デート•ア•ライブ 〜転生の赤龍帝〜   作:勇者の挑戦

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こんにちは、勇者の挑戦です。

前話でリンドヴルムを一時的に退けた士道。今回はバトルシーンは無く、シリアス構成でやっていきたいと思います。

※二話分ほどの文字数になってしまいました、申し訳ございません!


十話 息抜きします!!

士道がリンドヴルムを迎撃した裏で、次元の守護者のヘルメスとアルテミスが戦場から少し離れた山から激闘の様子を見守っていた。

 

「だぁぁぁぁぁ!疲れたー。こんな離れたとこから明鏡止水の強化魔法をかけ続けんのはキツすぎるわ。しかも、相手がリンドヴルムだから余計に悟られないようにするのが、ね………本当、一〇〇年くらい寿命が縮まったよ全く」

 

自身に纏っていた力を解除し、ヘルメスが地面に大の字で倒れ込んだ。そこにアルテミスがドリンクを手渡す。

 

「ヘルメスお疲れー」〈ホンマ、よー頑張ったわ〉

 

アルテミスからドリンクを受け取り、倒れながらそれを口に運ぶ。大仕事の後のドリンクは格別であったのは言うまでもないだろう。

………地味にオリオンもアルテミスの頭の上からヘルメスに労いの言葉を送っていた。

 

「それにしても、士道くんも末恐ろしい。いかに()()()()()()があったとはいえ、伝説の天龍クラスの邪龍を相手に一矢報いるなんてね。まさかリンドヴルムの腕と脚を吹き飛ばすなんて想像できなかったよ」

 

ヘルメスは身体を起こし、新たな力を覚醒させた士道に驚かされた。

………ちなみに、遠く離れた山からヘルメスは士道のサポートを行っていた。

士道は現時点では明鏡止水の秘奥義『聖域』を使用できるところまで到達していない。

そのため、いかに強力な力に目覚めたところでヘルメスの魔法によるサポートが無ければ、状況は好転せず士道はリンドヴルムにダメージを与える事は叶わなかったのだ。

 

結局、士道がリンドヴルムを撃退することができたのは、このヘルメスの明鏡止水の強化魔法が掛かっていたからこそだ。

この戦いに敢闘賞があるなら、それはこのヘルメスが一番相応しいだろう。

 

「ねぇヘルメス、どうして最初から士道くんにそれを掛けてあげなかったの?最初から掛けて上げていればもっと楽に戦えた筈なのに」

 

「………リンドヴルムは、グレンデルと士道くんの闘いを見ていたからね。いきなり士道くんのオーラのブレを確認できなくなると僕らの事を確実に疑う。それに、最後のリンドヴルムの攻撃をかき消した僕の切札『特攻無力化(オール•ディスパージョン)』で僕らが援護していたことに気付かれたしね」

 

ヘルメスはサポートに特化した次元の守護者だ。彼は戦闘力を有さないポンコツだが、気配を完全に消して遠く離れた場所から味方をサポートする事に関しては、次元の守護者でNo1なのだ。

 

「しかし、次にリンドヴルムが攻め込んで来るとなると、正直かなりマズいね。士道くんはこの戦いで新しい力に目覚めたけど、アスカロンを失った。それにこの魔法には厄介な制限があって、一月経過しないと連続して同じ対象には掛けられない。

それに、今度のリンドヴルムは本気で来る。今回は士道くんを舐めきっていたから神滅具だけだったけど、今度は通常の神器だけでなく固有の特殊能力を使ってくるだろう―――………まあ、僕の読みが外れてくれる事を心から祈るけど」

 

「苦戦は避けられない―――………と?」

 

「苦戦で済めば良いけどね。後は奴がこの世界を覆った厄介な結界―――………こればかりは僕たちじゃあどうしようもない。アルテミスやオリオンが真の力を解放したその時は、結界が発動して強制的に別の世界に飛ばされるからね」

 

そう、次元の守護者がリンドヴルムを討滅し損ねた理由は、この世界を覆う非常に強力な効果を持つ結界が原因だ。

この結界は神滅具『絶霧(ディメンション•ロスト)』の禁手『霧の中の理想郷(ディメンション•クリエイト)』による結界装置から張られたものだ。

結界装置の能力はリンドヴルムと同等の力を発揮した存在を別世界に強制転移させる非常に厄介なものだ。

当然だが、結界の外部からリンドヴルムと同等の力を持つ者が入り込もうとすると、別世界に強制転移されてしまう。

 

