このプール回では十香、四糸乃、くるみんの三人が士道くんを弄びます。
………果たして、士道くんは『童貞』を守り通すことが出来るのか!?
「………………………」
ドシドシドシドシッッ!!
拳を握りしめ、歯をギリギリと鳴らしながら折紙はASTの武装であるCR-ユニットを格納する倉庫へと向かっていた。
折紙の服装は、ASTの隊員たちと同じ服装に着替えており、軍服姿で格納庫の中へと入る。
………そこで折紙が見た光景は、隊員たちが何やら格納スペースを増やす準備をしているようだった。
「折紙、退院をしたのね―――って何かあったの!?鬼や悪魔ですら逃げ出すような凄い顔をしてるわよ!?」
………日下部燎子一尉が折紙に声を掛けるが、折紙の顔は味わった屈辱に顔が歪んでいたのだ。
折紙は燎子に何があったのかを意味深に述べる。
「今日、非常に重要な案件があった。―――私の大切な人が、万金に値するものを買ってくれた………けれど、私は屈辱的な敗北を喫した………」
「―――はい?」
折紙が述べた内容を燎子は理解することができず、首をかしげる。折紙は地面を見つめ、拳を強く握り締める。
「………『プリンセス』に『ナイトメア』―――私は今日、精霊は是が非でも倒さなければならない人類悪だということを再認識した………」
「ど、どうして『プリンセス』と『ナイトメア』が出てくるわけ!?
―――ッ!あんたまさかドンパチしてきたってわけじゃあないでしょうね!?」
―――ある意味ドンパチだが、死人が出るようなことは折紙もしていない。………ただ、折紙が屈辱的な敗北を喫したという事実だけは確かなものだ。
「………それで、みんなは何をしているの?」
折紙は格納庫の中で隊員たちが目まぐるしく、血相を変えて働いている様子を怪訝に思って燎子に訊ねる。
燎子はその理由を折紙に話す。
「―――この基地には、明日の夕方にDEMインダストリー社から特殊なCR-ユニットが送られてくるのよ………隊員たちはその準備をしているわ。
―――そのCR-ユニットは、地上最強と呼ばれた伝説のドラゴンの力を宿した究極の武装と聞いているわ」
「――――――ッ!!」
燎子の説明を聞いた折紙は驚愕して目を開く!
折紙の心の中に抑え込んでいた、深い闇が彼女の心を取り巻こうとしていた。―――折紙はそのCR-ユニットについて燎子に訊ねる。
「―――その武装を使えば『イフリート』を滅ぼすことは可能?」
………いきなり折紙の口から炎の精霊『イフリート』の名前が出てきたことに、燎子は怪訝思い眉をピクリと動かした。
燎子はアゴに手を置き、話し始める。
「―――その一歩は大地を揺らし、翼で羽ばたけば軍隊すらも紙くず同然に吹き飛ばす………神の使いとも呼ばれ地上最強の存在として多くの者から畏怖されたドラゴンの力なんだったら精霊なんて目じゃないでしょうね………けどまあ、あんたには扱えないわよ?」
「………どうして私には扱えないの?」
「―――そのCR-ユニットは、現在入院中の崇宮真那三尉のためにと、DEMインダストリー社から贈られてくるものなのよ。それに、あんたじゃあ権利的にも技術的にも使い熟すことは出来ないわ………なんたって、DEMインダストリー社の専属
『
「………………………」
折紙は燎子の説明を聞いた時に全身にゾッと悪寒が走った。確かに神の使いとも語られるドラゴンの中でも最強の存在の力を誇る者の力なら、同然使用者を選ぶだらう―――未熟者が使っても真の力は発揮されないからだ。
………良い鉄砲は打ち手を選ぶとも世間では言われるほどだ。
―――しかし、折紙は一切恐れてはいなかった………折紙は燎子の述べた“そのCR-ユニットなら、精霊なんて目じゃない”という言葉に、折紙の心の闇は完全に解放されていたからだ………
「―――それにしても、『イフリート』か………まさか『ナイトメア』が消えた後に、来禅高校の屋上に現れたアレが―――」
「ッ!?どういうこと!?『イフリート』の映像があるの!?」
燎子がボソッと呟いた独り言に折紙がものすごい勢いで食い付いた。
燎子は折紙のいつもと違って落ち着きがない様子を見て嫌な予感が燎子の胸の中を支配した。
………燎子は折紙の言葉を首肯する。
「―――あるわよ?『ナイトメア』が退散してからの映像限定だけど………それでも良いの?」
「構わない。今すぐに見せて!」
―――この出来事で折紙の心の中に封じていた強い想いは一気に溢れ出した………それは両親を目の前で焼き殺した存在への『復讐』だった。
これから、また騒動起こることは言うまでもなかった。
―――◆―――
士道と水着を買いに行った精霊たちは、水着を買い終わると五河家へと集合していた。
今五河家にいるメンバーは士道、十香、くるみん、四糸乃、琴里、令音の五人だ。
まず最初に士道が令音にとある物の進行具合を確認する。
「―――令音さん、
士道の問いに令音はコクっと首を縦に振る。
「………ああ、今日の夜中には完成する予定だ。―――明日にはもう楽しむことはできるだろう」
令音の答えを聞いた士道は口の端を釣り上げ、笑みをこぼす。
………彼はここでも安定して下品な笑みを浮かべる変態である!
