インフィニット・ストラトス 転生者は双子の姉 作:夜光・陽炎
「なんなんだあの女は!?」
「なんですのあの女子!?」
開口一口目がこれだった。
よほど鈴のことが気に掛かったのだろう。たしかに登場早々主人公に八極拳を喰らわせるヒロインがどこにいるんだ、と言う話だが。
しかし、私と千冬さんの喧嘩のことは誰も突っ込まないのか。途中で一夏と円夏で止められたことは余談だが
女の嫉妬は国を滅ぼすというが、この二人は本当ににしかねない
「あのさぁ……私腹減ったんだけど」
「そうだぞ。俺も腹減ったし、話なら飯食いながらでも話せるだろ?」
「くぬぬ……まぁ、そういうのならいいが」
「た、確かにそうですわね。ええ、うん」
へーいへい。さっさといきましょうか。腹の虫が鳴る前に。
そのほかの取り巻き(女子)とぞろぞろ学食に移動した。
私は券売機で……親子丼でいいか、と思いながらボタンを押そうとしたが―――
「待たせてんじゃないわー!一夏コラァ!」
「ごふぇっ!?」
「うおっ!?」
どかーん!とコミカルな音を立てながら、一夏の背中にとび蹴りを喰らわせた人物はそれはそれはもうもう今朝会ったばかりの転入生、鈴だった。
そして、吹っ飛ばされた一夏の体が腕にぶつかり、狙いがやや逸れてしまった。結果、親子丼ではなく、隣のチャーハンになってしまうという事実。
「鈴、何やってんの……?」
倒れている一夏は無視して素早く食券を回収する。
私の視線の先には頭にラーメンの入ったどんぶりを頭に乗せている鈴の姿が映った
「まったくぅ……なんでこんなに待たせるのよ。乙女の約束に遅刻は許されないわよ?」
「約束していないし、そもそも乙女ってガラなの?」
「う、うっさいわね!いいでしょうが!」
そんな会話の中でもさりげなくカウンターの向こうにいるおばちゃんに食券を渡す。
ていうか、頭のラーメンこぼさないの?と思ってしまうほどの芸だった。中国で何を習ってきたんだお前は
「お、まえなぁ……とび蹴り&無視はひどくねえか?」
よろよろと立ち上がり、当然文句を言ってくる一夏。確かにさっきのはひどいと思う。え?私のほうがひどい?ヤダナー、一夏は丈夫だからいいんDEATHYO
「とりあえず、そこどいてくれ。食券出せないし、通行人の邪魔だぞ」
「へいへーい。あいっかわらず真面目だねー、面白くない」
激しく同感。こいつは面白くない。何かこう……「鈴ちゃぁ~ん!」とか叫んでルパンダイブとか笑を取りに来ないか?
「つか、なんで頭にラーメン乗せてんだ……あ、頭いてえ、すまん円夏、肩貸してくれ」
「頭でもぶつけたの?保健室行かないと」
「いや、いいよ。心配してくれてありがとな」
「あ、う、うん」
……
「こいつのシスコンっぷりは治ってないわけね。千冬さんは相変わらずでしょうけど」
「なんだろうね……円夏がどんどんブラコンになっていく気がしてきたよ」
三兄弟合わせてシスコンブラコンって……カオス極まりないよ。
と、冗談はそこまでにして
「にしても、久しぶりだな。確か丸一年になるのか。元気してたか?」
「鈴ちゃんが元気じゃなかったら雨でも降るんじゃないかと……」
「ま、円夏……励ましているのかしてないのかわかりづらい」
ま、なんていうか……悪意は無いんだよね。きっと
「あー、コホンコホン」
「ンンッ!ンッ!一夏さん?注文の品、出来てましてよ?」
大げさというより、わざとらしく大きく咳き込んだ箒とセシリアに会話が中断され、同時に上手そうな臭いが鼻を入り込んだ
カウンターに置かれた鯖の塩焼きと、シンプルな組み合わせのチャーハンだ。湯気が立っていてより食欲をそそる。
いやー、一ヶ月ぐらい前はまともな食事も取れなかったからここの食事には舌が踊るよ、ホント
「む、向こうにテーブルが空いてるな。行こうぜ」
鈴を含めた全員い促した。つか、なんでこんないるんだよ……
そしてすぐにテーブルにつく。
「鈴、いつ日本に帰ってきたんだ?おばさん元気か?いつ代表候補生になったんだ?」
「質問ばっかしないでよ。アンタこそなんでIS使えるのよ」
やはり空白の一年が気になったのだろうか、一夏はお構い無しに質問を投げかけている
しかし、そんなやりとりの見逃すヒロイン(笑)の二人ではなく
「一夏、そろそろどういう関係か教えて欲しいのだが」
「そうですわ!一夏さん、まさかそちらの肩と付き合――」
セシリアの地雷発言が出る直前、別の言葉でその言葉はかき消された。だが、待っていたのは更なる爆弾発言だった
「待て、なぜ姉さんが親しそうなんだ?ずっとあの町に滞在していたわけではあるまいし」
「……あー」
そういえば全然話していなかった。一夏の家に保護してもらった事や一緒の小学校に通って(偵察という形でだが)いることも。
いや、そんなに大きい問題じゃないから話す必要は無いかなーって思ったんだけど、これはちょっと……
「えーと、実は―――」
「ん?詩織は一緒の小学校に通ってたから親しいのは当然でしょ?」
「んなあぁっ!?」
え、ちょ、空気を読んで発言してくれよ!
