あ、さっむいギャグが豊富にちりばめられているから夏にぴったりな小説だと思う。
言ってて悲しくなってきた。
「どうやら、おまえさんは死んでしまったようじゃ」
「そうですか。では艦これの世界へ「まてまえまてーーい!!」
「なんですか?」
「君死んだんだよ!ゲームオーバーだよ!?もうちょっとこう……ね?」
「無理です。」
ohu…と頭を抱えている白髪のお爺さんはたぶん神様かな?ここまでリアクションが無いのは僕のせいだから仕方ないとしても「まったく、これだから最近のニートは………」前言撤回一発殴って良いかな?
ええい!ニートで何が悪い!確かに社会的には最低地位だが自宅警備員としての仕事があるんだぞ!家事スキルが母親より高いとご近所さんには好評だったんだからな!一部では独身の専業主夫と
なんだろう。悲しくなってきた
「ぶつぶつ………で、お前さんは艦隊これくしょんの世界に行きたいと?」
「でって。まあ、はい。僕が最後に遊べたゲームがそれだったので……」
「む?最後に?ちとまっておれ。今お主の履歴書を取って来るからの。」
そう言って目の前から消えてしまった。と言うか履歴書って。面接みたいだな。
ちなみに、今いる所は畳6畳半の和室かな?家具は何もない。しいて言うなら、僕が座っている座布団くらい?
「それにしても、艦これの世界か………どんな世界だったかな」
最後に遊んだのは何時だっけ。深海棲艦だったかな。異形の怪物に軍艦の力を持つ少女が立ち向かう。プレイヤーはそんな少女達を指揮する提督として共に戦う。で、合ってるはず
「ああ、思い出した。3ヶ月前かな?それでも覚えているってどれだけ思い出深いゲームだ、いや、世界か。まったく、自分の事ながら辟易するよ!」
片手にノートパソコンを持って。
「待たせたな!君を送り出す手続きが完了したゾイ!」
「そうですか。ありがとうございます神様」
「ちょっとくらい突っ込んでくれてもいいジャマイカ」
ぶーと口を尖らせなががらもカタカタとパソコンを操作していくと、不意に僕の体が光に包まれる。転生ってこんなサクサク行くものかと目を瞑った時
「あ」
………何だろう。凄く不吉な予感がする
「あの、神様?」
「ごめん。指が滑っちゃった☆「ええええ!?」
「だだだ大丈夫だ問題ない。ただ提督から艦娘になっただけ………あ”」
「待ってください、今度はなんの「あ」ですか!まさか艦娘は艦娘だけど深海棲艦側として生まれるとかじゃないですよね!?」
僕が光から抜け出そうと必死にもがくが抵抗空しく意識が遠のいていく。
戦艦タ級とかヲ級なら良いけど駆逐級はいや―――—!!
あ、でもわるづきは大歓迎
ちなみに、神様はとてもいい笑顔で
「まあ、良いんじゃないかな。楽しく生きれば何とかなると思うよ
姫級とかには転生できないけど。ガンバ!」
そんな殺生なーーーー!!!!!
「―――の目の前がまっくらになった………」
「ポケ○ンかな」神様五月蠅いです。
――――――――――――――――――――――――――――――—
…暗い。それに少し冷たい。体も一切の力が入らず指先すら動かせない。でも、不思議と恐怖は無かった。ただ体を優しく包まれる感触に身を委ねていたいと思っていた。目を開く事は出来ない。開けたいとも思わない。これは、夢?それとも、僕が死んだのは嘘だったのだろうか。
なら、ずっと寝ていても良いだろう?
『君は誰?』
不意に頭に響くように聞こえる『よく知っている少女の声』。それと同時に脳内に浮かび上がるノイズの混じった映像。色も白黒で見えにくい事この上ないけど、これは何かの船に乗っている?あそこに見えるのは砲身?再び目を海に戻せば視界いっぱいに広がる巨大な船。僕が乗っている船の何倍だろう?その向こう側にはこちらと同じような大きさの船ー—と言うより軍艦かな―—が見えた。
そこから場面は転々と切り替わる。これは……
「僕かい?僕は―—―—君は?」
あれは戦艦かな?それも二隻。と戦艦よりちょっと小さいけど僕の船よりは大きい『ミガモ』?って横に書かれている。その他には同じような大きさの船が4隻その四隻にも同じ様に名前がカタカナで書かれている。その名前を見て古い記憶が開いたのが感じ取れた。たぶん、今僕が乗っている船って
『僕の名前は――――—
視界が白一色に塗り潰される直前、彼女の姿を幻視した
―――――――――――――――――――――――――――――――
「………ですか?」
誰かに呼ばれている?でも体が激しく揺らされていて酷く気分が悪い。先ほどの沈んでいるような温もりが一切なく瞼を閉じていても痛いくらいに光が突き刺さっている。
ん?光?
