ダンジョンのんびり農家   作:重言 白

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前回の閑話より文字数が増えた不思議。

やっぱり詠唱って文字数食うよね。

ヒント:CV: 子安 武人


閑話:アンケートより以下略

「【閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)。繰り返すつどに五度。ただ満たされる刻を破却する】」

 

 私はFateという作品に出てくるサーヴァントを精神力と比例した時間、ランダムで召喚出来る能力を貰った転生者よ。

 

「【ーーーーーAfang(セット)】」

 

 コレまではアルジュナ、カルナ、ジャンヌ、アルトリアと、ゲームの時には引けなかった星5サーヴァント、他にもこの世界特有の英雄達が召喚に応じて戦ってくれたわ。

 

「【ーーーーーー告げる】」

 

 今の私は冒険者として、仲間に守ってもらいながら詠唱をしている。

 

「【ーーーー告げる。汝が身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ】」

 

 ......この詠唱のときにたまに不安に思うのだけれど、どこかに大聖杯があったりするのかしら?

 

 身体が小聖杯......イリヤにそっくりだから少し不安なのよね。

 

「【誓いを此処に。我はこの世総ての善と成る者、我はこの世総ての悪を敷く者】」

 

 私以外にもマスターが居て、原作関係なく聖杯戦争が始まったり......って、アレ?

 

「【汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よーーー!】」

 

 私、マスターの筈なのに......令呪が、ない?

 

「ああ、どうやら大当たりのようですよ、マスター?」

 

 あ、このCV: 子安は......

 

「悪魔メフィストフェレス、まかり越してございます」

 

 ヤバいと思って精神力を遮断しようと思った時には、遅かった。

 

「両目?脇腹?膝、脊髄。設置カンリョー」

 

 時計の付いた虫のような()()がモンスターと彼らの周りを覆って......

 

微睡む爆弾(チクタク・ボム)!アハハハハハッ!」

 

 一斉に爆発した。

 

 弾けとんだ血肉が私の全身にかかる。

 

「おやおやぁ?ワタクシの宝具はお気に召しませんでしたかな、我がマスター?」

 

「あ、ああ......」

 

 煙が晴れた時には、夥しい血の跡が放射状に広がっていただけだった。

 

「んんん?マスターとの間にパスがある事は感じますが、令呪が見当たりませんなぁ?も・し・か・し・て、ワタクシを召喚する前に使い切ってしまったとか?いけませんなぁ、令呪はマスターが反抗的なサーヴァントを縛るための最終手段だというのに!ですが、あなたは本当に幸運なマスターだ!なぜなら、忠実に仕えるという点でワタクシの右に出る者はおりません!」

 

 何を言っているのか、わからない。

 

「なんで......なんで、みんなを......!」

 

「だってマスター、彼らのことを大切になんて思ってなかったでしょう?」

 

 息が、止まった。

 

「ええ、ええ、ええ!マスターは生まれながらにして本当に特別な人間です、流石は我がマスターと言わざるえません!異世界の英霊を召喚して使役する。自分だけの能力を持ちながらする事は、他人(下僕)に守られながら後ろで詠唱して召喚。『見て、私はこんなにも凄いでしょう!』ええ、凄いですね!我がマスターは本当に特別で、本当に凄くつまらない。」

 

 陽気に話していた姿が一変する。

 

「ええ、ええ、ええ。マスターは優秀ですし?運が良ければ、その能力で成り上がれる事でしょう。しかし、それだけです。いずれ誰の記憶にも残らず、死ぬのでしょう。それならば、ワタクシがマスターを面白おかしくなれるよう、プロデュースして差し上げましょう!ええ、任せてください。ワタクシ、忠実であることが取り柄ですので!」

 

「......お断りよ!」

 

 護身用として持っていた剣を抜き、斬りかかる。

 

 精神力は既に遮断した、後はコイツが消滅するまで耐えるだけだ。

 

「ええ、そう。私は特別な人間よ!生まれつき彼らの誰よりも上に立つ私は、彼らに守られて当然なの。」

 

 お粗末な腕で剣を振るう。

 

 ......今度から、真面目に剣の訓練に参加しよう。

 

「だけどね、私は守られて当然だからこそ!彼らを庇護する責任があるのよ!私が戦うまでもない相手は彼らが露払いを行い、彼らが勝てない相手を私が討ち亡ぼす。私はあなたの言うような、悪逆で名を残したりする気はないのよ!ギルドのウラヌスよりも更に上、この世界に存在する誰よりも尊い絶対の女王として君臨してやるわ!」

 

 私がつまらない?