やばい……今の発言で一気に箒とセシリアがヒートアップしている
「ど、どどど、ど、どういうことだ姉さん!?!?六年間世界各地に逃げ回っているのではなかったのか!?!?」
「いや、確かに束姉さんは逃げ回っていたけど私は―――」
「ちょ、ちょっと待ってください!一緒の学校に通っていたならば近くに移住していたはず、一体どこに………まさか」
「そのまさかよ。こいつ一夏の家に居候していたのよ」
「なぁぁぁんだとおぉぉぉぉぉおお!?!?!?」
パァァン!とテーブルを両手で壊しそうな勢いで叩きつけ立ち上がる箒。その周りには黒い光が漂っていた
まさか……怒りのスーパーモップ人―――ってなんのこっちゃ
「姉さん……まさか、同居中に一夏に、あんなことやこんなことまで……!?」
「やってない!やってないから!なんでいきなりそっち方面にいっちゃったの!?」
「そ、それでは、円夏さんにあんなことや、こんなことや……そんなことまでも!?」
「やってないって言っているでしょ!?!?いい加減そっち方面から離れてよ!」
この二人は私を何だと思っているんだ?私そんなに肉食に見える?私意外とベジタリアンだよ?
とりあえず怒りの叫びで場の空気がクールダウンしたところで、話の方向を立て直すことにした
だがチャーハンが冷めそうだったので、皿を持って一気にスプーンで口に放り込む
「ンガッ、ンアアッ、ガーッ(※食べている音)」
「うわぁ……豪快」
と、鋭いツッコミを頂いたところで、平らげた皿をガン、とテーブルに置く
「んで、結局何の話だっけ?」
「ああ、えっと、鈴と俺がどんな関係かって話だったよな」
「ええ、そうよ。簡潔に言うと――」
「幼馴染だ」
「………だそうよ。(ジローッ)」
「え?なんで睨んでんの?」
「……乙女心を読まないお兄ちゃんには一生わからないよ、きっと」
「え?そうなの?」
「「「「…………」」」」
全員の視線が一夏に集まっている。これはこれで精神的なダメージになるだろう。
「……なんで睨んでいるんですか?」
「「「「自分で考えろ」」」」
「……はい」
ダメだしされて縮こまる一夏は、なんとなく遊ばれている(悪い意味で)小動物に近い感じだった。
さて、それはどうでもいいとして、さっき発言に一番懸念そうにしたのは他でもない、箒だった
「幼馴染……?」
「あ、ああ。そうだな……箒が引っ越していったのは小四の終わりぐらいだっただろ?鈴が転校してきたのは小五の頭だよ。で、中二の終わり頃には凪紗と同期に母国に帰国しちまったからな、今会ってちょうど一年ぶりだ。あいつともな」
そう言いながら私のほうを指指してくる。
「人を指で指すな」
「グエッ」
軽く額にでこピンを食らわす。お前は人を指で指すなと言われなかったのか
「詩織、アンタも相変わらず一夏に厳しいわねー。アンタはこいつのおかんかっての」
「……否定できない」
これは事実だ。実際千冬さんがいなかったときにはいつも世話をしていたし、実質母親代わりみたいなものでもあった。(精神的な意味でも)
「いてて……で、鈴、こいつが前話した幼馴染だ。小学生からのなじみで、俺の通っていた剣術道場の娘」
「へえ……よろしくね」
「ああ。こちらこそ」
そう言っていながらも両者の間で花火が散っている。うん、友情っていいねー
「ンンンッ!わたくしの存在を忘れてもらっては困りますわ。中国代表候補生、
「……アンタ誰?」
「なっ!?わたくしはイギリス代表候補生、セシリア・オルコットでしてよ!?ま、まさかご存じないのですか?」
「YES。だって他の国とか興味ないし。ここ以外は」
「な、ななな、な、なな………!?」
言葉に詰まりながら顔を赤くしているセシリア、その気になっているお前の姿はお笑いだったZE☆(パラ〇スボイズ)
どーせ一夏は「ゆでたこみたい」とか言いそうだが、さすがにこの場で言うほどKYではないだろう、とお茶を飲みながら二人を眺める
「い、い、いっておきますけど、わたくしはあなたのような方は負けませんわ!」
「あ、そ。でも戦ったら私のほうが勝つかもね。悪いけど、私超強いし」
ウーロン茶を一気飲みしている鈴はこう言った。
