今回ちょっと長め、そしていくつか独自設定がまたあるので注意してください。
紅葉くん原宿へ!
『お願い高垣くん。莉嘉を助けて!』
電話を取った瞬間美嘉の第一声。
その声からはいつもとは違った焦りを感じた。
話を聞いても美嘉自身上手く内容をまとめ切れないらしいのと、時間がない可能性も含めイライラ感も出ている。
確かに妹の身に何かあった可能性があるなら当然のことか。
俺も姉さんに何かあった場合は……まあ、いつも通りだと逆にいったん冷静になるな。
どんな状況なのかほとんどわからないが、莉嘉が原宿周辺で行方不明だということはわかった。
ならば、俺がやることは1つだけだろう。
「わかった。今から原宿に向かう」
『え、いいの?』
「そのために連絡したんじゃないのか?」
もしかすると手当たり次第に友人に連絡していたのだろうか。
そして運良く都合のつくのが俺だけだったと。
美嘉が仕事関係で自分から助けを求めるのはよっぽどのことだ。
以前のnew generationsの時でさえ、俺から言わなければ自分で抱え込んでいたのだから。
「莉嘉は1人なのか?」
『ううん。ごめん、ありがとう高垣くん。少し落ち着いたかも』
「そうか」
少しずつ冷静になった美嘉から現状が伝えられる。
その間、急ぎのことなので俺は準備を済ませ駅へ早足で向かいながら話を聞いていた。
美嘉によると、莉嘉、みりあ、きらりさんの3人はプロジェクト第5弾のユニットとして活動を開始したらしい。
凛たちのnew generations。新田さんたちのLOVE LAIKA。蘭子はソロ、そして双葉さんたちとほぼ同時に莉嘉たちの活動が始まったと。
今回は若者向けのファッションブランドとのコラボが決まり、都内でいくつかイベントを行っているのだとか。
そして移動中になぜかプロデューサーが警察に捕まり、莉嘉たちの居場所がわからないと……確かにこれは説明しづらいな。
美嘉の方も早く探したいだろうと思ったので、こちらから色々質問するのはやめておいた。
莉嘉たちや他のアイドルからの連絡で混線する可能性もある。
なのでこちらから連絡するのは莉嘉が見つかった時だけ、そう言って電話を切る。
以前会った時きらりさんは、まるで姉のようにしっかりと莉嘉やみりあの面倒を見ている様子だった。
あの人が一緒なら問題はないだろうが、途中で3人バラバラになった可能性も考えられる。
次のイベントも控えているようだし、出来るだけ迅速に解決したほうがいいだろう。
となると俺1人では探すのに限界がある。
休みだということは聞いていたので、申し訳ないとは思ったが奈緒と加蓮に連絡を入れてみるとすぐに手伝ってくれると言ってくれた。
どうやら美嘉は2人に連絡はしてなかったらしく、奈緒は水臭いと少し怒っていた。
奈緒たちには別々に探してもらうとして、他に誰かアテがあるか考える。
姉さんは仕事で東京にいないので無理だ。
こんな時は自分の交友関係が狭いのが裏目に出るな。
「……1人だけ心当たりはあるか」
ふと思い出した人物がいた。
苦手なのであまり関わり合いになりたくはないのだがそうも言っていられない。
当然、あいつの携帯の番号は知らないが、姉さんに言われ念のためにと自宅の番号は登録したのが役に立つとは。
「……おばさん、お久しぶりです。紅葉です。はい、俺も姉さんも元気にやってます。ところで……」
紅葉くんとフライングな少女2
「遅かったわね」
「早いな……奏」
電話をしたのは親戚である速水家。
そして頼ったのはそこの長女である従姉の奏だ。
気温が上がり日差しが強くなってきたためか帽子を被り、腕組みをしながら待っていた奏は、若干不機嫌そうにしながら一言そう言った。
俺が電話をした時一瞬姉さんだと思いため息をつきながら話を聞いていたんだが、仕方ないと言いながらも俺より先に駅へ来てくれたようだ。
今回は以前の制服と違い、私服を着ているためかより大人びて見える。
そういえば昔から年相応のというか、可愛いと呼ばれる服には興味なかったか?
