2日後。昼食をとった後に花咲川女子学園の校庭に花咲川女子学園の生徒と羽丘女子学園の生徒が集められた。と、一人の髭を生やし、白髪のオッサン、まぁ所謂校長が生徒達の前に立ち、マイクを持って言う。
「羽丘女子学園のみなさん、本日はこの花咲川女子学園にお集まりいただき、誠にありがとうございます。さて、本日ですが二週間後に行われます、ダンスパーティーの組合せについてお話しさせていただきます。」
「・・・ぜってー嫌な予感しかしないんだよなー。」
校長の話を聞いている中、ぼそっと呟く一人の少女、市ヶ谷有咲がいた。
「あーりさっ!」
と、呟く有咲に一人の少女がやって来る。
「リ、リサさん!?」
一人の少女、今井リサに急に話しかけられた有咲は思わず声を上げる。
「リサさん、急に話しかけないで下さいよ。校長にばれたらどーするんですか!」
「アハハ、ごめんごめん。うちの校長は結構鈍感な人だから少しのこそこそ話も聞こえないって。」
「余計にそれが不安なんですけど・・・。」
「まっ、それはどうでもいいとして。有咲はこの交流会どう思ってる?」
「私、ですか?私はあんまり、好きじゃないですね・・・。」
「アタシは結構いいんじゃないかな~って思ってるよ。色んな人と友達になれるって最高じゃない?」
「いやまぁ、そうですけど・・・。初めて会う人に話しかけるのってなんか勇気いりません?」
「まぁ、そうだよねぇ。アタシも前まではそうだったし、分かるよ。」
二人が話している中、校長がとある場所を指差して言う。
「それではみなさん、あちらの箱にある紙を一人一枚取ってください。」
そう言った瞬間、生徒達が一斉に神のある方向へ移動し始めた。
「うわぁ!?急に移動し始めた?」
「あー、多分あの急ぐ人達は薫とペアになりたい人達だと思う・・・。」
「すげー、やっぱ薫さんって影響力凄いんだなー。」
「そんじゃ有咲、アタシ達も行こうよ~。」
「あ、はい。」
そう言うと二人は箱のある場所へと向かっていった。
箱の前に着いた二人は箱を凝視する。その箱は何処にでもあるような段ボール箱にピンクの画用紙が包まれていて真ん中に手が入るほどの穴が空いている。と、リサがニコニコしながら有咲に言う。
「有咲、一緒に引いてみない?」
「えっ、一緒にですか!?」
「そーそー、同時に。もしかしたらアタシと一緒になるかもしれないよ~。」
「でも・・・。あ、リサさんなら香澄と当たるよりはマシかぁ。」
そう言うと二人は同時に別々の箱に手を入れ、中に入っている紙を一枚取った。
「さて、私の番号は・・・。」
そう言うと有咲は恐る恐る紙を見る。彼女の持つ紙には四番4の数字が書かれていた。
「有咲、何番だった?」
唐突にリサが紙をヒラヒラと振りながら有咲に言った。
「私ですか?4番でしたよ。」
「4番か~。残念!アタシは15番だったよ。」
「なんでそんな残念そうなんですか・・・。」
「えー、だってアタシ有咲とやりたかったんだよ~。そりゃ残念だよ~。」
「あーりさっ!!」
突如有咲の後ろから一人の少女が彼女に飛びついた。
「なっ、香澄!?」
「有咲は番号何番だった?。」
「私?4番だよ。」
「ええっ、4番!?そんなぁ。」
「そういう香澄は何番なんだ?」
「私はね、6番だよ!今6番の人を探してるんだ。おーい、6番の人いますか~?」
「はーい、6番は私よ!」
香澄が叫んだ瞬間、三人の前から黄色の髪に目をキラキラさせている少女が手を振りながら三人の元へやって来た。
「あ、こころんだ!」
「香澄じゃない!」
その時、有咲は心の中で呟いていた。
(やべぇ組合せが出来ちまった・・・。)
「香澄とこころって中々珍しい組合せなんじゃない?」
不安になる有咲とは別にリサはニコニコしながら二人に言った。
「でしょ!私と香澄は結構仲良しだからダンスパーティーもうまくいくと思うのよね!」
「だよねー!それじゃあこれから頑張ろう、こころ!」
「ええ、香澄!!」
そう言うと二人は肩を並べて何処かへ行ってしまった。
「・・・リサさん、不安じゃないんですか?」
「不安?いや、大丈夫だと思うよ。こころの所の黒い服の人は優しいからね。」
「いや、そういうことじゃなくて・・・。」
「まぁいいんじゃない。そんじゃ、アタシ達はペアを探しに行こうよ。」
「アリサさーん!」
話しかけられた有咲はビクッとなりながら声がした方向を見る。そこには少し背丈が高く、白髪に青い瞳の少女がいた。
「わ、若宮さん!?」
驚きの声を上げる有咲。そんな彼女とは別にリサが少女を見て口を開いた。
「あ、イヴじゃん。もしかしてイヴって有咲とペア?」
「はい!先程カスミさんからアリサさんが4番だということを聞いたのでやって来ました!」
「あいつ、勝手に言いやがって・・・。そう言えば若宮さんってフィンランドに住んでたんだよな?ダンスとかしたことあるのか?」
「勿論ですっ!親戚の人や友達とよく踊ってました!」
「よかったじゃん、有咲。」
リサに言われた有咲は少し照れ臭そうな表情を浮かべる。そんな彼女にリサが再び言う。
「そんじゃあ二人とも頑張ってね。」
「あ、ありがとうございます。」
「リサさんも頑張って下さいね!」
イヴの笑顔を見てリサも笑顔を浮かべる。そのまま彼女は二人を後しにてペアを探した。
「すいませーん、14番の人いますかー?」
リサがペアを探している中、一人の少女が辺りに自分の番号と同じ人物を探していた。少女を見た瞬間、リサは彼女の元まで行き、言う。
「日菜じゃーん。14番なんだって?」
「あっ、リサちん!そう、あたし14番なんだ。さっきから探しても見つからなくて・・・。」
「紗夜とかに聞けば分かるんじゃないかな?」
「あっそうだね!おねーちゃんに聞いてみる!」
「そういえば紗夜はさっきあっちにいた筈・・・。」
そう言うとリサは後ろを振り返り、辺りを見回し始めた。
「あ、いたいた。おーい、紗夜~。」
そう言うと彼女は紗夜という人物の元へと歩み寄る。しかし紗夜はリサに呼ばれても返事をせず、ただ紙をじっと見ていた。
「あれ、紗夜?」
(・・・言えない。言えるわけない。私と日菜が同じ番号だなんて、絶対に言えないわ。)
「おねーちゃん!」
「えっ、日菜!?」
日菜に声をかけられた紗夜は思わず驚きの声を上げる。そんな中、リサが紗夜の持つ紙を見ながら言う。
「へぇ~、紗夜14番なんだ。」
「ちょっ、今井さん、言わないでください!」
「別にいいじゃーん、日菜がペア探してたんだし。良かったじゃん、日菜。紗夜とペアだよ。」
「やったー!おねーちゃんと踊れる!」
「ちょっ、やっぱり私引き直しを・・・。」
「引き直しなんてさせないよ、おねーちゃん。さ、行こう!」
「ちょっと日菜!手を引っ張らないで!」
そう言いながら紗夜は日菜に引っ張られるまま何処かへ行ってしまった。その様子をリサは笑顔で見届けた。
少しずつ決まっていくダンスパーティーのペア。一体どんなペアが出来るのか。
次作もお楽しみに!