デート•ア•ライブ 〜転生の赤龍帝〜   作:勇者の挑戦

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ここから原作に入って行きます。

本編の文字数は前二話に比較すると大幅に増えると思います。

ここからは、イッセーではなく士道でいきたいと考えています。

完結を目指して頑張ります!



一章 十香デッドエンド
一話 夢と始まり


〜〜士道 side〜〜

 

おっす、俺は士道だ。

 

俺の朝は夢で始まる。

夢の中で可愛い美女たちとキャッキャウフフの夢を見て毎日が始まるのだ!

 

 

しかし、今日見た夢はそんな夢ではなかった。

 

 

俺は何もない空間にいた。だが辺り一面は炎に包まれたような灼熱地獄のような風景が広がっていた。

 

俺は辺りを見渡し、この風景を怪訝に思い声を出す。

 

「…………ここは?」

 

俺が後ろを見た時に、何処からか声が聞こえてきた。

 

 

『―――ほう?これが今代の宿主か…………』

 

 

―――ッ…………

俺は不意に何処からか聞こえてきた声に対して、身を強張らせた。

だが俺はこの声を知っている!…………いや、何度も聞いたことがあるような……俺はそんなふうに思えた。

だから俺は声の主に訊いた。

 

「ッ!誰だ!?お前は何処にいる!?」

 

『―――いるだろう、お前の目の前に』

 

ゴオオオオオオッ……

 

―――ッ!?

目の前の灼熱地獄の炎が払われ、声の主の姿を俺は確認した。

 

全身を真っ赤な赤い色に身を包み、その体には龍の鱗があり、大きな翼があった。俺の目の前にいたのは、赤いドラゴンだった。

俺は目の前の赤いドラゴンを見て言葉を失った。

 

……おいおい、嘘…………だろ!?どうしてお前まで―――

 

俺はこのドラゴンを知っていた。生まれてから五河士道になるまでの記憶は失われているが、生前の()()()()()()()()()()()()は俺の中で消えずに残っている。

 

そう、赤いドラゴンの正体は―――

 

「ど、ドライグ!?ドライグじゃねえか!!」

 

俺はそのドラゴンの名を口にした。

―――赤い龍(ウェルシュ•ドラゴン)の帝王『ア•ドライグ•ゴッホ』

赤龍帝と呼ばれ多くの存在に畏怖された伝説のドラゴンでもあり、地上最強とも称されたほどの存在だ。

白い龍―――バニシング•ドラゴンと共に『二天龍』と称されるようになり、俺が『兵藤一誠』だった世界ではとある二体の存在を除けば最強のドラゴンとして語られていた。

 

この赤い龍の帝王『ドライグ』はかつての俺のパートナーであり相棒だ。

 

『…………これは驚いた。俺のことを知っているとはな。小僧、お前は何処で俺の名を知った?お前は今日まで俺の存在に気付いていなかった筈だ』

 

俺はドライグの言葉に俺は理由を簡単に言った。

 

「俺だよドライグ!イッセーだよ!この姿になる前の俺の名前は『兵藤一誠』だ!いやー、お前とまた会えて――――ぎゃあああああああ!?』

 

ゴオオオオオオオオッッ!!

 

あちちちちちちちっ!!いや、夢の中だから熱くないんだけどね!ど、ドライグが俺に炎を吐いてきやがった!!

 

「―――お、おい!?何しやがんだドライグ!!俺になんか恨みでもあんのか!?」

 

いきなりの炎のブレスに俺が怒鳴ると、ドライグは鋭い眼光で俺を睨みつける。

 

『おい小僧、笑えない冗談は控えろ。お前は知らんだろうがお前が口にした「兵藤一誠」は俺が見てきた宿主の中で、誰よりも力が弱く、女の胸に異常な執着を持ち、常に煩悩にまみれていたが、仲間思いで俺のことを道具ではなく一つの存在として扱ってくれた歴代で最も楽しい宿主だった。気安く「兵藤一誠だった男だ」などと口にするな』

 

―――ドライグ…………

俺はドライグの言葉に思わず、感情が溢れ出そうになったが、グッと堪える。

俺はお前に負担ばかりかけていた。だが、ドライグは俺のことを『歴代で最も楽しい宿主だった』と言ってくれたんだ。

また出会えただけでなく、こんな言葉までかけてもらえたんだ。かつての相棒としてこれほど嬉しいことはない。

 

だが、俺が『兵藤一誠』だったことは信じてもらえていない………よし、俺がドライグに『兵藤一誠』である証とも言える言葉を伝える。

 

「おっぱーい!」

 

『―――ッ!?』

 

俺の言葉にドライグは目を丸くしていた。

…………ドライグがびっくりする姿は初めて見たぜ!

