楓さんの弟はクールで辛辣な紅葉くん   作:アルセス

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登場人物紹介
高垣紅葉(もみじ)
物語開始時点で高校1年。高垣楓の弟。見た目は楓の髪を短くして目つきを鋭くした感じ。同じオッドアイだが左右が逆。
心の中での考え事は多いが、基本無口で姉以外とはあまり話をしない。東京の高校に進学し、姉と2人暮らしで"(こう)くん"と呼ばれている。忙しい姉に代わり家事全般を引き受ける。成績優秀だが姉以外の人のことを覚えるのが苦手。

高垣楓
開始時点で24歳。346プロダクションモデル部門所属。ミステリアスな雰囲気でクールに見えるが、実際はお酒とダジャレ好き。
男女関係なしにファンが多く、同じ事務所の後輩からも人気が高い。挑戦していることがあるが、まだ弟に言えずにいる。

城ヶ崎美嘉
開始時点で高校1年の紅葉と同級生で同じクラス。JKモデルとして売り出し中でカリスマを目指している。同じモデルの楓を尊敬しており、その弟の紅葉が少し気になっているが、周りの男子の中で唯一自分に興味がない紅葉相手に悪戦苦闘中。

神谷奈緒
紅葉、美嘉と同級生だが別のクラス。紅葉の声がちょっと気になっているのだが、そのせいで誤解をされ続ける。 


第1章
楓さんの弟はクールで辛辣な紅葉くん


姉に容赦ない紅葉くん

 

「(21時・・・姉さん最近遅いな)」

 

「ただいま~」

 

「・・・お帰り姉さん。今ご飯温め直すよ」

 

「ごめんね紅くん。夕飯外で済ませてきちゃったの」

 

「はぁ・・・そういう時は連絡くらいしなよ。ならこれは明日の弁当・・・何してんの?」

 

「仕事で切れた紅くん成分を抱きしめて補給してるの♪」

 

「姉さん」

 

「なあに?」

 

「酒臭いからもう離れて」

 

「ぐふっ!」

 

「また飲んできたんだね」

 

「ほ、ほんの少しよ?おちょこにちょこっとだけ・・・ふふっ」

 

「・・・姉さん」

 

「ん?」

 

「2点」

 

「!?」

 

「ちなみに100点満点中だから」

 

「ひどいっ!」

 

「今日はもう風呂に入って寝なよ。ずいぶん疲れてるでしょ。」

 

「やっぱり紅くんにはわかっちゃうか。仕事中は誰も気がつかないんだけど」

 

「何年姉さんの弟やってると思ってるのさ。あまり無理しないでよ。」

 

「うん、ありがとう紅くん」

 

「ダジャレの方も無理しないでね。俺が疲れるから」

 

「そんなになの!?」

 

 

学校での紅葉くん

 

「(今日の夕飯は何にしようかな)」

 

「皆、おっはよー★」

 

「城ヶ崎さんおはよー」

 

「おはようございます城ヶ崎さん!」

 

「美嘉~、昨日載ってた雑誌見たよ~。相変わらず可愛かった!カリスマって呼ばれる日も近いかもね♪」

 

「ほんと!アリガト★」

 

「(肉もいいけど魚も・・・最近捌けるようになったからアジ買って焼きと刺身にするのもいいな)」

 

「高垣くんおはよ」

 

「(最近食中毒も多いからな。刺身は一度冷やしておこう)」

 

「もしもーし?聞こえてる?」

 

「高垣くんと美嘉って美男美女って感じで一緒にいると絵になるよねー」

 

「私も高垣くんともっと仲良くなりたいけど、ちょっと近寄りがたいっていうか」

 

「くっそう!毎日隣の席で城ヶ崎さんに話しかけられてる紅葉がうらやましい!」

 

「(姉さん今日も帰り遅いのかな。また連絡がないと困るんだけど)」

 

「た、高垣・・・くん?」

 

「それとも俺から連絡したほうがいいのか?」

 

「え?そ、それって連絡先交換しようってこと?し、しょうがないな~★急でびっくりしたけどどうしてもっていうなら・・・」

 

「ん、誰?」

 

「へ?アタシよアタシ!城ヶ崎美嘉!いい加減覚えてよ!」

 

「ああ、そうだった。おはよう」

 

「あ、うん。おはよ。・・・それで連絡先交換、する?」

 

「しない」

 

「即答!ひどくない!?」

 

紅葉くんと恥じらいの太眉乙女

 

「高垣くん、こっちはアタシの友達で隣のクラスの神谷奈緒。高垣くんに話があるんだってさ」

 

「は、初めまして!」

 

「・・・どうも」

 

「(やっぱり似てる!)あ、あのさ。いきなりで悪いんだけど、このセリフ読んでくれないかな?」

 

「ほんといきなりだね。でも高垣くんがやってくれるとは思わないけど」

 

「いいよ別に」

 

「やるんだ!?」

 

「えっと・・・頼んだぞ深雪」

 

「お、おお!」

 

「深雪にはかなわないな」

 

「すごい!」

 

「な、奈緒?」

 

「深雪に近づくことは俺が許さん」

 

「流石はお兄様です!」

 

「奈緒、アンタキャラ変わってるよ!?」

 

「ありがとう高垣くん!そっくりすぎて感動したよ。また何かあったらよろしくな!」

 

