アマゾンズチャレンジ!~千翼は仮面ライダーになれるのか!?~   作:エボルアマゾン

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お待たせしました。
サイボークになりつつ投稿です。


第11話

「ッ!アマゾン!」

〈NE・O〉

 

唐突に振るわれた右腕を腕ごと押さえ込むようにして拘束する。

 

「お前、いきなり何を!」

「・・・どけ」

「なんなんだ・・・!どうしてイユを!」

 

オメガが狙ったのは俺じゃなくてイユだった。でもどうして・・・?

組み付いた腕ごと体を押し込み、座り込んだままのイユから距離を取る。

そのままオメガの腹部に前蹴りを叩き込み、さらに後ろに下がらせる。

 

「どうしてイユを狙うんだ!」

「・・・彼女がシグマタイプだからだ」

「・・・?」

「そもそもシグマタイプっていうのは、死体に特殊なアマゾン細胞を埋め込んだもので―――」

「あっ、それは知ってます」

「・・・そっか。・・・アマゾンになった彼女の父親を殺したのは僕だ」

「―ッ!じゃあアンタは!」

「彼女が死ぬところを見てる。父親に殺されただけでも辛いはずなのに、死んだ後も兵器として利用されてる。何も感じない体に改造されて」

 

この人・・・!淡々と語ってるけど攻撃が全然当たらない・・・!拳も蹴りも上手く力を逸らされてる!

 

「だから、眠らせる。それが僕の役目だから」

「―――!ハアァ!」

 

アームカッターによる一撃は同じくアームカッターで受け止められる。

 

「―――!」

「・・・!」

 

ギリギリと金属音を立てながらカッター同士が擦れ合う。よし、パワーだけなら負けてない!このまま一気に押し切れば・・・!

唐突に体が前に倒れた。・・・押し合っていた腕を引いて、こっちの体勢を崩したのか!まずい・・・!

 

「ハアァ!」

「ガッ―――!」

 

体勢を崩し、無防備になった腹にオメガの脚が突き刺さる。鞭のようにしなる蹴りをもろに食らい、俺は壁際まで吹き飛ばされた。

ぐぬぬ・・・やっぱ連戦はキツい・・・。倒すのは無理でも何とか追い払わないと・・・!

体勢を立て直し、オメガを再度視界に納める。幸いな事に追撃は無かった。・・・この人、なんでここに来たんだ・・・?

 

「なあ、アンタ―――」

「悠・・・!」

「―!?美月!」

 

オメガとイユの間に割り込むように走り寄って来た人は、そのまま銃身が異様に短く太い銃をオメガに向け構えた。あれ・・・?黒崎隊に女性隊員っていたっけ?

オメガは自身に銃を突きつける女性隊員に驚いたようなそぶりを見せ・・・変身を解除した。

知り合いなのか・・・ハッ!これはまさか!

 

「美月、どうして・・・!」

「言ってたでしょ『戦う選択肢は有りだ』って・・・これが、私の選択」

「痴情のもつれってヤツか・・・!昼ドラ的展開・・・!」

「ちょっと静かにしてて。・・・美月、僕を殺すために・・・」

「・・・もし、そうする必要があるなら、私が・・・」

 

複雑な関係なのか・・・。あの人はどこか嬉しそうだし、美月さん?も決意を秘めた表情をしてる。

 

「この銃弾は特別性だから、アマゾンでも確実に粉砕する・・・大人しく私たちに従って」

 

あのピカピカしてるおもちゃみたいなのそんなに強いのか・・・俺とかイユって必要ないんじゃ・・・?いきなりリストラの危機・・・?

まあ、このままあの人が投降してくれればラッキーなんだけど。・・・色々聞きたいこともあるし・・・。

そう考えながら成り行きも見守っていると、昼ドラ空間にイユがエントリーしてきた。・・・え、なんで?

美月さん?も驚いたのか、真横を通り過ぎるイユを呆然と見送るだけ。

ボロボロの体を引きずり、ゆっくりあの人に近づいていき・・・膝から崩れ落ちた。

 

「って、イユ!大丈夫じゃないんだから大人しくしてろって!」

 

慌てて駆け寄り、イユを支え起こす。歩みを止めても目線だけはずっとあの人に向けている・・・まさか!

 

「三角関係だったのか・・・!?やっぱり昼ドラ・・・!」

「千翼、うるさい。・・・美月、ありがとう。いつかはそれを使ってもらうかもしれない。・・・でも今はまだ」

 

そう言ってこっちを見る。あ、変身したままだった・・・解除っと。

 

「じゃあ、また」

「出来れば来ないでほしいな、アンタ強すぎるもん」

 

俺の素直な感想にあっけにとられたように笑うと、あの人はジャングレイダーに乗って帰っていった。

慌てて美月さん?が追いかけようとするけど、メガネの隊員に止められている。

イユは無言であの人が去って行った方に手を伸ばしている・・・やっぱり、生きてる時の記憶に影響されてるのか?

