俺と私の日記帳   作:竹俣 兼光

7 / 33
前回のは何処が敬老?とか言われそうですが、メルが敬語の時点で結構敬ってます。


親友に大笑いされた日

エドモンとの出会いからかれこれ数年。現在10歳のメルセデスちゃんでございます。

 

この数年間ずっと悩み続けてきた。友達はエドモン・ダンテス、従兄はフェルナン、そして自分はメルセデス。

アレクサンドル・デュマ作の『モンテ・クリスト伯』の主人公はエドモン、ライバルにフェルナン、恋人のメルセデス。多くの事が合致している。

前世では読んだことはないけれど、アニメや漫画にもなっていたから大まかな事は知っている。

主人公エドモンは18、9歳で船の船長に抜擢され、可愛い恋人メルセデスと結婚が決まり、幸せの絶頂だった。けれどメルセデスに恋する恋人の従兄フェルナン、船長になる事を妬む会計士のダングラール、守銭奴な隣人カドルッスに嵌められて、結婚式の途中で逮捕され、牢獄(シャトーディフ)に入れられる。そこで色々あってファリア神父に宝の隠し場所教えてもらって脱獄し、色々やって美人な元王女の奴隷のエデと出会って色んな人味方に付けてモンテ・クリスト伯と名乗り復讐していく…って話だった筈。

だけど、エドモンとメルセデスは貧乏って設定だったのに、俺らは金持ちの家に生まれた。エドモンの方は貧乏だったけど。

 

つまり、この世界はパラレルワールドな訳だと俺は思った。だから、とりあえず俺はメリーの幸せを願う事にする。原作だとメルセデスはフェルナンと結婚する事になっていたから、それだけは阻止する。というかまず第一にメリーからフェルナンに対する好感度がマイナスになってるからあり得ないはずだ。うん。

 

 

うだうだ考えててもどうしようもないからとりあえずエドモンの家に遊びにいこうと思う。イヤッフゥー!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあなあ、エドモンって好きな子いないの?」

「ブフッ!」

「きったね!林檎噴き出すなよ…」

「ゲホッ…お前のせいだろ!コフッ…」

おやつに新鮮な林檎を持参してエドモンとお喋りちゅう。

親父さんにも、体が弱いらしいのでいくつか持ってきた。お袋さんは生まれた時に亡くなったらしい。医療が発達してないから意外とある事だった。

 

「で?いるの?好きな子」

今の俺の顔はめっちゃニヤニヤしてると思う。あ、最近気づいた事だけど、メリーは無表情なのに俺に変わると表情豊かになるみたい。

「…教えない」

「ホォー?いるんだぁ?教えてー!」

座りながらエドモンに体当たりする。おしえろー!

教えて!嫌だ!教えて!やだ!教えて!この繰り返しでなかなか聞き出せない。

「じゃあ、女の子の好みは?」

「……」

おお?悩んだり、急に顔を赤らめたり…青春ですなぁ!

エドモンの手で遊びながら待つ。おっ?俺より手がちっさい!

にぎにぎしたり、引っ張ったり、指を絡めたり…

「ねえ、メル…流石に気になるんだけど…」

「だって待つのが暇…」

俺は寂しいと死んじゃうんですぅ〜!ちなみに野生のウサギは1匹で暮らしてるのが殆どらしいよ

「じゃあメルの好みの男の子は?」

「おうテメェいい加減俺のこと女扱いすると〆るぞ?」

「君の〆るは俺の意識が飛ぶからやめてほしいかな」

体はメリーだから女の子だけど、俺は男だし女の子が好きだ。

エドモンの認識としては女顔を気にする男の子になってる。

「ほら拗ねるな拗ねるな。で?メルの好みの女の子は?」

「うぅ…まあ芯の強い人かな…というか俺を女扱いするならせめて力比べに勝てるようになってからにしろよ」

「それは無理だな。俺は忘れないぞ?メルが木を叩き折ったの。」

「あれは悪い夢だったんだよ…」

オレ、ナニモ、シラナイ

「で!エドモンの好みは!?」

「あぁ、俺は…」

サクッ…サクッ…

 

誰かが草を踏みしめてこちらに来る。こちとら美少年2人だから何回も人攫いに出会った事があるため、周りを警戒する。

 

 

大人にしては少し足音が軽そうだった。女性か少年といったところか。

 

木の陰からのぞいてみると、見覚えのある亜麻色の髪が…

おおん…マジか…危惧していたことが起きてしまった……あっ…目が。

 

「っ!メリー?メリー!愛しのメリー!やっと会えたね!僕のメリー!」

ズンズンと歩み寄って来る。そして、一緒にいたエドモンにも気がついた。

「メリー、誰だい?そいつは…君と僕の邪魔をする…」

そして俺を抱きしめる。

こいつは絶対殴りたい。

「大丈夫だよメリー、僕が守ってあげるよ可愛いメリー。僕の奥さん」

ブチッ

訂正しよう。こいつは半殺しにするべきだ。

あとエドモンテメェプルプルしてんの見えてんだよ?笑ってんの気づいてんぞ?

「おい、俺は男に抱きしめられる趣味はないぞ」

意外と低い声が出た。

「…メリー?」

「第一メリーって誰だよ!俺はメルだ!」

そう言って突き飛ばすフリして鳩尾を殴る。

「メリー、そんな言葉遣いしてたらおば様に叱られてしまうよ」

「第二に、テメェは誰だよ!知らねえ奴なのに急に馴れ馴れしくしやがって!」

体制を整えようとするフェルナンを蹴飛ばす

「メリーはこんな事しない!メリーは僕のことを愛してるんだ!貴様は誰だ!メリーのふりをして!」

「してねえよ!さっきから俺はメリーじゃなくてメルだって言ってんだろ!あとエドモンお前いい加減殴るぞ!笑い転げてんじゃねえよ!」

フェルナンの手を踏みつける。

「ごめwwんwwだって我慢できないwww」

イラついたようにフェルナンの顎を蹴ってフィニッシュ。

相手は気絶する。

 

そんで、過呼吸起こしかけてるエドモンの襟を掴んで帰る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これだから俺の親友は。

 

 

 

面白くて手放せないね!

 




◇月#日
今日はフェルナン兄さんに会った。気持ち悪すぎて家に着いてから湯浴みの時に全身を熱心に洗った。……手はそこまでは洗わなかった。
…思い出すだけで顔が赤くなりそう。あれを素でやるメルは凄いと思う。それとも男の子同士だとあんなものなのかな。お父様とガブリエル先生もあんな感じだし…
早く私として会ってみたい…





さて、俺は今日、すっごく自分の体の皮を剥ぎたいと思った。痛いしメリーの体だからやらないけど。あの変態、前よりも悪化してる気がする。メリーのこと奥さんとか言いやがったし…今度俺で会ったら顔面殴り抜いても許される気がする。




このページはここまでのようだ。




















所々、筆圧が強すぎて字が潰れているが、隅に何かが書かれている。


◼️◼️◼️よ
◼️き◼️
独◼️◼️◼️◼️だ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。