以前、ドライグに『次元の守護者が総出でリンドヴルムを叩けば、倒せたであろう?』と聞かれた時にアルテミスが言葉を詰まらせたのは、この結界が原因なのだ。

ヘルメスはさらに説明を続ける。

 

「この結界の能力はソロモンたち魔力に優れる守護者たちでも、抗えないほど強力なものだ。結界を解除の方法は六華ちゃんの時と同様に、制御装置を破壊する事だけ。僕はこの世界の全てを探したが、該当するものを発見することはできなかった。恐らく制御装置はリンドヴルムが直接持っている―――………それも戦闘で破壊される可能性が、限りなくゼロに近い方法で」

 

難しい顔で額に手をおくヘルメス。アルテミスはヘルメスの顔を覗き込み、訊ねる。

 

「ヘルメス、もしリンドヴルムが次に攻め込んで来るとしたら、いつ頃になりそう?」

 

「僕の推測が正しければ、一週間以内に消された腕と脚を復元させて襲い掛かる筈だ。リンドヴルムもこの闘いでかなり消耗したはずだから必ず回復を図る。そして禁術と神滅具『幽世の聖杯(セフィロト•グラール)』を使用して腕と脚を復元する。回復して戦闘ができるようになるまで五〜六日、士道くんが力をつける前に一気に殺すつもりだね」

 

ヘルメスは自分の推測の中で確信を持っていた。リンドヴルムは次元の守護者がいる事を、士道の覚醒させた力を完全に掌握した。

次に士道が戦う時は相当な苦戦を強いられるだろう。

 

「―――多分だけどソロモンも外から結界を破る事はしている筈だけど、リンドヴルムが持っていると思われる制御装置を破壊しないと、中に入れない事は分かっている筈だ―――それ故に士道くんを送り込んで、制御装置を破壊させるつもりだったんだろうね。彼なら結界装置の能力にギリギリ引っ掛からないからね」

 

「ソロモンもとんでもない事をしますね。士道くんには、帰るべき場所があり家族もいるというのに」

 

ヘルメスの言葉を聞いてアルテミスは儚げに空を見上げた。ソロモンに利用された士道に同情していた。

 

「―――さて、僕はそろそろ行くよ。次元の守護者の()()()で討滅し損ねたものを、部外者に駆除させるわけにはいかないからね。リンドヴルムは本来なら確実に倒す事ができていた―――………()()があの女神を復活させなければ」

 

ヘルメスが憎しげに拳を握りしめ奥歯を噛み締めた。リンドヴルムは、次元の守護者が一度戦い討滅の寸前まで追い込んだのだ。

しかし、討滅の最中に最悪の女神が復活し、その女神を滅ぼす事に次元の守護者は注力せざるを得なくなり、リンドヴルムは見逃すしかなかったのだ。

見逃さざるを得なくなったリンドヴルムにこの世界に逃げ込まれ、結界を張られ自分を討滅する可能性のあるもの全てを世界から追い出し、野望の為に六華以外の精霊が犠牲になった。

アルテミスは結界を張られる前に、この世界に潜り込んだが運悪く入った直後に結界を張られ、本来の力を出せずにリンドヴルムに敗れたのだ。

 

「ヘルメスやめましょう、それはもう過ぎた事です。私たちの今やるべき事は、どうやって士道くんを死なせずにリンドヴルムを倒すかです。彼が死ねば向こうの世界に災厄が訪れます。それだけは避けなければなりません」

 

アルテミスは自責の念に苛まれるヘルメスの頭に触れ、我に帰らせた。ヘルメスは「すまないね、取り乱した」とアルテミスに謝罪した。

 

迫り来る災難を前に士道はどう立ち向かうのか!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――◇―――

 

 

 

 

 

 

 

 

リンドヴルムを撃退した後は、六華が倒れた士道を布団に寝かせ村の修理を行なっていた。『時の砂』で壊された村の修復が済んだ後は、士道の看病にあたっていた。

 

