目が覚めたら艦娘と深海棲艦がリアルに戦争してた件 作:Sh1Gr3
まだまだ勝手が理解仕切れていない部分もございますが、よろしくお願い致します。
※内容は完全にファンタジーものです。
艦娘と深海棲艦がリアルに存在する世界
最初に俺が「あれ?」と違和感を覚えたのは、病院のベッドの上で目醒めた時だった。あんなに大きなコンクリートの壁の下敷きになったにもかかわらず、身体には痛みもなければ目立った外傷もない。
枕元にあったカレンダーを見ると、どうもあれからまだ一日も経っていないようだった。
(まあ痛くないに超した事はないか……ラッキー)
全くの無傷だった事には流石に首を傾げたが、その時の俺はラッキーとしか考えていなかった。
そして今日受けた検査でも異常は見当たらず、明日の検査でも異常が無ければ、退院してもいいという医者からのお墨付きまでもらえた。
結果。聞けば大事故のように思えるこの一件は、何の問題もなく片付いたのである。
「あーあ、早く帰りてえ……」
ベッドの上でブツブツと文句を言っていると、ちょうど見舞いに来ていた母親が呆れたようにして言った。
「ちゃんと寝ときなさいよ。明日も検査でしょ」
「別に平気だよ。どこも痛くないし」
とは言っても、入院は既に決められてしまった事なので帰りたくても帰れない。
今日一日はこの個室で、苦手な病院食と凄まじく退屈な時間に耐えるしかないのだ。
「他に何か持って来て欲しい物とかある?」
「いや、もう平気」
「明日朝十時に迎えに来るから。支度だけはしといてね」
「うぃー」
とりあえず携帯だけは持って来てもらったから、なんとか退屈しないで済みそうだ。この際パソコンで出来ない事には目を瞑ろう。
俺はベッドに寝そべりながら、いつも通り『艦これ』を起動しようとした。
しかし……。
「あれ、艦これがない。なんで?」
ホーム画面に登録してあるはずの艦これが、いつの間にか消えて無くなっていた。
仕方なくDMMのページから飛んでログインしようとするも、どういうわけか『艦これ』というワードが見当たらない。
頭の中に疑問符を量産しつつも、俺はネットで『艦これ』と検索をかけた。
「……は? どゆことこれ」
検索した結果。
画面に表示されたのは『艦これ』に一致するウェブページは見つかりませんでしたという、意味不明な文字の羅列だった。
「いや、おかしいだろ。意味分からないんだが」
イライラしながら、仕方なく別のワードで検索をかけることにした。
検索したワードは『艦これ 叢雲』。
叢雲とは、ゲーム内に登場するキャラクターの1人で、俺が最も信頼を寄せるキャラクターだ。普通の検索結果であれば、叢雲というキャラクターの情報が細かく載せられたサイトが、一番上に出てくるはず。
だが、現実はそうじゃなかった。
叢雲は叢雲でも、俺の知る叢雲が表示されない。試しに他のキャラクターで検索をかけても、結果は同じだった。
俺はとうとう携帯を操作する事を止めた。
「死ねよクソが。意味分かんねーな」
思わず暴言を吐いてしまったが、どうか許して欲しい。それだけ俺は『艦これ』にハマっているのだ。
「はぁ……なんなんだまじで……」
俺は枕元にあったリモコンに手を伸ばし、テレビをつけた。時間は夜の七時前。時間も時間だからニュース番組ばかりだろうけど、つけないよりはマシだった。
案の定、画面ではニュースキャスターが深刻そうな表情で喋っている。
『本日未明。日本の排他的経済水域内で、またしても
「……ん?」
『戦闘にまでは及んでいないものの、政府は今後とも、国民の不用意な海岸への接近に注意を呼びかけるとして——」
残念ながらそれ以上、このキャスターが何を言っているのか耳に入ってこなかった。
心臓がドクンと一気に脈打ち始める。脳味噌はこれまで生きてきた中でも、一番じゃないかってぐらいフル稼働して、ありとあらゆる思考を張り巡らせていく。
本日の日付は八月の二十四日。タチの悪いエイプリルフール、でもない。そもそもエイプリルフールであっても、テレビで嘘の報道をするはずがなかった。
ではなにか?
俺の耳がいかれてなければ、あのキャスターは確かに
そして今もテレビに映っている
「いやいやいやいや、待って。どゆこと……?」
一先ず冷静さを保つ手段として、指で頬をつねってみた。かなり強く引っ張ったせいか、ズキズキと頬が痛む。これでこの状況は夢じゃないって事が証明された。
次に俺は、放り投げた携帯で『深海棲艦』と、ネットで検索をかけた。
すると今度は、深海棲艦に関するニュースやら何やらが、たくさん画面に表示された。
「まじかよ……まじか……」
数分間、俺の頭の中は活動を停止したままだった。まともに頭が働くようになるまで、十分以上はかかった気がする。
やっと働くなるようになった頭で、なんとか状況を理解した。
つまり、俺が今陥っているこの状況は。
「これまじで夢じゃないのか……まじかよ」
この日、何度目かの「まじかよ」を連呼しながら、俺は辛くも一つの結論を導き出す。
俺はどうやら『艦娘』と『深海棲艦』が、リアルに存在する世界に来てしまったらしい……。
こんな感じで進めていこうと思ってます。
なにか不都合がございましたら、ご遠慮なくコメントの方よろしくお願い致します。