これも姉さんの影響なのだろうか。
「まさか来てくれるとは思わなかったぞ」
「あなたが私に頼みごとなんて初めてのことだもの。もちろん、それ相応のお返しはしてもらうけれど、つまらない物だったら今すぐ帰るわ」
「……姉さんに2人で外食してもらうよう頼んでおく」
「何してるの紅葉。早く人探しを始めるわよ」
「……」
相変わらず姉さんが絡むと人が変わる。
そもそもこんな簡単なことは自分で頼めばいいはずなのだ。
姉さんだって妹のように接している奏の頼みなら、喜んで一緒に食事するなり買い物に出かけるだろうに。
恥ずかしいのかプライドが邪魔しているのかは俺には分からないが、奏から姉さんに頼みごとをするというのを聞いたことは一度もない。
「ところで、以前言ってたように姉さんとは会ったのか?俺は何も聞いていないが」
「う、うるさいわね。あなたには関係ないでしょう!」
どうやらこちらの方も全くだったらしい。
会えば会ったで普通に話をするのに、自分から会いに行くということは結局いつもしない。
よく姉さんは、アイドル高垣楓としては神秘的で話しかけづらい……
等という話を聞くのだが、その一般に出回っている嘘を奏が信じているとも思えないし、小さい時から姉さんのことはよく知っているはずだ。
多少仮面を被った姉さんを見ていたとしても、その本質を身内が見抜けないはずないんだが。
「頼みごともそうだけど、それが友達のため……なんてあなたが口にするなんて驚いたわ。万年ぼっちだったのにね」
くすくすと笑いながら話す奏の言葉に、確かにそうだなと納得する。
昔は友達なんていらない、特に興味ない等とよく話していたものだ。
それがこの1年で随分変わったな。
友達で思い出したが、奏からも友達の話は聞いたことないな。
いつも親戚の集まりで俺たちが話すことはそう多くはないが、内容は決まって自分のことか姉さんのことだけだったはずだ。
「お前の方はどうなんだ?普段友達とどんな話を?」
「……っ!?今はそんな話はどうでもいいじゃない!」
「お前からその話を振ってきたんだろう……」
まあ確かに奏の友達の話をされてもどんな感想を言えばいいかよくわからないしな。
奏曰く、俺は顔にすぐ思ったことが出やすいようだし、それが分かって自分の話はしないのだろう。
「そういえばまだ聞いてなかったけど、探す相手の特徴はどんな感じ?それがわからないと私には探しようがないわ」
「そうだったな。探す相手は3人、その内2人は……俺より小さいな」
「……他には?」
「あとの1人は……俺より大きいな」
「帰っていいかしら?」
そう言われてもなんと答えていいのかわからないから困る。
せめて莉嘉の今日の服装だけでも美嘉に聞いておけばよかったか。
「はぁ・・・・・・まったく。私はあなたと漫才をするほど暇じゃないのよ。とにかく歩いて探しましょう。ここにはいないのでしょう?」
「ああ」
駅から少しずつ離れ、周りを注意深く確認しながら人通りが特に多い場所へと向かう。
裏路地等の方が見つかりやすい場所ではあるが、さすがにそんな関係のないところにはいないだろうという俺たちの考えだ。
すると、何やら特に人が集まっている場所を発見した。
もしやと思い近づいてみたが、残念ながら予想は外れたようだ。
「ここは、クレープ屋か。随分と人気なんだな」
「ミリオンクレープ……ああ、ここだったのね」
奏が店名を確認し1人納得していた。
並んでいる人も店内の客も男女関係なく俺たちか少し上くらいの年齢が多い。
クレープのことは詳しくないが、よほど美味しい店なのだろうか。
「有名なのか?」
「クレープがってわけじゃないわよ。アイドルとコラボしてるのよ、ここ」
