デート•ア•ライブ 〜転生の赤龍帝〜   作:勇者の挑戦

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こんにちわっす、勇者の挑戦です。

はい、今回は反撃回です。

※本章終了まで後四話ほどです。八舞編はもう暫くお待ちください。


九話 反撃開始です!!

「これが俺だけの禁手第二段階(バランスブレイカー•セカンドフェーズ)―――【閃光(シャイニング)】。俺だけの強化形態その身に刻み込んでやる!!」

 

これがイッセーとの魂の融合を果たした事で龍醒石を通して覚醒させた士道の新たな力。

鎧の色は鮮やかな紅蓮に変わり、背中のブースターが増設され、鎧の装甲も通常時のものと比較すると少なくなり、さらに薄くなっている。

 

「フハハ!ハハハハハハ!何が強化形態ぞ、これでは先程の鎧より防御力が落ちているでは無いか。その状態では我の攻撃が掠っただけで致命傷となるぞ、赤龍帝!」

 

「確かにこの形態は通常の鎧と比較しても防御力は下がる。でも、致命傷になるのは()()()()の話だけどな」

 

リンドヴルムは士道が纏う鎧を見てコケにした。指を刺して笑い完全に油断しきっている。士道が腰を落とし、リンドヴルムに突撃しようとした時、左手の籠手から声が響く。

 

『相棒、まずは六華からだ。恐らくリンドヴルムがあの結界装置を制御するもの持っているはずだ。それさえ破壊できれば装置に囚われている六華を救出できる』

 

士道は結界に拘束されている六華を見た。既に結界装置に霊力をかなり吸収されたのか、六華から放たれるオーラはかなり小さくなっていた。立ち上がり新たな力を覚醒させた士道を見て、六華は声を出す。

 

「士道さま、もういいのです………私は本当に幸せでした。士道さまと出会ってからの毎日は心から生きていると実感できました。短い時間でしたが幸せをありがとうございました。だから、もう私に構わず―――」

 

「『逃げて下さい』―――とでも言うつもりか六華?」

 

士道の言葉に六華が驚いたように首がビクッと動き、俯いた。

六華はこれ以上自分のせいで士道が傷付くことに耐えられなかった。そして、新たな力が覚醒した今なら、簡単に逃げる事ができるだろうと―――そう、六華は士道と過ごした毎日だけで十分だったのだ。

手を取ろうとしない六華を見ても、士道は手を伸ばす!

 

「言ったよな六華『もっと俺を頼れ』って。まさかと思うけど、それが俺に迷惑をかけるとか思ってないよな―――………だとしたら怒るぞ!?六華を守るために傷付くことなんざ、俺にとってはどうってことない!俺を頼ることなんざ全然迷惑なんかじゃねえッ!!」

 

士道の言葉が六華の心に深く突き刺さった。六華は感情を全て曝け出す!

 

「士道、さま………っ、どうして私に優しい言葉をかけてくれるのですか!?私は精霊―――『化け物』ですよ!?」

 

「『化け物』なんかじゃない―――お前は六華だ!!俺はお前を『化け物』なんて思わない。お前がそう思っているとしても、俺は気にしない!!もうお前は一人じゃないんだ、六華!!」

 

肩で息をしながら感情を曝け出す六華に応えるよう、士道も全力で想いを伝えた。それでも六華は伸ばされた手を取ろうとしない。

 

「………して―――………どうしてそこまで私にこだわるのですか!?私が生きていたらみんな傷付くんです!お姉様を狙ったあの男も、グレンデルも、そしてリンドヴルムも村を襲ってきました。私が生きているせいでみんな傷付くんです!!だから私に構わずこのまま―――」

 

「ここでお前が死んだら傷付く奴が、泣く奴がいるだろ!?だから六華『このまま死なせてください』なんて間違っても思わないでくれ!俺には六華の代わりなんていないんだ!」

 

「なぜ―――………どう、して………」

 

六華は救いの手を伸ばし続ける士道を理解できなかった。自分を救う事にメリットなど無い、あるのは異世界からきた勇敢な英雄が傷を負うことただそれだけ。

全く手を取ろうとしない六華に士道は頭を描きながら、息を大きく吸い込んだ―――そして、全力の雄叫びを上げる!!