しかし、以外にもこの言葉に反応したのは―――私だった
「ほうほうほう。では日本代表候補の私にも勝てるかな?」
「プーーーーッ!!」
飲んでいた茶を噴出した鈴。それは正面に居た私の顔に直撃する。
「……あ、ごめん」
「………いいよ」
テーブルに備え付けられていたティッシュの箱からティッシュを何枚か取り出し顔を拭く。
……生ぬるい
「っていうか、アンタが日本代表候補って……今すぐ代表になってもおかしくないわね」
「いや、政府から『代表や ら な い か♀』って言われて『やらねぇよ』って顔面ストレートぶちかましてやったよ」
「………なんか、恐怖を通り越して呆れるわ、アンタの性格」
「褒め言葉として受け取っておこう」
「褒めてないわよ」
「ま、またわたくしを忘れて……くっ……!」
そんなセシリアを無視して、鈴は何食わぬ顔でラーメンをすする。
「……何食わぬ顔でメシを食う、なんて考えてないよね一夏?」
「え!?なんでバレた!?」
お前のくだらない発想は想像がつくよ。あれ?じゃあ私もくだらない発想を―――いやいや、考えるのはよそう
「あ、そうだ。一夏」
「ん?なんだ、鈴?」
鈴が急に箸を止めて話しかける。
またなんかつまらないことでも考えたのか?と思いきや、予想ははずれだった
「アンタ、クラス代表になったんだって?」
「お、おう。成り行きでな」
……なぜこっちを見る。私は何も悪くない
「ふ~ん……」
鈴はどんぶりごと残ったスープをワンショット(一気飲み)する。さっすが我が弟子、やる事がワイルド
「ねえねえ。よかったらISの操縦方法、教えてあげよっか?」
「え?いいのか!?助か―――」
ダンッ!と本日二回……いや、二人同時に叩いたのだから三回目か?まあいいや。箒とセシリアは勢いよく立ち上がった
「一夏に教えるのはこの私だ。貴様はひっこんでろ」
「あなたは二組でしょう!?敵の施しを受けるほどなまってはいませんわ!」
……はあ、また女子のどろどろとした戦いが始まったよ。こんな戦いを見てると頭が痛くなる
「ふ、二人とも……落ち着こうよ、ね?」
天使役の円夏が三人を落ち着かせようとするが、それも一歩遅かった。もはや手か付けられないほどのオーバーヒートをしている
「あたしは一夏に言ってんのよ。関係ない人はすっこんでなさい」
「関係ならある。私は頼まれて教えようとしているのだ」
あああ、どんどんヒートアップしていく。誰か液体窒素でも振りまいてくれ
「一組の代表ですから、一組の人間が教えるのは当然でしょう。あなたこそ、いきなり出てきて、なんて図々しい事を―――」
「後からじゃないけどね。あたしの方が付き合い長いんだし」
「そ、それをいうなら私のほうが早い!」
これいつまで続くんだ……
数分後
「はぁ、はぁ、はぁ……どんだけしつこいのよ全く!いいわよ、譲ってあげる!」
「ふぅ、ふぅ、ふぅ、くくく。私の執念を甘く見てもらっては困る」
……どうでもいい言い争いから数分。やっと決着がついた。頭いたい
「ったく、なんでこんなやつを幼馴染にしてんのよ……ま、いいか、一夏、放課後開けといてよ」
「あ、おい!」
そう呼びかけても暴走列車が止まるはずも無く、後片付けに行ってしまった。これが受難か
「一夏」
「おにいちゃん」
「な、なんだ?助けて―――」
「「ドンマイ」」
「……デスヨネー」
私と円夏も咲きに後片付けに行ってしまう。もう頼みの綱がないとさっとった一夏に待っているものは
「一夏、特訓が終わったら、あの幼馴染とやらのことをじっくり教えてもらおうじゃないか」
「以下同文ですわ。きっちりやってきっちり教えてもらいますからね?」
頭に血管を浮かべている魔王と冥王を相手にすることになった。
その時の言葉は一つしか思い浮かばなかった
「―――ああ、不幸だ」
前回同じく質問受付中。何でも(例外※投稿者個人に対しての質問、無理のある質問(例・この先の展開は何ですか?などの質問はNG)などはスルー)出来るだけお答えします。どんどん書いてください!
……あまり多すぎるとうP主の頭がパンクします(笑)
さーて、無人機戦ではどれだけ暴れるかな?