士道は新しい力を自分の体を顧みず酷使した結果、四〇度を超える高熱を出し、呼吸が乱れていた。さらに、霊力を全て失ったため反動で負った傷は治らず、六華は傷に効く薬を調合し、士道に包帯と共に使用したが効力を発揮する事はなかった。

 

六華はひと時も士道と離れる事なく、汗を描く士道の身体を拭いたり、包帯と薬を変えたりで一睡もする事なく二日間看病にあたった。

三日目の早朝にヘルメスとアルテミスが村を訪れ、以前士道に渡した秘薬―――エリクサーを士道に飲ませると、傷が塞がり霊力が全快して立ち所に熱が下がった。

そして、三日目の深夜に士道が意識を覚醒させようとしていた。

 

「………っ、ようドライグ何日寝てた?」

 

『三日だ相棒。思った以上に「第二段階(セカンド•フェーズ)」の反動が大きくてな。三日目にヘルメスが、エリクサーを持ってきて相棒に飲ませた。それで体が一気に回復したという事だ。ヘルメスが来る前の二日間の間は六華がずっと相棒の看病をしていた。それも一睡もする事なく相棒の傍から離れる事は無かった』

 

士道は隣で眠っている六華を見た。士道の右手を握りながら正対する形で寝息を立てていて、その目もとには、くっきりと黒い模様が付いているのだ。

士道は体を起こして左手を六華の頬に伸ばし、優しく触れた。

 

「こんなになるまで………全く、デカい借りができちまった」

 

『まだ寝かせておいてやれ相棒。ヘルメスがエリクサーを飲ませた後も、六華は看病をすると言って聞かなくてな。見かねたアルテミスが「トンッ」で強制的に眠らせたのだ―――………っと起こしてしまったか』

 

士道とドライグの話し声が聞こえたのか、六華が両目を擦り体を重そうに起こした。重い瞼を開け、その眼に現実世界の光景を視界に映る。

視界に入った存在を認識すると―――………瞳に熱いものを浮かべてその胸に飛び込んだ。

 

「―――士道さま!!本当に、良かったです………目をお覚まし下さって―――………っ!!」

 

「すまない六華、随分と世話をかけた」

 

胸に飛び込んで来た六華を受け止め、その美しい黄金の髪を士道は優しく撫でた。しばらくして六華の感情が治まると、士道の胸から離れて顔を見上げた。士道の燃える闘志を宿した瞳を射抜くよう、六華は心を伝える。

 

「士道さま………私を救っていただき、ありがとうございました。士道さま、これからもずっと私と一緒にいてくれますか?」

 

「当たり前だ。約束しただろ、俺が六華の居場所になるって―――………そうだ六華、明日は時間あるか?」

 

士道は六華の想いに力強く頷いた。そして、次は士道が六華に訊ねると、六華は顎に手を当て口を開く。

 

「明日は何もありません。お父様からは士道さまに付き添うよう言われているので」

 

六華の予定がない事を知った士道は、その手を握って告げる。

 

「そうか。じゃあ六華、明日は俺に付き合ってくれ。連れて行きたいところがある」

 

「分かりました。それではもう寝ましょう士道さま、明日に備えて」

 

「ああ、楽しみにしておいてくれ―――ぐへへへへへへへ!!」

 

明日の約束を取り付けた後、二人は同じ布団で意識を精神世界へと送り込んだ。最後に士道が下品な笑みを浮かべていた事に六華は疑問符を頭に浮かべた。

そして士道はあることをするために明日は早起きをする事を決めた。そのやる事とは果たして………

 

 

 

 

―――そして次の日………

 

 

 

 

前日に六華とのデートの約束をした士道は、待ち合わせ場所で立っていた。時刻はもう正午を過ぎている―――………六華を休ませるためにあえて早朝ではなく、この時間を選んだのだ。

そして、士道は色々と準備する事があったのか、デート前に息が上がっていた。

 

「ゼェ………はぁ………ゼェ………はぁ。何とか六華との待ち合わせの時間に間に合ったぜ。急ピッチだったけど間に合って良かったぜ、ぐへへへへへへへへ!!」

 

『はぁ………しかし、よく間に合わせたな。待ち合わせには確実に間に合わんと思っていたが、相棒も日々成長していると言うことか―――………スケベは治らんが』

 