 

「ああ、もう!!六華が好きだから―――大好きだからに決まってんだろ!!好きな女の子を助けるのに理由なんていんのかよッ!!俺は六華のいない世界に未練なんて無い!!こんな恥ずかしい事言わせんじゃねえ!!」

 

「――――――ッ!!」

 

士道の雄叫びは、一世一代の想いを詰め込んだ告白だった。その告白で俯いていた六華の顔が上がり瞳も中に温かいものが溜まっていた。

そして、士道は再び六華へと手を伸ばす!

 

「六華もう一度言う―――俺はお前が大好きだ。これからも俺はずっとお前の隣に立ちたい。お前の居場所になってやりたい!だから―――本当の願いを聞かせてくれ」

 

『六華よ、これが俺の相棒だ。この通りクソが付くほどのバカなのだ。だから―――お前の嘘偽らざる本心をこのバカに伝えてくれ。大丈夫だ、俺も相棒もお前の想いに全力で応えるから』

 

士道の心の叫びが、ドライグの言葉が、六華の本心を隠す巨大な壁をぶち破った。六華はボロボロと大粒の涙を流して本心を打ち明ける。

 

「たい―――………私も士道さまと一緒に生きたいです!!もっとお話ししたいです!もっと士道さまのことを知りたいです!私も士道さまが大好きです!愛しています!!だから―――………だから―――」

 

涙でぐしゃぐしゃになりながらも六華は士道に強い視線を向ける。そして、腹に力を込めて願いを伝える!

 

「私を―――………助けて下さい、士道さま!!」

 

「ああ、任せろ!!もう少しだけ辛抱してくれ、六華」

 

六華の願いに赤龍帝は力強く頷いた。その様子を見ていたリンドヴルムは白けたような冷めた拍手を送る。

 

「実に下らない茶番であったな。あまりに寒すぎてカイロを張ろうと思ったぞ。赤龍帝、叶えられない約束はするものでは無いぞ?確かに制御装置を破壊すれば精霊を捕らえている結界装置も破壊できるが―――この通り我がここに持っている。これをどうやって破壊するつもりだ?」

 

リンドヴルムは右手にチェスの『女王』の駒のようなものを士道に見せた。先端に赤いボタンがあり、それを押すことで結界装置が作動するようになっているのだ。

しかし、この行為がリンドヴルムにとって悪手となった。

 

「へぇこいつが―――六華を拘束している制御装置か」

 

士道は既にリンドヴルムの背後に回って、リンドヴルムがドヤ顔で見せびらかしていた制御装置を奪取していた。

 

「貴様っ、いつの間に!?―――このッ!!」

 

リンドヴルムは制御装置を取り返そうと士道に掴みかかるが、士道の鎧を掴んだ―――瞬間、距離を取られた。

………既に士道の体はボロボロでいつ死んでもおかしくない状態だ。しかし、グレンデルを倒した時以上の速度で動けるのはとても死に損ないができる芸当ではない。

そこでリンドヴルムは一つの答えに辿り着き、士道に訊ねる。

 

「貴様―――瞬間移動の能力に目覚めたのか!?」

 

「んな大層なもんじゃねえ。てめぇが反応できない速さで動いてるだけだ。そしてこれだけじゃないぜ、鎧変化(アームド•チェンジ)―――【剛撃(カイザー)】ッ!!」

 

『Change Kaiser Booster !!!!!!』

 

バキッ!!