 

「おい、誰でもいいからこの状況を説明しろ」

 

バトルシーン中に昼ドラが始まっただけだろ。心のチャンネルを切り替えろ。

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

「ご苦労だったね、千翼。想定外のトラブルもあったようだが。まさか水澤悠が現れるとは・・・。彼がイユの前に現れるのはこれで二度目だ・・・ただの偶然では無いだろうね、加納君」

「もう一度、イユの父親について調べるように手配しました」

「相変わらず仕事が早い・・・」

「・・・で、何で俺は局長室に呼ばれたの?」

 

〈4C〉への帰投後、俺は加納さんに局長室まで呼び出された。

 

「実際に水澤悠と交戦した君に色々聞きたくてね。どうだったかね」

「どうって言われても・・・。そうだな、やっぱり強かった。新型のドライバー使ってる分、性能は俺の方が上だったけど、戦い方っていうのかな。こっちの攻撃は上手く流されてカウンターを狙ってるみたいだった」

「なるほど・・・やはりこの五年間でかなり強力になってるようだね」

「あと、気になったんだけど。ずっと手加減されてた気がする」

 

思えば追撃をかけれる場面でも悠さんからの追撃は無かった。それに結構聞いたことには答えてくれてたし。

 

「ふむ・・・となるとやはり狙いはイユだったのか・・・?」

「それは違うと思う。接触自体は多分偶然だよ。イユはアマゾン特有の気配が薄いから。悠さんの察知能力がどの位かは分からないけど、かなり近くに居ないと分からないんじゃ無いかな」

「千翼君が最初に交戦したアマゾンを狙っていたのかもしれません。いずれにせよ、調査は続行いたします」

「頼んだよ加納君。さて千翼、率直に聞くが水澤悠に勝てるかい」

「・・・本気で来られたら厳しいかも。なんか無いの?新開発のパワーアップアイテムとか」

「そうか・・・分かった。強化パーツの研究開発も検討しておくが、当面はイユとの連携で対処してくれ」

「分かった。ああそうだイユのことなんだけど・・・現場で回復する手段があったほうがいいんじゃない?痛みを感じないから限界まで戦い続けるよ、あれ」

「そこがシグマタイプの強みなんだがね・・・そちらも検討しておこう。さて千翼、君はこれから黒崎隊でアマゾンを狩ってもらう。黒崎は気難しい性格をしているが、アマゾンを狩ることにかけては一流だ。上手くやってくれたまえ。加納君」

「では千翼君行きましょうか」

「・・・失礼しましたー」

 

黒崎隊かー。まあどこでもいいんだけど。

 

「あ・・・」

「ん?」

 

局長室から出たところで美月さん?にあった。さっきぶりですね。

 

「どうも、さっきはありがとう。助かりました、えーと美月さん?」

「水澤美月です。よろしくね、千翼君。それで加納さん、私の配属先なんですけど・・・」

 

あれ配属まだ決まってないのか。実戦に出てたからどっかの部隊に所属してるものだと・・・。

 

「彼女が配属されていた青山隊は先ほどの作戦で壊滅してしまいましたから。生き残った隊員は新しい隊に転属となったのです」

「そうなんだ。で、新しい配属先は」

「美月さん、あなたの配属先は黒崎隊となりました。千翼君と同じです。これから待機所に向かうところでした」

「黒崎隊・・・分かりました。同じ隊だね、改めてよろしく」

「えっと、こちらこそよろしく」

「加納さん、後は私が。一緒に挨拶してきます」

「・・・ではお任せします」

 

というわけで美月さんと待機所に向かうことになった。・・・今の内に聞いておこっかな。

 

「あの美月さん、聞きたいことがあるんですけど」

「私と悠のこと?・・・別に三角関係とかじゃ無いよ」

「・・・ごめんなさい、変なこと言っちゃって・・・。それでその名字が一緒なのは・・・」

「私と悠は家族だったの。母が養子として連れてきたのが始まり。その頃は悠がアマゾンだったなんて本人も知らなかったんだけどね」

「家族・・・家族なのに殺すんですか」

 

・・・いけない、また変なこと言っちゃった。アマゾンと人間の家族って聞いてつい・・・。

 

「もしそのときが来たら・・・悠が人間を襲うようになったら、私がって思ってるの。『戦う選択肢は有り』・・・今の私はそう思う」

「凄いな美月さんは・・・辛いこととちゃんと向き合って」

「そんなことないよ。五年前は何も出来なかったから、今度こそはって思ってるだけ。・・・着いたよ」

 

もし母さんが言ったように、父さんが俺を殺しに来たら・・・俺はどうするんだろう・・・?

