5つのルーン~想い繋ぎながら~   作:Crina

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今回遂にLoonに亀裂が入ります。さてさて、どのように打破するのでしょうか?では2話をお楽しみください


2-3-2話 亀裂とエワズの迷走

 エワズが迷走した歌詞を出してはや数日が経った。相当悩んで出した歌詞を持って私達に現れたので、見ることにした。相変わらず守りにはいったような歌詞だが、とりあえずは自分が作った曲に合うか試してみるために一通り通してみることにした。もちろん悪くはなかったし、これでもいいのだが、ニュアンスがいつもと真逆な感じの曲に私は少し...ではなくてかなり疑問に思った。

「エワズ、悪くはなかった。けど、これは公には出せれないわ」

「え?これでも?」

「うん、いつもとはニュアンスが違うし、これではお客さんに響くかというと些か疑問に思うの」

「...」

「らしくないけど最近のエワズはどうしたの?悩みがあるならいくらでも聞くわよ」

その一言がまさかあんな悲劇になるとはその時は思わなかった。メンバーのことを少しでも気にかけることはリーダーの務め...そう思っていたからかもしれないけど

「いえ、悩みはないわ。また作り直してくる」

 まるで不貞腐れたかのような反応でスタジオを後にしたエワズを私達は追いかけることが出来なかった。それは私達がエワズが悩んでいることを察していたからかもしれなかったからかもしれない。でもこれは今までのようではなかったので、慎重に行くようにしないといけないと話し合うことにした。

 

「エワズ、いるんでしょ?」

 私は練習が終わって帰宅中にエワズのことが心配になったので、エワズの家に行くことにしたのだが、エワズはまだ帰宅はしていなかった。どこにいるのか気になったので携帯に連絡をしたのだが音信不通でどこにいるのか分からなかった。少なくともあそこかなと思って元々エワズの家があった近所の公園に向かったけどいなかった。

「どこに行ったのだろう...」

 その日は結局会う事がなかったので、家に帰ることにした。寝る前にエワズから連絡があっていつも通りの雑談はしていたのだけど、何故あのような態度を取ったのかはどうしてもきり出せれなかった。

 

 翌日は曇天の空模様に見舞われている中、学校へ向かい、いつも通りの授業を受けていたのだけど、お昼時にはエワズは屋上に来なかった。やはり相当悩んでいるのだと思っていた。仕方なくエワズと同じクラスにいるべオークに何があったのか聞くように伝えて教室に戻った。

「エワズ、最近どうしたの?皆心配してるよ?」

「べオークか、そうかしら?...でも作詞で相当悩んでいるのは知ってるとは思うけど」

「見てたら分かるよ。相当悩んでることも、ソエルが首を縦に振らないこともすべて」

「...お見通しなんだねべオークには」

「だって私もLoonのメンバーよ?他のメンバーのことは知ってないといけないでしょ?」

「...そう、ならさ、ソエルが何であんな態度をとるのかしら?」

 急な質問だったが、ソエルが何を考えているのかは薄々その時から分かっていた。でもソエルならこうするという対応で今回は踏み出すことにした。ソエルが今考えていることはエワズのためなんだということも...

「それは自分が答えを探さないといけないことだわ。話すこと話したよ、今日も練習あるし、来るなら来たら?」

 そうして次の授業が始まった。

 

 学校が終わり、メンバー全員がバイトが休みということもあって、すぐにStandへ集まった。そこにエワズもいたのだけど...

「ソエル、これ以上は今の私は無理だ。これでダメなら...少し話があるわ」

 そうして歌詞を渡してきたので、それを見ることにした。悪くはなかったが、それでも納得がいかなかった。守りに入っているというよりかは殻に篭ったまま、そう感じたのだ。

「悪くはないけど、惜しいかしらね、後もう一歩かしら?」

「...なんで」

 エワズが遂に堪えられなくなって最近のソエルの態度に嫌気が差し、遂には溜まったものを吐き出した。

「なんでこれでもダメなの?これ以上のことは出来ない、何度も何度も繰り返してもソエルは一回も納得しなかった。どうしてよ!!!!」

「...それはエワズのためだ」

「私のため?ふざけないでよ!!これがどう私のためになっているの?詳しく教えてよ!!私はソエルのように音楽の才能はないよ、だから詳しいことを聞かないと分からないのよ!!!」

「...だったら答えも見つけるまで戻ってくるな。それまではライブ活動は休止するか私がギタヴォをするわ」

 急な発言でエワズは騒然とした。そして...エワズは何も言わずにスタジオを飛び出した。もちろんイースはエワズを追いかけた。その前に「さすがに言いすぎよ」と一言を残して出て行った。

 

「言い過ぎじゃないのかしら?いくらなんでもあれは」

「いいんだ、これくらいじゃないとエワズは気付かないかもしれないし」

そうソエルと話していくうちに、イースに頼まれてエワズに何があったのか聞いたことを打ち明けた。

「私ってホントおせっかいだよね、それが原因でこうなってしまった感じあるし...」

「いや、べオークは悪くないさ、これは確かに理想が高すぎた私にも非があることだし」

そう言ってソエルもスタッフの服装に着替えてスタジオを後にした。




遂に出来た溝、ソエルとエワズとの求めているものの違いがきっかけで起きたこと、これがどう立ち直っていくのか...
次回...悲しみの雨
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