デート•ア•ライブ 〜転生の赤龍帝〜   作:勇者の挑戦

47 / 84
この話からオリ章『六華クライシス』に入っていきます。

果たしてこの章ではどんな結末が待ち受けているのか………




五章 六華クライシス
一話 成果を発揮します!!


 

 

琴里に霊力の封印を施してから数日が経過したある日の出来事だ。

士道は近所の高台に足を運んだ―――今日も次元の守護者たちとの修行をつけてもらうためである。

 

「やあ士道くん、琴里ちゃんの霊力の封印も成功したようだね」

 

士道が目的地に着くなり、魔法使いのローブに身を包んだ男―――次元の守護者『ソロモン』が士道に声をかけた。

この場にはソロモンだけではなく、もう一人の守護者である怪力無双のオカマ『ヘラクレス』の姿もあった。

 

「あらやだ、士道ちゃんじゃない!士道ちゃんまた一段とパワーアップしたわね………以前よりも感じられるオーラの強さが格段に増しているわ」

 

久方ぶりに士道の姿を見たヘラクレスも、彼のその成長を感じ取っていた。

士道が一皮向けたことを瞬時に見抜くあたりは、さすが一流の強者がだけが持っている優れた洞察力と言うべきだ。

 

「………いえ、まだまだこれからです。ドライグと二人で何処までも駆け上がっていきます」

 

『その通りだ相棒。俺たちがまだ見ぬ世界を共に見に行くためにも、まだまだ相棒には強くなってもらわねば困る―――もっとも、俺も相棒に応えられるよう精一杯サポートするがな』

 

士道もドライグも現場には満足していない。士道はヘラクレスの言葉を『赤龍帝の籠手(ブーステッド•ギア)』を見つめながらさらなる高みを目指すと誓った………相棒のドライグもその覚悟だ。

 

「ハハハハハ!それは楽しみだ。さて、世間話はこの程度で十分だろう―――それじゃあ、始めようか………」

 

ソロモンがパチンッと指を弾くと、士道の家の近所にある高台の風景が変わる――――――美しい夜景が見える景色から、世界そのものから色を消したような、真っ白な空間へと変わった。………これから士道の修行が始まろうとしていた。

 

「………それはそうと―――アテナさんの姿が見えないのですが、何かありました?」

 

「ああ………アテナは今日どうしても外せない用事があってね、士道くんには残念なことだろうけど今日は来ないよ―――ごめんね士道くん、アテナのおっぱいがご所望だったはずなのに、こんなお兄さん二人が修行相手だなんて」

 

………どうやらアテナは来ないようだ。士道はソロモンの言葉に首を横に振る。

 

「―――いえ、そんなつもりはありませんよ。修行相手を務めてくれるだけでも本当にありがたいです。………十香やくるみんたちに修行を手伝わせるわけにはいきませんしね」

 

地上最強とも呼ばれた二天龍の片割れ―――赤龍帝の力を使う修行ともなると、相当の強者が相手でなければ修行にならない。

………完全な霊装を再現できない十香やくるみんでは通常状態の士道ならともかく、禁手(バランスブレイカー)状態の士道を相手にするともなると力不足だ。

 

「………さて、士道くん。今日はヘラクレスがキミの相手だ。彼を相手に何処まで食らいついていけるか、見させてもらおうか」

 

ソロモンの言葉とともに、ヘラクレスが前に出る。ヘラクレスの体からは、可視化するほど研ぎ澄まされた闘気が放出されており、圧倒的なプレッシャーを士道は感じていた。

………だが、それに気圧されることなく士道も『赤龍帝の籠手(ブーステッド•ギア)』を左腕に出現させ、宝玉を輝かせる!

