どうして転生者、トンチキ寄りになってしまうん......?
俺は生まれて直ぐに神から恩恵を貰う......いわゆる冒険者の家系に生まれた子供だ。
両親はいわゆる、恩恵婚の第一例というので結婚したらしい。
両親はどちらも強い電撃系の魔法を発現していて、俺もそれを引き継ぐんじゃないかと期待されていた。
当時赤ん坊の俺は、そんな両親の期待なんて超電磁砲の能力を貰った俺なら遥かに上回れると思っていた。
事実、当時既に能力が魔法として発現していたしな!
そしてある程度まともに喋れるようになった頃、両親と神様、あとファミリアの仲間の前で披露する事になった。
そこまで長くない詠唱式を言い終え、ようやく魔法を発動した。
「【エレクトロ・マスター】!」
バチっと周囲を電撃が覆ったと思うと、視界が赤く染まり始めた。
あれ......?意識が......
最後に見えたのは、大慌てで
起きたとき、俺は見知らぬ部屋のベットに横たわり、全身を包帯で覆われていた。
一体何があったのかと思って体を動かそうとしたら、全身に筆舌しがたい激痛がはしった。
「ーーーーッ!?ーーーーッ!」
口からは声にならない悲鳴が漏れる。
そしてその悲鳴で体が動き、さらに痛みが増加する。
のたうちまわる自分に気づいて、部屋に外から入ってきた誰かが俺に薬を飲ませた。
また、俺の意識は闇に沈んだ。
また同じ場所で目が覚めた。
今度は動くこともできないように、全身が固定されていた。
「ーーァ」
喋ろうとしただけで、喉に痛みがはしる。
俺は大人しく、何もしないでじっとしている事にした。
何もできないので、いつのまにかまた寝ていた。
目が覚めた。
この間俺に薬......おそらく睡眠薬を飲ませた誰かが居た。
俺が目を覚ましたことに気づき、部屋を出ていった。
戻ってきたときには、手に回復薬を持っていた。
俺の体を少し起こして、回復薬を口の中に流し込む。
「ゲホッ、ゲホッ!」
少し噎せたが、噎せても痛くはなかった。
これなら少しだけ喋ることができる。
「こ......ここはどこ?なにがあったの?」
「ここはディアンケヒト・ファミリアの入院患者用病室です。あなたは魔法を発動したとき、全身から血を流して倒れました。覚えてませんか?」
「......あ」
もしかして......超能力と魔術の両方を持ったことによる肉体への負荷?
原作でも土御門元春は魔術を使う際、吐血をしていた。
「思い出したようですね。その後、緊急搬送されたあなたは、ここで治療を受けました。身体中の毛細血管が破裂するなんて症例は、初めてでしたよ。
よく生きてたな、俺。
「さて、あとは毎日回復薬を飲み続けて、身体を動かせるようになれば退院です。あと少しってやつです」
そう言い残して、部屋を出ていった。
そして三ヶ月後、遂に俺は退院した。
お世話になりました。
そうして帰った久しぶりの自宅。
「お前にかかった治療費、合計100万ヴァリス。稼いでくるまで帰ってくるな」
追い出された。
ファミリアの
ようやく、俺は捨てられたのだということを理解した。
まだ子供の俺に、マトモな職なんてあるわけがない。
職につけたとして、100万ヴァリスを稼ぐというのはどれだけ節制した暮らしをしなければならない?
ある程度の好感はあったとはいえ、強い冒険者を作るために結婚し、産まれたのが俺だ。
そして魔法すら碌に発動しない失敗作だったので、捨てた。
ああ、言葉にすると簡単だが、捨てられた側からすればたまったものではない。
転生を望んだのは俺だが、自分で産んで、勝手に恩恵を与えて、勝手に期待して、失望すれば捨てる?
ふざけるな。
親がいなければ子は生まれないとはいえ、親が子を自分勝手に実験体とし、使い捨てて良いなどという理屈がまかり通って良いわけがない。
俺という失敗例が1つできたところで、奴らは実験を辞めはしないだろう。
だがしかし、復讐......いや、八つ当たりをしようにも、武器すらないのでは不可能だ。
先ずは冒険者登録を行い、初期装備を手に入れる。
そして魔石を集めて資金に変え、武器を調達しよう。
いずれ、必ず報いは受けさせる。
数年後、とあるファミリアが壊滅、主神が人間の手により殺され送還された。
下手人は未だ不明であり、神殺しの大罪人として指名手配されている。
僕のヒーローアカデミアという作品に出てくる個性婚、ダンまち世界でも似たような事をしてもおかしくないと思った。
レアスキルや強力な魔法を引き継ぐことが目的。
転生者が襲撃した時、後から生まれた成功例との戦いとかがあったかもしれないが、書かない。
作者は「まだだッ!」できません。