やはりというべきか、奏は俺の考えていたことが分かっていたらしく、知りたい答えを教えてくれた。
なるほど、コラボというのは色々なところで行われているんだな。
ここもシンデレラプロジェクトが関係しているのだろうか。
「765プロの新規プロジェクトが多方面で活躍してるらしいわね」
「765?初めて聞く名前だな。346の新しいアイドルグループなのか?」
疑問に思い質問したのだが、奏は両目を見開き、まるで信じられないといったような表情で口も開けたまま俺を見て硬直している。
バッグも落としたんだが、拾ったほうがいいのだろうか。
「う、ウソでしょ!?765プロを知らないなんてあなた本当に日本人なの!?」
「俺が外国人なら姉さんもそうなるだろう。いや、オッドアイな部分を見ると一概に違うとも……」
「真面目に考えないで!ああ、従弟のあまりの残念さに目眩がしてきたわ」
「少し大げさじゃないのか?」
落ちたバッグを拾い奏に渡すと、『ありがとう』と言いながらも眉間に手を当て大きくため息を吐いた。
そのオーバーリアクションからなのか奏が目立つからなのかはわからないが、少し周りに注目されているような気もする。
「765プロは346よりも前からある日本で一番といっても過言じゃない有名なアイドルプロダクションよ。
そこのトップはもちろん……いいえ、あまり言いたくはないけど、お姉さまよりも全国での認知度は高いわ」
『テレビやラジオでも何度かお姉さまと共演しているでしょう?』と言われたが、全く覚えていない。
ようやく346のアイドルの誰が誰かわかるようになってきたところなんだ。
他のことを考える余裕があるわけ無いだろう。
つまり他のプロダクションでも色々とコラボを展開しているということか。
莉嘉たちの活躍がどのような形になっているのかはまだわからないが、いずれこのクレープ屋のように訪れる客が皆笑顔になるような、そんなコラボになってくれればと思う。
奏なら莉嘉たちのコラボ先のことも知っているのだろうか。
「奏はPika Pika Popのコラボのことは知っているか?」
「あなたからそんな言葉が出るなんてね。詳しくは知らないわ。346とはいえお姉さまとも関係がないし」
「そうか、莉嘉のことも知っているかと思ったが」
「莉嘉って、あの城ヶ崎美嘉の妹よね?そのコラボに加わってるユニットの。それがどうかしたの?」
「いや、この辺りにその店があるなら莉嘉たちもいるんじゃないかと思ってな」
「ちょっと、今は人探しが先でしょう?アイドルの追っかけは後で勝手にしなさいよ」
「だからその探す相手が莉嘉たち凸レーションなんだが」
「・・・・・・はぁ!?」
クレープ屋を離れ、しばらく歩いたところで急に奏が大声を上げた。
ようやく注目を浴びることがなくなったと思ったのだが、その声にまた周りの人たちが一斉にこちらを向いてしまう。
何故かわからないが、俺はどこにいても誰といても視線が向けられている気がする。
「ちょ、ちょっと待ちなさい紅葉」
「何だ?」
「少し状況を整理させてくれないかしら」
「ああ、一旦原点に戻るのは大事かもしれないな」
奏は冷静を装っているが、言葉はいつになく早口だ。
そういう時は決まって混乱し落ち着きがない時。
たまに姉さんと話をしたあともそうだ。
その時は顔は無表情で冷静に見えるが耳だけが真っ赤になっていることが多い。
「今日の目的はあなたの友達の妹たちを探すことよね」
「そうだな」
「その妹の名前が莉嘉なのね?」
「ああ」
「それで、あ・・・・・・あなたの友達の名前は?」
「ん?言ってなかったか。城ヶ崎美嘉だ」
「はぁぁぁ!?聞いてないわよそんなこと!」
確かに言い忘れていたがそんなに驚くことなのか?