 

「―――そういうわけで士道ちゃん、アタシが相手よ〜ん!見違える成長を遂げた士道ちゃんなら、アタシも十分楽しめそうだわぁ!」

 

ヘラクレスはニパァっと笑っている。士道がヘラクレスと戦った時、士道の攻撃はダメージを与えられず、ヘラクレスの通常の拳が直撃しただけで、意識をもっていかれる瀬戸際まで追い込まれた。

………マイナスのイメージしかなかった士道だったが、強く目の前に立ちはだかる強敵に視線を鋭くする!

 

「………ッ!いくぜッ―――禁手化(バランス•ブレイク)ッッ!!」

 

『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!!!!』

 

士道が強く言葉を発すると同時に、赤い龍を模した全身鎧が士道の全身を包み込む!!

それを見たヘラクレスは拳を握りしめ、腰を落とし半身で構える。

 

『相棒、分かっているとは思うが玉砕覚悟で真正面から突っ込む真似はするなよ?こちらはカウンターを受ければ一撃で戦闘不能に追い込まれる』

 

「―――分かってる。俺とあのおっさんの間には天と地以上の実力差があることくらいは理解してるさ―――だから………!!」

 

士道は籠手を輝かせ、ヘラクレスの周囲を回り込むように陣取り、ヘラクレスの視線を拡散させるように立ち回る!

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!!!!!!!!!』

 

士道が目まぐるしいスピードで動き回りながら、倍加を加速させていく!そして、霊力を両腕に集中させ自分の体を超えるエネルギー弾を作り出す!

激闘の火蓋が切って落とされた時、士道の動き方を見ていたソロモンが呟く。

 

「………正面からは来ないか―――これまでの戦闘経験が存分に生きている。『禁手(バランス•ブレイカー)』に至って舞い上がっていると思っていたけど………冷静に相手を分析しているね」

 

「まあ、ドライグちゃんがいることも大きいわね。ドライグちゃんが士道くんに忠告してるだろうし、それに油断してると痛い目みるってことは十分士道ちゃんも理解しているでしょ………さあ、かかってらっしゃい士道ちゃん!」

 

自分の周囲を飛び回るように立ち回る士道をヘラクレスはしっかりと目で追いながら、士道に言った。

ヘラクレスの視界内、それも真正面に士道が入った瞬間に士道が攻撃を仕掛ける!!

 

「―――喰らえッ!!」

 

自分の身体以上に大きいエネルギー弾を士道は真正面のヘラクレスに放った。士道の放ったエネルギー弾は、三大勢力の上級クラスでも一撃で致命傷を負わせることのできる威力を誇る。

………しかし、天龍と肩を並べるほどの実力をもつヘラクレスともなると―――

 

「てえぇぇぇぇいッ☆」

 

士道が放ったエネルギー弾に、ヘラクレスは渾身の回し蹴り!その結果、士道が放ったエネルギー弾が士道へと跳ね返る!!

………そう、ヘラクレスは士道の渾身の一撃を蹴り返したのだ。

 

「――――――ッ!!」

 

ドオオオオオオオオオオオンンンッッ!!

 

士道が放ったエネルギー弾はそのまま士道に直撃し、空中で大爆発を起こす!!

………ちなみに直撃はしていない。士道は直撃したかのように思わせるために、すぐに跳ね返ってくるエネルギー弾と同等のドラゴンショットでそれを相殺したのだ。

―――しかし、ヘラクレスは爆発が起こった自分の視界内ではなく、すぐに背後に意識を集中させる!!

 

「―――読めてるわよ、士道ちゃん!」

 

ガギィィィンンンッ!!

 

金属が何かとぶつかった時に生じるような音が発生すると同時に、ヘラクレスの背後で巨大な大剣が砕け散った。

―――士道が背後から十香の天使『塵殺公(サンダルフォン)』で斬りかかってきたのだ。しかし、ヘラクレスは右腕の闘気を強め『塵殺公(サンダルフォン)』を迎撃!!