「なあ、ソイツは何時まで眠っているんだ?」
「わからないのです。でも、このまま放置する事は出来ないのです。」
「私も手伝おう。流石に一人では支え難いだろう。」
「ありがとうなのです。長月ちゃん」
どうやら僕は運ばれているらしい。誰かはすぐに分かった。いや、余りにも特徴的な話をする子だったのと
最初の、秘書官だったから
「いな……ずま……?」
「はわ!お、起きたのですか!具合はどうですか。何処か悪かったり」
「落ち着かないか。彼女も捲し立てられたら困るだろう。」
「そ、そうでしたね。御免なさいなのです。」
そんな事ないよと口を開くが掠れた声しか出ない。おまけに凄まじい倦怠感に意識が落ちそうになる。
何とか踏ん張って視界を上げると、少し先にチラチラと様子を見る―—木曾かな?マントをしてないから軽巡だと思う。少し離れた所には、北上?が欠伸をしている。制服がへそ出ししていない暗めの色だから多分軽巡。
「あ、起きたんだ。おは~」
「姉さん、鎮守府に近いからって油断しないでくれ」
「だってつまんないんだも~~ん」
木曾は苦労人だなぁと再確認していると顔のすぐ近くからジッと視線を向けて来る電が。反対側には緑色の腰まで伸びるストレートヘヤーに黒一色の制服―—長月が同じ様に見つめていた。と、この体は回復が早いのか倦怠感が薄れてきたぞ
「ありがとう。もう大丈夫だから」
御礼を言って立とうとすると慌てて二人に抑えられた。え?何かマズかった?
「待って下さい!貴方はまだ海の上に浮く事が出来ないのです!」
「うむ。艦娘としての力が振るえない以上、今は私達に身を委ねてくれ。」
あー。確かに浮く方法が解らない。もっと言えば艤装の一つもないじゃないか。危うく出オチになる所だった。
海の妖精(笑)になるのはまだ早い
「じゃあ、お言葉に甘えようかな。でも、重くないかい?」
「大丈夫です!艤装を付けているので鉄骨でも楽勝なのです」
電ちゃん鉄骨と比べないでください。地味に、いや結構傷つきます。ほら、隣の長月もジト目を向けているし。あ、自分の発言に気付いたようで「はわわわ」と慌てている
うん。かわいい。
暫く可愛い生物を眺めていると前方の木曾さんが声を掛けて来る
「おーい!もう直ぐ泊地に着くから少し静かにしてくれ」
「は、はいなのです!」
電ちゃんが返事すると木曾は艤装からヘッドホン?みたいなのを取り出して頭に着けた。同じように北上もヘッドホンを着けている。彼女達は何をしているのだろうか
「お二人には水中ソナーで潜水艦がいないか索敵して貰っているのです」
「潜水艦?」
「はい。私達がいる鎮守府―—―いえ、泊地は開港したばかりで深海棲艦が多くて、特に潜水艦系が多いのです。」
「おまけに司令官もまだ着任していないと来た。おかげで、私達は本来の力の微々たる量しか発揮できない。現状、ああして周囲の警戒しか出来ないのさ。」
「へー。え?提督の不在って言った?」
「はい……」
それは、中々のハードモードだな。どの世界でも艦娘は提督となる人間との信頼あってこそ本来の―—もしくはそれ以上の―—力を発揮できる。提督がいないとなれば『レベル1状態かつ改や改二が実質不可能』って事か。やれなくはないけど木曾や北上が改や改二にならないのは辛い。特に北上さんはゲームでもお世話になった重雷装巡洋艦になるからね。早めに改造したい、したくない?
「あの、貴方の名前を教えて貰ってもいいですか?」
「ああ。僕の名前は…………」
マズイ。ヒジョーにマズイ。
「?あの「名前だよね!えっとね。その、ね?」
「ね?と言われましても」
今、
てことは自分は『睦月型の数人』か『白露型』まで絞れる。
なにか、何かあと一つヒントがあれば!
「もしかして
「う!?うん。ゴメン。」
電ちゃんって速いのね。もう確信突いちゃったよ。
「だ、大丈夫です!生まれたばかりの艦娘が記憶をなくしているのはよくある事なのです!」
「そうなの?」
「ああ。最近になって急激に増えたんだ。軍艦としての記憶のない艦娘がドロップ、いやすまない。自然発生するようになったのは」
「自然発生って。僕は野菜か何かかな」
苦笑いをしながら視線を下げる。
しかし。今気づいたが
「どうして僕は服がボロボロなんだろう?」
「電たちが来た時には艤装も身に着けて無く海に漂流していたのです。」
「さすがの私でも見ていられなかったぞ。」
あの、神様?誕生早々中破(しかも艤装なし)で放り込むのはハードモード過ぎませんかね?主砲も魚雷もないんだよ!