 

 理解できない奴には、言わせておけば良い。

 

 耐えきって......いえ、今すぐにこの悪魔を滅ぼして証明してやるわ。

 

 悪魔を誅滅するなんて、栄光の王に......神に相応しい行いでしょう?

 

「なるほど、なるほど。ええ、確かに!一つの問題を除けば、その通りと言わざる得ない完璧な理論です。ええ、マスターではワタクシを殺せないという事を除けば!」

 

 鋏が振り下ろされ、私の剣が断ち切られる。

 

 普通、鋏は物を挟んで使うものでしょうに!

 

 確かに私ではあなたを殺せない......なら、他から持ってくれば良いでしょう?

 

「【ーーーーー閉じよ(みたせ)】」

 

 私の持つ唯一の魔法の詠唱式。

 

「【閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)。繰り返すつどに五度。ただ満たされる刻を破却する】」

 

 威力が大きい代わりに、前衛がいなければ発動することすら困難な超長文詠唱。

 

 私はそれを、明らかに遊んでいる悪魔の攻撃をギリギリで生き残りながら高らかに詠う。

 

「【ーーーーーAfang(セット)】」

 

 白く長い髪が切られた、お気に入りだったのに。

 

「【ーーーーーー告げる】」

 

 首を狙って、私が反応出来るギリギリの速度でゆっくりと振られた鋏を弾く。

 

「ッ!【ーーーー告げる。汝が身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ】」

 

 迎撃し損ね、左腕を浅く切られた。

 

 痛みで集中力が途切れ、魔力暴発が起きそうになるのを理性で押し留めた。

 

「【誓いを此処に。我はこの世総ての善と成る者、我はこの世総ての悪を敷く者】ッッ!」

 

 左腕に入った一撃を皮切りに、次々と嬲るように浅く切り刻まれる。

 

 苦痛に叫ぼうとする口を気合いで押さえ込み、詠唱を続ける。

 

「【汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よーーー!】」

 

 詠唱が終了すると同時に頭上から振り下ろされた鋏は、私の後ろに立つ男の杖でいとも容易く防がれた。

 

「フハハハッ!衆生にしては良く吠えた!その意気に免じて此度、ファラオたる余の威光を見る栄光を与えよう。」

 

「......さっき貴方が言ったこと、一つだけ当たってたわね。」

 

 後ろにいるので、顔は見えない。

 

 しかし、その声と覇気だけで誰なのかというのは明らかだ。

 

「全能の神よ、我が業を見よ!そして平服せよ......我が無限の光輝、太陽はここに降臨せり!」

 

「今日の私は、幸運みたいよ?」

 

光輝の大複合神殿(ラムセウム・テンティリス)!」

 

「ふふふはははっ!死は終わりではない。死は消滅ではない。死はぁーー」

 

 悪魔は断末魔の途中で、蒸発した。

 

 ......いや、アレで言いきった感じなのだろうか?

 

「......さて」

 

 ピシリと身体が固まる。

 

 わ、私、割ととんでもないこと言ってなかったかしら?

 

 世界を支配する女王になるとかなんとかって。

 

「余が召喚されることを了承したとはいえ、このような見窄らしい場所で召喚するなど。本来ならば我がメセケットの一撃で灰燼と帰すところだが......良い、此度は許そう。後日場を整えた後、改めて余を召喚するが良い。」

 

 そういって彼は自ら消えていった。

 

 それくらい......で、出来らぁ!

 

 とりあえず今日は帰って、今回あったことを主神に話して休みましょう。

 

 流石にもう、疲れたわ......




ファラオにするか神になった巨人にするかで悩んだ結果、ファラオになりました。

だって、子供じゃないんだもの。

......哀れな転生者で募集するの、間違ってる気がする。
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