その結果、ヘラクレスの闘気を纏った豪腕が士道の『塵殺公(サンダルフォン)』を粉砕したのである。

 

「―――まだだッ!『氷結傀儡(ザドキエル)』ッッ!!」

 

十香の天使『塵殺公(サンダルフォン)』を砕かれた士道は瞬時に受け身を取り、籠手を青く輝かせ地面を殴り付けた。

次の瞬間、地面から無数の氷の刃が飛び出し、ヘラクレスを襲う!!

 

「面白いじゃない♪―――そぉぉぉれぇぇぇぇぇ☆」

 

ズガアアアアアアアアアアアアンンッッ!!

 

迫り来る無数の氷の刃に、ヘラクレスは闘気を纏った右腕を振り抜き渾身の正拳突きを放つ!!

ヘラクレスが放った正拳突きは凄まじい闘気の解放による嵐を纏い、地面から襲いかかる氷の刃を全て破壊していく!!

 

「―――まだだッ!!『氷結傀儡(ザドキエル)』―――【氷刃(サイオン)】ッッ!!」

 

士道はヘラクレスの闘気弾を飛び退くように避け、上空に幾重にも氷の刃を出現させて流星の如くヘラクレスに降り注がせる!!

 

「―――いい攻撃だけど、この程度じゃアタシは止められないわよ〜ん♪」

 

ヘラクレスは身体に纏う闘気を爆発させるように放出させ、士道が放った氷の刃を全て破壊する!!

士道が放った技をヘラクレスは力の差を見せつけるが如く、いとも簡単に士道の攻撃を防ぎきってみせたのだ………

 

「………さあて、今度はアタシの番ね☆悪い子にはお仕置きよ♪」

 

「チッ!―――『氷結傀儡(ザドキエル)』ッ!!」

 

ヘラクレスは地面から砂嵐を巻き上げながら眼前の士道に拳を引いて迫る!!

士道は地面を殴りつけ、巨大な氷の絶壁を出現させてヘラクレスに備える―――しかし………

 

「えい、やあッ!!」

 

ビシッ………ズドオオオオオオッッ!!

 

ヘラクレスの渾身の拳は士道の展開した『氷結傀儡(ザドキエル)』の氷の絶壁をいとも簡単に破壊した―――しかし、士道の姿はヘラクレスの視界内から見事に消えている!!

そして………ヘラクレスが気配を探ると―――巨大な力を放っている存在がすぐ目の前にいることに気付く!!

 

「………なるほど、これが士道ちゃんの狙いってわけね―――今までの一撃はこのための布石っ!!」

 

「―――正解だぜおっさん、これが俺の全力だッッ!!」

 

ドガッッ!!

 

士道は赤龍帝の力、琴里の天使『灼爛殲鬼(カマエル)』の灼熱の業火、そしてアスカロンの聖なる波動の全てをミックスした渾身の正拳突きを、ヘラクレスの胸に叩き込む!!

士道の渾身の一撃はヘラクレスの胸を捉え、地面を滑りながら後退していった。

士道も一度ヘラクレスから距離を取り、大きな間合いを開けた。

 

「―――やるじゃない士道ちゃん、いい一撃だったわ」

 

「………ったく、よく言うぜ。大したダメージは与えられなくとも、流血はさせたと思ったんだけどなぁ―――完全に無傷か………それに、こっちは完全に躱したつもりだったけど、鎧が破壊されてやがる」

 

士道が纏っている鎧の胸部から破片が地面に落ちた。ヘラクレスは士道の拳が胸に直撃したが、瞬時に回し蹴りで士道に反撃を行った。

士道は瞬時に反応し、完全に躱した筈だったのだがヘラクレスの闘気が士道の鎧を破壊したのだ。

そして、ヘラクレスの胸を捉えた左側の籠手にも亀裂が入っていた。ヘラクレスの凄まじい闘気に籠手を破壊されたのだ。

 