ドライグよ、それは諦めてくれ。彼のドスケベが治ってしまうとこの小説は破綻するのだ―――………っと、作品の裏話を入れてしまい申し訳ない。

士道とドライグが話し込んでいると、巫女服に身を包んだ精霊が待ち合わせ場所に駆けてきた。

 

「お、お待たせしました士道さま。では、よろしくお願いします!」

 

「よう六華。んじゃ行くか」

 

待ち合わせ場所に駆けてきた六華ちゃんは、今日はいつにも増して表情が豊かだった。そう、六華にとっては初めてのデートなのであり楽しみで仕方なかったのだ。

そして周囲に人の気配がない事を士道は確認する。

 

「………あの、士道さま何をして―――キャッ!?」

 

キョロキョロと周囲を気にする士道を見て怪訝に思った六華だったが、その理由もすぐにわかった。六華を抱き抱え天へと飛び上がったからだ。

 

「悪い六華、ちょっと遠出になるんだ。だから目的地までは空を飛んでいこうと思ってな。んじゃしっかり掴まってろよ」

 

「そうですか………じゃあ、えい♪」

 

空を飛ぶ士道に、六華は掴まる事を名目に抱きついたのだ。六華の大胆な行動に士道くん思わずニッコリ!

 

「おおっ!?これがかの有名な『TAWAWA ON MONDAY』と言うやつですか!?おっぱいが、当たって―――役得だぜ、ぐへへへへへへへ!!」

 

六華のおっぱいは士道の身体に密着していた。俗に言う『当ててるのよ』状態だ。そして、鼻血を流す事が分かっていた六華は士道の鼻にティッシュを突っ込む。

………本当にいいお嫁さんをしている六華ちゃんだ。

 

士道が空中を飛行して一○分程経つと目的地に到着していた。ここは近くの街では最も栄えているところで、士道が夕飯の買い出しやらで訪れていた場所だった。

 

「………ここですか士道さま。ここなら来たことが―――」

 

「ああ、確かに三回くらい買い物で来たっけか。でも今日は特別でな、祭りがやってるらしくてな。ほらいこうぜ」

 

士道は近くの丘へ着地すると、六華を降ろした。そして、次は士道くんが仕掛ける!降ろした六華の肩を掴み、寄せたのだ………もちろんおっぱい目当てで。

 

「あ、あの士道さま!?そ、その………これはさすがに、恥ずかしいです」

 

「気にしなくていいぞ六華、俺たちの世界では仲の良い男女はこうやって歩くんだ。だから何の問題も無い」

 

えっへんと胸を張る士道に顔が真っ赤になる六華。この街の男どもに「どうだ、俺の超絶美人な彼女はよぉ?」と自慢する気満々である。

そして、抱き寄せた六華のおっぱいが士道の胸に当たっている―――士道の狙いはこれだ、この状態なら歩く時に揺れる六華のおっぱいの感触を十二分に楽しむことができるからだ!!

しかし、士道の相棒は嘘を許さない!

 

『六華よ心配しなくても相棒の話は嘘だ。相棒の世界でも、こんなバカ丸出しな事をやるカップルはいない。せいぜい手を繋ぐなり、腕を組むくらいだ』

 

「やっぱり嘘だったのですか!?」「ドライグお前ちょっと黙ってろ!!」

 

乳ネタで毎度毎度神経をすり減らされるドライグ。嘘がバレた事で士道は六華を解放した。しかし、ズーンッ………という効果音が聞こえるほど気を落とす士道を見かねたのか、士道の腕に六華が抱き付く。

 

「士道さま、これなら私も我慢できます………これで良いでしょうか?」

 

「六華―――お前は天才か!?これなら揺れるおっぱいの感触を楽しめる!!」

 

先程の肩を抱き寄せられる状態と異なり、これならまだ六華も歩きやすい。

そして、村でも恋仲になった男女が腕を組んで歩いている所を見て、六華も意中の相手と腕を組んで歩くことに憧れがあったのだ。

 

「んじゃ、いこうぜ六華。祭りを楽しもうか」

 

「はい!」

 

暫く歩くと、士道と六華がよく買い物をする広場に着いた。しかし、今日の広場はいつもの広場と異なり、沢山の出店や提灯などの飾り物で賑わっていた。

 

「六華、あそこに六華の好きな饅頭が売ってる―――食べるか?」

 

「はい!食べたいです!」

 

