バンドリ After Summer   作:SKーYM

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1話 SummerSky

1話 

CiRCLE(サークル)の中でライブをしているグループ、Afterglowが壇上に立って、これから行われるライブのリハーサルを行っていた。

「蘭、そっちのマイク音通ってる?」

会場の真ん中でドラム担当 宇田川巴が声をだして確認する。

「うん、問題ない」

マイクを持っている人物、美竹蘭は大きく息をはいてスタジオの周りを見渡す。

「つぐみ、モカ、ひまりもセッティングOK?」

「「「問題なーし!!」」」

青葉モカ、上原ひまり、羽沢つぐみの3人も大きな声で返事する。

(あとはライブを待つだけ…新しい曲も好評だといいな…)

蘭は少し緊張してココアを飲む。

「お、ここかなAfterglowのライブ、間に合ったかな。」

一人の男がスタジオに入ってきた。

「誰だあれ」

「ライブって言ったから私たちのファンかなぁ。暇だしいろいろを来てくれるかたの話とかきくのもいいんじゃない?」

そういって、巴とひまりが男子に近づいてった。

「もしかして、私たちのファンかな?」

「ん?そうそう!俺めっちゃファンなんだよ!最初のライブの時、偶然見てさ!それかいつも見てんだよな!もしかして、もう終わっちゃった?」

「え?まだ2時間くらい時間あるよ?」

「…」

3人に沈黙が走る。

「ま、まあライブに遅れないことには変わりないからいいんじゃないかな…?」

巴が男子にフォローする。

「あ、ああ…。お恥ずかしいところを…」

男子は赤くなり、顔を隠す。

「あははは…、そういえば君名前は?」

「あ、俺? おれは…」

『バン!!』

後ろの扉は大きく空いた。

「夏己!おまえまた勘違いで早くきたろ!」

「まああいつのことだから予想はできたけどな…」

「このあほ」

「まあまあ落ち着いて」

4人の男子が口々にしゃべり始めてぐだぐだし始めた。

「えーと、なにこれ」

ひまりが汗を流しながら巴に状況をまとめてもらおうとするが巴自身も何言ってるのかわからない等に肩をすくめる。

「あーごめんこいつら俺のダチなんだわ、おーいお前らこっちこいよー」

夏己と呼ばれた男子が4人を呼ぶとこっちに近づいてきた。

「おおー。ほんとにAfterglowのメンバーだ。へぇー、ガールズバンドってみんな仲悪いイメージだったけど、全然ちがうな。」

背の低い男子は5人を見て感動している。

「すいません、もしかしてリハーサルの前でしたか?」

一番背の高い男子は申し訳なさそうに頭を下げる。

「い、いえ!全然!リハは昨日したので今はセッティングが終わったところなんです!」

ひまりがあわてて答えると

「ちょっと!5人とも!ここはガールズバンドのスタジオですよ!男子がどうして楽器をもってきてるんですか!」

うしろからCiRCLEのスタッフの人が現れた。

「え?でも今日からここ使っていいって月島さんから許可もらってるんですけど…」

男子の一人がこらえるとスタッフは『え?』といった顔で固まった。

数分たったのか、固まっているスタッフのうしろからここのオーナー、月島まりなが顔をだした。

「お、君たちそこにいたんだ!よかったー、そこの男子5人は今日から特別にここを使っていいって話になったからよろしくね!」

ちょっとまて、いままで話してなかったんかい。

「ちょっと待ってください月島さん。」

「ん?どうしたの美竹さん。」

いままで口を閉じていた蘭が声を荒げていた。

「ここはガールズバンド専用のスタジオなのにどうして異例でこの男子たちを使えるようにしたんですか?わたしは納得できません。」

さすがお嬢様、決まりなどにはしっかりしている。だがあえてつっこもう。どうして一部だけ赤なんだ。

「この5人はね、私がもともとスタッフとして働いていた別のスタジオで唯一やってたグループなんだけどね、私がやめてから潰れちゃったらしくて、申し訳ないなーって思って特別に許可をだんしんだー。」

そんなんでいいのか月島さん。

「それならわかりますけど、その人たちでライブはできるんですか?私たちのファンっていうのはうれしいですけど、月島さんがそこまでして異例を出す必要はないと思います。ほかにもスタジオがあるんですからここじゃなくてもいいじゃないですか。」

月島さんはまったく蘭の言葉に動じず、にこにこして

「大丈夫!この子たちは君たちと同等の実力と経験をもってるバンドだよ~」

「それはどういう…」

蘭が聞くがそこで月島さんは手で制止した。

「あとはライブのあとね、いまはそれに集中しなくちゃ、じゃあ君たちはこっち来てね、手続きするから。」

「は、はい…えーと、じゃあAfterglowのみなさん頑張って!、俺たち応援してるから!あとみんなのそのパーカーかわいいよ!」

 

扉がしまり、沈黙が生まれる。

 

「す、すごい人たちだったね…」

「でも蘭があそこまで反対するなんて、どうしたの?」

「らんー、イライラしてるー?」

「…違う、早くチューニングしよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ライブが終わって客も帰ったころ、いま会議室にはAfterglowと、月島さん、そして例の5人の男子が立っていた。ちなみに月島さんとAfterglowが座っている。

「んじゃあ、ちゃんと説明しようか。アフグロはSummerSkyって知ってる?」

「私はしってるよ!蘭たちは?」

「私はしってる。」

「あたしはしらないなー」

「知ってるよ!」

「知らなーい」

蘭、巴、つぐみ、モカが答える。

「さすが美竹さん、ちなみにそれが何か知ってる?」

「はい、配信動画サイトで有名なバンドグループですよね?高校生の中でもファンがたくさんいて、再生数が毎回1週間で500万回は稼いでいるグループで…でも、動画は静止画で、顔もわからないって有名なバンドです。」

「それでそんなすごいグループがどうかしたんですか?」

「そのSummerSkyがこの5人なんだ。」

 

「・・・」

 

「ええええええええ!!!」

5秒後、ひまりとつぐみが叫んで驚いた。

 

「でも今回からはスタジオでするライブをやってくれることになったからってことで、特別に許可したんだよー。ふふふこれで予算がまた増える…!

 

じゃなくて、さすがに自己紹介もなしにはいそうですかはいかないからもう少しこのグループについて知ってもらおうかな。」

 

「え、ああ、自己紹介しろってことですか。

じゃあ…空から。」

「俺かよ!…えっと、葉月空ていいます、ベースをやってます。作曲担当です。つぎ敦也。」

「指名かよ、風間敦也。ドラムやってる。沖田。」

「はいはい、沖田涼弥です。キーボードやってます。あと経営担当してます。それじゃ夕よろしく。」

「おう!俺は堂山夕!ギターやってんだ!担当、担当は…夏己のおもり役、んでこれが夏己」

「あいよ、日向夏己、ベースボーカルやってます、作詞やってるんだ。んでこの5人でSummerSkyです。よければ夏空でもいいからね、」

「夏空…夏、風、夕、涼、空…あっ、もしかしてこのグループ名の由来って…みんなの名前から?」

「ひまりさんピンポーン!みんな夏にちなんだ名字と名前なんだ!ちなみに空がそれかんがえたから夏空でSummerSkyネ!」

夕が元気よくこたえるとひまりと『イエーイ』とハイタッチした。

「ちなみにみんなアフグロの大ファンだからよろしくね!」

『よろしくー。』

「んで…」

突然夏己が蘭のほうに近づいていき、

「蘭、久しぶりだね、8年ぶりかな?」

 

「…え?」

 

蘭が固まった。

 

 

続く…?

 


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