5つのルーン~想い繋ぎながら~   作:Crina

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パスパレ編です。


第11話 色鮮やかに舞う

 私達はいつものようにレッスンをしているのだけど、どうも今日はレッスンに集中ができない、私だけじゃなく麻弥ちゃんやイヴちゃん、ましてや千聖ちゃんや日菜ちゃんすらできなくなっていた。それを見ていたマネージャーさんから「なにかあったのか?」と聞かれたけど、どう話せばいいのか分からなくなっていた。

「実は先日、お世話になっているライブハウスのスタッフさんの過去を聞いて今、どう向き合うか悩んでいたんです。どうしてもあのお話が壮大すぎて私達の1年で起きた出来事以上のことを3年という中で毎年起きていたことにこれからをどうしようか悩んでしまって...」

芸能歴が長い千聖ちゃんでもあの話、愛美さん達Loonの話は壮大すぎて捉えるのが難しいようで、パスパレ全員が困惑しているようでだった。

「たしかCiRCLEでしたよね?そのスタッフというのは?」

「添盛 愛美さんです。もし知っているのであれば『ソエル』といえば分かりますよね?」

その名前を聞いたマネージャーの表情が変わり、驚いた口調で答えた。

「ソエル、まさかLoonのギターの方に会ったのですか」

「ええ、まさか私達もいつもお世話になっている方がトップレベルのギタリストだと思いませんでしたけど」

「私も実のところLoonは大ファンでしたので、その名前を聞いて懐かしく思いました」

「私も思いませんでした。10年ぶりに再結成して私達に演奏、これまでに起きたお話をしてもらって私、感動しちゃって」

「そうだと思います。でもLoonの皆さんから貴女達Pastel*Palettesに託したということです。ならそれに答えるようにすればどうですか?」

マネージャーさんの言うことは合ってるのかもしれないけど、どうやったらあそこまでいけるのか、考えなくてはならなくなってしまっていた。そのままの状態でまた次のレッスンへ向かうことになった。

 

羽沢珈琲店

「いらっしゃいませ」

「つぐみさん、5人でお願いします」

レッスン終わりにあの話からどうやって成長をするのか話をしようとつぐみちゃんの家の珈琲店に寄ったわけだが、まずどう話せばいいのか分からなかった。

「さて、どこから話そっか...」

「そうね、昨日の添盛さん達のことは私は少しだけ知ってるけど、詳しくは知らないの」

「そうですか、でもあの演奏技術はホンモノっすよ」

確かに演奏の高さはかなり高かった。多分Roseliaよりも上の技術で、どうやったらあそこまでメンバーが信頼しあえるのか色々と考えてみてみようと思った。

「そういえば、ジブンの家に大量の音楽雑誌があるのですが、古い雑誌も残っていて、一つプロ入りしていないのにかなり演奏が高い高校生バンドが特集されていた物がありました。あれが添盛さん達だとは思いませんでしたよ」

「私もイスミダさんがバンドをしていたことを聞いていたんですが、まさかエミさんと一緒のバンドでベースをしていたとは思ってもみなかったです。」

 

神奈川の某ライブハウス

「久しぶりじゃないアンタ達」

「ええお久しぶりです。都築さん」

都築さんはかつてSPACEのオーナーをしていたのだが、今は関東圏内のライブハウスの手伝いとアドバイスをしている。

「聞いたわよ、アンタ達再活動し始めたんだって?」

 都築さんにも私達の復活についての話は知れ渡っていた。というのもCiRCLEのサイトでも告知していたわけだし、私達のSNSに再活動について伝えていたからこそあそこまでライブ会場に昔のファン達が集まってきたんだ。

「ええ、今の仕事が優先ですけど、また活動して後世のバンド達が私達を超えてくれることを想って私達は活動するようにしてこうと決まったんです」

「そうかい、だったら久々にアンタ達にあの言葉を伝えようかね」

 都築さんには昔にSPACEではなく違うところでアドバイスを貰っていた。というのも私達は1ヶ月であのFWF(フューチャーワールドフェス)に参加し、その時から人気が急上昇した。その会場で偶然にも都築さんが見ていたこともあり、その時にSPACEへの招待があったのだが、私達はそれを蹴った。その時に言われた言葉があってからこそあの頃の私達は更に上を目指すことができたのだと思う。

「やりきったかい?お客さんの期待に答え続けな」

 

またまた羽沢珈琲店

「ねえねえ皆、愛美さんか井住田さんに聞いてみたらどうかな?そうしたら見つかるかもしれないよ?」

「そうね、だったら彩ちゃんが言った張本人だし聞いてみたらどうかしら?」

「うん、分かった」

そうして電話をしようとしたが、連絡が付かずに仕方なしにメッセージで聞くことにした。そして数分後に返ってきた。

「あ、来た、えっとなになに?『アイドルというのは私達は分からないけど、貴女達はメンバーを信頼しあえるように思う。それが一番大事で、演奏技術は二の次だし努力はするのも当たり前、メンバーとの絆を深めたら更により良い演奏をできると思うよ』だって」

その返信を聞いて私達は「そういうことね、今より最高の演奏をしよう」と改めて私達は新たな一歩を踏み出し始めた。私達はこれまで以上に良いものを目指そうと翌日からのレッスンに精が出始めたのだけど、いつも通り彩が変なところでミスをするのはまた別の話




パスパレはファンの皆のために再出発をし始めた。次回はRoselia編です。
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