異世界行ってダークエルフの高級娼婦で童貞卒業   作:あじぽんぽん

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ハーレムテンプレに準じてギルド周りの話をする予定です


第二章
第1話 ルーキー達


 アユムの魔力欠乏症の問題は、俺自身に様々な制約を課すことになったが一応の解決をみる。

 それから館への引っ越し作業やご近所さんへの挨拶回りも一段落がつき、俺達は休止していた冒険者家業を再開することなった。

 

 イズミとアユム、彼女達の希望を聞き入れて冒険者登録を行い、めでたく四人パーティである。ペアはともかく四人パーティなんて初めてでドキドキするよぅ! そんな風にはしゃぐ俺をカオルは慈母の微笑みで、イズミとアユムにはなぜか哀れむような目で見られた。

 

 勢いに乗って魔女も誘ってみたのだが、戦うと魔力が減るから嫌じゃと断られたので館のお留守番をして貰うことにした。精〇くれるなら戦ってもよいと言われたので、おませな幼女(ポー)の頭に教育的指導(ウメボシ)をしてあげた。

 

 四人で連携などの慣らしも兼ねて簡単な討伐依頼などを受けてみたのだが、二人とも冒険者として十分以上の力を持っているようだ。前世が武道青年だったアユムはともかく、イズミも戦う技能を持っているとは予想もしていなかったので驚いた。

 

 そんな彼女達の獲物だがイズミは弓でアユムは自家製の爪である。

 

 アユムの爪は指先で伸び縮みし鉄すらもスパスパ切ることが可能な一品であった……なんだかダークヒーロ―みたいで中二病心をひどく刺激された。

 そしてイズミだが、彼女の弓の腕は実に驚くべきもので、連続側宙しながらのアクロバット射撃を行い、百メートル以上も離れた標的へと見事に命中させたのだ。

 

 勇者の一団の中でもこれほどの弓取りは見たことがなかった。

 

 ただその際、ミニスカワンピの清楚系ビッチは下着を装着し忘れており、中身というか貝が丸見えだったので俺は日本人としての道徳をコンコンと説いた。しかし痴女エロフは「サービスですよ、ちゅっ♡」と投げキスをして媚びた笑みを浮かべやがった。

 やつは完全に俺を舐めきっている……リーダーとしてパーティの規律を守るために、ありがたくオカズにしてやったのだ。

 

 

 そして今日も依頼の確認と朝食をするために冒険者ギルドの食堂に来ていた。

 

 いつの間にか指定席になっていたテーブルに四人で座る。

 注文を取りに来た小娘リコットが白黒エロフコンビに心にもないお世辞を言って、煽てられた二人はクネクネと踊りだす。フード付きローブを目深に被ったアユムが頬を膨らまして、なぜか俺に肩パンするといういつもの日常……のはずだった。

 

 しかしその日はいつもとは違った。

 

「イ、イズミさん! ……ぼ、ぼ、僕と付き合ってください!!」

 

 ギルド内に響き渡るほどの大声だった。

 食堂は一瞬で静寂に包まれる。

 鬼畜エロゲマイスター清楚系ビッチエロフのイズミが冒険者に告白されたのだ。

 

 

 

 俺は驚愕を覚え椅子から腰を上げる。そしてイズミに愛の告白をしてきた冒険者に視線を向けた……茶色の髪に負けん気が強そうな顔立ち、まだ年若い少年のようだ。16~18才ほどに見えるが、この世界の人間の容姿は早熟、もっと年下の可能性もある。装備の真新しさからして駆け出しのルーキーといったところか。

 

 どうしようとカオルを見ると、彼女も驚いていた。

 その隣の小娘アユム、やはり驚いていた。

 最後にイズミを見ると意外なことにビッチも目をパチクリとさせて驚いていた。

 

「お、俺……いや、僕の名はクロウって言います。あの本気なんです。イズミさんを一目見た時から惚れてしまって、この人しかいないって思って……その、どうか俺と付き合ってください!!」

 

「え……ええ!?」

 

 顔を紅潮させて汗をかき、頭を掻きながら伝える言葉もまだまだ拙い、青い少年の一生懸命な告白だった。

 二人は見た目だけならば同い年くらいだろうか、まさにボーイミーツガール。

 イズミが関わって無ければ、ほのぼのとした気持ちで見守り応援していただろう。

 その告白されたイズミだが眉を八の字にして困ったように俺を見上げている。

 

 前世の頃から我が道を行く傍若無人で個性的な彼女でも、世間慣れしてない純情な少年に対しては毒を吐けずどう対処すればいいか迷っているようだ。

 海千山千な男達を手玉にとる元高級娼婦ゆえ、だろうか……本当に予想外な弱点であった。

 俺はうなずき引き継ぐように少年の前に立つ。イズミのほっとする気配を感じた。

 