「………そうですか――――――ぐっへへへへへへへへへへ!!!想像するだけで鼻血が出てくるぜ!!」
………宣言通りに鼻血を垂れ流している士道くん。他のメンバーは全員が顔を引きつらせてドン引いていることは言うまでもないだろう。
―――士道は鼻血を拭いて、明日の予定をメンバーに話す。
「―――ゴホンッ!!みんなも聞いていると思うけど、明日にはど偉いものが完成する。明日はその完成したもので思いっきり遊ぼうと俺は思うんだ。
………とりあえず明日は十香、四糸乃、くるみんの三人と俺は遊ぶ予定だ」
「シドー、その完成するものとは一体なんなのだ?」
誰よりも早く十香が士道に手を挙げて興味津々に訊く。士道は訊いてきた十香に言う。
「―――それは明日になってからのお楽しみだ。………絶対に驚くと思うぜ!」
「………そうか!シドーが言うなら間違いないだろう―――よし、楽しみにして待つとしよう!」
十香は目を丸くして期待を膨らませている。―――周りを見れば四糸乃とくるみんも同じだった。
「えっと………楽しみ、です」
『で〜す!』
「うふふふふ、たぁ〜のしみですわ」
くるみんだけが答えを知っているかのように、面妖な笑みを浮かべていた―――格好の獲物になることも知らずに………けれど仕方ない、これも美少女ゆえの宿命というものだ!
「―――それから明後日なんだが、俺は琴里とオーシャンパークに行く予定だ。………兄弟水入らずのデートをする予定になっている!」
「――――――ッ!!」
士道の放った言葉に、全員の視線が琴里に集中する。琴里の顔は熟したトマトのようにボンッ!と顔が真っ赤になっている。
これを聞いた精霊たちはそれぞれの想いを口にしていく。
「むぅ………私は最近シドーとあまり触れ合えていないぞ………」
―――十香は不満を口に漏らす。………それも仕方ないだろう。くるみん、そして琴里と立て続けに精霊が現れたのだ。必然的に士道はそちらに手を焼くことになる―――その分、十香に割ける時間は少なくなる………十香が不満に思うのも当然だ。
「………頑張って下さい」
『―――見境なしに手を出すビースト………士道くんも男の子だねぇ!』
四糸乃は、士道と琴里を応援するらしく特に不満を言うことは無かった。―――ヘンテコなおまけが何かを言っているがこれは無視でもいいだろう。
「ええ、そういうお約束ですし、わたくしもそれで構いませんわ―――明日は楽しい一日にしましょうね?士道さん」
くるみんも四糸乃と同様に来るべき明日を楽しみにしているようだった。
………最後に令音がこの場を締めようと前に出る。
「………皆それぞれに思うことはあるだろう。―――けど、シンはこれがベストだと思ってこの予定を組んだ………十香、精霊たちは皆、シンとデートをしたというのに、琴里だけ無しと言うのは残酷なものだろう?」
………令音の言葉を聞いた十香は首を縦に振る。自分も四糸乃も、そしてくるみんも士道とデートをした。
それなのに、封印が成功したからといって琴里だけ無しというのは確かに言語道断だ。
「………うむ。分かった―――私もシドーと触れ合えることに変わりはないのだ。―――シドー、明日はたくさん遊ぼうな!」
最後は十香もいつも通りの天真爛漫な笑顔を見せて納得してくれた。それぞれの思惑を胸に、明日が来ようとしていた。
―――◆◆―――
「イッツ、ショーターイムッッ!!中々良い出来だぜ、『ラタトスク』さいこおおおおおおおおおおっっ!!」
士道と琴里を除いた精霊たちは、精霊用の特殊住居の地下へと集合していた。
士道たちが、巨大な扉を開けてその中へと入ると………なんと、そこは温水プールとなっていたのだ。
そして、プールのすぐ近くには、湯気が立っている温泉のようなものもあり、その辺の温水プールよりも遥かに高性能なものだった。
そのプールを見た士道くんは両手でバンザイをして大はしゃぎだ!