士道は饅頭を売ってる出店に行き、饅頭を二つ購入した。そして近くのベンチに座り、買ったものを口に運ぶ。

 

「士道さま、今日祭りがある事をなぜ知っていたのですか?」

 

「この間買い物行った時に、ここの魚屋のおっちゃんから祭りをやる事を教えてもらってな。六華と行けたらいいなと思ってさ、いやー叶って良かったぜ」

 

「―――っ」

 

士道の言葉に耳まで真っ赤に染まる六華。好物の饅頭を味わう事なく一口で食べてしまう程だ。気恥ずかしさ半分嬉しさ半分といったところだ。

それから饅頭を食べ終わるとまた、腕を組んで祭りを楽しむべく歩き始めた。

 

「士道さま、アレを」

 

今度は六華が射的の出店を指さした。出店の景品を見ると、ぬいぐるみやら駄菓子やらが規則的に置かれており、六華がご所望の品はドライグそっくりな2Lのペットボトルほどの大きさのぬいぐるみだった。

 

「任せろ六華―――おっさん、これでやれるだけ頼む」

 

「はい、毎度あり」

 

パンッ!パンッ!

 

士道がプラスチック銃を二発打ち込むと、ぬいぐるみはグラグラと揺れて地面へと落下した。ドライグそっくりなぬいぐるみは無事六華へと渡った。

………ちなみに、余ったお釣り分は景品として駄菓子に変えてもらった士道くんだった。

 

「ありがとうございます、士道さま」

 

「おう―――って六華!?何処にしまい込んでんだ!?」

 

六華ちゃんは満面の笑みで士道からぬいぐるみを受け取ると―――お胸の谷間に突っ込んだ。これを見た士道くんはぬいぐるみを睨み付けていた。

 

「おいドライグもどき、いやドライグ―――テメェ今すぐ俺と変わりやがれ!聞こえてんのか!?テメェ一人だけ六華のおっぱいを味わってんじゃねえ!!」

 

『うおおおおおおおおおおおおんんっっ!!』

 

六華の谷間でサンドイッチされているぬいぐるみに、士道くんは羨望の涙を流して変わる事を要求した。そして、そのぬいぐるみをドライグ呼ばわりされた事で、相棒のドライグは涙の大洪水だ。

士道が羨望の眼差しで血の涙を流す様子を見て、六華はモジモジと体を揺らしながら小声で呟く。

 

「士道さま、その………そんなにして欲しいのなら、村に帰ったら、………その寝る前にしてあげます………」

 

「―――おい六華ちゃんと聞いたぞ!!絶対だぞ!?今の言葉録音したからな!!寝る前に絶対ドライグとおんなじ事してもらうからな!!」

 

六華の極上特大おっぱいでサンドイッチをしてもらえる事を知った士道くんは、ルンルン気分ではしゃいでいた。ちなみにスマホの録音は六華が小声で言ったことも完璧に録音されていた。

録音されていた事を知った六華は、士道のスマホへと手を伸ばす。

 

「録音してたんですか!?―――け、消してください!!」

 

「断る、断あああああああるッ!!あ、でも―――六華が今ここでしてくれるなら、消してやっても良いぜ!さあどうする六華!?」

 

「わ、分かりました!でも、村に帰ってからですからね!?もう、士道さまったらエッチです………」

 

「ハハハハハハ!なんとでも言え、俺とドライグはエロエロだぁ!」

 

『それは相棒だけだ!!うおおおおおおおおおおおおんんっっ!!』

 

士道は顔を真っ赤にしてモジモジする六華に少し悪戯心が働いてしまった。そして………六華は気付いていないようだが、街に着いた時から士道は尾行されている事に気付いていた。

尾行しているものは、隙を伺っているのか中々行動に移そうとしなかった。

 

「さて六華、次はどこに行きたい?」

 

「花火を観たいです。あ、でもこの時間では上がらないでしょうか?」

 

今度の六華ちゃんは花火を御所望のようだ。ちなみにまだ太陽が燦々と輝いている。夜でもない限り花火は難しいだろう―――と思ったものは多いのではないだろうか?しかし、この男は精霊の力を操る赤龍帝だ。昼間でも汚い花火をあげる事は簡単である。

 

「任せろ六華、俺が特大の打ち上げ花火を上げてやる!!来やがれ『灼爛殲鬼(カマエル)』、『氷結傀儡(ザドキエル)』ッッ!!」

 

バチッ、バチッ、バチチチチチチチッ!!