 クロウ少年は俺に対して不愉快そうに顔をしかめる。

 

「クロウ君といったか、悪いことは言わない、もう止めておけ」

「なんですかアンタ……そんな事言われる筋合いはないですよ!!」

 

 クロウ少年は若さを武器にして俺に噛みついて来た。

 同じ男として気持ちは分かるよ、真剣な告白している時に横やりを入れられたらいい気分はしないよな……でも俺も引くわけにはいかない、イズミだけはだめなんだ。

 彼の両肩を強くつかむ、少年は抵抗しようとしたがギュッと押さえ込む。

 少年に睨まれる……真っすぐな良い目だ、俺は説得するように語りかけた。

 

「いいかクロウ君、よく聞くんだ。このイズミは見た目だけは恐ろしいほど良いから、黙っていれば清楚なエルフの美少女……姫君にも見えるだろうさ。でもな、実際には俺の前で蟹股アヘ顔ダブルピースを意味もなくかまし、風呂上がりにはケツ丸出しでパンパンとドラムして、ベッドの上では全裸でセルフま〇ぐり返しをする全方位で生殖行動しか考えてない危険なビッチなんだよ!!」

 

「え、えええ…………?」

 

 俺の言葉を消化できないのか戸惑いの表情を見せる少年。

 

「あ、あの、ヒイロ……。彼を説得するのは、わたくしを奪われたくない、失いたくないという理由ではないのですか!?」

 

 イズミが何かを言っていたが、俺は少年を救うのに必死で聞いていなかった。

 

「君の人生はまだまだ始まったばかりだ! そんな時にこんな鬼畜ビッチに関わると確実に破滅が待っているぞ! 散々搾り取られた挙句にケツ毛まで毟られ、骨と皮になって三途の川を渡るのが目に見えている! もう一度言う、悪いことは言わないからこの鬼畜ビッチだけはやめておげえええええぇぇぇ!?」

 

 悲鳴が出た。凄まじい激痛に視線を落すと俺の股間に靴がめり込んでいた……力が抜け、ブラックアウトする意識、あまりの痛みに息も出来ず前のめりに倒れ伏す。

 

 ありえね……鬼畜な白エロフが俺の大事なタマタマを背後から蹴りやがったのだ。

 

 芋虫のように無様に床に這いつくばり股間を押さえて見上げると、腕を組み、怒りで顔を真っ赤にした清楚系ビッチと紐みたいな何かが目に入った。

 海綿体に血が集まり更なる激痛に襲われて、おうおう呻きながら俺は泣いた。

 

「す、鈴木!?」「ヒイロ、大丈夫?」

 

 痛みが予想できるのかTS少女アユムが慌てて俺の腰を叩く。完全女化しているカオルは慌てず静かに膝枕をして額の汗を拭ってくれる……この優しさ、甘やかしっぷり、ひょっとしてこれがハーレムってやつなのガ? ありがてぇありがてぇよぅ。

 

「えっーと、クロウさんでしたか?」

「え、は、はい! そ、そうですイズミさん!!」

 

 まだ怒りをまとうイズミに呼びかけられて慌てて返事をするクロウ少年。

 間近で衝撃シーンを見てしまったせいか、股間を押さえやや腰が引けていた。

 それでも逃げずに、イズミに真っすぐ向き合うあたり中々に好感が持てる。

 

 イズミはクロウ少年の純な心を傷つけないように、丁寧に丁寧に言葉を選んで返答している……こうしてるとこのエロフ、令嬢的というのか本当にまともに見えるんだよなぁ。

 

 そんなことを呑気に考えられるのも、小娘アユムがお父さんの肩叩きのように健気にトントンしてくれたお陰だ……ふーだいぶ楽になった、二人ともありがとう。

 神様特製ボディの高速再生機能も働いているし、俺は床に寝そべり頬杖をついて眺めていることにした。俺の両脇にカオルとアユムが正座して観戦モードだ。

 

「ええ、ご好意は大変ありがたいのですが……わたくしには思いを寄せている人がいます。ですので、あなたの気持ちを受け取ることはできません」

 

 そう話を締め括りイズミは潤んだ瞳で俺を見下ろす。ついさっきはタマタマ蹴り上げるくらい怒り狂ってたのにこの変わりよう、これが女心と秋の空というやつなのだろうか?

 しかしイズミが俺を好きね……。

 好感度稼いだ覚えが本当にないし、前世でのいがみ合いを抜きにしても、ビッチの好きって世間一般的な好きとは大幅に違いそうで何だか素直に喜べない。

 

「お、俺がこんなヤツに劣るっていうんですか!? 複数の女をはべらかして喜んでる最低なヤツと違って、俺はイズミさんだけを大事にします!! もう一度考えてくれませんか!?」

 

 お、おう……一度振られても諦めない少年の気迫が凄い、見習いたいよね。

 

 でも、若さっていいなって感じてしまう俺は枯れているのだろうか。

 これでもまだ22才なんだけど……。

 そして少年がさり気無くディスているのは自覚ないけど俺のことだよね?