「おおっ!これがシドーが昨日言っていたものだったのか!………シドー、これが『ぷーる』というやつなのだな!」
「えっと………すごい、です」
『わお、本当にプールだねぇ!地下にプールを作るなんてすんごい発想だよ!』
「―――この住居、もはやなんでもありですわね………」
精霊たちはそれぞれの想いを口から漏らしていた。
―――ちなみに、士道が「水着に着替えて地下に集合」と精霊たちに言っていたので、彼女たちは士道に言われた通り、水着で地下へと集まっていた。
―――ちなみに全員が昨日士道に買ってもらった水着を着用しており、十香は自分の髪と同じ色のビキニを着ており、四糸乃はピンクのワンピース水着と浮き輪を………後おまけによしのんを。
そしてくるみんも十香と似たような黒色のフレアトップビキニを身に付けており、士道の興奮を誘うにはぴったりだった。
士道は鼻の下を伸ばして精霊たちを見つめていた。
「シドー、泳いでも良いか!?」
十香が目をキラキラとさせながらプールを眺めている。そんな十香に士道は笑顔で肯定する。
「もちろんだよ十香。温泉とかもあるから、プールから出るときには入っていくと良いぜ!」
「うむ!ではシドー、一緒に泳ごう!」
「あ―――ちょおい!?」
バシャーンッ!!
十香は士道の腕を引っ張ってプールの中へとジャーンプッ!大量の水しぶきを上げてプールの中へとダイブした。
そんな十香に士道は優しくチョップ!
「―――あたっ!?」
十香は飛んできた士道のチョップを受け、頭を両手で抑えている。そんな十香に士道は優しく言う。
「十香、プール内は飛び込んじゃダメなんだ。今は俺たち以外に人はいないけど、他のプールじゃあこうはいかないからな?」
「う、うむ………すまん」
十香は申し訳なさそうに表情を陰らせたが、士道は笑って十香を許す。………分かってくれれば、士道は何も言うことはないのだ。
その時、四糸乃の腕のパペットのよしのんが士道の腕をピトッと掴む。
士道はよしのんの方を向くと、口をパクパクとさせながらよしのんが喋る。
『士道くん、四糸乃に泳ぎ方を教えてくれないかな?………四糸乃はまだあんまり泳げないんだよねぇ〜』
「………よっしゃ、任せとけ!」
浮き輪をつけてプカプカと浮いている四糸乃の両手を取って士道は歩き出した。
四糸乃は浮き輪をつけながらも懸命にバタ足をしていた。
「いち、に、いち、に………………」
「―――ぷはぁ」
士道の手に手を引っ張られながらも、四糸乃は頑張って泳いでいた。四糸乃の泳ぎを見ている時、よしのんが喋る。
『―――士道くん、四糸乃のおっぱいも日々成長してるんだよ?………ほら、ちゃんと四糸乃のおっぱいは揺れてるでしょ?』
「―――よしのんっ!!」
よしのんが何気なく述べたことに、四糸乃はゆでたこのように顔を真っ赤にする。―――確かに、四糸乃のおっぱいも四糸乃が泳ぐと、かすかにだがゆれている!!
士道は鼻の下を伸ばしたが、よしのんにもチョップ!