 

士道は右手に炎を左手に氷を顕現させ、両腕を合わせた。そして、合わせた両腕から弓のようなものが現れ、士道は腕の片方を引きグレンデルでもダメージを受けそうな威力を誇る弓矢を顕現させ、大空へと狙いを定める。

 

『相棒、本気か?ここでその汚い花火を打ち上がると―――街の大半が衝撃波で吹き飛ぶぞ………まあ、精霊がご機嫌斜めで発生させる空間震に比べればかわいいものだが―――』

 

ドライグの助言を聞いた六華は慌てて士道の前に立ち塞がる!!そして士道に花火を打たせないよう説得に入る!!

 

「士道さま、やめて下さい!!今すぐに!!」

 

「なんだいいのか六華、これで花火は上がるけど―――」

 

「街を吹き飛ばしてまで観たくはありません!!」

 

六華の全力の説得で、士道は両手に纏った力を消失させた。それからは、士道と六華は片っ端から出店を制覇していった。

 

◆まずはくじ引き

 

「クソッ全部ハズレかよ!?」

 

士道くんは五回試して全部ハズレ。景品は駄菓子だった。

しかし六華は―――

 

「あ、一等が当たりました!」 「「だ、だにぃ!?」」

 

店主と士道の驚愕の声が重なった。景品は全自動の掃除機だった。

 

◆続いてスーパーボールすくい

 

「溜めて解放―――ホイホイホイッ!ホイホイホイホイホイホイッ!!」

 

「見てみてお母さん、あのにーちゃんパネェ!」

 

「………っ、まさか!?」

 

目にも映らない凄まじい速さで、士道の洗面器にスーパーボールの山ができていく!!しかし、士道のスーパーボールを救うアミはまだ全く破れていない!!

六華は精神を統一し、士道の手の動きをじっくりと観察した―――………そして士道のトリックがわかった六華は悲鳴を上げる!!

 

「士道さま、アミの部分全く使ってませんよね!?」

 

「スーパーボールすくいで『アミの持つ方で球をすくっちゃいけない』なんてルールは無いからな。ルールがない以上気にしたら負けだ。ホイホイホイホイッ!!」

 

「………」

 

店員も言葉を失い、打つ手がなかった。結局士道くんは涼しい顔をしてスーパーボールを全てすくいきった。そして、次の客から『アミですくってください』という看板が建てられていた。

 

◆また続いてパンチングマシーン

 

士道は心を無にして精神を統一していたそして―――………

 

「スーッ………ハーッ―――………退いてろ―――でええやッ!!」

 

ドオオオオオオオオオオオオオオッッ!!

 

『………………』『オオッ、スッゲー!!パンチングマシーン壊したぞあのにーちゃん!!』

 

振り抜いた拳がパンチングマシーンを置いた台ごと吹き飛ばし、木っ端微塵にした。

その光景を見ていた周りの人は目が飛び出し、何人かは顎まで外れるほど驚愕していた。大人と違い子供たちは大はしゃぎだった。

 

「………………」

 

衝撃のあまり六華ちゃんも思わず言葉を失う。ちなみにパンチングマシーンは士道が『刻々帝(ザフキエル)』の【四の弾(ダレット)】できちんと修復してから、お店の人に返した。

 

◆またまた続いて腕相撲No 1決定戦

 

「おっぱいドラゴン舐めんなよ―――おおらっ!!」

 

「ぎゃあああああああ!?」

 

(………………士道さまが負けることの方が、無理があるのでは?)

 

士道くんどの試合も秒殺のノックアウト勝利。これは六華も予想通りだった

お立ち台ではドヤ顔で勝利のスタンディングポーズ(勝って当たり前だが)

―――しかし、優勝者への景品はとても六華が納得できるものでは無かったのだ。

 

 

 

 

それは―――………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「優勝者には、この街一番の美女からのキスが進呈されます!!」

 

「やったぜ!」「はああああああ!?」

 

頬を染めて士道が好きそうな大人のお姉さんが上がって来た。街で一番と言われるだけあってかなりの美人だった。これには六華ちゃん激おこだ!!

