5つのルーン~想い繋ぎながら~   作:Crina

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結成し、初めてのライブを文化祭ライブですることになったLoonの5人、今回は文化祭のお話です。


2-2-3話 初ライブ

 私達の学校では6月に文化祭が開催され、一般開放が丸一日あり、学校が大賑わいになる。私達はクラスの教室を使って王道のカフェをすることになった。和澄...エワズと麻久美、べオークはお化け屋敷をすることになった。もちろん朝からパンの用意やドリンクの調達と大忙しだった。...見回りと解して平気で乱入してくる姉さんに平気で激辛ドリンクを用意させて悶絶させたのは周りから冷たい目で見られたけど...

「よし、準備が出来たね、時間になったらパッと行こう!!!」

「「おおーー!!」」

 一般開放がされ、クラスは大賑わいだった。もちろん忙しかったし、途中にはライブの用意のために抜けなかったりと大変だった。もちろん事故とかはあったのだけど、そこはウルズが全て対処するなど大繁盛だった。

「愛美さ~ん、パンケーキとコーラのオーダーはいりました~」

「添盛さん、ドリンクのオーダーはいりました」

私はこのように他の裏方の人達の倍やっていて大忙しだった。

「愛美さんお疲れ、少し休憩しな俺が代わるから」

「すまんね、優」

「それじゃあ20分休憩で周ってくるよ」

 こうして休憩中にエワズのところに行っての挨拶回り、そして外で売店をやっている姉さんのところに行ったりと満喫をしていた。

「なんだかんだ言って意外と満喫してんじゃん私も...」

そう思いながら休憩から戻り裏方の交代をしてまた作業に戻った。

 

 そうこうしている内に時間になったので、イースとウルズと一緒にエワズとべオークに体育館に行くように言って体育館へ向かった。体育館では有志のダンスや漫才など色んな催し物をしていた。もちろん軽音楽部の演奏もあったのだが、一番の大きな催し物は有志バンド計5バンドが演奏するというもので、私達Loonは最後にすることになっていた。というのも他のバンドはカバーしかせずにせいぜい2,3曲しかやらないらしく、私達は1曲しかやらないことにしていた。オーディションをした先生からも私達Loonに太鼓判を押していたらしいので最後に回してくれたらしいのだ。

 他のバンドの人達はJ-Popやアニソンのライブで場を盛り上げていた。その時に軽音楽部の部長から話があるといって私達は体育館の外に出ることにした。

「Loonの5人の演奏は凄いというのはオーディションで思い知らされたわ、だから私達から言えるのは楽しんで来い、そしてこれを渡そうと思ってたの」

そう言って渡されたのがペンダントだった。そのペンダントを握った瞬間に5人はそれぞれの意思を感じ、お礼を言って衣装室へ向かった。というのも結成が決まった次の日に姉さんが姉さんの友人を連れてきて衣装を作るといって1週間で作ったものだ。とても素敵な衣装で、それを身にまとってこれから演奏することになるのだった。

「行くよ皆、初めてのライブ、気合入れていくぞ!」

「「おお!!」」

 

「では最後のバンドです。Loonの皆さんです、どうぞ!」

 そうして私達はステージに現れた。それを見た生徒や見に来た保護者や先生が本当のバンドマンを連れてきたのかと思ったらしい。そして私達のライブが始まろうとしていた。

「Loonです。始める前にメンバー紹介をしたいと思います」

そうしてメンバー紹介とソロ演奏をした。

「今日は一曲しかしませんがどうかその短い時間を楽しんでいってください!!」

「では始めようかエワズ」

「ええ、では聴いてください【Stand Up】]

 

 演奏をしている時に感じるこの瞬間がやはり私は楽しかった。初めてのライブ、初めて私達を見る人たち、何もかもが始めてとはいえ、このメンバーと一緒に演奏しているこのときが一番好きだった。エワズがこれまでを曝け出してくれて、イースはエワズを見守るためについて行くこと、ウルズはいつも通りだけどしっかりとした土台を築きあげてくれて、べオークがそれを整えて色鮮やかに飾ってくれた。わずか5分のなかで私達の演奏を聴いてそれぞれの思いを曝け出して周りを魅了する。それを見ている生徒や先生、保護者の人たちも魅入って固まったり、テンションが上がってコールをしたりと体育館をこれまで以上に賑わした。

「ふふ、楽しそうだな愛美のやつ、こうして信頼できる仲間に出会えてよかったな」

 私は演奏を聴いてそう感じた。姉として愛美の成長を見てきたからそう思えた。自分がしたいことをすればいいと言ってアドバイスをしたことが今こうして最高の瞬間を作り出していることに私は感極まって遂には涙を出してしまった。

