戦隊ファンの僕の行方不明の親友が艦これの世界に居た事を超絶巨艦の艦娘にTS転生して知りました 作:マガガマオウ
ベニと明石さん大淀さんの三人との話し合いはとんとん拍子に進んで、実験艦隊でなら腕慣らしの代わりになるだろうと許可が下りた。
まぁ、僕もそこまで鈍くわないし手に余る戦力だと認識されていた事は理解してるよ、だからこそいきなり実戦に投入する事は避けられていたんだし。
けどさぁ、ここまで待ち惚けくらってその間ずっと、やった事と言えば訓練と座学の講習だけでそれ以外だと食べて寝るだけって、完全にお荷物だよね僕?
いつかは活躍できるって言っても、それが何時になるか分からないんじゃ準備している意味も薄れるしね。
自発的に動かないと一生営倉の隅で埃を被る事になりそうだったし、これは自分の存在意義を懸けた勝負だと思った方がいいな。
「そう言う訳で……作戦会議をしましょう!」
「はぁ……。」
僕の作った新装備ことサガスナイパーの実戦試験の為に編成されたメンバーを会議室に集め、今度の出撃の作戦会議に託けた打ち合わせを始める、メンバーは吹雪ちゃんを始めに睦月ちゃん如月ちゃん天竜さん龍田さんと僕ゴーゴーボイジャーことボイジャー、僕の速度を生かせる編成にしたって聞いてたから駆逐艦と軽巡が主な編成らしいね。
「ノリが悪いですね皆さん?いいですか、これは僕がこの鎮守府所属艦隊の戦力となれるかなれないかを左右する大事な作戦なんです!」
ここに来てからまだ出撃の号が出てないからね、このまま無用の長物として放置される位なら自分から進んで主張しないと、折角艦娘っていう戦う兵器として生まれ変わったからには無駄飯ぐらいのままでは居たくないのだよ。
「どうしましょう天竜さん?」
「どうしましょうって言っても、俺達は提督から話が来てるわけだし……。」
聞こえてるよ吹雪ちゃん天竜さん……こう見えても空想の世界の高性能艦、探知機能も高水準なのだよ……。
「……やっぱり、ベニに何か言われてるんですね?」
「「はっ!」」
「あら~天竜ちゃん、ボイジャーさんの前で内緒話は厳禁って言われてたじゃない。」
二人とも、しまった!って顔してるね~まぁ、大体何を言われたかは察しがつくけど……大方、本格的な戦闘は避けろ的な注文だろな。
「でもでも!提督さんもボイジャーさんが心配だからお願いし来たんですし……。」
「そうよ~正直、あんなに大事して貰ってるボイジャーさんが羨ましいわね。」
睦月ちゃんたちの言い分も分からなくはないよ、僕があっちの世界から転生した唯一の知り合いだから大事にしたい気持ちも分かるけど、僕はこの数か月で断片的でも知ってしまった……この世界が置かれてる現状を。
転生する前の僕は知らなかった、日々の生活があんなに満たされていた事が当たり前じゃないって、自分の殻から一歩も踏み出せなかった自分には想像もつかなかったんだ……この世界の人々は今も存続の危機の晒されている、こんなの見過ごせる筈ないじゃないか!
「もう……対岸の火事じゃないんだ、迫りくる火の粉なんだよ。」
「ボイジャーさん……。」
僕も覚悟を決めてるよ吹雪ちゃん、相手が例えどんな姿で現れても僕は戦える。
「……あぁもう!分かったよ、俺達もこのまま使える戦力を錆び付かせる訳にもいかねぇしな。」
「ふふふ天竜ちゃんたら、でも確かにボイジャーさん位の高性能な艦娘を遊ばせてたら勿体ないわね。」
良かった天竜さん達からの了解も得られた、後は睦月ちゃんたちだけだね。
「う~んいいのかな?」
睦月ちゃんはまだ悩んでるみたい、彼女達からすれば上官の命令を無視しろって言われてる様なものだもんね。
「あら?良いじゃない本人がやる気出してるんだし、それとも睦月ちゃんは反対?」
如月ちゃん……分かってくれたんだ、後はもう睦月ちゃんだけだね。
「お願いします!僕に艦娘として生まれた意義を果たさせて……。」
こうなったら手段は択ばないよ、やれと言われたら土下座だって出来る。
「ぼ、ボイジャーさん⁉そんな、頭を上げてください⁉分かりました、分かりましたから⁉」
勝った!何だか周りの視線が痛いけど、この一瞬はこの勝利を噛みしめよう……うん、土下座したまま言っても締まらないね。
「と、兎に角!若し戦闘になっても極力避けるのは無しの方向で、よろしくお願いします!」
う~む……何だか場の空気が一気に緩んだような気がする、だけど今回は飽く迄武装試験の為の作戦だから……たまたま敵勢艦隊と遭遇して戦闘状態になっても自己防衛の為には止む無しの行動で命令違反じゃないよね?
「おう任せろ!若しもの時はな。」
「そうよ、若しもの時は任せてね~。」
天竜さん達……僕が言いたい意味を理解してくれたんですね……お二人とも悪い顔してますよ?
「何だか凄い事に成っちゃったね吹雪ちゃん……。」
「うん……まぁでも、ボイジャーさんが決めた事なら反対は出来ないかな。」
「そうね、何だかんだでこの鎮守府の中での最高戦力の意見だもね。」
この時、生まれはしたがまだ世間に認知されていなかった規格外の性能を持つ一人の艦娘が、自分の存在意義を示すため起こした行動はその後の世の流れを大きく変えた……だがその事を語るのはまだまだ先になるだろう、何故なら彼女は進む航路は誰も知らなかった世界を切り拓いていくのだから。