黒一色の制服はボロボロで赤い布が首に巻き付いているけど今にも千切れそうだ。スカートも殆ど破れているし、中々に羞恥心を煽ってきますねクォレハ。
その時、コツと左目の横当たりに布みたいなのが当たる感触が。長月に理を入れてソレを取る。今気づいたけど指ぬきグローブをしていた。グローブを着けていて初期にドロップする艦娘?お、思い出せない。
ああ、取ったのはどうやら髪飾りみたいで煤に汚れているけど、紅真珠?のような数珠に羽のような形の布で同じ色の一回り小さな数珠に繋げられている。
これってさ、扶桑と山城の髪飾りじゃ。でも、僕は駆逐艦のはず。まさか、幼い扶桑、山城の可能性が微レ存!?
まあ、冗談はさて置き
これで確定した。僕は『時雨』だ。
しかも『改二状態』。転生特典って事なのかな?でも、性能はあっても僕の練度はそこらのイ級と同レベルなのですがその。
「もう、自分が何だか分からなくなったよパトラッシュ」
「ぱと、パトら?」
「ああうん!何でもない。名前は後で思い出してからでも良いかな?僕も凄く混乱してるからさ」
「勿論なのです!あ、見えてきました!あれが『柱島泊地』なのです!」
「おー、お?…………あの、あれ?」
「皆まで言うな、なのです。」
「言いたいことは分かるぞ。私も初めに来たときは驚いたものだ。」
「驚くっていうかさ、あれ、魚市場?「鎮守府なのです!!!」
ゴメン向こうの世界に有った魚市場にしか見えない。波止場も相まって鎮守府と言うより魚介組合の船着き場にしか見えない。あのマンションぽい所が寝泊まりする所かな?
で、工廠はどこ?入居施設は?
脳内を盛大な疑問符で埋め尽くしていると木曾が波止場に近づいて
「よっと」
ちょっとー!あの人艤装着けたまま陸地に上がったんですけど!?ちょっと高い段差上がるみたいに上ったんですけど!?
「木曾、パス。」
「おっと。姉さん艤装を投げないでくれ。危ないから」
「あーごめんごめん。よっ」
え?艤装って投げれるの?投げていいの?あ、妖精さんが回収していった。妖精さんはいるんだ。
「貴方はあんな事しないでくださいね。」
電ちゃんから釘を刺されてしまった。べ、別にしたかったとかじゃないし!ソオイ!とかやりたくはないんだからね!
「うん出来ないよ。艤装ないしポッタイシ」
「?兎に角、入渠場に案内してするから私について来てくれ。」
「うん。アリガトウゴザイマス。あ、そう言えばここは普通の人はいないの?」
「島の反対側には結構いるのです。たまに買い物に行くときもあるのです」
「あ、ちゃんといるんだ」
「人が入って来たのは最近だな。だから島の人は殆どが軍の関係者だったりするな。あとは、大工や漁師だったりか?」
深海棲艦から領域を取り戻したばかりだから、か。それって結構危険な海域では?はぐれで戦艦とか来たら沈没待ったなしなんですが、その危険性はかなり低いらしい。噂によれば本州の提督たちが徹底的に近海の深海棲艦を駆逐したかららしい。あれか、ドロップ艦の沼に嵌った提督だろうな。
ドロップ……イベント限定………海外艦…う、頭が!
「ほら捕まりな」
「あ、ありがとう木曾さん」
「ん?まあいいか。電、俺と姉さんは工廠の方に行くから艤装を渡せ。長月は、風呂か?」
「ああ。コイツを連れて行かないとな。ついでに服も直してもらうとするさ。」
「電は報告に言ってくるのです。その後、一五〇〇にここ集合で解散なのです!」
電ちゃんが小走りでマンションっぽい場所へ。木曾は艤装を抱えて(全部!?)魚市もとい工廠の方へ。
「で、入渠するお風呂?は何処にあるの?」
「ああこっちだ。一応重要区画だから工廠の裏手側に有るんだ。付いて来てくれ。」
長月に付いて行くけど、本当に誰もいない。鎮守府って騒がしいイメージがあるけど、人も艦娘もほとんどいないし工廠から音も聞こえない。恐らくお昼に近い時間なのにただ波の音と僕達が歩く音だけが泊地に木霊している。何時しか僕は止まって誰もいない鎮守府を眺めていた。長月は何か言おうとしたけど黙って待っていてくれた。
「本当に、静かだね。」
「なに、これから騒がしくなって来る。静かなのは今の内だけだぞ。」
えらく確信に満ちた声と表情で言う物だから思わずどうしてと聞き返したけどが
彼女は笑みを深めて本当に楽しそうで
「なにせ、この
楽しみだ。そう彼女は笑った。
たぶん、僕も――――—
最初のノイズ混じりな映像に出てきたのは比叡と白露。あと西村艦隊の皆さまです。
ちょっと史実ネタも混じるけど、基本シリアスにはならない予定。
ちなみに転生特典は最初から改二じゃないです。ちょっとありふれたモノです(ニッコリ