 

士道が叫ぶと、再び纏った鎧が変形する!!今度の形態は鎧が鋭角になり、鎧の両腕両足の部分が数倍の大きさに変化した。そして、リンドヴルムから奪った結界装置を握りしめると、音を立てて砂時計の砂が落ちるように崩れ去った。

すると、六華を拘束していた結界装置が怪しい光を放ち、装置が白い砂となって崩れ去った。

………士道が覚醒させた新たな力『第二段階(セカンド•フェーズ)』はそれぞれ『スピード』『パワー』『技』『防御』に特化した四形態があり、鎧を任意のものへと変化させる能力がある。先程の【閃光(シャイニング)】は『スピード』で、今の【剛撃(カイザー)】は『パワー』特化のものだ。

そして、結界装置が破壊された今、六華を支えるものは無い。六華は装置が無くなったことで空中に放たれ、地面へと身体が落下していく!身体が地面と衝突する―――前に士道が神速を発動し、衝突前に六華を両腕で受け止めた。腕の中にいる六華に士道は兜を消して笑みを送る。

 

「遅くなってすまない。でも、約束はちゃんと果たしたぜ」

 

「士道さま、士道さまっ………ッ!!」

 

腕の中で泣き続ける六華の涙を士道は拭ってあげた。そして、六華を地面に下ろしたところで六華が鎧を掴んだ。

 

「士道さま、私も最後まで闘いを見届けさせて下さい。自分の身を守る霊力は残っています。どうかお傍に置いて頂けますか?」

 

士道は六華の言葉に面を食らった。六華は大神殿まで避難して貰うつもりだったが、意を決して眼を射抜かれるような視線を送る六華を見て、否定は不可能なことを悟った。

 

「―――分かった。六華が見ていてくれるならいつも以上の力を出せる。ドライグ、行けるな?」

 

『誰にものを言っている。乙女の祈りを受けて負けたとなると末代までの恥だ。さっさとぶっ倒して宴会と洒落込むぞ相棒。

それから六華―――見守る事は許すが、死ぬ事は絶対に許さん。俺と相棒との約束守れるか?』

 

士道とドライグの言葉を聞いて六華は頷き、士道の鎧から手を離し後方へと下がった。

士道は足を進め、リンドヴルムと正対する。士道は紅蓮のオーラを研ぎ澄まし、拳を握りしめた。

 

「さてリンドヴルム―――よくも六華を泣かせてくれたな。そのツケキッチリ払って貰うぞ?」

 

「その程度のパワーアップで我に届くと思うか?今度こそ貴様を確実にあの世へ送ってくれる―――死ね、赤龍帝ッ!」

 

リンドヴルムは地面を蹴って、スパークを纏った手刀を士道に放つ!スパークを纏ったリンドヴルムは士道の最高速度である神速以上の速さを誇る。放たれた手刀は士道の顔面に直撃―――するかに思われたが、リンドヴルムの手刀は士道の直前で静止していた。

何故なら、リンドヴルムの攻撃が当たる前に、士道の左ストレートがカウンターとしてリンドヴルムの顔面を直撃していたからだ。

 

「吹っ飛ばねえか………さすがは最強の邪龍さまだ」

 

「バ、バカな!?オーラはブレてはいなかった!?何故その状態で反撃ができた!?」

 

リンドヴルムは士道のオーラを見て攻撃を予測していた。今までの士道の攻撃は全て攻撃の瞬間にオーラが増大していたため、直撃のタイミングを図るのは容易だった。直撃のタイミングにだけ力を込めるだけで士道の攻撃を簡単にいなしていたリンドヴルムであったが、今の士道が放ったカウンターは全くオーラがブレていなかったのだ。

左ストレートが直撃した事で、リンドヴルムの鼻からは青い血が流れ出ており、安堵の息を士道は漏らした。

 

「良かった。【剛撃(カイザー)】の一撃ならダメージがまともに入る」

 

「調子に乗る―――ぬあっ!?」

 

ドオオオオオオッ!