 

『…………なるほどな。そう来るのであれば俺からいくつか質問を出そう。お前が真に「兵藤一誠」であるならば答えられる筈だ。

…………「兵藤一誠」はどのようにして神器の禁じ手―――バランス•ブレイカーに至らせた?』

 

――――これでも信じてもらえてねえのかよ!!

おっぱいの一言で十分だと思ったのだが…………

だが、こんな問題楽勝過ぎるぜ!

 

「部長―――リアス•グレモリーさまの素敵なおっぱいをポチッとつついて至ったんだ!……まあそれから『乳龍帝おっぱいドラゴン』のくだりが始まったんだけどな。それに関しては俺も悪かったと思っている!」

 

あれは『天龍』と称されたドライグにとっては語り継がれてはいけない黒歴史だ。…………俺も少しくらいは悪かったと思っているぜ!!部長のお乳さまは最高だったけど!

 

『……なら、次で最後だ。「兵藤一誠」は京都で―――』

 

「……エルシャさんだろ?『三叉成駒(トリアイナ)』を目覚めさせるきっかけを与えてくれた先輩について訊くつもりだったんだろうが、もうこれ以上確認する必要ねえんじゃねえか?」

 

俺はドライグが全てを言う前に言い切った。俺の答えを聞いてドライグは大笑いをした。

 

『ガハハハハハ!!その通りだ()()。これは本当の本当に「兵藤一誠」だ。間違いなさそうだ。宿主が変わって次はどんな宿主かと思えば、また相棒になるとはな!これは愉快だ。これからもまたよろしくな、相棒」

 

―――ああ、これからもよろしくな相棒。こっちの世界に来てからは家族は出来たけど、本当に心細かった。前の世界とは完全な別の世界に来てからと言うもの、本音で話し合える人は数えるほどしかいなかったからな……

 

俺が思いにふけっていると、ドライグは俺に言う。

 

『ところで相棒』

 

 

 

「ん?なんだよドライグ?」

 

 

 

 

 

 

『前とは違って随分可愛らしい姿になったな!野生児から「男の娘」になるとはな!女装をすればもう女としても遜色ないじゃないか?』

 

 

う、うるせえよ!ドライグ!俺だって気にしてんだよ!

この前は琴里に女装をさせられてへんな野郎に拉致られそうになったんだぞ!?琴里は琴里で大はしゃぎだ!

『おねーちゃんができた!』なんて喜んでやがったからな!女装なんてゴメンだぜ!

 

『ハッハッハッ!何はともあれこれからもよろしくな、相棒』

 

―――ああ、これからも楽しくやっていこうぜドライグ。

俺は予期せぬ再開に、俺は少し救われたような気がした。

 

 

 

〜〜士道 side out〜〜

 

 

――◇――

 

 

「うーん、いいねえ」

 

四月十日、今日の五河士道の寝起きは最高だった。

五河士道は特殊な人間だ。朝から自分の妹が自分の体の上でダンスをしている姿を拝むことができたからだ。

 

…………ちなみに士道はこの時、妹のパンツをまじまじと鼻の下を伸ばしながら見ていた。

 

士道は朝から可愛い妹のパンツを見れて大満足なのであった。

 

「おにーちゃんおはよー。どうしたの?何かいいことあった?」

 

琴里には士道の変化が分かったらしい。

 

「……ああ、ちょっとな。かつての相棒と再開できたんだよ。それに朝から可愛い琴里が起こしに来てくれてお兄ちゃんご機嫌だ!」

 

……彼は転生しても遺憾無く『兵藤一誠』そのものだ。

 

「それよりも、琴里」

 

「ん?なにおにーちゃん?」

 

「そろそろ降りてくれないか?じゃないと……お兄ちゃんが可愛い琴里にいたずらするぞ〜♪」

 

士道は手をわしゃわしゃとしながら琴里に手を伸ばす。その時、琴里は何かボタンを押す。次の瞬間―――

 

「ぎゃあああああああ!?」

 

士道が悲鳴をあげる。ちなみに、士道の背中には電流パッドが貼られており、琴里が持っているボタンを押せば、パッドに電流が流れる仕組みになっている。

 

「安心しておにーちゃん、おにーちゃんが真人間に戻れるように私がお手伝いしてあげる!」

 

ポチッ――――ビリビリビリビリッ…………

 

