アマゾンズチャレンジ!~千翼は仮面ライダーになれるのか!?~   作:エボルアマゾン

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幻の4C収容時代
サクサク行きたい


第2話

「橘局長、保護された少年はアマゾンと判明しました」

「・・・それは間違いないのかね?」

「ええこの通り、検査結果が出ています」

「なるほどなるほど・・・つまり彼はアマゾンの幼体ということかね」

「おそらくは」

「なら報告にあった、アマゾンに喰われた母親というのは・・・」

「そこまでは・・・本人の意識が戻り次第聞き取りを行う予定です」

「任せるよ・・・あーそうだ、例の新型レジスター。彼に付けておいてくれ。

万が一ということもある。獣には首輪が必要だ。そうだろう、加納君?」

「―――ええ、そのように」

 

 

 

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ぐるりと周りを見渡す。

白い壁。白い天井。白いライト。白いクッション。

 

「・・・どこここ?」

 

視線を下げればいつもとは違う白い服

 

「・・・なにこれ?」

 

よし、落ち着こう。もうこれ3回目だ。

周りを調べようと立ち上がると、うわぁまた・・・

 

「背が伸びてる・・・」

 

アマゾンに、なったから?

頭に乗せようと左手を上げると、違和感がある。

そでをまくり上げると二の腕に鳥の頭がくっついてた。

 

「えっ、なにこれ」

 

赤と銀のメタリックな鳥の横顔・・・か、かっこいい・・・!

あっでもこれ腕に直接刺さってるのか・・・ちょっと痛いな。

 

「目が覚めましたか」

「!だ、だれ?」

 

い、いつの間にか人がいた・・・!

銀色の腕時計を付けて同じ色のケースを持った、黒いスーツにめがねの男の人・・・。

その後ろに二人、手に黒いグローブを付け迷彩柄の服を着た男の人。一人は白いいにおいのする箱を持ってる。

 

「驚かせてしまい申し訳ありません。

ご安心を。我々は君を保護した者です」

「ほ、保護?」

「ええ君を傷つけるつもりはありません

ですので―――そのクッションの山から出てきてくれませんか」

 

即席のクッションバリケードから抜け出し、めがねの人に向き直る。

保護っていてたけどこの人たち一体・・・?

 

「では改めまして。

初めまして、私は〈特定有害生物対策センター〉通称〈4C〉の局長秘書『加納 省吾』と申します。

こちら、名刺となります」

「加納さん・・・?えっとはじめまして、ちひろです」

「ちひろ君、よろしくお願いします。

こちらお近づきの印に・・・」

 

そう言って後ろの人から白い箱を受け取った加納さんは、キビキビとした動きでおれに近づき箱を差し出してきた。

受け取って箱を開けると、中には―――

 

「フライドチキンです。

空腹だと思ったので・・・何せ丸3日も眠り続けていましたから。

まずは腹ごしらえから、どうぞ召し上がってください」

 

そう言われて空腹に気づいた。3日も寝てたとか、ここはどこかとか聞きたいことは一杯あったけど―――。

 

「―――いただきます」

 

食欲(アマゾンの本能)には逆らえない。

 

 

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「ごちそう、さまでした」

 

フライドチキンっていうのは初めて食べたけど、すごく、おいしかったぁ。

サクサクとした衣にジューシーな鶏肉。それにスパイス。3日ぶりの食事だった事もあるけれど、夢中になっちゃった。

 

「お粗末様でした。

ではこれより君に対して聞き取り調査を行います。

ああ、お二人は退出してください」

「で、ですが、彼と二人きりになるのは―――」

「銃で武装した大人がいれば警戒して情報を聞き出しづらくなりますので」

「・・・わかりました。

ですが、何かあればすぐに」

「ええ、わかっています」

 

そういって後ろにいた二人は部屋から出て行った。

 

「ではちひろ君これより聞き取りを開始します。

まずこちらの質問に答えください。

その後現状の説明をいたします。

ああ、それと言いたくないことがあれば黙っていても構いませんが、お勧めはしません。」

「は、はい」

「では、まず君の名前は」

 

「鷹山 千翼です。

千のつばさで千翼です」

 

「鷹、山、―――では君の父親の名前は」

「鷹山 仁です」

 

そう言うと加納さんは驚いたように―驚いてるよね?表情全然変わらないから分かりづらいけど!

 

「加納さん?」

「―――失礼しました、質問を続けます。

君はアマゾンですよね、母親も?」

「おれはアマゾンだけど、かあさんは人間だよ」

 

その後もどうしてあそこいたのか、どういう暮らしをしてたのか、人を食ったことはあるかという質問が続いた。

そして質問の後に、おれの現状が説明された。

 

〈4C〉はアマゾンを狩る組織であること。

あそこにはアマゾンを追って行き着いたこと。

人間の姿になったおれを保護し、水色のアマゾンと戦闘になったこと。

そしてー

 

「あいつは、逃げたんですか」

「ええ、手傷は負わせたものの逃走を許してしまい―――

君の母親はあのアマゾンに」

「あいつが、アイツがッ、かあさんを―――!」

 

怒りで体が熱くなる。蒸気を上げるほど体が熱くなり―

 

「千翼君、落ち着いてください、千翼君ッ!」

「―――ッあ・・・」

 

「ご、ごめんなさい」

「いえ、気持ちは分かります。

ですがここでは、無闇にアマゾン態にならないように」

 

加納さんはハンカチで鼻と口を押さえながらそういった。

おれ、臭うのかな。

 

「・・・おれ、臭います?」

「いえ、そういうわけでは。

私の癖です」

 

癖だそうです。―――よかった。

 

「ではこれからのことを説明します。

―――ですがその前に幾つか約束してほしいことがあります」

「約束?」

「ええ。

―――君は父親の名前を知らない、ということにしてほしいのです」

「え?ど、どうして―――」

「理由は幾つかありますが、君の身を守る為というのが大きいです」

 

おれを守る?一体どうして・・・?