『―――あいたぁ!?士道くん、暴力はいけないよ!?』
「うるせー!俺の心のオアシスに変な知識与えてんじゃねえ!」
『………んもう、士道くんったらさっきまで四糸乃のおっぱいに釘付けだったのにぃ〜!照れ屋さんなんだからぁ〜!』
「―――くそっ、バレてたのか!?」
………否定をしないあたりはおっぱいドラゴンだ。彼は全てのおっぱいを愛するおっぱいドラゴン―――大きさ関係なくそれがおっぱいなら全てを受け入れる変態だ!!
「………はうぅぅぅ。士道さん………なら、大丈夫です!」
『はい!よく言えました!』
―――完全に四糸乃までが危ない方向に進んでしまいそうになっている!!
四糸乃が顔を真っ赤にしながら絞り出した言葉に、よしのんは讃えている!!
士道くんは握ってる手を離し、四糸乃の水着に手が伸びそうになっているが、自分に「俺は四糸乃のヒーローだ………」と何度も言い聞かせて、必死にうちに眠る獣を抑え込む!!
「………………………あ、あと五メートルだ!四糸乃、最後は自分で行ってみよう!」
「………は、はい!」
『―――う〜ん、士道くんの理性が勝っちゃったか………』
最後は四糸乃を五メートルだけだが一人で泳がせてみた士道くん。―――こうでもしなければ、本当に四糸乃が餌食になっていたからだ………
ちなみに、四糸乃は何の苦労もなく最後の五メートルを泳ぎきった。
………ちなみに、よしのんは士道が四糸乃に手を出さないことを非常に残念に思っていたのか、やれやれと手を横に振っていた。
ドボンッ!!
「―――おおっ!!これはっ!?」
四糸乃に泳ぎを教え終わり、士道は辺りを見渡すと―――水しぶきが飛び交う音が聞こえ出来た………。
その水しぶきの正体は、十香とくるみんがクロールで競争をしており、飛び込み台から飛び込んだからだった。
………当然士道くんがやることはたった一つ!勢いよく水の中に潜り込む!!
士道が何をするかを理解したドライグは当然のことだが悲鳴をあげる!!
『―――や、止めろおおおおおおおおおおおお!!!』
「………悪いがこれだけはドライグの頼みとあっても譲れないぜッ!!
―――いっくぜぇぇぇぇぇぇええええ!!!ブーステッド•ギアァァァァァァァァッッ!!」
士道は赤龍帝の籠手を出し、籠手の力を目に譲渡する!!
『Transfer!!!!!!!!!』
力の譲渡が完了すると、士道の両目に映っているのは泳いでいることで揺れている十香とくるみんのおっぱいだ!!
士道くんは下品な笑みを浮かべて泳ぐことで揺れている二人のおっぱいを観察している!!
(―――うっひょおっ!揺れる!!おっぱいが縦横無尽に揺れてるよおおおおおおおおおおおっ!!ぶるんぶるん、そしてたぷたぷと激しく揺れている!!
俺はこれが見たかった!!このおっぱいの揺れを楽しむために今日まで頑張ってきたんだ!!)
『うわああああああああああ!!!プールなんて消えて無くなってしまぇぇぇぇぇえええ!!』
ドライグは悲鳴を上げるが、士道くんを止めるものはいない――――――と思われたが、十香とくるみんよりも素晴らしい体型をした絶世の美女が水の中に潜り込んだ士道を引っ張り上げる。
―――その美女も十香たちと同様に水着姿でこのプールにやって来ており、士道くん好みの水色のビキニを着ており、布面積がこれまた狭い!!
「………シン、先程から『フラクシネス』でキミの心拍数をモニターしているアラームが鳴りっぱなしでね―――何があったのかと飛んで来て見れば………何をしていたのかい?」
………令音が『フラクシナス』からこのプールへと一瞬でワープしてきたらしい。士道はまだ鼻の下を伸ばして、水着姿の令音のおっぱいまで眺め始めた!!
―――もう完全に末期だ!!