「ぎゃあああああああ!!ちょっ、やめ―――ぎゃああああああああああああ!!!!」

 

士道が悲鳴をあげる様子を見て妹の琴里は心底楽しそうだ。

 

「わーい、『絶叫おにーちゃんマシーン』だ!」

 

―――十分後…………

 

朝から琴里のおもちゃにされた士道は体力がゼロになった体に鞭を打って言う。

 

「…………こ、琴里…………お、お兄ちゃん朝ご飯作るからそろそろそろ、起きさせてくれないか?」

 

「はーい!」

 

『絶叫おにーちゃんマシーン』に満足をしたのか、琴里はボタンを片付ける。電流が流れなくなり、士道はベッドから起き上がり、フラフラとしながらキッチンへと向かうのだが……

 

「ゴメンねおにーちゃん、アンコール!」

 

「ちょっ、おい―――ぎゃあああああああ!!」

 

解放したと油断をさせておいたところに間髪入れずにもう一発(アンコール)をする妹の琴里と、芸人並みのリアクションをする兄の士道。

 

士道に転生する前の『兵藤一誠』も悪魔だったが、悪魔と呼ぶべき本当の悪魔は、士道の近くにいたのかもしれない。

 

士道と琴里は朝食を済ませ、それぞれの学校へと向かったのであった。

 

 

 

 

 

―――………………

 

 

 

「そう言えば、琴里も今日から中学校の始業式だっけか?」

 

それぞれの学校に向かっている道中のことだ。士道は妹の琴里に訊いた。琴里は士道の言葉に元気よく返事をする。

 

「うん!そうだよー」

 

「んじゃあ、お昼の時間くらいには帰ってくるのか。琴里、昼飯について何か希望はあるか?」

 

「いつもの!」

 

琴里は笑顔満開で士道の言葉に答えた。ちなみに、いつものというのは近所のファミリーレストランだ。小さい頃からよく行っていた俺と琴里のお気に入りの店だ。

 

「よし、たまには思いっきり美味しいものを食べるってのも悪かねえよな!んじゃあ琴里、いつものファミレスでな!」

 

「はーい!」

 

琴里は嬉しそうにファミレスでの食事を楽しみにしていた。琴里は中学校に行き、士道は通っている高校―――来禅高校に行った。

 

士道のクラスは二年四組だ。学校が始まる時期であり、また一学期が始まる日ということもあって下駄箱の近くは人で溢れている。

 

『懐かしいな相棒、駒王学園を思い出すな。相棒が高校二年生になった時のことを…………』

 

ドライグの言葉に士道は(ああ、あれが全ての始まりだったな)と心の中でドライグに返す。

高校二年生の春、『兵藤一誠』は普通の高校生ではなくなったと言うのは、こことは違う世界の事なのでおいておこう。

 

士道が自分のクラスに着き、席に座ろうとしていた時だ。

 

「―――五河士道」

 

聞き覚えのない声が名前を呼んだことを確認し、士道は辺りをキョロキョロと見渡し、声の主を捜していると、クイッと士道の制服の袖を引っ張る少女の姿があった。

白い短髪の小柄な少女だ。

士道はその少女に覚えが無かったため、少女に訊く。

 

「あの…………キミは?」

 

「士道、覚えていないの?」

 

士道は彼女の言葉に「はい、残念ながら…………」と申し訳なさそうに返す。

 

「そう…………」

 

彼女は特に落胆する様子もなく、窓際の席に向かって行った。

士道は自分があの少女を知らないことを申し訳なく感じていた。

 

『あの口ぶりからすると、まるで相棒のことを知っている口振りだったな。相棒、本当にあの女を知らないのか?』

 

ドライグの言葉に士道は(ああ)と返す。

これは余談だが、士道の友達で『恋人にしたくないランキング』ダントツ最下位の殿町があの少女の名前は『鳶一折紙』と言う名前だと教えてくれた。

 

…………ちなみに、士道は三五八人中五二位となんとも言えない順位だが、『腐女子が選ぶ校内ベストカップル』では殿町とのペアで第二位というとんでもない順位を叩き出している。

 

士道はそれを知ったときは吐瀉物を吐くほどの拒絶反応をみせた。

 

かつて『兵藤一誠』も、親友の『木場祐斗』とのカップリングで、『プリンス&ビースト』というBL同人誌が十五巻ほど出来上がったほどだ。

士道に転生しても、腐女子からの人気は常人の気を逸している。

 

『こっちの世界でも男にはモテるな、相棒は』

 

ドライグの言葉に士道はひどく落胆していた。

 