「莉奈さん、珍しいですね涙を出すなんて」

「当たり前じゃない、妹がこうして最高の仲間を見つけて最高の舞台に上がれているのだから」

「言いたいことは分かりますよ、やはり莉奈さんは妹の愛美さんのことが好きなんですね」

「ええ、だって私の自慢の可愛い妹ですから」

 

こうして演奏が終わり、私達Loonはこれを機に大きなライブへ出ることを誓った。大歓声の中私達は更衣室へ戻る途中に姉さんに出会った。その瞬間に涙を流しながら私にハグをした。最初はいつも通り鳩尾に一発殴ろうかと思ったが、姉さんが涙を流していたので、そんな気にはなれなかった。

「姉さんどうしたの?」

「愛美の演奏姿をこうして見られるのが嬉しくて...こうして最高のメンバーに出会えて姉としてはとても嬉しいんだよ...愛美、あの時に私が両親を説得して本当に良かったと思うよ」

こうして私は姉さんの話を聞いていつもいつも面倒だなって思っていたのに今日は素直に姉さんを抱いた。

 文化祭ライブは成功し、カフェも成功で終わったので、私達は疲れた体でStandへ向かい、いつも通りまたセッションをすることにした。そしてそれをみかねたオーナーが私達のいるスタジオにお菓子とジュースを持って現れ、今日あった出来事を全て話した。

「そっか、Loonの初ライブ成功したんだ。だったらさ、これに出てみなよ」

 そうして渡されたのはFWF(フィーチャーワールドフェス)のチラシだった。そう、Roseliaが、友希那さんが目指す大きな舞台。プロのバンドが多く参加しているフェスで、どれもこれもがレベルが高いと言われている。今から10年前ということもあって、友希那さんの父が侮辱されて音楽の世界から降りるあの年のことであった。

「ふーちゃーわーるどふぇす?」

「これって、有名なバンドが多く参加している音楽フェス、でもどうして?」

「愛美達の頑張りを見ていたらこれに参加できるんじゃないかなって思ってさ、それにほら、もう俺はこのようにライブハウスのオーナーとして生活しているわけだし、次の代の背中を押せれたらいいと思ってさ、だからお前達にこれからを託そうと思ってるんだ」

 そう言って私達に頭を下げ、次にはオーナーからオーナーの昔のことを聞き、私達は出るか考えることにした。

「どうする?私は出てもいいけど」

「いいね、ウチは参加したいよ、愛美がいいって言うんならウチは頑張れるけどな~」

「私もリーダーの権限に任せるけどね」

イース、ウルズは参加する気満々だったが、私とべオークはあまり乗る気じゃなかった。というのも大きな音楽フェスに結成1ヶ月のバンドが参加するのはどうなのかと疑問に思ってしまい、考えてから翌日に決めるといってギターを片付けてそそくさと私は家に帰った。その時べオークも同じ考えだったために私の判断に任せるとして一緒に帰った。

 

 クタクタのなかで家に帰り、ゆっくりとベッドの上で考えることにした。あの時に感じた感動と一体感を思い出し、やはり出たほうがいいのかなとも思った。けど、本当に結成して直ぐのバンドが大きな音楽フェスに通用するのかということで不安になってしまい前に踏み出せなくなっていた。そうしていくにつれて気付いたら制服姿のままで寝てしまっていたらしく、目を覚ますと姉さんが様子を伺うかのように顔を近づけていた。いつも通りダイレクトヒットをかまそうかと思ったが、その気が起きず、姉さんにこのことを相談した。

「なるほどね、そこらへんは私は詳しくないのだけど、愛美はどうしたいわけ?」

「え?」

いきなりどうしたいかと聞かれたが、私は色んなところでライブはしたかった。でも直ぐに大きなところで参加というのはどうしても抵抗があった。

「始めから後ろ向きなんて今日のライブからは信じられないけどね、私が愛美なら周りがどういわれようとも自分の築き上げたスキルを使って見返すけどね」

そう言われてハッとされた。やってもないのにいきなり後ろ向きになっていたことに気付かされ、バッシングがあろうが自分の演奏で見返してやればいいんだと思った。

「また姉さんに助けられたよ、ありがとう」

そうして私は翌日にバイトがあるためにStandへ向かった。




Loonの初ライブが終わり、大きくスタートを切った。そして伝説の高校生ガールズバンドと呼ばれるきっかけであるFWFに参加をすることになる。次回はそれに向けて5人がどう動くかという話になります。
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