ではLoonの過去編、Loon結成秘話とそれぞれの楽器の生い立ち編スタートです。
第8話 打ち上げとこれまでの経緯より
「今から私とギターについては20年前の話になるわ...」
2-1-1話 ソエルとギター
私の家系はちょっと特殊でね、母親も父親も車関係で働いている影響で、私も2歳上の姉さんも車が好きなんだけど...ただ父も母も姉を優先にしすぎて私のことは少し放置気味だったの
その影響で姉さんがアメリカへ行って車関係とは違う仕事をすると決まった時に私に仕事を継がそうとすることに対して嫌気が差していた。そのことは幼馴染のウルズこと潤香が知っていることではあるのだ。
そんな中だけど、度が酷いシスコン(本人は妹思いと言っている)な性格の姉に案外、安心させてもらえたのが嫌味だけど良い姉がいてよかったと思っている。
「愛美がしたいことをすればいいよ、私はそれに全力で応援するし、親の敷いたレールを走らないでよいよ」
そう言ってもらえて本当に嬉しかった。面倒と思っている姉だけど悩みを聞いてくれる姉さんには感謝している。
私がギターをやり始めた原因と言うのが、家族と出かけていたときに車の中で聴いたとある男性ロックバンドの曲を聴いて私の人生観が変わった。それが原因で私は楽器を...ギターをやりたいと思った。だけど、当時は小学生だったからお金が無かった。そんな中でも姉さんは両親に話して説得してくれたおかげで今も使っている黄色いギターを買ってくれた。独学でギターをやり始めたから最初はコードは出来なかったし、Fで指をつったりしたけど、数ヶ月でそのバンドの曲を出来るようになるまでギターは出来るようになった。
その頃だっただろうと思うけど、耳に違和感を感じた。寝ている時に急に深夜2時頃目が覚めた。というのも、変に色んな音が入ってきて私、凄く怖くて泣いてしまった。まあその時慰めてくれたのは紛れも無く姉さんだけど...
いわゆる『絶対音感』というものをその時に私は見についてしまっていた。ギターを弾いてみてそのスキルがかなり私にとって嬉しかった。その頃から私は音楽の世界で生きていこうと思ったし、プロを目指そうとも思えた。
「しっかし、えっちゃんがギターを弾いている姿ってめっちゃかっこいいよな、私もなにかやろうかなぁ?」
「やってみればいいんじゃない?私は好きなことをするためにギターを始めたんだから」
学校帰りに潤香と話しながら帰るときもギターの話をしていたりしていた。とても楽しいし、これまで両親や姉さんに対しての溜まったものを全て曝け出して楽しく弾けるから好きだった。だけど、その楽しいことは高校に入る前に突然止めさせられそうになった。
「愛美、少し話があるんだ。実はな、莉奈が高校卒業してアメリカに留学するらしくて、俺の仕事を継がないみたいなんだ。だからさ、莉奈の代わりに愛美が継いでくれないか?もちろん高校卒業してからでいいんだけどさ」
私はその一言に対して凄くショックを受けた。自分はしたいことがあるし、このまま親の敷いたレールをただ走る人生はとても嫌だった。そんな人生はつまらないし楽しくない...
「そんなの、ただつまらない人生を送っていくだけじゃない!!私はしたいことがあるのにそれを踏み弄ることだけは止めてよ!!!」
そう言って私は家を飛び出した。その日ギターを持ってライブハウスへ何故か向かっていた。そこにいたスタッフには少しいさせてほしいと言ってベンチに横たわった。
「ギターを持っているんだったら軽く弾いてみない?」
そう言われて私はそのライブハウスのスタジオでそこのオーナーとギターのセッションを始めてやった。そうして私が家出をしたことや私のことを分かってくれてその日はそのオーナーの家に泊まらせてもらうことになった。
翌日には帰りたくないと思っていたためにそのオーナーと一緒にライブハウスに行くことになってその時に初めてライブというものを見た。そうして私はバンドをしたいとも思えた。
「この感動を一緒に共感したいだろ?今自分が思っていることを曝け出したいならバンドを組んでみたらいいよ、いつかは愛美ちゃんが組んだバンドがこのライブハウスで演奏できる日を楽しみにしているよ」
その一言だけで私はその時はありがたかった。潤香にも言えなかったことだけど、潤香は潤香で私のことを見ていた。だからその日は潤香の家に上がらせてもらい、二日であったことを話した。そうして潤香は「それが愛美が今思っていることだし、その出来事が無かったらそう思えなかったでしょ?」と言ってくれた。その日に潤香の母親が母親に連絡して家に帰ったのだが、怒られはしなかった。というのも私が家出中に姉さんが私の代わりに両親に怒ってくれていたらしい。
「父さんも母さんもちゃんと愛美の気持ちを聞いてあげてよ!!私が楽しい生活が出来て愛美が辛い人生を送るといることが私は絶対に嫌だよ!!愛美は愛美でやりたいことがあるのにそれを踏み弄ることは私は愛美の姉としていくら親でもゆるさないよ!!愛美は音楽の世界に行きたいと言っている。それを簡単に踏み弄るなら私は疎遠になってもいい、私は父さんと母さんの考えることに賛成できないよ!!」
そう姉さんが怒ってくれたおかげで今はこうしてCiRCLEのスタッフとしていられているのだから...
その日を境に私はよくそのライブハウス『Stand』に通い始め、私はギターに専念することが出来た。そのおかげで得た交流は深く、オーナーやスタッフ、瑠奈さんやいろんなバンドの人、好きでもあり尊敬するその男性ロックバンドとも交流することが出来た。そしてそのまま私は高校に入り、イース達に出会い、Loonと言うバンドを組んだんだ。
「これが私のギターの経緯、分かった?できることならウルズたちも話したらどう?これまでの楽器との向き合い方とかね?」
「そうだね、だったら私から行かせて貰っていい?」
愛美はこれまでの人生、これからの人生のためにギターと言うものがきっかけで変わり、やりたいことが決まった。次回はイースこと綾とベースのお話。