『………今の一撃なら龍王クラスでも致命傷になる一撃だった。だが、この男は闘気を直撃する箇所にのみ集中して防御した―――その結果威力を殺されたな』

 

ドライグがヘラクレスが行なった行動を全て士道に伝えた。士道は苦笑いをしながら「―――本当にシャレになってねえよな、このおっさん………」と改めてヘラクレスの強さを再認識していた。

 

「―――自信を持っていいよ士道くん。キミはヘラクレスの虚をついて一発入れてみせた。この前はカウンターを入れようとしたが、見事に吹き飛ばされて終わりだった―――けれど今は違う。キミは本当に強くなっている、この一ヶ月間でのキミの成長はっきり言って異常だ」

 

士道の成長をずっと見てきたソロモンはこの一ヶ月で士道がどれだけパワーアップをしたかをすぐに理解した。

赤龍帝の力は勿論、天使を扱う力がこの一ヶ月で劇的に変化した。十香の『塵殺公(サンダルフォン)』、四糸乃の『氷結傀儡(ザドキエル)』、琴里の『灼爛殲鬼(カマエル)』そして今回は使用していないが、くるみんの『刻々帝(ザフキエル)』も当人同様に使い熟すまでに成長した。

 

「―――俺一人じゃここまでは来られませんでした………だから、本当にありがとうございました」

 

士道はソロモンに感謝を述べた。士道がここまで強くなることができたのは、ソロモンたちが士道の修行相手を務め、そして的確なアドバイスを送ったことこそが士道をここまで強くしたのだ。

 

「ハハハ、お安い御用さ。キミは歴代の中で最も可能性に満ち溢れた赤龍帝だ。これからキミがどのような赤龍帝になっていくのかをね」

 

ソロモンは豪快に笑い飛ばした。そして士道もソロモンたちに堂々と宣言する!!

 

「………俺の夢は前世から一つも変わってませんよ―――ハーレム王に俺はなる!そんでもって全精霊をデレさせて毎日おっぱい三昧だ!!」

 

『―――あ、あー。僕は何も聞こえませーん、何も聞こえませーん。僕は誇り高き二天龍の赤龍帝だもーん!』

 

士道の夢をドライグはスルーした。いちいち相手にしていたらキリがないからだ。………地味に精神が幼児化しているが、これは乳ネタの影響である。

士道の夢を聞いていたソロモンも首を縦に振って頷いていた。

 

「………………ッ!?」

 

ソロモンと話していた士道だったが、突然凄まじいプレッシャーを感じ、呼吸を忘れるほどの強い力の波動を感じた。

そのプレッシャーを放っていたのは――――――先程まで自分が手合わせしていた存在とは思えないほど、気が膨れ上がったヘラクレスの姿が………

 

『―――あの巨漢、明らかに纏うオーラが変わったな………気を付けろ相棒、どうやら遊びは終わったらしい』

 

「………そうらしいな。とは言ってもアレでもまだ全力じゃあなさそうだ」

 

士道もヘラクレスが劇的なパワーアップを遂げたことを見て、鎧を復元させる。

ヘラクレスの様子を見ていたソロモンが士道に忠告する。

 

「士道くん、彼は自分に掛けられてある枷を一つ外したんだ―――闘気の色が濃くなっているから、まあ言うまでもないかな?」

 

ソロモンの忠告に士道は「ええ………」と頷いた。先程とは比較にならないプレッシャーのあまり、士道は大量の汗をかいていた。

 

「………さあ、士道ちゃん―――第二ラウンドいってみよ〜♪」

 

『「―――強さは変わっても、性格は変わらないのね!?」』

 

―――枷を外したことにより、大幅にパワーアップを遂げたヘラクレスだったが、その性格は見事に変わっていなかった………その時、士道とドライグが心の中で思っていたことは全く同じだった。そんな様子を見ていたソロモンはケラケラと楽しそうに笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

―――◆―――

 

 

 

 

 

 

 

「………………」

 

第二ラウンドが開始となったが、士道は慎重に出方を伺っていた。相手はヘラクレスだが、枷を外したことでその力は格段に上昇している―――それは士道もドライグも感じ取っていた。

それを証拠に、ヘラクレスが纏う闘気がさらに濃密になり、力強さを増しているのだ。

ヘラクレスが静かに右手を前に出した時、ドライグが強く叫ぶ!

