5つのルーン~想い繋ぎながら~   作:Crina

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メンバーとの溝がなくなり、翌日に対バンというところまで迫った。そんな2-3章の最終話です。


2-3-10話 キズナノオンガク

 文化祭ライブがついに始まろうとしていた。それぞれのクラスでの催し物をしている中で音楽室が最終リハができる場所だったのでそこで今回のセトリの練習をしていた。時間が僅かしかないので、3,4曲しかできないということもあり始めからぶっ飛ばすセトリで今回はやることにした。

「結構派手にやるねえ、てことはあの曲は明日までのお預けってことでいいんだな?」

「ええ、あれは明日でなければ意味がないもの」

「ならウチのドラムソロから一曲目に入れる感じは変わらないのか?」

「それはいつものこと、【バーニングクイーン】のウルズが暴れるにはそこが一番だろ?」

「それもそっか、なら気合い入れてやるか!!」

 始まる30分前まで私たちは大詰めをしていて、その姿を見たいとファンが見に行こうとしていたが、音楽室周辺は立ち入り禁止にされていたために入ることができなかったためにファンはまだかまだかとソワソワしていた。

 

「ええ、ではLoonの文化祭スペシャルライブを始めます。今現在準備中ですので、できるまで今しばらくお待ちください」

 アナウンスが流れ、待っていた生徒や一般来場者、対バン相手が集まってきていた。その間にウルズがドラムの用意をし、私とイースがアンプの最終確認、ベオークの用意を済ませ、円陣を組んでいた。

「いくよ、One for all All for one!!」

「私たちはLoonだ!!!」

 そうしてウルズがドラムの席に座り、ドラムソロを響かせた瞬間に横断幕が開いた。

ドラムの演奏に魅力され、ペンライトを持ってきていた人たちが腕を振り、ドラムの演奏中に私たちがステージに現れ、会場のボルテージが段々と上がってきていた。

「私達の曲を聴きに来たんでしょう?なら聴かせてあげるわ...【Gravity】」

 

 そうして演奏を終わらせ、明日行う対バンの告知をすることにした。

「ここで私達Loonから告知があります。明日にライブハウスStandで有名バンドと対バンすることになりました」

その瞬間に歓声が会場に響き渡った。

「どうやらその相手が来ているらしいからここでその人たちに言います。私達も明日のライブは楽しみにしてる。私達があの時に感じたもの全てを明日にぶつけるわ!!!」

そうして明日への告知を行い、文化祭が終わって翌日のライブの最終練習をすることにした。

 

 翌日にStandに朝から集まり、本格的に最終調整をするようにした。作成してまだ2日しか経っていない【Loon】の大詰めをしていた。

「これならいけそうだね、夕方の用意が出来ているなら気を落ち着かせましょう」

「そうだね、ならカフェで落ち着かせましょう」

 そうして私たちは夕方のライブまでの時間潰しをしていた。私は今日のセトリの確認とギターの調整、私の好きなバンドの曲を聴いて落ち着いていた。ウルズはベオークとただ駄弁っていただけだったが、ドラムを叩きたいとソワソワしている感じがしていた。

イースもエワズも同じようにセトリ確認とお気に入りの曲を聴いて落ち着かせていた。

 

 夕方になり、お客がどんどんと集まってきていた。私たちは対バン相手と軽く挨拶をして、私たちの用意をしていた。

「行くよ、私達の演奏を見せつけてやろう!!」

「いつものやつやるか」

そうしてウルズのドラムソロで始まり、一発目は昨日の文化祭ライブ同様にGravityで場を盛り上げ、kanoとボルテージを高めた瞬間にMCとメンバー紹介をした。

「こうして今メンバーと立っているということってすごいことだよね、この二か月くらいそのことで私達考えさせられたんだよね、だからそのことを語った新曲を用意したんだ。皆は聴いてくれる?」

「「聴きたい!!」」

「OK、いい返事も効いたことだし、やるか」

「そうだね、それじゃああれ持ってくるよ」

そうしてエワズがアコギを持ってきた。その瞬間に会場は驚き、ツインギターで奏でられる新曲に期待していた。

「それじゃあ始めるよ...【Loon】」

 

「やはり楽しい、いまこうして皆と一緒に演奏をしている時が一番楽しい...私が神奈川でできた初めての繋がり、今こうして親友たちとバンドを組んで演奏できている。これまで嫌で離れていたピアノが今こうしていいことに繋がっている...本当にみんなと会えてよかった」

「私はただソエル...愛美の傍にいたかった。前みたいにまたおかしくなってほしくなかったから。けど迷って答えを見つけた今の愛美は本当にかっこいいよ。それに応えるために今ウチはLoonにいる。だからこそLoonはずっとあってほしい、そう思える」

「和澄が悩み、それがきっかけで私たちの絆はかなり深まった。私達でなければ奏でられないもの、そのために私はもう迷わない!!」

「私が原因なのにも関わらず皆は待ってくれていた。ソエルはリーダーとしてのあるべき姿を、イースは私のことを気使いながら自分のことを探し、ウルズはそんなソエルの傍にいるようにしていた。ベオークも弱気にならずに自分がしなければならないものを見つけている。私はそんなみんなの想いを乗せてただ歌うだけ。Loonのボーカルはみんなの想い全てをぶつける為に歌うんだ!!」

「私はこのバンドのリーダーとしてまとめなければならない、ただ悩んで答えを見つられなかったことは本当に申し訳なかった。けど、この件があったからこそ今こうして私たちは演奏してられる。だからこれからもずっとこの5人で演奏していく。終わるのがいつになるかわからないが、最期の時までずっと私たちは演奏を続けていく!!」

そう思いながら演奏を終えた。

 

「これが私たちがあの雨の日に感じたことよ、私たちは【時雨日の中で】としてずっと心の片隅に置いていたわ」

 それを聞いたメンバーは思っていた。まるで自分たちが経験していたことと同じことを経験していたのだから...メンバーがバラバラになってしまうことはRoseliaとパスパレが感じてしまっていたこと、一人何故作詞してダメになって悩んでいたことはAfterglowが、一人悩んでいることを隠していたことはPoppin’ Partyが、一人悩んでしまい、どうしようもなかったが、メンバーがきっかけで立ち直れたことはハロハピが...想像以上に自分たちと同じ境地に立っていたことに対して驚きと悲しい出来事に涙してしまうGBPのメンバーにもう一つ話さなければならないことを話すと言った。

「これは何故Loonが解散してしまったかということと、それから今の働き先であるCiRCLEに来ることになったのかということを話すわ」

 

「ずっと一緒が良かったけど、それぞれの事情があるなら仕方ないこと、Loonは本日付けで解散にする!!」

 本当に再結成するとはこの時は思わなかった。全員が忙しくなり、メンバーが集まれる時間が無くなってしまい、解散することになってしまったこと。

「CiRCLE?私が働いていたStandと同じ設備の場所なら経験が生かせれそう、ありがとうねリサさん」

 あれから10年が経ち、Standがなくなって次の就職先を探していた時に起きた交通事故で出会ったリサさんとの話...これが今こうしてCiRCLEにいられるという真実を全て話す。




次回...2-4章 それぞれの道、そして今...編
長かった2-3章はこれで終わりで、次回が2章最後の物語になります。
先日あったハロハピ放送局によりメインストーリー2章が出るそうですね、この小説もそっちに寄せますが、別時空(いわゆる世界線の違う世界)という形になります。というか、もともとそんな感じではありました。
これについては別のおまけ程度で話したいと思います。
それと、Loonのメンバーの容姿とかの詳しいこととかをおまけとして書く予定なんで楽しみにしていてください。
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