「ねえ奈緒、これって一体何な・・・行っちゃった」

 

「(深雪って誰だ)」

 

 

姉は紅葉くんのことが心配

 

「紅くん、高校には慣れた?」

 

「・・・もう慣れたよ。地元と違って人が多くて疲れるけど」

 

「友達はできたの?紅くん人付き合い苦手だから心配なのよ」

 

「姉さんに言われたくはないけど」

 

「うっ・・・それで、どうなの?」

 

「まあ、友達ではないけど話しかけてくる同級生はいる。あとよく遠くで俺の方見てヒソヒソ話してる奴とか」

 

「(遠くでって、たぶんいじめじゃないわね。ふふふ、紅くんは気づいてないけどやっぱりモテるのね)」

 

「よく話しかけられるのは・・・えっと、カリスマ?」

 

「変わったあだ名ね。クラスの人気者なのかしら」

 

「あとは・・・深雪?」

 

「まあ!紅くんに話しかけられる女の子がいるのね。どんな子なの?」

 

「よくわからないセリフを言わせられる。さすおにがどうとか」

 

「その2人に会ってみたいわ。今度の休みの日に連れてきてくれない?特に深雪さんって子はしっかり面接しないと」

 

「別にいいけど」

 

「暑くなってきたし、その時のお昼は冷麺がいいわね。面接の日にれいめんせっせと作る紅くん・・・ふふっ」

 

「1点。確かに作るのは俺だけどさ」

 

「まだ下がるの!?」

 

紅葉くんは名前を覚えていない

 

「そっか、カリスマって美嘉ちゃんのことだったのね。紅くんと同じ学校だったわね」

 

「お久しぶりです楓さん★いつも仕事先ではお世話になってます」

 

「(てっきり男の子かと思ってたけど、紅くんも中々やるわね。じゃあこっちの子が深雪さん)」

 

「はじめまして!か、神谷奈緒です。お会いできて光栄です!」

 

「・・・紅くん。そこに正座しなさい」

 

「姉さん?」

 

「え、あの・・・あたし何かしちゃった?」

 

「美嘉ちゃんのことはお姉ちゃんの勘違いだからいいとして、さすがに3股はよくないわよ。深雪さんを連れてこないで奈緒ちゃんがくるのはどういうことなの?」

 

「奈緒?いや、こいつは深雪だよ。」

 

「あたしは奈緒だよ!」

 

「本人がそう言ってるじゃない。深雪さんには断られたの?」

 

「いや、ここにいるでしょ」

 

「だからあたしは深雪じゃないってば!」

 

「え、じゃあお前誰だよ。」

 

「奈緒だってば!か・み・や・な・お!」

 

「深雪は?」

 

「そ、それはそのアニメ・・・ああもうっ!深雪のことは一旦忘れろ!」

 

「まあ!他の子のことは忘れて自分だけを見てってことなのかしら♪」

 

「あ、い、いえそういうわけじゃ・・・ち、ちがうんですって!」

 

「アタシ、アニメの登場人物にも負けてんの!?アタシだけまだ名前覚えられてないんだけど」

 

 

紅葉くん、姉の真実を知る

 

「(たまたまテレビをつけて放送してる歌番組を観たら)」

 

それでは歌っていただきましょう。高垣楓さんでこいかぜ。

 

「(姉さんが歌っていた)」

 

「ただいま~」

 

「おかえり姉さん」

 

「今日はまだ飲んでないから、紅くん成分を・・・あ」

 

「姉さん、これって?」

 

「そっか、今日だったのね」

 

「姉さんだよね、これ」

 

「ええ。黙っていてごめんなさい。実は春から新しいことに挑戦しててね」

 

「うん」

 

「夏から正式にモデルの仕事をやめて、アイドルになったの」

 

「アイドル・・・姉さんが?」

 

「ええ」

 

「人見知りで人前で話すのが苦手な姉さんが?」

 

「え、ええ」

 

「中学まで友達いなくて、庭でこっそりエア友達に話しかけて遊んでいた姉さんが?」

 

「あれ見ていたの!?誰もいないと思ったのに!」

 

「ずっと疲れた顔してたのはアイドルの訓練のせいで?」

 

「ええ。私は新しい可能性に挑戦したかった。だからアイドル部門のオーディションを受けてアイドルになったの。今度、大きな場所で同じ346プロのアイドル達とライブをすることになったわ。美嘉ちゃんも一緒で、私がセンターで歌う曲もあるの」

 

「そうなんだ」

 

「もっと早く話すべきだったけど、もう冬になってしまったわね」

 

「姉さん」

 

「なあに?」

 

「姉さんは今楽しい?」

 

「・・・ええ、モデルをやっていた頃よりも充実しているわ。アイドルになってよかったと思ってる」

 

「なら俺がいうことはないよ。俺は姉さんのことを応援してる」

 

「紅くん」

 

「そのライブ俺も観に行きたい」

 

「うん!私もそのつもりだったわ。シンデレラたちの楽しいライブをぜひたのシンデレラ!なんてね♪」

 

「・・・」

 

「何か言ってよ!」

 

終わり

 

 

 

 

 

 




かなり飛ばした話になりましたが、一応これがアニメ1話につながって春に卯月たちが~ということになってます。


10日遅れましたが、楓さん誕生日おめでとうございます!
これからも楓さんの活躍を楽しみにしてます。

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