5つのルーン~想い繋ぎながら~   作:Crina

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 本当に再結成するとはこの時は思わなかった。全員が忙しくなり、メンバーが集まれる時間が無くなってしまい、解散することになってしまったこと。 あれから10年が経ち、Standがなくなって次の就職先を探していた時に起きた交通事故で出会った愛美とリサの話...これが今こうしてCiRCLEにいられるという真実の章である2-4章 それぞれの道、そして今...編始まります。


2-4章 それぞれの道、そして今...編
2-4-1話 スカウト


 高校を卒業し、私たちは大学生になった。それぞれ違う大学へ行くことになり、私とウルズは同じように東京の大きな私立へ、エワズは学校の先生になるべく教員免許が取れる大学へ行くことになり、近くにいたいからとイースも同じ大学へ向かうことになった。ベオークは住んでいる市の中では一番頭のいい大学へそれぞれ進学し、全員が時間が取れれば会って練習をするなどとバンド活動はしていた。

 そんな今日はちょうどメンバー全員がオフと言うこともあっていつものようにStandで練習をすることになっていた。私は私で学校が終わったらすぐに自由登校日中に買った青いRX-7に乗ってStandに向かおうとしていた。

「ソエル、ちょうどよかった。電車乗るのたいぎいから乗せてってくれよ」

「分かったよ、シートベルトはしっかりとつけておいてね」

 その瞬間に後ろタイヤを後ろタイヤを空転させながら学生駐車場を後にした。それもそうで、買ってすぐに知り合いのショップで車を改造し、真夜中に首都高を走るいわゆる走り屋と呼ばれている行為をしているのだから。

「いきなり飛ばすなよ、まだ高速にすら乗ってないのに」

「ふふん、乗ったら失神するんじゃないよ?」

「だからそれをやめろってえええええ!!」

 という感じで大学入った瞬間にずっと乗りたかった車に乗り、知り合いの瑠奈さん達と連日走っていた。車もショップに任せっぱなしにせずに自分でできるものは自分でやったりと楽しんでいた。

 

「エワズ、水持ってきたよ」

「ありがとうね、今日が午前で授業が終わって良かったよ」

「そうだね、集まるまで時間があるし、どうする?」

「私は先にStandで待ってるよ」

「そっか、私は楽器屋で弦買うからまたあとで会おうよ」

「そうね、じゃあ夕方に」

 私たちは午前に学校の授業が終わり、エワズはそのままStandへ向かい、私は楽器屋でベースの弦のストックを買うことにしていた。いつもは練習ではギブゾンを使っていて、そっちはよかったのだけど、ライブで使うスペクターの方が弦が切れて貼りなおしたばかりなので弦がなくなっていた。そのための買い出しだったのだからまあ問題はないかなとは思えていた。エワズと一旦分かれて楽器屋に向かい弦を買う、そこまでは良かったのだけど、そのあとまだ時間があるからどうしようと悩んではいたので、家でベースの弦を張ろうと思い家に帰ることにした。大学に入学した時に一人暮らしをし始め、親からの仕送りもあった。父親は最初猛反対だったけど

「これでよしっと、うん、チューニングもバッチしだしな。それじゃあ向かいますかな」

 久々の皆との練習だったので私はとてもウキウキしていた。【時雨日の中で】から私たちは大きく成長でき、さらに知名度が高くなっていた。ライブがあるとなれば満員は当たり前、さらにはチケットも取れないことが多いこともあると聞いたときは正直おどろいた。ただ私がエワズの笑顔を取り戻すためにと思って組んだはずのバンドが今では笑顔が絶えず、エワズにも笑顔が戻っていた。けど、大学に入って皆が時間が取れる日というのがあまりなく、月に3,4回あればいいみたいな感じにはなっていた。今はとても暑い7月の中旬で、出るには日傘がないときついかなと思うほどであった。

「暑い、アイス欲しいよ...」

 とても暑い中を歩いてStandへ向かっていたわけなのだが、いきなり後ろから見知らぬ男性から声をかけられた。

「ちょっと君...ふむ...ふむ....スタイルいいけどどこか事務所に入ってたりする?」

「いえ、私はただ普通の大学生ですよ?貴方は?」

「ああ、これは失礼、私はこういうものです」

そう言って私に名刺を差し出した。そこには私とウルズが愛読しているファッション雑誌の編集者と書かれていた。

「これって、私がよく見ているファッション雑誌です」

「おお、なら話は早いかな、実は今新しいモデルを探していまして、ちょうど今いい存在を見つけて声をかけたんだ。それが君だよ」

私はとても驚いた。モデルなんて私ができるのかなとも思いとても躊躇した。

「ありがたいですけど、考えさせてもらえませんか?」

「どうぞ、まだ時間はたっぷりあるので答えをこの電話番号にかけて聞かせてね」

私は興味はあったが、バンド活動もあって大丈夫かなと不安が出てきていた。それこそバンド活動がメンバーと会える時間がなくて月に何回かの状態で私が忙しくなってさらにできなくなっては意味がないからと相当悩みながらStandへ向かっていた。Standへ着いた時にはちょうどものすごい音でソエルの車が現れて中でウルズが青ざめていたのを見てまた飛ばしたんだなと苦笑いを浮かべていた。

 

次回...打ち明けとラストライブ




はい、2章最後の話が始まりました。ここで2章までをざっくりとまとめてみましょう
0話、1章は現在...つまりは第二回ガールズバンドパーティーが開催されようとしている日なのでバンドリ二期と16日からガルパで始まる年になります。そこから10年前、正確には11年前になりますが、そこが2-2章になります。そこまでのそれぞれの出来事が2-1章となります。2-2章は愛美達がまだ高校1年になったばかりで、夏までの話になります。そこから1年後の話が2-3章の時雨日の中でになります。そこから2年後の話がこの話から書いていく2-4章です。ただ、2-4章は次の話までが丁度、愛美達の学生の話で、3話から第一回ガールズバンドパーティーの前の話、つまりはCiRCLEに愛美が入る前の話になりますので、楽しみにしてください
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