ソエルがシフトに入ってる中、二人で出来ることをしようとしてセッションをするしかなかった。まだまだドラムの方も詰めが甘いとこがあったからというのもあるし、それよりも時間潰しというのが一番の理由ではあった。
「かれこれ一時間やってるけどイース達戻ってこないね。荷物がほったらかしだし、荷物はさすがにカウンターに置いとくようにするしかないよね」
「だね、どうする?ウチはこのままそこのカフェでもう少し時間潰してソエルを待つけど」
「私もそうする。一応私もソエルに話したいことあるしね」
そうしてカフェで時間を潰すことにしたら21時にはもうなっていた。
「お疲れ様でした~。あ、明日Bスタジオ借りますよ」
「OK、エワズと仲直りだけはしとけよ、このままでは解散だぞ」
バイトが終わり、私は帰ることにした。出口に向かうときも自分の理想の高さというよりプライドが高すぎることに考えてはいた。その時に出口で待っているウルズとべオークの二人の影が見えたので、普通に出て話して帰ることにした。
「今日も21時シフト?頑張りすぎじゃないの?」
「いつものことだし、そこまで不便には思わないわよ...てか二人は何しにあそこで待ってたわけ?」
「話しておかなければならないことがあるから待っていたのさ、今日の出来事....エワズのためとか言ってたけど、本当の意味で何か考えてるからこうしたのでしょ?」
ウルズにはお見通しだった。その通りで、エワズがあのツーマンライブの誘いの時に何か思いのうちがあるというのは分かっていたが、それを言わずにそれに拒むかのような歌詞ばっか書いていたからあえてキツイ言動をして突き放していたのだ。でも、それ以上に、これはエワズだけが破っていない殻を破らせるためにあえてそうしたのだが、想像以上に深刻になってしまったためにどうしたらいいか考え始めていた。
「愛美、考えすぎ。言わなくても分かってるよ、エワズのことのためにあえてそうしたことも...」
「ソエルは理想が高すぎるのよ、だからこそヒントのあげ方が難しいんだよ」
「なんかごめん...でもあえてこうするしかないんだよ、私はこういうやり方しか知らないし、考えさせないと開けないものだからこうしかないんだ...」
本当に今回は自分がどんだけ酷い奴なのかと感じ始めていた。あえての憎まれ役をかったのはいいが、どうしたら最終的には全員が成長できた演奏が出来るかと私は大分先を見ていたのだが、そのためのことがとんでもなく前が見ていなかったことが原因で今回起きてしまったのだから...
そうして一緒に帰宅をして、家に着いてベッドにダイブして就寝に入ったが、いきなりウルズに話があると言われてウルズの部屋にベランダを経由して行くことにした。
カフェにいる時にウルズと多少の世間話をしてから今のバンドの状態について話すことにした。今のバンドの状態は悪化している状態であって、最悪解散してしまう状態であることは流れで分かっていた。けど、今の状態ではいけない...けど私はどうしたらいいのかと考えてしまっていた。ただウルズと話しているだけでどうしたらいいのかは意外とすぐに答えが見つかった。ウルズはギャルをしている割には周りをよく見ているなと思った。ドラムだからというのもあるが、それ以上にソエルという存在をずっと見ていたからこそ、今できることを分かっている、それがウルズの良さでもあり弱さでもあるとそう感じた。帰りに別れて自分の家に帰る時も世話焼きすぎることしか頭には浮かんでこなかった。
「はあ、どうやってもこれって私の性格上仕方ないんだよね」
そう呟きながら雨が降る夜の街を歩いて家に向かった。
「愛美はどうせすぐに寝るだろうから今話さないといけないよな」
そうウチは思ったから寝る前に愛美に話があると言ってウチは愛美に連絡を入れて部屋に入れた。
「で、話って何よ?」
「話っていうのはさ、愛美はどう思っているのかってことよ。今の状態は愛美も察しているだろうけど、最悪の状態になっている。愛美はこのままでいいのかなって思ってさ」
「...ごめん、その話は答えは決まっているの、エワズ次第なんだよ。あのライブで何か考え悩んでいたからそれを解決しなければ先はないんだよ」
「エワズの為?何もヒント無しでエワズは分かるの?」
「それは分からない、けどこれだけは分かる。今のままだといけないって、だから今は待つしかないのよ」
それだけで納得はするかもしれないが、ウチは出来なかった。まるでメンバーを捨てるかのような発言のようだったから...それだけではなく、それだけでは何も前に進まないと分かっていたからかも知れないからか少し今の愛美に対して腹が立ってきていた。
「エワズなら答えが地道に引き出せると信じていr」
パシンッとかなりいい音で愛美の頬に平手打ちをした。それは今の愛美のやっていることが昔、愛美が愛美の両親に反抗した時の愛美の両親と言っていることが同じに感じてしまったからかもしれないが、それ以上に愛美が昔から何一つ変わっていなかったからこそ無意識にやってしまった行為だから。
「どうしてそう考えすぎんだよ!!自分次第で答えを探さないといけないと言ってヒント無しで突き放すのはおかしいよ...ねえ愛美、今の愛美の行動は昔愛美が反抗した愛美の両親の行動と変わらないよ!!今の愛美は最低だよ!!」
私は潤香の発言にハッとした。今のやっていることは確かに私の両親とあんまり変わらない行為だということにこれで気がついてしまった。ヒントをあげることが出来れば少しでも答えに近づけれるからここまでのことにはならなかったと思った。だからこそ私達自身、一人一人が変わらなければいけないとそう思った。
「ありがとう、これで私がしなければならないこと、私達が今必要なことが見えてきたよ」
「そっか、明日メンバーに伝えるよ」
それぞれが考えなければならないこと、一人一人が変わらなければならないことを探すことになる。次回はリーダーのソエル編です。
そして今年の小説投稿はこれで終わりです。ではよいお年を!
次回...リーダーとして、一人のギタリストとして