ガラララッ……

 

士道が落ち込んでいる中、教室のドアが開き先生と思われる先生が入ってくる。

 

「はーい、皆さん席について下さい!ホームルームを始めます!」

 

『あ、タマちゃんだ!』

 

クラスの全員が担任が岡峰珠恵―――通称タマちゃんだったことに喜んでいた。

 

タマちゃんがホームルームが始まって少し経過した時、事件が起こった。それは―――

 

ウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ――――

 

教室内にサイレンの音が響き渡り、教室内がざわつく。だが、次にされた機械の放送によって教室内は一瞬で静かになった。

 

『―――これは、訓練ではありません。これは、訓練ではありません。前震が観測されました。空間震の発生が予想されます。近隣の皆さんは、最寄りのシェルターに避難してください。繰り返します―――』

 

…………空間震とはかつて、ユーラシア大陸のど真ん中で起き、死傷者は約一億五千万人というとんでも無い災害を起こした人類史上類を見ない最大最悪の災害だ。おまけに発生現象も発生時期も不明なため、現状としては打つ手がなく、シェルターに逃げ込む以外は対処法がないのが辛いところだ。

空間震の警報に士道たちはシェルターを目指して走った。

 

「み、みなさん!落ち着いて行動してください!おさない、かけない、しゃべって舌を噛まないです!ああほらほら、早く移動してください!空間震が!空間震があ!」

 

…………士道たちのクラスの担任のタマちゃんが一番落ち着いていない。でも、士道たちは自分たちより落ち着いていない人を見ている方が逆に落ち着いていられるそうだ。

 

シェルターに避難を終えた時、士道の頭の中では一つ心配事があった。

 

「琴里……」

 

―――そう、妹の琴里だ。

琴里はファミレスで士道を待っているかもしれないという不安が頭によぎる。

士道は居ても立っても居られなくなったのか、外を目指して走り出した。

 

「あ!五河くん!どうしたのですか!?」

 

岡本珠恵先生こと―――タマちゃんが士道を止めようとするが、士道は静止を無視して走り出す。

 

「急用を思い出しました!ちょっと行って来ます!」

 

「ああ!ダメですよ〜!戻って来てくださあああい!!」

 

タマちゃんの声は士道に届かなかった。

 

 

―――…………

 

 

「ったく、琴里のやつどうして…………どうしてなんだよ!!」

 

士道は空間震が発生するかもしれない中、妹の安全を確保するためひたすらに走る。彼のケータイのGPSは彼の妹が、いつものファミレスに妹がいることを示していたのだ。

――――絶対に琴里を助ける。士道の頭の中はそのことでいっぱいだった。

 

『こんな状態だから端末が壊れただけなのかもしれんが、考えるより行動することの方が大事だろう』

 

ドライグも士道の行動に賛成のようだ。だが、士道は突然に足を止める。

 

「…………あ、あれは!?」

 

士道は眉をひそめた。なぜなら、空中に人が浮いていたからだ。数は…………三人か四人ほどだ。

 

ピカッ―――ドオオオオオオオッッ!!

 

「うわあ!!」

 

進行方向からなんの前触れも無しに眩い光が放たれ、士道は慌てて腕で視界を塞ぐ。だが、それだけでは終わらず凄まじい豪風が吹き荒れた。突然の出来事に士道はなすすべなく吹き飛ばされる。

 

『おい相棒!無事か!?』

 

士道を心配してドライグが声をかける。士道は「大丈夫だ」と口に出して答える。

 

「…………ま、マジかよ」

 

士道は顔をヒクつかせていた。何故なら、先ほどまであった街並みが目を閉じてから、目を開けるまでの数秒の間で破壊されていたのだから。

 

「―――む?あれは…………」

 

士道がいることに気が付いたのか、士道の方へと足を進める一つの存在があった。

 

長い美しい黒髪と、奇妙な薄い紫色のドレスを見に纏い、手には幅広の刃が特徴の剣を持った戦姫と呼ぶに相応しい女性だった。

 

「おまえもか…………?」

 

その言葉が、士道とその女性のファーストコンタクトとなった。

 





よければ、お気に入り登録、感想、評価の方よろしくお願いします!

ドライグにとってはイッセーは歴代最高のパートナーです。だから士道の姿に転生したイッセーの名前を口に出したことでドライグが激怒しました。

歴代の赤龍帝の中でもドライグを道具のように扱わず、一つの存在としてドライグを見た唯一のパートナー。

ドライグにとって兵藤一誠という存在は苦楽を共にした最高の相棒だったのです!

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