さあ、今日があの約束の日!メリーは勝てるのでしょうか!?
戦うのはメリーだけだと約束してるので、手出しはしません。足も頭も出さないよ?知恵は貸すかもしれないけど。
「お嬢様、頑張ってくださいね。」
「お嬢、金持ちのボンボンなんてボコボコにしてやんなよー!」
「お嬢様、どうかお怪我をなさらないよう…」
「メリー様ー!結k「ゴミは片付けましょうか」
ロビーに向かうまでに出会った使用人さん達が応援してくれる。
そう、あの事件の後復活した先生が大声で知らせまくったからみんな知っているのである。
「はい、がんばってきます。」
メリーが少し緊張した面持ちでキュッと手を胸の前で握る
がわ"い"い"‼︎‼︎‼︎
何が可愛いっていつもの無表情が!なんと!眉がハの字になってるし、口が!いつも真一文字の口が!こう、への字になってる!しかもそれだけじゃなくて、応援されて嬉しかったからほんのり顔がピンクに!
え?このテンションやめろって?わかりますん
さてさて!
着きました決戦の地!ロビーへ!
まだ先生達は来てないみたい
〈大丈夫かい?メリー〉
"………"
メリーは反応すらせずにひたすら素振りをしている。
「…リ……メリー…メリー!」
振り向き様に声をかけた《モノ》に足払いをかけ、当て身を仕掛ける。
《モノ》は体格差があったが、不意打ちに反応出来ずに倒れ込む。そしてすぐに上にのし掛かり、急所である首にサーブルを突き付ける。
「…メリーちゃ…メリーさん…急に声をかけたのは謝るから退いて?
君の背後の人達の殺気がやばい…あとメリーさんからの殺気もやばい。」
モノ、もといガブリエル先生がメリーを抱きしめる。
おい、良いのか中将。お前の後ろの子がお前のこと軽蔑するような目線になってるぞ
お巡りさーん!こっちでーす!
それよりも前にお父さんがナイフ(ガチ)を突き付けてたけども。
「ガブリエル…?」
「ごめんごめん…ごめんなさい、謝るからそれどかして欲しいなぁ…」
なんか2人が仲良く喧嘩してるけどまぁいいよね。お母様出てないし。
〈あの子に話しかけてみたら?〉
"そうする"
「こんにちは」
「っ、ああ、こんにちはレディ。」
おっ?おっ?初心?初心なの?
「はじめまして。私はメルセデスっていうの。あなたは?」
「これは失礼しました。小さなレディ。私はトマ。トマ=ロベール・ブジョーです」
トマ、トマ、よし覚えた。今日からお前トマトな!
「そう。トマ、あなたが私の相手なの?」
「わかりません。ただ私はとても強い方と手合わせしてもらうと言われました。」
トマトに何にも教えて無いのか…
あとトマト手前こんな小さな子が相手なはず無い…とかいや、しかし…先生を一瞬で組み伏せていた…とかブツブツうるさいな!根暗か!
「私がおしえてもらったのは相手が私よりも10歳くらい年上の男の人っていうことだけよ。」
「…そうですか。」
「リアムー!若者2人がキャッキャウフフしてるー!」
「あ"?」
それなりに和やかに話をしていたのに何処ぞのロリコンホモ野郎のせいでぶち壊された…よろしいならば戦争だ!クリーク!クリーク!クリーク!
〈メリー、〉
"うん"
「
「メリーちゃーん本当にやめてね〜?僕がリアムとシルヴィに殺されちゃうから」
だったらあんなことしなければ良かったのにヴァカめ!
そして背後には2つの影が…
フルボッコだドン!
とりあえず色々落ち着いたところで試合の説明が始まった。
「一つ、骨を折ったりなどの大怪我をさせないこと、
二つ、相手を気絶又は相手に参ったと言わせること、
三つ、手を抜かないこと。
この三つを守ってくれ。一つでも破ればそこで負けだ。」
いいな?と確認してくる先生にメリーは大きく頷く。
「トマは約束どうりにメリーちゃんに勝てば軍の方に口利きしてやる。メリーちゃんはトマに勝てば外出許可がおりる。
あともう一つ、これは試合だが別に殴る、蹴るなどの事を禁止しているわけでは無い。」
「なっ!先生!フェンシングの試合では無いのですか!?」
先生は大きくため息をつく。
「トマ、お前は軍人になりたいのだろう?ならばよく考えてみろ。自分を殺しに来ている敵軍がフェンシングのルールに従ってくれるとでも?そんな甘っちょろい考えしてるなら軍に行くなんて嘘でも言ってんじゃねえ」
おお?珍しく先生がイケメンしてる…
「…すみませんでした。」
「それに!」
「?」
「メリーちゃんとお前じゃただの試合にしたらメリーちゃんの圧勝に終わるからね!」
イケメンなんて居なかった。いいね?