 

『―――来るぞ相棒!!』

 

「………っ!ああ、分かってる!!」

 

ヘラクレスが静かに寝かせていた右手を立てた――――――次の瞬間………

 

「ぐっ………がああああああっっ!?」

 

士道を強烈な突風が遅い、地面をゴロゴロと転がりながら吹き飛ばされた。しかし、士道はすぐに背中のブースターを起動して体勢を整える。

士道が再び構え直した時、士道の籠手にある宝玉が光を点滅させる。

 

『………まさか、今のは掌圧か!?しかし、これは――――――』

 

「マジかよ………シャレになってねえだろ――――――掌圧だけで俺の鎧に罅を入れんのかよ………!」

 

ドライグは先程の突風が掌圧だと言うことを見切っていた。そして士道の鎧には、いくつもの罅が入っており何か軽い衝撃を加えれば完全に崩壊するレベルにまで鎧を破壊されたのだ―――それも、掌圧だけというおまけ付きで………

士道の鎧は精霊の攻撃でも耐えることができ、十香の『塵殺公(サンダルフォン)』でも一撃で士道の鎧を破壊することは不可能だ。

しかし、ヘラクレスは掌圧だけで士道の鎧をいとも容易く破壊してみせたのだ………仮に拳が直撃していたら士道の体は原型をとどめていなかっただろう。

 

「………どうしたのかな士道くん、まさか今になって怖気付いたのかい?」

 

ソロモンの言葉は士道にとって図星だった。圧倒的な力の前に士道は気圧されそうになっていた―――しかし、士道は拳を強く握りしめ、瞳から闘志をたぎらせる!

 

「ええ、確かに怖いです――――――でも、俺には成し遂げなければならないことがあります………それを阻止しようと俺の前に立ちはだかる敵は、全てねじ伏せるだけの覚悟はあるつもりです!」

 

『………ソロモンよ、俺の相棒•五河士道はこれまで幾重にも困難を乗り越えてきた。確かに目の前の巨漢は、相棒が戦ってきた相手の中では間違いなく最強だ――――――しかし、この男はやると決めたことは必ずやり遂げてきた、誰が相手であろうと相棒が怯むことはない』

 

ドライグの強い言葉に、士道もそれに頷いてみせた。二人の覚悟を聞いたヘラクレスは嬉しそうに両拳を衝突させ、再び体から闘気を可視化させる!

 

「………よく言ったわ士道ちゃん!さあ、あなたの全力をアタシに見せてみなさい!」

 

「ああ、言われなくてもやってやる!!」

 

士道は鎧の傷を復元し、籠手からアスカロンを引き抜く!それだけではない、もう片方の手に十香の天使『塵殺公(サンダルフォン)』を顕現させ、聖なる波動と霊力をそれぞれ高めていく!!

 

「―――くるみんの空間震を消滅させたあの一撃か………なるほど、アレなら可能性がありそうだね」

 

ソロモンは士道が放つ攻撃を予想をしていた。ソロモンが予想していたのは、二つの剣のエネルギーを合成させた一撃―――『ドラゴニック•バースト』。

くるみんの空間震を真っ二つにした士道の切り札だ。

 

 

しかし―――………

 

 

ソロモンは自分が建てた予想が誤りだったことに、気付いた。

 

「………っ、違う。アレは――――――」

 

士道が顕現させた『塵殺公(サンダルフォン)』に変化が現れる!アスカロンが光の宝玉に変化し、『塵殺公(サンダルフォン)』の宝玉と同化する!!