「お、おっぱい女神の降臨―――って令音さん!?」
令音に腕を掴まれている状態でも、彼はブレることを知らない!!十秒ほど経過してようやく我に帰った士道くんだったが、令音は原因を探る。
「………『赤龍帝』ドライグ、シンは一体何をしていたのかな?」
『―――ううっ………ぐすん、相棒は夜刀神十香と時崎狂三の胸を眺めていた―――ゴハッ!?思い出しただがで吐き気が………………ううっ、うおおおおおおおおおんんんっっ!!』
―――ドライグは大きなダメージを心に負った。未だ立ち直れず、涙を流している………………こうなるとドライグは立ち直るまで時間がかかるのだ。
「………まったく、キミは本当にブレないね―――色々と盛んな時期で分からくはないが、もう少し抑えてほしい」
「は、はい………」
令音は士道に釘を刺した。士道はハイテンションになっていたが、今だけは令音の言葉に従うことをきめ、静かになった。
―――その時、くるみんと競争を繰り広げていた十香が士道のもとにやって来る。
「―――シドー、『せおよぎ』というものを教えてほしい!」
………先程静まった士道くんのテンションがうなぎのぼりに上がっていく!!
士道くんは下品な笑みを浮かべて、十香の背泳ぎをしている姿を妄想する!!
十香が背泳ぎ→士道くんは十香が沈まないように背中に手を当てて十香をサポート→うっかりを装いボディタッチ―――そして、十香が浮いていることで、ビキニから見えているおっぱいを堪能!!
………こんな妄想をこの男は膨らませているのだ―――ダメだ!!この男にプールは危険過ぎる!!
「グヘヘヘヘヘヘヘヘヘへへへへ!!十香、この士道くんがたっぷりと教えてあげるからな!」
「―――うむ!よろしく頼むぞ!」
士道くんが妄想を現実に変えようと考えているにも関わらず、十香ちゃんは天真爛漫な笑みで答える!!
………もう少しこの男を観察した方がいいだろう。
「―――士道さぁ〜ん、わたくしにも教えてくださいましぃ!」
「なっ――――――っ!!」
士道くんの背中に抱きつく様にくるみんが胸を当てている!!―――それを見た十香も負けじと士道に抱きつく!!
士道くんは十香とくるみんにサンドイッチにされている状態だ!!―――彼が長年から夢見て来た、念願の『おっぱいサンド』状態だ!!
「狂三、今すぐシドーから離れろ!!貴様は私に負けただろう!シドーに教えてもらうのは私だ!!」
「―――やーですわ。ふふふ、十香さんも昨日わたくしに負けたことを覚えていますわよね?わたくしも混ぜてもらいますわ〜」
「ふざけるな!!そんなもの認めんぞ!!」
士道くんをおっぱいで挟みながら言い争う十香とくるみん!!士道くんは大喜びだった!!
「―――グヘヘヘヘヘヘヘヘヘ!!そんなに焦らなくとも俺は逃げないぜ!?二人ともたっぷり触って―――いやいや、教えてやるからな!!」
………完全に理性が外れている士道くん。これでは、本当に十香とくるみんが最初の犠牲者になってしまうのは誰が見ても明らかだった。
『………僕、もう知ーらなーい!』
………ついにドライグの精神が限界になり、神器の奥底へと潜って行った―――これで士道くんを止めるものはもういない!!
「プール最高だぜぇぇぇぇぇえええ!!」
その後は、十香とくるみんの二人を相手に士道くんの背泳ぎの指導が始まった―――もちろん、士道くんはうっかりを狙って十香やくるみんの体を触りまくることを考えていたが、令音に全て阻止されたのは、また別のお話だ。
―――◆◆◆―――
「………………ッ!!」
折紙はプロジェクターのスクリーンで流された映像を鬼や悪魔ですら恐怖して退散するような凄まじい形相で見つめていた。
士道が狂三を撃退した後に、精霊『イフリート』が上空に現れる映像が残っていたのだ。
そして――――――『イフリート』の正体は、折紙が
「………五河、琴里………っ!!」
そう、折紙の父親と母親を目の前で焼き殺した存在が―――士道の妹の五河琴里だったのだ………
折紙は、拳から血が流れ出るほど強く握りしめ、『イフリート』を討滅することを決意した―――DEMインダストリー社から贈られて来た究極のCR-ユニットを駆使して………
その結果、己の身が朽ち果てることになろうとも、折紙の目に一心の迷いは無かった。
折紙の纏うCR-ユニットの正体は次回に明らかになると思います。
次回『激闘!?オーシャンパークです!!』
後二、三話ほどでこの章もフィナーレかと思います。