長いうえに時間がかかってしまい申し訳ありません!
それと奈緒と加蓮のアンケートありがとうございます!
"お任せ"が1番多く"トラプリ結成前にソロがあり"が2番目でした。
色々考えていたものが繋がり始めたので、ソロが先に出ることになると思います。
この結果を踏まえ、あとがき後半にてちょっとしたイベント発生時期のネタバレ的なものを表示するので、行間は空けますが見たくない方はあとがき後半は無視してください!
紅葉くんと凛、ようやく本田家へ
放課後、いつもの公園で凛と待ち合わせをし本田さんの家へ向かった。
俺が公園に着いた時にはすでに凛は待っており、後は島村さんを待つだけだと思っていたんだが……
「島村さんが風邪を?」
「うん。それでレッスンにも出れないって連絡があったんだ。プロデューサーがお見舞いに行くって言ってたから、事情話して私も休ませてもらった。
楓さんと話がついてたみたいだから、未央の家に行くの止めなかったよ。納得はしてないみたいだけど」
「休んでよかったのか?」
俺の質問に凛は『何を今更』とため息を吐く。
元々レッスンがあるならそれを待って本田さんの家へ行こうと思っていた。
凛も同じ考えだと思っていたが違ったらしい。
「次はちゃんと、3人一緒に練習したいから」
「そうか」
俺を真っ直ぐ見るその目には力強い意志が感じられた。
どうやら凛は今まで通りきちんと前に進む決心がついたようだ。
加蓮も体調が悪くて休んだんだ……と言おうと思ったんだが、加蓮と言った瞬間凛が薄目になり無言の圧力をかけられたような気分になった。
もしかすると加蓮と凛は中学時代にお互い知ってて仲が悪かったのでは?
いや、加蓮からはそんな雰囲気は感じられない。
となるとやはり謎だ。
電車に乗り、降りた先から姉さんからの情報を頼りに歩いて目的の場所へ。
駅から思ったより遠くはなく、すぐに住所の一致するマンションを確認できた。
入口前にあるインターホンは凛に任せることにした。
仮に本田さん以外が出た場合、面識がほとんどない俺が説明しても怪しまれると思ったからだ。
『……はい』
凛が少し緊張した様子で押したボタンの先に出た声は、本田さんではなく俺たちより少し年齢が低いと思われる男性の声だった。
「あ、あの。私未央の……未央さんと同じ346プロダクションの渋谷凛って言います。未央さんに会いたいのですが」
『少し待ってください』
そこで一旦途切れ、その場で待つことに。
凛は小声で俺に、『未央、お兄さんと弟がいるって言ってた』と教えてくれた。
つまり今のはその弟ということなのだろう。
1、2分すると無言だったインターホンの向こうから雑音が聞こえてきた。
恐らく本田さんが取ったのだと思われるが、彼女からの反応はない。
凛もそれに気づいたようで、俺が頷くと小さく深呼吸をして言葉を発した。
「未央。何度かメッセージは送ったけど、直接話がしたくて来たんだ」
『……話って何?わ、私は何もないん……だけど』
「ライブのこと未央に謝りたい」
『え?』
「紅葉も一緒に来てる。少しでいいから会えないかな」
『へ!?な、なんでもーくんまで!?』
やはり俺も来たことに驚いているようだな。
この前も気になっていたが、どうやら俺の呼び方はもーくんで確定らしい。
それにしても凛の言葉には俺も少し驚いた。
ライブに関して凛が本田さんに謝る部分というのは自分のミスのことか?
まずは説得してからその話は後でするのかと思っていたんだが。
2人の会話の内容を少し考えていると、服が少し引っ張られる感覚に気づき我に返る。
当然引っ張っていたのは凛で、俺が気づいたのを見るとインターホンの前から一歩横移動した。
俺にも会話に入れということか?