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

「いつからここはアマゾンの保育所になったんだぁ?」

「局長命令だから。文句は橘に言って。・・・何はともあれよろしく。ガンガン狩るよ」

 

全然歓迎されてないぞー、チームXの雰囲気とは大違いだし。やってけるかなぁ。

 

「チッ、まあいい。んで、水澤美月ぃ?・・・おいおい、あの野座間製薬のお偉い様のお嬢様かよ」

「水澤令華本部長。アマゾン研究の推進者で、しかも自分の遺伝子をアマゾン細胞に組み込んだ実験を行ってます」

 

札森さんが端末のデータを読み上げていく。

美月さんってお嬢様だったのか・・・。道理で品があるっていうかなんて言うか・・・。

けど母親がアマゾン細胞で実験かあ。もしかして悠さんって・・・。

 

「それで生まれたのがさっきのアマゾン、水澤悠ってわけです。養子にしてますので、戸籍上は水澤君のお兄さんにあたりますかね」

 

・・・アマゾンの成長速度を考えると明らかに悠さんの方が年下なんだけどなぁ。俺と十歳も離れてないんじゃ・・・。

 

「あんたのママはあれか?」

「・・・」

 

椅子から立ち上がった黒崎が美月さんに近付きながら問いかける。あれってなんだろう。

 

「マッドローグってヤツか?」

「・・・?」

 

?マッドローグ?・・・狂った悪党?美月さんも他の隊員も首傾げてるし・・・どういう意味・・・!も、もしかして

 

「マッドサイエンティストって言いたかったの?」

「あ・・・!?・・・あんたのママはあれか?マッドサイエンティストってヤツか?」

「いやその間違いを無かったことには出来ないでしょ」

 

ほら隊員の方々も笑い堪えてるし。なにさらっとやり直して無かったことにしようとしてるの?

 

「あはっはっはっはっは!く、黒崎さん、その間違いはヤバいですって・・・!は、腹痛いっす!」

「・・・ふぅだぁもぉりぃ!」

「は、はいすいませんでした・・・くくっ」

 

逆ギレだよめっちゃ怖い。んでめっちゃこっち睨み付けてる・・・目をそらしたら因縁つけられる・・・!間違ったのはお前だろー、なんか文句あんのかコラ―。

 

「ゴホン!・・・母のしてきたことになにか言うつもりはありません。私がここに入ったのも母とは関係ありません」

「・・・はぁ、・・・水澤悠をぶっ殺すとか言ってたが?」

 

ナイス美月さん。この状況でよく言った。

 

「彼が人間の敵だった場合です」

「訓練では圧裂弾の扱いを集中して受けてますね」

「ふん・・・本気ってわけだ」

 

圧裂弾・・・?あのピコピコしてたヤツ?

 

「でもなんなんですかね、水澤悠。一時は死亡説も流れてたのに、急にあらわれて。大学の教授だったイユの父親とも繋がりがあったみたいですし」

「それ調べんのはうちじゃねえ。見つけたら殺るだけだ。・・・というわけで水澤、こいつはお前に預けとく。・・・打てるヤツに渡しとかねえと、意味ねえからなあ・・・?」

 

そう言って黒崎は懐中電灯ぐらいの弾丸を美月さんに手渡した。あれが圧裂弾か、どういう効果なんだろう?

 

「ちょっといいかな。圧裂弾ってなんなの?」

「まあものすごく簡単に言うと、着弾した対象を液体爆薬にして吹き飛ばす」

「液体爆薬にして」

「んで、飛散した液体爆薬が付着したヤツも液体爆薬にして吹き飛ばす。だから人工密集地で使うとアマゾンだけじゃ無く、人間も連鎖的に吹き飛ばしちゃうんだよ」

「なんでそんなヤバいもん作ったんだよ・・・」

「アマゾンをぶっ殺すために決まってんだろ。・・・千翼、お前もここでやるならここのやり方に従ってもらうぞ。ガキ共のお遊びと同じ気分でいられると思うなよ」

「・・・分かってるよ。でも圧裂弾撃つときは言ってね。俺そんな死に方したくないし」

「・・・」

 

ニヤニヤすんなよ。分かったって言ってくれよ・・・。

 

「んじゃ、次の任務があるまで全員待機だ。任務が入り次第、端末に連絡入るようになってるから今の内に飯でも喰ってこい」

 

・・・やっとだ、一日ぶりにご飯にありつける・・・!

 

 

あ、そういえば・・・なんで悠さん、俺の名前知ってたんだろ?

 




カズミンもウツミンもかっこ良かったで・・・!
映画も良かったで・・・!
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