 

「先ほど我々は君を保護したといいましたが、ここはアマゾンを狩る組織。

君がアマゾンと人間の間に生まれた存在となると、実験動物(モルモット)にされる可能性が極めて高くなります」

「おれを実験動物(モルモット)に!?」

「ええ、おそらくは。

ですが君と私が黙っていればそうはなりません。

それと―――」

 

「君が約束を守ってくれれば、ここを脱走する手助けをしましょう」

「―なっ、なんで!?」

 

ばれてる!?

 

「母親の仇が生きていると聞いて明らかに様子が変わりましたから。

ですが今すぐにとはいきません。

こちらにも都合がありますから」

「都合?」

 

都合―ここでアマゾンの研究に付き合うこと。

おれの左腕に取り付けられたアマゾンの食人衝動をおさえる腕輪〈ネオアマゾンズレジスター〉や、対アマゾン用の武器などをここでは作ってるらしい。

脱走する際にそれらの一部を渡してくれるらしい。

その代わりにおれは実験に協力する。生きたアマゾンは貴重だからって。

その提案を、おれは―――

 

 

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「なるほど、分かった。

ご苦労だったね加納君」

「いえ」

「しかし人間に拾われたアマゾンか・・・。

物好きな人間もいた者だ、人喰いの猛獣と家族ごっことはね」

「今のところ千翼に積極的な食人衝動は見られません。通常の食事でも問題ないほどに」

「では腕輪の投薬量は今のままで。

そうだな、後で私も顔を合わせておこう。彼は今どこに?」

「部屋で研究員から明日以降のスケジュール説明を受けています」

 

 

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「―――以上が保護したアマゾンの詳細になります」

 

 

「―――はい、鷹山仁は今でも生きていると思われます」

 

 

「―――いえ、悠君の行方は未だ」

 

 

「―――はい、引き続き調査を続けます」

 

 

「―――失礼します、本部長」

 

 

 

 

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―――それから

 

「君が千翼か。私は『橘 雄吾』。

ここ〈4C〉の局長だ、よろしく」

「タチバナチョチョー?」

「きょ・く・ちょ・う・だ」

「ああ、加納さんが言ってた人か。

研究員の人と一緒にいたからドクターかと」

「局長だよ。

まあ、今日は顔見せだけだ。

これからパトロンの方々とゴルフでね。

それでは良き週末を」

 

 

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―――しばらく

 

「あーーー、だあーるーいー」

「千翼君、薬の効果はどうだい?」

「ちからがーはーいーらーなーいー」

「ふむ、この量でこの効果か・・・。

後は効果時間の確認だ」

「んー、ん?

あ、力がだんだん・・・」

「もうかい?ふーむ?

薬の効果が弱いのか、千翼君が強いのか・・・」

 

 

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「加納さん、これは?」

「ノートパソコンです。

使用方法を教えるので、検査の間にこれを使って勉強してください」

「おぉ」

「それとこちらを。

高濃度のタンパク質を圧縮・ゼリー状に加工したものです

普段の食事や緊急時に使用ください」

「―――ップハァ、ヘンな味ぃ」

「我慢してください。

アマゾン細胞にはご馳走です」

 

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「これは〈ネオアマゾンズドライバー〉、アマゾン専用の装備だ。

装着者のアマゾン細胞に影響を与え、戦闘力を飛躍的に向上させるものだ。

が、あまりに影響が強すぎてね・・・、ほかのアマゾンでは使用出来なかった。

千翼、君ならばあるいはと思うのだが」

「・・・分かった、やるよ」

 

 

 

―――〈NE・O〉

―――アマゾン!

 

 

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「では千翼君、脱出の日程はこのように。

レジスターのGPS機能は抑制剤の容量増加に伴い、オミットされています。

抑制剤の投与期間は凡そ3年です。

着替えやゼリーなどはこの場所にありますので。

薬の投与が切れると、アマゾンとして覚醒する可能性があります。

それまでに仇が取れるといいですね」

「ありがと、加納さん。

いままで、お世話になりました」

 

 

 

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―――その日が来た

 

 

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「研究室より局長へ!

 

被検体がドライバーの実験中に設備を破壊し逃走しました!」

 

 

 

―――待ってろ、アマゾン

 

―――一匹残らず

 

―――俺が狩ってやる!

 

 

 

 

 

 




幻の4C収容時代編終了です。
次は放浪編、チームXとの出会い編になる予定です。

頭の中にストーリーはあるけど、文章にするのは難しいです。
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