姉さんだってアイドルだし、そもそも友達にアイドルとかそうじゃないとか何の関係があるのだろうか。
俺が疑問に思っているのがまた顔にでも出たのか、睨んでいた奏が何か言おうとする。
が、同時に少し前方がざわつき始め、周囲の人たちもそちらへと急いで向かっていった。
「何かあるのか?」
「この件は後回しよ。私たちも行ってみましょう」
この騒ぎは莉嘉たちが関係している可能性もあると言いたいのだろう。
俺の肯定の言葉を待たずに先へと行く奏の後ろから人が集まり始めている通りへと向かう。
するとそこには予想通り、いや予想通りでよかった。
莉嘉たち3人が歌いながら人を集め歩いていた。
「あ、高垣くん!」
「美嘉、それにプロデューサーさんも」
「お久しぶりです」
莉嘉たちが見つかってよかったと安心したところ、横から声をかけられた。
そこには帽子を被りメガネをかけ変装していると思われる美嘉と、警察に捕まったプロデューサーさんがいた。
「お久しぶりです。警察に捕まったと聞きましたが、大丈夫だったんですか?」
「い、いえ。それは・・・・・・」
「あ、あははは・・・・・・」
どうやらあまり聞かれたくない内容のようだ。
美嘉の方も作り笑いで目を逸らしている。
確かに3人が見つかってよかったが、結局何も出来なかったな。
「美嘉、すまない。結局俺たちは何の役にも立たなかったようだ」
「ちょっと紅葉。さりげなく役立たずに私も加えるのをやめてくれない?」
「そ、そんなことないって!高垣くんのお陰で少し落ち着けたんだ。アリガトね★」
「そうか、ならよかった」
「ところで・・・・・・そちらの方は?」
「ああ、こいつは・・・・・・」
「あら、こいつだなんて随分な言い草ね。一緒に同じ布団で寝た仲だっていうのに」
「な、なななな!」
「・・・・・・それは幼稚園に入る前の話だろう。そもそもその話は今関係あるのか?」
「ふふ、さあどうかしら?」
「た、たたたかがきゅん!こ、このこここ!」
この状態の美嘉を見るのは久しぶりな気がするが、なぜこうなったのか。
しかしこの場でそんな大声を上げるのはまずいんじゃないか?
莉嘉たちが目立っているとは言え、近くに美嘉がいることを周囲に知られたらこっちの方が注目されると思うんだが。
「あ、お姉ちゃん!Pくんに紅葉くんも!」
そんなことを考えていたら莉嘉に見つかってしまったようだ。
案の定こちらへと視線が集まる。
ちなみに莉嘉だが、前川さんたちとのストライキのあと何度か会う機会があった。
最初は俺を見るとお姉ちゃんごめんなさいと泣き出してしまっていたのだが、最近ようやくいつも通りに戻ったらしい。
とりあえずロボットのようになっている美嘉をどうするべきか。
プロデューサーさんはどうしていいのかわからないようだし、奏は状況を楽しんでいるようだ。
そうだ、奏の紹介がまだ途中だったな。
「こいつは速水奏。母方の従姉なんだ。莉嘉たちを探すのを協力してもらっていた」
「へ?い、いとこ?」
「速水奏よ。カリスマと呼ばれるあなたに会えて光栄だわ。よろしくね」
「よ、よろしく」
「あの、アイドルに興味は・・・・・・」
「ないわ」
唐突にプロデューサーさんが奏に話しかけるも、本人は見向きもせず一蹴する。
だがそのあとの小さな声で言った言葉を俺は聞き逃さなかった。
『今は・・・・・・ね』という、少し嬉しそうな奏の唇から発せられた言葉を。
目的を達成できたのでこのまま帰ろうと思ったんだが、プロデューサーさんがどうせならと莉嘉たち凸レーションのトークショーを見学することとなった。
その間奈緒たちに連絡を入れると、どうやら事務員の人の機転で先にトーク会場の舞台裏へ着いていたらしい。
会場へ着いた俺と奏は、美嘉たちと別れて正面からショーを見るつもりだったのだが、プロデューサーさんはそのつもりはなく同じく舞台裏へ案内するつもりだったようだ。
「あら、あなたが高垣くんね。初めまして、千川ちひろです」
千川さんという事務員の人は終始笑顔で俺たちを暖かく迎えてくれた。
しかし、346の事務員はずいぶんと目立つ格好をするんだな。
蛍光色の制服をじっと見ていると目が疲れてきそうだ。
お近づきの印にと奇妙なドリンクを手渡されたが、これは市販されているものなのか?初めて見るんだが。
千川さんと挨拶を済ませると、テントから知った面々が顔を出す。
