ダンジョンのんびり農家   作:重言 白

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プロローグっぽい何か

 病院の帰り道、トラックが突っ込んできて死んだ。

 

 気がつくと神さまらしいヨボヨボの爺さんが目の前にいて、娯楽のために異世界転生させると言っていた。

 

 走馬灯としては身に憶えがない時点で落第じゃないか?

 

 まあ夢とでも思っておこう。

 

 転生特典は1人1つで、他にも転生者が居るそうだ。

 

 王の財宝やベクトル操作のようなチート能力にしようかと考えていると、ふと妙案が浮かんだ。

 

 他の異世界転生系小説の特典をそのまま貰うという案だ。

 

 そして俺は『異世界のんびり農家』という作品の『街尾火楽』の転生特典と同じ特典という特典を授かった。

 

 神さまにお礼を言った後、気づけば薄暗い洞窟の中に居た。

 

 ......ここ、何処?

 

 

 

 ---街尾火楽の転生特典

 ・万能農具

 ・健康な肉体

 ・()()()()()()()()()()

 この世界において、死の森のように人が常にいないのはダンジョンの未到達領域くらいだ。

 つまりそういうことである---

 

 

 

 そういえばそんな特典もあったな......忘れてた。

 

 まあ大丈夫だろう、万能農具があるから。

 

 俺は思考を放棄し、その場を耕す事にした。

 

 農業タノシイナー。

 

 

 

 -------------

 

 

 

 気づけば端から端まで耕してしまった。

 

 途中で2箇所の坂と動物を見つけたが、とりあえず拠点が大事と思い整地を続行、兎?は襲いかかってきたので原作のように頭を耕すと紫色の石と肥料になった頭を残して灰になってしまった。

 

 この洞窟にいる限り、俺は肉を食べることができないのかもしれない。

 

 耕す場所もないので、同じ階層の中で自生していた木を扉のように立てかけ、壁を削って作った洞窟で一泊、藁でもいいので布団が欲しい。

 

 

 

 翌日、タネも植えていないのに芽がでていた。

 

 万能農具、本当万能。

 

 昨日の凶暴な兎......兎っぽいのが新たに下の階層から来ていたので、壁を削って出来た石版を蓋にしておいた。

 

 上の階層には見たことのない植物が自生していたが、そもそも異世界なので不思議ではない。

 

 水や調味料になる物を探すのは急務なため、足元を耕しながら探索開始。

 

 ひたすら直進すると、また壁である。

 

 そこから壁沿いにグルーっと移動していくと、心なしか下の階層よりも狭い気がした。

 

 俺が居るのはもしかしたら洞窟ではなく、塔なのかもしれないと思ったが、塔なら窓の1つでもあるし、壁や床を削っていたら崩落していると考え直した。

 

 が、とりあえずドリルにした万能農具でドリドリッとしてみた。

 

 硬い壁の向こう側は、土だったのでシャベルに変更。

 

 薄く割った岩と丸太で固定しながら掘り進めた結果、100mくらい掘っても石ころくらいしか出てこないので心が折れた。

 

 水分は万能農具で出来た作物でカバー出来ているが、水源は欲しい。

 

 塩も欲しい。

 

 でも今はどうすることも出来ない。

 

 不貞寝、岩盤硬い

 

 

 

 昨日耕した上の階層に、なんかウネウネと蠢く植物が生えていた。

 

 まるでダンシングフラワーのようだ、日光もないのに。

 

 1体......1輪?が襲いかかってきたので鎌で切り落とすと、虹色の石を残して灰になった。

 

 動物は紫色で、植物は虹色なのだろうか?

 

 外来種滅ぶべしというわけではないが、危険なので刈り取っておこうと思ったが、他の個体は平服するかのように蔓と花弁を下ろしていたので辞めた。

 

 襲ってこないなら食べられるわけでもないので、放っておく事にした。

 

 出来れば水源を見つけたら教えてほしいということを身振り手振りで伝えたところ、より上の階層を指?指していた。

 

 拠点を固定せず、上へ上へと開拓していくべきなのかもしれない。

 

 ダンシングフラワー(仮名)に先導されて向かった先は、現在の拠点から5階層上だった。

 

 食用のように見える果物がなる森があり、遠くに滝と太い川、ちょっとした丘が見える。

 

 よし、此処を新たな拠点にしよう。

 

 お礼になるかわからないが、兎の頭(肥料)と紫色の石を渡してみる。

 

 肥料は土壌に撒き、石は食べてしまった。

 

 ......美味いのか?




食人花 が 仲間になった !
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