「本田さんお久しぶりです。事情は聞きました。それに関して姉さんからも預かっている物があるので見てくれませんか?」
『こ、今度はか、楓さん!?』
「え、紅葉何それ?」
俺の言葉に今度は本田さんだけでなく凛も驚いた表情を見せた。
そういえば凛には言ってなかったな。
俺が持ってきた物のことを。
『ちょ、ちょっと待ってて。すぐ行くから!』
どうやら本田さんは話に応じてくれるらしい。
凛もホッとした様子で入口をジッと見つめていた。
紅葉くん、本心を語る
「未央ごめん!」
本田さんがマンション内から俺たちを発見し、少し気まずそうな雰囲気でこちらに目を合わせず入口の扉を開けた瞬間、凛が頭を下げて謝った。
突然のことに慌てた本田さんは周りを見回し、誰もいないことに安心したあと凛を引っ張りマンション内へと入っていく。
俺も同時に手招きされ一緒に入り、通路の角で俺と凛が本田さんに向かい合う形になった。
「しぶりん、一体どうしたの?何で謝ってるのかさっぱりわからないよ」
俺の隣で未だ俯く凛に困惑している本田さんがこちらを見るが、俺としても凛が何に対して謝っているのか全部わかっているわけではない。
本人が話を始めるまで待つしかないと思った矢先、凛は顔を上げ真っ直ぐ本田さんを見て話し始めた。
「私、ライブの時自分のことしか考えてなかった。改めて思い返すとひどかったよね。未央と卯月の歌もダンスにも全く合わせようとしないで、ただただ必死だったんだ」
「そ、そんなことは……」
「それだけじゃないんだ。私はデビューライブにどのくらいお客さんが来るのか何となくわかってた」
「え……」
「未央がずっと期待してた通りにならないって、たぶん心のどこかで気づいてた。でも自分のことでいっぱいで、気づかないふりをして、聞いていないふりをして……」
「それって、しぶりんも私がリーダーだったから失敗したって言いたいの!?」
「それは絶対違う!」
凛の大きな否定の声が静かな廊下に響き渡る。
今にも泣きそうになっていた本田さんだったが、その声に驚いたのかぐっとこらえて凛を見つめ返していた。
やはりまずは本田さんの誤解を解く方がいいのではないだろうか?
そしてそれには言葉だけで説明するよりも、証拠となるような物があった方がわかりやすいはずだ。
凛の話に割って入るのは申し訳ないが、ポケットに入れていた物を取り出し2人に見えるように差し出した。
「本田さん、これを見てくれませんか?」
「これって、写真?楓さんが写ってるけど」
「はい。これが姉さんから預かった物です」
昨日の夜に姉さんから渡された1枚の写真。
俺も見るのは初めてだったが、そこにはデビューした時にファンと一緒に撮ったという姉さんの姿が写っていた。
「姉さんのアイドルデビューの時の写真です。周りにいるのはお客さんで、これで全員です」
「え、全員って……まさか」
「はい。高垣楓のデビューライブに来てくれた観客はこれで全てです」
「うそ!?」
本田さんだけでなく、このことを知っていた凛も写真を見て改めて実感したのか、同じように驚いた表情をしてじっと見ている。
姉さんの後ろにいる人数は20人にも満たない。
だがその表情は姉さんを含め全員が笑顔で、晴れやかで、とても満足しているように見える。
今度はライブのことを言葉で納得してもらう番だ。
本来ならプロデューサーさんが言うことなんだろうが、それだとまた本田さんに反発されてしまうかもしれない。
そうなると今後の信頼関係にも関わってくる可能性があるので第三者から言われた方が関係が崩れることはないだろう。
話すことは奈緒の受け売りだがな。
「本田さんはいくつか誤解をしている点がありますが、そのまず最初はあなたたちが美嘉のバックダンサーをしたライブのことです」
「え?」
「あのライブは美嘉たちHappy Princessの為のライブでした。new generationsの3人を知っているのはほとんどいません。
ちなみに、本田さんは友達にライブのことを話したりは?」