奈緒に加蓮。そして凛と蘭子に・・・・・・新田さんもいた。
「2人とも今日は休みだったのに悪かったな。でもお陰で莉嘉たちは見つかったよ」
「あたしたち何もしてないけどな。でも今後も何かあったら遠慮せず言えよな」
「アタシも今日は収穫があったし来てよかった。ね、渋谷さん?」
「・・・・・・凛でいいよ。私も加蓮って呼ぶし」
「ん、わかった。凛♪」
「ならあたしも奈緒でいいぞ。改めてよろしくな凛」
「うん、よろしく奈緒」
「3人はずいぶんと仲が良いんだな。加蓮もちゃんと話せたのか?」
「紅葉先輩にはナイショ♪じゃないと奈緒が泣・・・・・・」
「おぉーいッ!その話はやめろっての!」
加蓮は凛に対して思うところがあったようだが、以前話していた時のような暗い表情は消えているようだ。
奈緒は元々誰に対しても分け隔てなく仲良くなれる性格だし、今後もうまくやっていけそうだ。
「紅葉」
「ん?」
奈緒と加蓮がいつも通り話していると、その様子を楽しそうに見ながら凛が近づいてきた。
「私、もっと前へ進むよ。あの2人に負けてられないし、もう立ち止まりたくないから」
「ああ、次のライブも楽しみにしてる」
「うん」
「あ、そうだ高垣くん」
「!?」
いつの間にか後ろにいた新田さんの声に緊張が走る。
振り返ると、どうやら奏と話をしていたようだ。
サンセットシティのライブ以降、新田さんと話したことは一度もない。
あの時のありがとうという言葉から、威圧感はなくなってはいるんだが・・・・・・
「ずっと言いそびれちゃって。改めてお礼を言いたかったの。私とアーニャちゃんのライブを観てくれてありがとうって」
「いえ、こちらこそ素晴らしいライブをありがとうございました。あの懐かしく感じる曲と2人のパフォーマンスは今も鮮明に思い出されます。機会があればまた聴いてみたいです」
「ええ是非。そ・れ・と!」
ぐっと近づき俺の鼻へ人差し指を突きつける新田さんに一瞬身構えてしまったが、次の言葉に今までの誤解が全て解けた気がした。
「私、あの時確かに少しお姉さんって言ったけど、まだ19歳ですから!お酒だって飲めないんですからね!」
「そ、それは大変申し訳ありませんでした・・・・・・」
どうやら年齢を勘違いしていたらしい。
あれ以降他の人にも年齢の話を振らなかったが、やはり聞くべきか、それとも本人ではなく周りに聞いてみるべきか・・・・・・
「それじゃ、私は帰るわね」
そんな中、奏が俺たちに背を向け歩き出した。
まだ莉嘉たちのトークショーは始まったばかりなのだし、最後まで聞いていかないのかと尋ねたが、十分楽しんだらしい。
「まさかあの紅葉がこんなにたくさんのアイドルと知り合いになるなんて。人って思ったより一瞬で変わるものなのね」
「今日は助かった。姉さんにはちゃんと伝えておく」
「ええ、それじゃあまた」
以前とは逆に今度は奏の方から『また』という言葉が出た。
俺もそうだったが、向こうからもその言葉が出るのは初めてではないだろうか。
そんな奏は何か思いついたように立ち止まり、全員に聞こえる声で次の言葉を告げて去っていった。
「一緒の食事、楽しみにしてるわね!」
「・・・・・・」
「ねえ先輩、そういえばあの人って誰なの?」
「紅葉、食事って何?アンタとどういう関係?」
「いや、俺じゃなくてだな」
「ずいぶんキレイな人だったけど、まさかお前の!」
「だから俺じゃなく姉さんの・・・・・・」
『言い訳無用!!』
「そっちが質問したんだろう・・・・・・」
どうやら奈緒と加蓮、そして凛は仲良くなっただけではなく、息もぴったり合うようだ。
今後この3人が一緒に同じ舞台に立つ日が来るのだろうか・・・・・・
舞台といえば、シンデレラプロジェクトでまだデビューしてないのは前川さんと李衣菜だ。
蘭子のようにそれぞれソロで出るのか、又はユニットとして出るのか。
今度それとなく学校でそれとなく前川さんに聞いてみよう。
続く!
トラプリがどんな会話をしていたのかは、以前出したので割愛します。
前話までは奏を出す予定なかったんですが、気がついたら紅葉くんが電話してました。
結局今回何の活躍もしていない主人公!
ユニット名:Average18
メンバー:高垣楓、城ヶ崎美嘉、渋谷凛、神谷奈緒、北条加蓮
平均年齢18歳
少女たちは少し大人に、楓さんは少し少女の気持ちになって歌う恋の歌が人気のユニット(予定)