親愛なる友へ
体の方は健康そのものです。
しかし、最近強制的に退役されましたのでそこで少し参っています。
さて、私も長く文を書くことは得意では無いので用件を書かせていただきます。
前述した通り、現在は従軍しておりませんので時間は余っています。
貴方も健康には気をつけて
貴方の友
トマ=ローベル・ブジョー
次の日には返ってきた手紙
律儀な彼は本当に付き合いやすい
「俺は、もう決めたから…迷っちゃいけない。」
そんな彼にこんな事の片棒を担がせるのは気が引ける
それでももう此処には居られない
居たらいけない
俺はあの人達の娘じゃない
麻の袋にありったけの金貨を詰め込む
貴金属の類は別の袋に入れた
持っていても怪しまれないサイズのカバンの中にそれを入れる。
ナイフも入れる
以前俺の時に着ていた服も入れる
日記とインクとペンも入れる
これでひと通りは大丈夫だ
最悪金があればどうにでもなる
「おやおやぁ?家出ですかぁ、お嬢様?」
バッと後ろを振り返るとニヤニヤしたナイ先生が
いっつもそうだ
何か行動を起こすとすぐに嗅ぎつける
隠し事なんて出来やしない
「ええ、帰るつもりが一切無い家出です。」
ふふふと気色わr((げふんげふん
色っぽい笑みを浮かべる先生
はークッソエドモン以外のイケメン爆ぜろ
(お父さんとかガブリエル先生はイケメンじゃなくて残メンだからね)
「面白そうですねぇ。やっぱり人は自由になるといろんなことをしでかすものです。」
人は?
それじゃあまるで
「人じゃ無いみたいないいかたですね」
スッとめを細める先生は異様な雰囲気を醸し出す
これは危ないものだと本能が警報を鳴らしている
「んふふ…そうですね…私は
そう言った先生の影が蠢いた気がした
ダメだ、飲まれちゃいけない
どうしたらいい
殺されそうだ
………………
…いや、別にいいじゃ無いか
この身体なのだからきっと俺は1度死んでいるのだろうから
もっと太々しくならなくちゃ
「そうですか。だからといって何も変わらないですし。いいのでは?」
「は?」
先生がキョトンとする
そりゃあれだけオーラ出して脅してたのにこの反応は驚くか
「だって先生は先生でしょう?人だろうが悪魔だろうが天使だろうが神だろうが何も変わりませんよ」
ポカンとしていた顔が下を向き、そのまましゃがみ込んだ
だんだんと肩が震えて
「ぷっ…あははははははは!!」
大笑いした
「ああ、やっぱり
何と比べているのかわからないが機嫌が良いことは分かった
「そうだわ、先生。先生が神様か何かならお呪いでもしてください。魔除けとか。」
頼んでから物凄い後悔した
めちゃくちゃイイ笑顔で
「いいですよぉ!じゃあ…貴方の旅路に
副音声で変なのが聞こえた気がする…
「では、私はこれで!」
そう言って出て行く先生を呼び止めようと廊下に顔を出すと…
既に誰もいない
はぁ…
トマトのとこ早く行こ…
カバンを持って馬車に乗り込み早2日
マルセイユからリモージュまで最短距離を走ってきた
「あと1日はこのままかぁ」
誰もいない馬車の中でグデッとする
誰もいないなら淑女の仮面なんてつけてられない
〈メリー…起きてよ…〉
時間があればずっとこうやってメリーに話しかけている
でも、やっぱりと言うべきか反応がない
「メリー…エドモン…」
ポロポロと溢れる涙を止めるすべなんてなく
ハンカチを目にあてることしかできない
「………フェルナンはいつか殺す……」
ガタン
一際大きな振動で目を覚ました
泣き疲れて寝ていたらしい
コンコン
「お嬢様、着きましたよ」
「随分と早いのね。驚いた」
あともう1日かかるはずが半日で着いたのだ
物凄く早い
「馬を褒めてやってください。頑張ったのは馬ですから。」
「そうね、じゃあこれであの子達に美味しい野菜を食べさせてあげて」
そう言って5枚の金貨を握らせる
「そんな!頂けませんよ!お代は頂いているのに…」
「これは半日早く着いたお礼よ。それに貰えるものは貰っておきなさい。断るのは失礼よ。」
渋々というように金貨を受け取った彼は、
「この恩は絶対返しますからね!」
そう言って宿屋の方に歩いて行った。
「トマ!夜遅いけど起きてるかしら!」
ドアを叩くとすぐに
「起きてるよ」
と言ってドアが開く。
ドアを開けたのは金髪の美丈夫…トマだった
数年ぶりに会うけど男前になりやがって!
180後半くらいの身長で灰色ががった青い瞳、天然パーマのふわふわした金髪は耳にかかるくらいの長さだ
最後に会った時はぴっちりオールバックにしてあったのに…
「とりあえず、夜も遅いし泊めてくださらない?」
そう言った途端に顔が真っ赤になるトマ
やっぱお前トマトだわ
「なっ、ななな何を言うんだ、破廉恥な!第一年頃の娘が男の家に泊まるなどと!」
あー忘れてた。こいつエドモン以上のピュアピュア人間だった。
てかお前もう30になるだろ…それでこれって…
「あら、そんな風に考える貴方の方が破廉恥なのでは?」
「〜〜〜ッ!」
さらに顔が赤くなって、もう涙目になっている
やりすぎたかな…?
「取り敢えず貴方はきっと優しいのでか弱い乙女を寒空の下に放り出したりしませんよね?」
「…か弱い…?」
そこだけ真顔になるのやめろよ
取り敢えず野宿嫌なんだよ
「まぁ…妹弟子を放り出すほど薄情じゃありませんよ…」
「それじゃあ遠慮なく♡」
揶揄いついでに腕に絡みついてみる
「………」
反応がないと思ったらこいつショートしてる
どうしようもないのでそのまま中に引きずって行った
☀︎月♨︎日
トマの家に着いた。
相変わらずトマがピュア人間で安心したけど心配だ。
明日の朝にトマに全てを話すことになった。どう話すか未だに悩んでいる。
こんな時にメリーがいたら相談出来るのに。
チャラい人とかふざけてる人とかしか書いてないからお堅い人がかけなくなった…
もともとはトマトも堅い人にしたかったのに…
因みに他にもこんな人にしたかった原案↓
いつぞやのマスター:面倒見のいいオネェ
フェルナン:もっとヤベェ変態
エドモン:カッコイイエドモン
お父さん:とっても無口な人
お母様:オラオラ系
作者に文才のないせいで…