そして、それだけではない!!士道が地面を鋭く踏みつけると、地面から玉座が現れ、その玉座が破片となって剣に融合していく!!

 

 

………そう、この剣は―――

 

 

「………これが俺だけの武装―――『最後の龍聖剣(ドラゴニック•ハルヴァンヘレブ)』ッ!!」

 

………これが士道が持つ最強の切り札―――『最後の龍聖剣(ドラゴニック•ハルヴァンヘレブ)』。

十香の『最後の剣(ハルヴァンヘレブ)』にアスカロンを融合した究極の大剣だ。

最後の龍聖剣(ドラゴニック•ハルヴァンヘレブ)からは、最後の剣(ハルヴァンヘレブ)の特徴でもある黒い雷だけでなく、アスカロンの聖なる波動も溢れている!!

 

「―――ドライグ、今だ!!」

 

『Welsh Dragon Limit Breake―――Over Limit Booster Set Up!!!!!!!!!!』

 

ドライグの音声と共に、士道の鎧の宝玉全てに『B』の文字が現れ、文字通り限界を超えた一瞬の倍加が始まる!!

 

『BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBoost!!!!!!!!!!!』

 

士道の力が桁違いに跳ね上がり、それに伴うようにソロモンが作った擬似空間が悲鳴を上げている!!

 

「………………うーん、これはちょっとまずいかもねぇ―――この空間は絶対壊れないように設定したつもりだったんだけど………ちょっと士道くんを過小評価し過ぎたかな?」

 

ソロモンは士道が次に放つ一撃の威力に、目を点にして佇んでいた。ソロモンもここまで士道が力を上げていることは分からなかったのだ………さすが二天龍の赤龍帝と言ったところだろう。

 

「さあ、打ってみなさい士道ちゃん!」

 

「―――ああ、行くぜッッ!!」

 

士道は最後の龍聖剣(ドラゴニック•ハルヴァンヘレブ)を握りしめ、天に掲げる!

それに合わせてドライグが倍加した力を譲渡する!!

 

『Transfer!!!!!!!!!!!!!!!』

 

カッ―――ドオオオオオオオオオオッッ!!

 

ドライグが倍加した力を最後の龍聖剣(ドラゴニック•ハルヴァンヘレブ)に譲渡することで、聖なるオーラと黒い雷が爆発的に強化される!!そして、その力の余波によってソロモンが用意した擬似空間に亀裂が入り始めている!!

 

「―――これ、現実世界に影響出ないかな………」

 

そして、ソロモンはただ何もせずに見上げているだけ!!―――いやいや、なんとかしろよ次元の守護者の魔術師さんよ!!

 

「行くぜ、最後の龍聖剣(ドラゴニック•ハルヴァンヘレブ)ッッ!!」

 

士道は自分が持つ最強の切り札を、ヘラクレスに振り下ろした―――惑星一つくらいは容易く真っ二つにできるほどの強烈な一撃がヘラクレスを捉え、あたり一面を根こそぎ破壊した。士道の一撃は超新星爆発に迫るほどの威力だった。

 

 

 

 

 

 

 

―――◆◆―――

 

 

 

 

 

 

 

「はっ………はっ………はっ………」

 

士道は息を荒くして肩を上下させていた。鎧を纏っている士道だったが、凄まじい疲労感に襲われ、鎧の宝玉が点滅している―――限界の合図だ。士道が鎧を纏っていられる時間は残り数分が良いところだ。

………さて、己の成長を示すために自身の奥義を発動した士道だったが、その奥義が発揮したあまりの威力に士道は青ざめる。

 

「これ………現実世界でやったら天宮市くらいは軽くあの世行きだよな………」

 

『―――当たり前だ。全盛期の俺たちでも全力で防御しなければ即死が確定するレベルだろう………夜刀神十香があの大剣を振り下ろす前に止めれていて良かったな相棒』

 