 

リンドヴルムは右手をを突き出し、身体に纏ったスパークを士道に放出した―――しかし、これも士道は僅かな動きで交わし、強烈な右フックをリンドヴルムの顔面に直撃させ、地面へと叩きつける。

周囲の地面を陥没させるほどの勢いで叩き付けられたリンドヴルムに士道は追撃を仕掛ける!!

 

「おおらっ!!」

 

「ぬあああ!!」

 

士道は周囲の地面を抉りながら、倒れたリンドヴルムの脇腹を蹴り飛ばした。これにはリンドヴルムも堪らずきりもみ回転で吹き飛んでいく!!

 

「まだまだ行くぜッ!!」

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!!!!!!!!』

 

吹き飛んだリンドヴルムを見て、さらに士道は追撃を仕掛ける。両腕両足に増設されたブースターを活用し、力を増大させながらリンドヴルムに迫る!しかし、リンドヴルムが素早く起き上がりパチンッ!と指を弾く!!

 

「―――っ!?」

 

リンドヴルムが指を弾いた瞬間、士道の前方に視界を遮るほどの大量の魔法陣が現れる!これを見た士道は瞬時にブースターを止め、足を地面に擦らせながらブレーキをかけた。

魔法陣からは炎、雷、水、氷、風などの属性弾が鋭い槍のような形状でその姿を覗かせていた。そして、リンドヴルムが腕を薙ぎ払い、その声と同時に士道を目掛けて襲い掛かる!!

 

「くたばれ、赤龍帝ッ!!」

 

ズドオオオオオオオオオオオッッ!!

 

大量の魔法陣から放たれた属性攻撃は士道が立っていた場所を中心にそれぞれが交わり大爆発を起こした。凄まじい一撃が炸裂し、その衝撃波は周囲のあらゆるものを吹き飛ばすほどだった。

最後の切り札を持っていたのはリンドヴルムの方だったのだ。

 

「はあ………はあ………我が持つ魔法と神滅具(ロンギヌス)煌天雷獄(ゼニス•テンペスト)』を合わせた渾身の一撃ぞ。ここまで我に力を使わせたのは、この世界では貴様が初めてぞ―――誇って良いぞ赤龍帝。ただし、それはあの世での話だがな」

 

リンドヴルムは肩で息をしながらも、確かな手応えがリンドヴルムにはあった。今の一撃は先程の【閃光(シャイニング)】状態での士道の最高速度を想定して放った技だ。【剛撃(カイザー)】状態では前形態よりも移動速度と攻撃速度は格段に遅くなっていたため、避けようが無かったことをリンドヴルムは確信していた。

 

「そ、そんな………士道さま。嘘、ですよね?士道さまが死ぬ、なんて―――………」

 

先程まで『護星天(ミカエル)』の【輝壁(シュテル)】の結界で身を守っていた六華が、放心状態で杖を手放し、両膝をついた。

リンドヴルムは放心状態の六華に真実を突きつける。

 

「おい精霊、貴様の希望は潰えた。赤龍帝はつい先程、我の攻撃で完全に消えて無くなった。全盛期のドライグならともかく、あんな人間の小僧に我は倒せぬわ!!しかし、泣く事はない!すぐに貴様も赤龍帝の元へ――――――」

 

リンドヴルムはセリフを最後まで言う事ができなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何故なら―――………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先程の【剛撃(カイザー)】の鎧を纏った士道が煙の中から飛び出し、リンドヴルムの顔面を殴り吹き飛ばしたからだ。

 

「悪いなリンドヴルム、お前に六華を殺させるわけにはいかないんだ。六華は絶対に守るって約束したんだからな!!」

 

リンドヴルムを吹き飛ばした後、士道は六華に視線を向けた。士道の無事を確認した六華は暖かいものが滴っていたのだ。その六華を優しく抱きしめた。

 

「心配をかけてすまない六華、また泣かせちまった―――………でも、この通り大丈夫だ」

 

「士道さま、本当に―――………本当に、無事で良かったです」

 

