいいが

 

「これでお前だけ……報酬の昼飯オゴリは誰かな?くっくっく」

 

そう、昼飯をだれがおごるかゲームで決めているのだ。ゲームに勝ったらおごる奴を選択できるというルールで

 

「よし、ファイヤーゲット!喰らえや!」

 

「甘いよ」

 

爆発の炎をギリギリ回避。予め設置した時限爆弾の射程に入ったのを見て、すぐにボタンを連打

四つの爆弾が爆発し、一夏のアバターを炎が囲む

 

デレデレデーン

 

「おまっ!?きたねぇぞ!」

 

「爆弾檻使ったお前に言われたくない」

 

「くっそう……」

 

と言うわけで私の勝ち。いぇーい

女子組ももう少しで決着が付きそうだった

 

「やったー!上がり!」

 

鈴が上がった。後は蘭と円夏だけ

 

「むーん……」

 

「くむむ……」

 

二人とも苦悶の表情。そして、円夏がカードを引く

 

「……あ、揃った」

 

「ま、負けました……」

 

勝者、円夏。報酬として

 

「えーと、この店のご飯を食べられるんだっけ?」

 

「はい、私が作るんですが……」

 

今日は休日で、店長が出かけているらしい。なので蘭が作ることになったのだ

そおして、代金を支払う奴を私が決めるんだが……

 

「……」

 

「……」

 

一夏と鈴が必死に目を逸らしている。よほど払いたくないんだろうか。そんなことされるとさぁ

 

「一夏と鈴で」

 

「はあっ!?」

「なんでよ!?」

 

余計にやりたくなっちゃうんだよねー(笑)

 

「勝者の特権ってやつかな?」

 

「な、なんだよそれ……」

 

「そ、そうよ!どうせなら一夏一人で支払わせなさいよ!」

 

「あはは、やだなぁ~。一人の負担を軽減するために二人選んだじゃァないかぁ~」

 

「うおっ……!」

 

「うっ……」

 

「いやなら、ジャンケンでもすれば?ハイリスクハイリターンだよ?」

 

「「い、いや、遠慮します……」」

 

 

 

と、これで話はまとまったのであった。しかし、鈴の選択権により、私も払うことになった

 

 

 

「いやー、やっぱカツ丼うまいなー」

 

「そうだな……お金が減らなければな」

 

「以下同文よ、ああ、財布……」

 

うわっはっは。勝利した後のご飯美味しいよ。くけけけけ

 

「お口にあって何よりです。どうですか、一夏さん?」

 

「うん?ああ、上手いよ、この魚焼き定食」

 

「そ、そうですか。よかったぁー」

 

今まで見た中で最高のスマイルの蘭ちゃん。くっそ、こいつにはもったいない

 

「おい、一夏。お前彼女とかつくんねぇの?」

 

「ちょ、バカ!?」

 

「あ、アンタ!何言って―――」

 

「いや、作る気はさらさらないぞ?」

 

その言葉で、二人はじっと一夏を睨む

 

「いや、だって、俺そんな暇ねーよ。アルバイトとかあるし、そもそも俺なんかに女性が振り向いてくれるわけ無いだろ?」

 

……こいつ、無意識で言ってんなら、恨まれるよ。主に男性から

 

「てめえっ……この裏切り者がぁっ!」

 

弾が涙しながら店を出て行く。この言葉は深く傷を作っただろう

 

「ん?どうしたんだあいつ?」

 

「……お兄ちゃん、いつか本当に恨まれるよ?」

 

「は?」

 

こんの……朴念仁にも程があるぞコルゥアッ!殴りてぇ

 

「ああ、そうだ、また今度作ってくれよな、蘭」

 

「え?あ、は、はい!」

 

ああ、蘭。こいつはもう手遅れだ。せめて別の彼氏を作ってくれ

 

「ねえ、一夏。アンタって料理上手な子がすきなの?」

 

「え?いや、まあ、できるんならできるでいいけど……」

 

「そ、そう(よし!今日から修行開始よ!こいつの朴念仁ごとハートを貫いて見せるわ!)」

 

犠牲者がまた一人、増えるのであった。

 

 

 

「……こんな兄を持つと大変だね」

 

「……うん、ほんとだよ」

 

 

 

終わり♪

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。