ドライグの言葉に士道は全身の毛穴が開くような悪寒を感じていた。現に、ソロモンが用意した擬似空間は崩壊こそしていないが、所々空間が裂けており、その外には万華鏡のような光景が見えていた。空いた亀裂をバチバチと音を立てながらソロモンの擬似空間が独自に空間が修復しているが、士道の奥義がどれほど凄まじいものかを物語るには、十分だった。

 

………十香の場合はドライグの力がないため士道の一撃には遠く及ばないが、それでも十香が全力で最後の剣(ハルヴァンヘレブ)を振り下ろせば、天宮市ぐらいの小都市なら軽く地獄に変えることが可能だ。

 

ちなみに、奥義が直撃したヘラクレスの姿はなく、静観していたソロモンの姿も奥義の余波に巻き込まれたのか何処かへと消えていた。

 

「………………ん?なんだこれ?」

 

士道は最も近くにあった修復が追いついていなく、空間の亀裂が目立つ箇所を凝視した。

………そこには小さな渦のようなものが発生していた。

 

士道が渦に触れようとしていた時、ソロモンが地面の中から顔を出し、士道に叫ぶ!!

 

「士道くん!今すぐそこから離れるんだ!!」

 

「え――――――な、なんだ!?」

 

ソロモンが士道に叫び声を上げた時には、もう既に時が遅かった………

ソロモンの叫び声が聞こえた時には、士道は既に渦に飲み込まれそうになっていた。

 

「………士道くん、これに捕まるんだ!!」

 

ソロモンは懐から宝具―――『魔法の鎖•グレイプニル』を士道に飛ばすが、士道には届かない!!

 

「―――あああああああああああああああ!!!!!」

 

士道は空間に発生した渦に飲み込まれ、何処かへと消えてしまった。

 

「士道くん!?――――――士道くんッッ!!」

 

ソロモンが喉が潰れんばかりに叫んだが、士道の声が聞こえることはなかった。

士道を飲み込んだ次元の渦に、ソロモンが魔法の鎖•グレイプニルを投げ込もうとするが―――渦はすぐに消え去り、ソロモンたちにも打つ手はなかった。

 




六華クライシスではバトルシーンか多くなると思います。
この章で本作品のラスボスの一角が登場する予定です。

★おまけ

天宮市の住宅街に、ソロモンたちが拠点としている住宅がある。太陽が中天に上がる日中でもほとんど光が入ってこない路地裏にそれはあった。

アテナ「………フフフ、怖がらなくてもいいのよボク?」

女神が纏うローブのような衣を纏い、長い金髪をなびかせている絶世の美女が小学生か中学生のどちらか見分けがつかない少年に魔の手を伸ばしている―――その人物は次元の守護者の一人アテナである。
アテナは自分が拉致してきた少年を見て、目をグルグルと回し、ヨダレを垂れ流している!!
―――ソロモンやヘラクレスと士道の修行に行かなかった理由は、溜まった欲求を処理するためである!!

アテナに拉致された少年「―――ひぃぃぃぃ!ママ、助けて!!怖いお姉さんがボクに悪いことをするよおおおおお!!」

手足を鎖で縛られた少年が悲鳴をあげるが、助けは来ない………アテナの大好物は無垢な少年だ。特に十二歳〜十三歳の成長期前の無垢な少年を好んで襲うのである!!
―――そう、彼女はショタコンなのだ!!

アテナ「………大丈夫よボク。初めは怖いけどすぐに快感に変わるわ―――お姉さんにま•か•せ•て♪」

少年「いや………や、やめてください!」

アテナは目を血走らせて少年の服を全て脱がせる!!少年はバタバタと足をバタつかせるが、どうにもならない!

アテナ「はぁい準備完了♪お姉さんがたっぷり可愛がってあげるからねぇ?フフフフフッ♡」

少年「やめてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。