優しく抱きしめられた事で、今度は安堵の涙を六華は流していた。そして、凄まじい形相で立ち上がったリンドヴルムを見ると、士道は前に出た。

先程の爆炎に包まれた士道は無事だった。その理由は―――

 

「貴様、本当に人間なのか!?いかに赤龍帝とは言え、我の渾身の一撃を受けて無傷など今までおらなんだぞ………何者だ貴様は?」

 

「俺はただの人間、赤龍帝の力を持ったちっぽけな人間だ。それに流石に無傷じゃねえ。()()()に倍化した力と残りの全霊力を全て防御に回して防いだんだよ―――………防御に性能を極振りした鎧、【護盾(ガーディアン)】でな。それでも鎧は完全に破壊され、肉体にもダメージは受けたけどな」

 

「バカな、あの魔法陣の属性弾はたった一つで各神話体系の最上級クラスの英雄を即死にできるほどの威力であるぞ!?それを貴様程度が受けて死なないはずなかろう!?」

 

「ああ、だから属性弾は全部【閃光(シャイニング)】と神速の発動で全部避けさせてもらった。まあ、最後の大爆発は範囲が広すぎて避けようが無かったから、最強の防御力を誇る鎧で倍化した力と全霊力を注ぎ込んで防御するしかなかったけどな」

 

「まさか、あの弾幕を全て避けきったと言うのか!?ありえぬ―――………こんな事があってなるものか!!」

 

リンドヴルムは士道の懇切丁寧な説明を聞いて開いたくちが塞がらないほどの衝撃を受けた。いくら士道のスピードに特化した鎧が凄まじい速さを誇るとは言え、千に迫る数を誇る属性弾を全て避けるなど人間が為せる所業ではないからだ。

 

「実際に俺がこうやって生きてるのがいい証拠だろ?それにあの時―――確か弾幕がスローモーションに見えて、周囲の色も消えていた。だから何とか避ける事ができたんだ」

 

「貴様、明鏡止水の秘奥義―――『聖域(せいいき)』へと到達したと言うのか!?我さえ到達しえなかった、明鏡止水を完全に極めたものがさらにそれを極限まで研ぎ澄ますことで踏み込める世界へ―――………ならば、貴様の攻撃に我が対応できなかった理由も説明がつく!」

 

さらに追加の説明を聞いてさらにリンドヴルムは士道に恐怖を覚えた。士道はリンドヴルムを指差し、心を破壊するような鋭い声で士道は言う!

 

「舐めるなよ邪龍―――これが死を覚悟した人間の力だ!!」

 

この時リンドヴルムは決意した―――今日この場を持ってこの男を完全に消滅させることを。この男を生かしておいてはいけないと、リンドヴルムの全身の血がそう騒いだからだ。

 

「良かろう。ならば我が持つ最大最強の攻撃で、貴様をこの世から完全に消し去ってやる!!」

 

ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!

 

リンドヴルムは両腕を天に掲げると―――天空を全て上塗りにするほど膨大な魔法陣が展開され、リンドヴルムの両手の上に巨大なドス黒い球体が顕現した。球体の体積はリンドヴルムの数十倍はあり、存在するだけでこの世界全体を震わせるほどの衝撃波を放っている!!

 

『リンドヴルムめ、とんでもない事をしてくれたな。あの球体は触れるもの全てを消滅させるだろう。例え相棒が「覇龍(ジャガーノート•ドライブ)」になったとしても防ぎようが無い』

 

「避けるなんて選択肢は無い、避けたらこの世界そのものが吹き飛ぶ。それに『覇龍』も無しだ、霊力が空になったら暴走を止める手段がない。それなら今ある力で足掻くしかないだろ―――こっちも最後の切り札だ!!」

 

士道はポケットからヘルメスから渡されたエリクサーを取り出し、一気に飲み干した。すると、立ち所に傷が塞がり体力と霊力も全快した。さらに、今の士道が持つ最強の威力を誇る技を出すため、再び鎧を変化させる!!