「う……確かにほとんど話してない。練習に必死だったし、本当にデビューしたわけじゃないし」
「あの日パンフレットで俺も確認したんですが、3人の名前は載っていませんでした。だから本田さんたちの名前が表に出始めたのは、先日のライブ前からです」
「う、うん……」
「ここで質問ですが、本田さんはほとんど名前だけしか知らないアイドルのライブに絶対に行きたいって思いますか?」
「ちょ、紅葉。そんな言い方しなくたって」
「凛もどうだ?」
「え、私も?」
困惑している本田さんを見かねたのか、凛が助けに入ろうとする。
が、事実を知ってもらうためには必要なことだ。
それに凛の意見もあれば納得しやすくなるだろう。
「わ、私は元々アイドルに興味なかったし。行こうとは思わない……かな」
「うぅ……私もしぶりんと同じかも」
2人とも一気に落ち込んでしまい空気が重くなる。
知ってるはずなので凛までこうなるとは思わなかったんだが……
「つまりnew generationsとLOVE LAIKAのライブを観たのは、俺や奈……俺たちや本田さんの友人以外は宣伝を見てやって来た人と偶然居合わせた人です。
その点を踏まえての言葉が本田さんからの質問に対するプロデューサーさんの『当然の結果』に繋がると思っています」
「あ……」
「そ、そうだよ未央。それでも未央が失敗したって思うなら私にも責任があるよ」
「しぶりん……」
「俺のライブの感想は凛に言った通りだが、ライブ自体は失敗だとは思ってない。あくまで俺個人の考えだが」
「どういうこと?」
ここから先は凛にも言っていない俺の感想だ。
そして姉さんのデビューライブの写真を見て改めて思った感想でもある。
「確かに本田さんの思ってるような観客の数じゃなかったかもしれない。歌ってる途中でその場を去る人もいたかもしれない。
けど、最後まで歌を聴いて真っ先に舞台前に駆けていって拍手する人、その場で声援を送る人がいたのも事実なんだ。
そしてそれは、姉さんのデビューライブの時の人数よりもはるかに多かった」
「楓さんよりもお客さんが……弟のもーくんに言われると本当のような気がしてきた」
「その中の全員とはいかないかもしれませんが、きっと本田さんたちのファンになった人がいるはずです。
このことはきっと次に繋がります」
「new generationsの?」
「それだけじゃないと思います。あのライブはnew generationsとLOVE LAIKAが他の346のアイドルの仲間入りをした証。
そしてシンデレラプロジェクトの次に繋がる第一歩になるんじゃないかと思うんです」
「皆の……」
ロックなアイドルを目指す李衣菜。
美嘉のようなアイドルを目指す莉嘉。
アーニャやブリュンヒルデ……蘭子のように海外に関係する子もいる。
そして目標があっても上手くいかず、真剣に悩んでいた前川さん。
「あなたたちは同じようにアイドルを目指して日々頑張っている前川さんたちの最初の一歩として、代表としてあの舞台に立った。
初めての経験でわけもわからず逃げ出してしまいそうになったかもしれない。
けどまだその一歩を踏み出していないもっと不安な子たちもいるんです。
その子たちを前にしてアイドルを辞めようなんて考えるなら俺が許しません。全力で阻止します」
「も、紅葉!アンタ何言って……」
しまった。
前川さんの件や皆と自己紹介をして時のことを考えていたら余計なことまで話してしまったようだ。
最近は話しすぎるとその前に考えている以上のことを言ってしまうな。
元々話す機会が少なく苦手なのもあるのだろうか。
「す、すみません。部外者が生意気なことを言ってしまいました」
「ふふっ、慌てる紅葉も面白いね。でも嘘は言ってないんでしょ?」
「ああ。嘘や冗談は苦手だからな」
「だと思った」
慌てていた凛が急に笑顔になった。
問題は本田さんだが、ほぼ面識のない俺が余計なことを言ったんだ。
怒ってこの場を去っても不思議じゃない。
「……ふふ、はははは!もーくんって思ってたよりもずっと面白いね!