 

「そう言われましても、わたくしが真に望むのはヒイロだけですし……」

「イズミさん、知っているんですか、この男が今まで何をしてきたかを!?」

 

 うん……?

 少年が侮蔑した表情で、カオルに頭を撫でられながら寝転がる俺を指さす。

 

「王都でちょっと聞けば色々出てきますよ。魔王討伐戦の時の勇者の一人って話ですけど、自分勝手に好き放題やって他の勇者達に迷惑をかけ足を引っ張りまくったっていうじゃないですか!? しかも最後の魔王との戦いには命惜しさに仲間を見捨てて逃げ出したって聞いてますよ!!」

 

 ふむ……まあ、当たらずも遠からずかな。

 

 イズミとカオルの白黒エロフコンビは何も言わないし表情も全く変えない。

 しかしアユムは唇を噛むとギュッと小さい拳をにぎる……俺は立ち上がろうとした小娘の膝を押さえた。この反応だけでも人生経験の差が明確に分かる。

 アユムの膝を静かに叩く、俺のために怒ってくれてありがとうな。

 

「凱旋パレードに出てこなかったのもそのせいだって皆言ってます。それなのに王都に図々しく戻って来るなんて、俺だったら恥ずかしくてとてもできませんね」

「……それでも」

 

 クロウ少年の嘲りを遮るようにイズミは口を開いた。

 

「たとえどんなに情けなくてもヘタレでも、わたくしはヒイロの傍にずっといます」

 

 エルフの美姫は、少年が見惚れ……そして不覚ながら俺も見惚れてしまう可憐な笑みを浮かべたのだ。

 

「誰に言われたでもない、わたくし自身の心がそれを欲しているからです」

「なぁ……!?」

 

 豊かな胸に手を当て、そう静かに告げるイズミ。

 それは森の乙女が見せた確固とした意思。

 

 沈黙、少年はヨロヨロと後ろに下がった。

 

 ……何というのか言葉が無い、男冥利に尽きると言うべきだろうか?

 ともかく幕引きのようだ、あのイズミがここまで言ってくれたんだ。彼女の顔をつぶさないように俺も大人の態度で少年に接することにしよう。

 

 そう考え少年に声をかけようとした……しかし。

 

「お、俺より、こんな粗チン(・・・)野郎のほうがいいって言うんですかぁ!?」

 

 激昂した少年の叫び。

 たぶん捨て台詞、言葉に深い意味は無い。

 微かに騒めいていたギルド内が再び一瞬で静まり返った。

 そして、冒険者達の視線が俺に集中した。

 

 ………………。

 ……………………。

 …………………………うん?

 

 …………。

 …………はぁあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?

 

 

「ぶらぁあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

「う、うわぁぁ!?」

 

 絶叫した。俺は重力を無視してバネのように飛んで起き上がり絶叫した。

 

「ええ、ヒイロ!?」「い、今の不自然な動きは何だ鈴木!?」「そのキモさ、最高!!」

 

 女達がそれぞれ驚きの声(?)を上げている。

 冒険者達も悲鳴を上げた。

 俺はクソガキを怒りを込めてキッと睨んだ。

 ルーキーでも一応は冒険者なのだろう。

 明確な殺意を感じ取り、怯み、ガクガク震えながら後ずさるクソガキ。

 

 腰を落とし、腕を左右に広げ、殺すつもりで威嚇した。

 

「ぶらぁぁぁ? ……ぶらぁあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

「うわ、うわ、うわぁぁ!?」

 

 言葉が出てこない……怒りで全て雄叫びとなる。

 体から何かオーラ的なものがにじみ出る。

 椅子や机の上の食器が、ガタガタと揺れている。

 俺のマグマのような怒りに呼応したのか、ギルド内は静まり返り皆息を潜めている、俺以外に音を立てる者は誰もいない。

 

 クソガキは泣きそうな顔をしていた。

 というか半泣きになっていた。

 まるで小動物のようにぶるっていた。

 だけど許さねぇ、許さねぇ、絶対にてめぇだけは許さねぇ!!

 

 こんなに殺意を覚えたのは、街防衛時の魔王軍四天王と初めて会った時以来だ!!

 

 クソガキ、クソが……てめーは言ってはいけないことを口にしてしまったんだよ。

 それを、それをなぁ、言ってしまったらなぁ……戦争だろうがぁ!!

 殺すっ! 殺すっ! 殺すっ! 殺すっ! 殺してヤルッ!! 

 

「ぶらぁあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

 

 ……俺は大人げなく徹底的にやることを決めてしまったのだ。

 

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