 

鎧変化(アームド•チェンジ)―――【極砲(ブラスター)】ッ!!」

 

『Change Blast Booster!!!!!!』

 

士道の鎧の体格は通常状態に戻ったが、翼に二つの巨大な砲門を隠し持った鎧に変化した。そして、それだけでは無い!業火を纏った斧の天使を顕現させる!!

 

「来やがれ『灼爛殲鬼(カマエル)』―――【(メギド)】ッ!!」

 

灼爛殲鬼(カマエル)』を顕現させ最大火力を誇る【(メギド)】の発動準備に取り掛かる。

もちろんこれだけではない!!士道はドライグに限界突破の指示を出す!!

 

『Welsh Dragon Limit Break―――Over Limit Booster Set Up!!!!!!!!!!!!!!!』

 

士道の鎧の全身の宝玉に『B』の文字が浮かび、限界を超えた倍化が始まる!!

 

『BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBoost!!!!!!!!!!!!』

 

最強の邪龍と精霊を守護する赤龍帝の直接対決はいよいよ終局へと向かおうとしていた。お互いが持てる最強の一撃でこの闘いに終止符を打とうとしていた。

 

「今度こそ最後だ!消えて無くなれ、赤龍帝ッ!!」

 

「消えんのはお前だ!!喰らえッ、ドラゴン•バーニング•ブラスタァァァァァァァァァァッ!!」

 

『Spiritual Burning Full Burst!!!!!!』

 

ズビィィィィィィィィィィッッ!!

 

先に士道が己の全てを込めた極限の一撃を上空にいるリンドヴルムに叩き込んだ!!翼の二つの砲門、そして右手の砲門の計三箇所の砲門から極大の熱エネルギーのビームが放たれた。

放たれた三つの極大ビームは空中で一つに融合され、螺旋を描きながらリンドヴルムに迫る!!

 

そして、士道に向けて極限の一撃を放とうとしていたリンドヴルムに異変が起こる!!この異変には最強の邪龍も目が飛び出るほどの驚愕を見せる。

 

「な―――な、に!?」

 

顕現させたドス黒い球体がどんどん小さくなり、同時にリンドヴルムの魔力と神滅具の効力が消失してしまったのだ。そして、ドス黒い球体が維持できなくなり消滅したところに、士道の極大の一撃がリンドヴルムを飲み込む!!

 

 

 

ズドオオオオオオオオオオオッッ!!

 

 

 

士道の極大の一撃はリンドヴルムに直撃し、空中で大爆発を起こした。士道が放った一撃が消えた周辺は、次元が歪み所々万華鏡のような風景があった。

そして、しばらくして爆炎が止むと―――左腕と左足を失ったリンドヴルムが空中で佇んでいた。

 

「な、何故………我の力だけが、霧散した―――………こんな芸当ができる奴は―――………()()か。そうか、そうまでして我を―――」

 

リンドヴルムはまたセリフを途中までしか言えなかった。いや、地上いる赤龍帝を見て恐怖の余り言葉を失ったのだ。その理由は至って簡単だ―――………赤龍帝が先程と全く同じ一撃を連続で放とうとしているからだ!!

 

「こいつで終わりだ、消滅しろ―――ドラゴン•バーニング•ブラスタァァァァァァァァァァッ!!」

 

『Spiritual Burning Full Burst!!!!!!』

 

ズビィィィィィィィィィィッ!!