褒められてるんだか説教されてるんだかわかんなくなってきちゃった!」
「そ、それは」
「でも……うん!私がしなくちゃいけないことはわかったよ。このまま辞めたら絶対後悔するもんね。
本当はわかってたんだ。アイドルをここで諦めていいのかって」
「本田さん」
「未央……」
「もう、それ!本田さんって言われるの気になってたんだよね。
未央でいいよ。それに敬語も禁止。だってもう、私たち友達でしょ♪」
今までの少し暗い表情と違い、誰よりも明るく元気な表情へと変わった。
これが本当の本田未央なのだろう。
つまりはうまくいったということなのだろうか。
「わかった、未央」
「うん!」
「未央、よかった」
「迷惑かけてごめんねしぶりん。本田未央、完全復活であります!」
「ううん……ううん!本当によかった」
凛と未央は抱き合いながら少し涙を浮かべて喜んでいる。
確かにうまくはいったが、まだ終わりじゃないんじゃないか?
辞めないという結果になったら最初にやることがあるだろう。
「2人ともまだ終わってないぞ」
『え?』
「2人のことを一番心配してたのは誰だと思っているんだ」
「えっと……プロデューサー?」
「……」
「紅葉、何でそんな残念そうな顔してるの!?」
本当にわかってないのか?
俺がわかるのだから当然2人も、と思っていたんだが。
どうやらまだ冷静に状況を判断できないらしい。
「島村さんに決まっているだろう。ライブの時もずっと2人を気にして踊っていたんだぞ」
『あ……』
島村さんだってデビューのことは楽しみであると同時に不安だったはずだ。
だがそれを周りに言わず、尚且つ2人のことを心配しながらライブを続けていた。
体調不良になったのも疲れが一気に出たからということでも不思議じゃない。
「し、しぶりん。今すぐしまむーのとこに行こう!」
「う、うん。プロデューサーもお見舞いに行ってるし一緒に話しようか」
「え!しまむー病気なの!?」
「あ、そこからか……」
そしてすぐ2人は慌てて外へ駆け出していった。
いや、慌てていたのは未央の方か。
完全に置いていかれてしまったが、元々ここからは本当に3人とプロデューサーさんの問題だ。
俺が何もしなくても上手くいくだろう。
家に帰り夕飯を食べながら姉さんに感謝の言葉と同時に写真を返す。
やはり姉さんには助けられてばかりだ。
誕生日には夕食以外にも何か気持ちが伝わるものを渡した方がいいだろうか。
そういえば凛は家が花屋だと言ってたな。
相談して花束を買うのもいいかもしれない。
夕飯後、しばらくすると凛から電話が来た。
島村さんは軽い風邪ですぐ良くなるようで安心した。
プロデューサーさんともきちんと話をしたらしく、この先も未央はアイドルとして頑張っていくとのこと。
これで明日以降のバイトも気持ちに問題なく行えそうだ。
……いや、奈緒と加蓮の件が残っているな。
気になって加蓮に連絡をしようと思ったが、学校を休んでいる状態だ。
すでに眠っていても不思議じゃない。
加蓮の体調が戻ったら話を聞いてみるか。
そう思い眠りについたのだが、奈緒と加蓮の件は意外な場所で意外な事実として聞かされることになった。
続く!
9月10月とデレステでは加蓮と奈緒の限定が続き、担当のPさんは嬉しさと同時にお迎えするのに必死だったのではないでしょうか?
自分は何とか両方手に入れることができ、プラチナスカチケはエターナル凛を選んでとても満足です!
そしてここから下部はまた原作と違うイベント関係の話になるので見たくない方はここまででお願いします!
プルート結成によりシンデレラプロジェクト夏合宿へ高垣楓、佐藤心の参加が決定しました!
アンケート結果により、同合宿へ神谷奈緒、北条加蓮の参加が決定しました!
高垣楓の行動が不安な為、高垣紅葉の合宿参加(おもり、料理担当)が決定しました!