「さあ!位置について!」
10mくらい離れて向かい合うように立つ。
「構え!」
トマは左腕をあげて半身になり、胸の高さ辺りでエペを水平に構える。
エペは一番大きくて重い。最高で750gほどの重さだ。構えも普通のフェンシングの構えをしている。
それに対してメリーは半身にはなるがフェンシングの構えではなく正眼の構え…剣道と同じような構えをしている。左手は腰に添えて、右手で相手の目に切っ先を向けている。
「始め!」
その掛け声で動き出したのは向こうの方だった。
エペのため、なぎ払いには向かず、突くことしか出来ない。しかし足に向かってなぎ払いをしてきたのはいい判断だと思う。
けど、メリーがそんな簡単に倒れるはずなんてない。
エペを持っている側を走り抜けて後ろ側へ回る。
そしてメリーは体制を崩すのがいいと踏んだのか膝裏に蹴りを入れる。
ぐらりと体が傾くけれど、すぐさま左手をついて蹴りに移行する。そこは流石軍人志望だ。
メリーはサーブルを蹴られるが、ガードが付いているから弾き飛ばされる事は無かった。
"どうしたらいい?"
〈難しいね〉
楽なのは相手の顎に衝撃を与える事なんだけれど…
相手は恐らく170cm。こちらは130cm。普通に届かないのだ。
下手に組み敷いても体重が軽すぎてすぐに脱出されるだろう。
〈それこそバリツとか?〉
"どうやるの?"
とりあえず、腕挫十字固でも決めればいいと思う。いくら小柄でも脇の下と首に足が掛からない訳じゃないし。
〈えっとね〜〉
ひと通り説明するとわかった、やってみる。とだけ言ってそのまま戦い続けてる。かれこれ20分くらいたった。打ち合いと蹴り合いしかしていない。
メリーは瞬発力があるからできると思ったんだけど…
トマがまた突きを、今度は顔を狙って来た。
エペは約1mほどの長さがある。顔を素早くずらし、サーブルを投げ捨てる。
そして伸ばしきった腕を掴んでそのまま飛びつく。
脇の下と首の下に足をかけ、手首を抱え込んで捻りあげる。
メリーはそのままかけた足で首を締め出した。
「はやく負けをみとめて。」
トマは苦しそうにもがくが、力が入らないらしい。
「ま…いっ…た」
「そこまで!」
メリーはちゃんと勝てたらしい。
でもトマには悪いことをしたと思う。
ぐったりしてるトマから離れ、息がしやすくなる体制に変えてあげる。
そして放り投げたサーブルを拾って、蹴られたりしてたから曲がってないかをチェックする。
大丈夫そうだ。
「ありがとうございました。」
私のめのまえで頭を下げているのはさっきの試合で私が…えっと…ウデヒシギジュウジカタメ?という技をかけたトマだ。
メルがボソッとトマトとつぶやいたのはゆるさない。ふき出すかと思った。
「こちらこそ、ありがとうございました。もう苦しくない?」
「ええ、大丈夫です。私は頑丈ですから。」
トマはもう帰ってしまうので少しさみしくかんじる。
「またこんど、手合わせしましょう?」
「レディのお誘いですから喜んで。」
にっこりと笑ったトマはとってもカッコよく見えた。
そして私の手をとって、手のこうにキスをしてきた。
びっくりしたけど、わるい気はしなかったからお父さんにするようにほほにキスをした。
「やくそく。やぶったらすっごくおこるよ、私。」
歩き出したトマの背中に言う。
「それは怖いのでしっかりと守らせて貰いますね。」
首だけ振り返って言う。
「またね!」
「ええ、また。」
▼月@日
今日はトマと試合をした。とってもつかれたけど、楽しかった。勝つことができたから、来週は外に出ていいって言われた。楽しみ。
トマにキスをされたけど、いやなかんじはしなかった。ふしぎ。なんとなく、お父さんに…というか先生にされたときとおんなじかんじだった。
トマ許すまじ!何気安く俺の天使にキスしてんの?馬鹿なの?アホなの?殺すよ?
…いや、まぁあいつのしたキスはただ小さい子のご機嫌とりみたいな感じなのは分かってる。けど!それとこれとは別なの!馬鹿か!〜〜〜〜(以下ミミズがのたくったような字でトマに対する罵詈雑言が書かれている。
すみませんでした!書いてはいたのですが、あっちにふらふらこっちにふらふらしてたらいつの間にかこんなに時間が…
次回は番外編を書こうと思います。