 

今日二度目の極大の一撃をリンドヴルムに士道は叩き込んだ。しかし、士道はこの一撃には先程のような手応えを感じなかった。

 

『………リンドヴルムめ。奴は頭に血が登った時でも冷静だ―――直撃の寸前に戦場から離脱していた。故に相棒の一撃は空を切った』

 

そう―――リンドヴルムは士道のドラゴン•バーニング•ブラスターが直撃する寸前に戦場から逃走したのだ。

士道は悔しさのあまり、拳を叩きつけた。

 

「クソッ!!リンドヴルムを完全に消滅させる千載一遇のチャンスだったのに―――………何やってんだ、俺はッ!?奴が生きている限りまた六華が狙われる、結局俺は―――」

 

『自分を責めるな相棒。正直、奴を相手に生き残れた事の方が奇跡に近い。それにこの闘いでは相棒は見事に六華を守り切った。それにしても最後の最後で奴の一撃だけが無に帰した事は俺も全く理解できん。何か特殊な力が働いたとしか考えられん。奴の中には確信があったようだが………』

 

自己嫌悪に苛まれる士道をドライグは制した。そして今度は士道の体にも反動が来る。

 

「が―――ハ、ッ!?」

 

鎧は強制的に解除され、大量の吐瀉物を士道は吐き出し地面に倒れ込んだ。この様子を後ろで見守っていた六華は慌てて士道に駆け寄る。

 

「―――士道さま!?しっかりして下さい、士道さま!!」

 

六華が体を揺するが、士道が目を覚ます事はなかった。士道に変わってドライグが六華に告げる。

 

『安心しろ六華、気を失っているだけだ。この程度で相棒は死にはしない。全く悲劇のヒロインを救ったヒーローなら勝利のスタンディングポーズをやってほしいところだが―――………新しい力にまだ相棒の体は対応できていない。カッコ悪いが今回はこれで勘弁してやってくれ』

 

「いいんです、ドライグさま………士道さまが無事なら、私はそれで。―――ドライグさま、私を救っていただきありがとうございました」

 

六華はドライグから士道の無事を聞いてホッと胸を撫で下ろし、涙を滴らせながら救ってくれたことを感謝した。

 

『俺は相棒の想いに応えただけだ。俺に礼などいらん、お前を救ったのは他ならぬ相棒だ。だから、相棒が目が覚めたその時に、今と同じ言葉を相棒にも言ってやってくれ』

 

「分かりました、ドライグさま。必ず士道さまに伝えます。そして―――帰りましょう、私たちの村へ」

 

気を失った士道を背負って六華は村へと帰っていった。この時ドライグは『感謝されるのも存外悪くはないな』と少し照れていたのは内緒にしておこう。

 

 

 




士道の新たな力―――『禁手第二段階』について。

能力は基本的にDxD原作の『赤龍帝の三叉成駒』と大体同じで、『素早さ』『攻撃力』『遠距離攻撃』『防御』とそれぞれに特化した形態移行に鎧を変化させる能力です。
そして、倍化の途中で鎧を変えた時に倍化した力を保存する能力も持ち合わせています。

素早さに特化した【閃光】
攻撃力に優れ近接戦闘に特化した【剛撃】
霊力操作に長け、遠距離攻撃を得意とする【極砲】
そして防御力極振りの【護盾】

悪魔の駒が士道には無いため、攻撃と防御を分ける必要があり、四つの変化とさせる事にしました(龍剛の戦車を攻撃と防御の二つに分けたイメージです)

※【護盾】意外の全形態は、通常状態に比較すると防御力は下がります。ですので、全形態全ての能力を有した真の最終強化形態をどこかで登場させる予定です。

最後の極大の一撃を同威力で連発できた謎は、次回に発表します。まあ多分皆さんお分かりかとは思いますが、その能力も第二段階限定です。

士道の明鏡止水の極地【聖域】は本章では今回限りの登場となります。

今後ともデート•ア•ライブ〜転生の赤龍帝〜をよろしくお願いします。

久々にお送りするドライグ先生の次回予告。

ドライグ「リンドヴルムを一時的に退けた相棒は、六華とデートをする事を決意する。次回 デート•ア•ライブ 〜転生の赤龍帝〜 『息抜きします!』精霊を守りし王よ、おっぱいを求めろ!!」

ドライグ『うおおおおおおおん!!俺はおっぱいなんぞ求めたくないのだああああああああああ!!』

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