普段ソロプレイで戦うGGOにおいて異色のチームで戦う大会、SJ(スクワット・ジャム)の第一回はチームLMの優勝で終わりました。
その優勝者チームの一人であるレンこと小比類巻香蓮はその優勝を境にGGOから少し遠ざかって生活をしていました。
何だかやりきった気分になってしまっていたのです。
そんなある日の事でした。
SJの大会以降交流するようになったSHINCというアマゾネス集団のリーダーである新渡戸咲から連絡が入ってきたのです。
『香蓮さん!!香蓮さん!!私たちとんでもない人見つけちゃいました!!!連れていくので今日遊びに行ってもいいですか!?』
という感嘆符多目のメッセージが。
「えっとこれはどういう事なんだろう……?」
香蓮は大学の講義を終えて帰宅しようかと思っていましたが、そのメッセージをみて悩みました。
そのとんでもない人というのは一体誰なのか。
話しぶりからしてGGO関係の誰かでしょうか。
(同級生に全日本マシンガンラバーズが居たとか?)
一瞬そういうネタ方向の人物かと思いましたがすぐに頭を振ってその考えを追い出しました。
リアルを探るのはゲームをやる者としてマナー違反です。
その事は咲ちゃんも分かっていると思うのでまず違うでしょう。
そんな事を考えていると、ふと前方が騒がしい事に気付きました。
目線を向けると……
「あーっ!香蓮さん!!」
「丁度話してたんです!」
「ちょっと来て下さーい!!」
見れば一人の帽子を被った小柄な女の子を囲んでいるようです。
あれやっぱりGGO関連?と香蓮が思っていると、六人の包囲網を突破してその人物が駆けてきました。
前も見ずに一目散に。
当然すぐ近くまで来ていた香蓮の足に派手にぶつかりました。
「いたっ」
「だ、大丈夫?」
体格差が否応なく存在するので香蓮は倒れず女の子は倒れませんでした。
転んだ少女に香蓮が手を差し伸べると、女の子もおずおずとその手に掴まりました。
その時少女の被っていた帽子がコトンと落ちてその素顔が露になりました。
「………………え?」
「………………え?」
「何で」
「どうして……」
「「私のアバターがリアルに居るの……?」」
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「私たちも初めて見つけた時は心臓止まるかと思いましたよ!」
「この人、香蓮さんのレンちゃんそっくりです!」
そう、SHINCの面々が訴える通り。
その少女の容姿はGGOで香蓮のアバターであるレンそのものだったのです。
「えっと、何が何だか分かってないと思うけど……まずは自己紹介するね。私は小比類巻香蓮、ここの大学の二年生だよ」
「あっ、ハイ!えっと、私は詩島
二人とも自己紹介を済ませました。
済ませたものの、お互いに容姿をじろじろと見つめて信じられないような顔をしています。
香蓮は自身のGGOのアバターが飛び出して来たような蓮の容姿に驚いていましたが、同じくらい蓮も自身のアバターと同じ姿の香蓮に驚いていました。
「えっと、私って何かに似てます……?」
まずは蓮が問いかけました。
「何かっていうか……私がやってるGGOってゲームのアバターと蓮ちゃんが全く同じで」
「私もです!!私もGGOやってるんですけど、そのアバターが貴方そっくりで……」
二人とも奇妙過ぎる偶然にそれ以降言葉が詰まって出て来ません。
そんなほぼ思考停止状態になった二人にSHINCの面々が話しかけます。
「私たちも最初見たとき無意識でGGOにログインしてたのかと勘違いして焦りましたよ……」
「びっくりしました~」
「そりゃそうだ」
改めて見返しても服の色を地味な茶色にしたレンが居るようにしか見えません。
二人とも暫くお互いの姿をしげしげと眺めていました。
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お互いGGOやっているので唐突なリアルばれになりましたが、二人とも奇妙なシンパシーを感じてその日GGOで会う事を約束しました。
約束の時刻は8時、しかしレンは少し早めにログインして待ち合わせの広場にポンチョを被って待ってました。
「お、お待たせしました。香れ……レンさんですよね?」
「はい……って」
現実の自分の姿と同じ人を探せばいいので蓮はあっさりレンの事を見つけたようです。
「あ、私のアバターネームですけど『Lotus』です」
蓮がネームカードを見せてきてくれたので、レンの方も自分のカードを見せて流れるようにフレンド登録しました。
「Lotusって蓮の意味だったっけ」
「はい、レンって名前は大体使われちゃってたんで」
「私もそうだったよ!だから『LLENN』にしたんだ~」
「あ、その手がありましたか」
一旦会話が収まりました。
現実世界ならまた別の話題で話続けてもいいのですが……
「じゃあ撃ちに行こうか!」
「ですね!!」
ここはGGO、彼女達の選択は実に真っ当なものでした。
何となく原作読んでてリボルバー使いが居ないと思って書き始めてみました。
七巻で拳銃エリアがあるみたいなので八巻が待ち遠しいですね。