 

「おおっと!?これは修羅場になりそうな予感です!!派手な衣装を纏った少女が優勝した少年の首を絞めた!!」

 

お、オイぃ、クソレフェリー助けろやぁ………六華っ、どうして………」

 

霊装を纏ってお立ち台に登った六華に首を絞められる士道くん。六華ちゃんは夫を汚される事が許せなかったようだ。

 

「浮気は許しません!!」「んごおおおおおおお!!」

 

『ハハハハハハハハハハハハ!!』

 

浮気ダメ絶対。士道の首を締めながら、六華はお立ち台から姿を消した。ちなみにこの光景は街の人たちは微笑ましい光景で笑いと拍手を送っていた。

ちなみに、優勝者へのキスは士道の決勝戦の相手へと進呈されたのはまた別の話だ。

 

一通り街の出店を制覇した頃には、お月さまが登り始める時間となっていた。士道と六華は近くのベンチに腰を下ろした。

 

「し、死ぬかと思ったぜ………」

 

首を絞められた士道くんは、ゼェハァと息が上がっていた。しかし、これは自業自得だ。大切な彼女を放っぽりだして、美女のキスを受けようとしていたのだ………当たり前である。

 

「し、士道さま―――………その、今は私だけをみてほしいのです。士道様はもう私の恋人、なんですから………」

 

「―――………っ!!ごめんな六華、嫌な思いをさせた」

 

頬を膨らませてプイッと顔を背けた六華を士道は優しく抱き寄せ、美しい黄金の髪を撫でた。しかし、六華ちゃんはまだご機嫌斜めだ。

 

「もう………抱き寄せれば良いってわけじゃありませんよ士道さま」

 

「悪かったって………ごめんな」

 

約五分ほど六華を肩に抱き寄せると、少しずつ六華の気分も紛れてきた。そして、士道たちの後を尾行していた少女が行動を起こす!!

刃を突き立て、死角から休憩する士道を目掛けてもう突進をかます!!

 

「―――お嬢ちゃん。そんなに殺気が漏れてちゃ、殺せる奴さえ殺さなくなるぜ」

 

「っ!?キャッ!!」

 

刃を突き立ててきたのは、六華と同じ巫女服に身を包んだ琴里と同じ年齢くらいの女の子だった。士道は刃を持つ方の腕を掴み、足払いをかけて地面へと組み伏せる!!

その女の子は士道に組み伏せられても諦めない!!

 

「離せこの変態!!六華さんの胸をヤラシイ目で見つめて!!お前のような変態は六華さんに釣り合わないッ!!」

 

「おっ、この嬢ちゃん中々元気が良いじゃねえか!」

 

朱奈(しゅな)!?あなた士道さまに何を!?」

 

士道に組み伏せられた少女の名前は朱奈と言うらしい。栗色の髪と瞳、細っそりとスレンダーな体躯、胸も発育途中で六華と同じ巫女服を纏った元気一杯の女の子だ。

六華は組み伏せられた朱奈の前まで駆け、腰を下ろした。

 

「朱奈、士道さまに謝りなさい。いくらお父様の()()でも罪のない人を傷付ける事を私は許しませんよ。それからこの士道さまは私の恋人です」

 

「こ、こんな変態が六華さんの恋人!?う、嘘ですよね!?」

 

「嘘ではありません。それに士道さまは伝説のドラゴン『乳龍帝』と契約した英雄で、私と村を何度も救っていただきました。朱奈、士道さまに謝罪を」

 

『ぐっはあっ!?』

 

襲いかかって来たのは、六華の父親の孫娘だったようだ。ちなみにだが、五季と六華は精霊であるため血は繋がっていない。

六華の父にも血の繋がった娘がいて、この街の男と結婚して現在はこの街に住んでいるのだ。ちなみに血縁がある娘もかつての村の守り巫女だったため、この朱奈も巫女服を着ているのだ。

 

〈V!IV!III―――これはダメね、ベルザード〉

 

〈ああ。ドライグの野郎、白目になって泡吹いてやがる〉

 

ちなみにドライグは六華に乳龍帝呼ばわりされ、盛大に吐血!!痛恨の一撃がドライグを襲いダウンさせた。

 

神器の奥底ではエルシャとベルザードがカウントダウンをしていてが、ドライグが起き上がる事はなかったらしい。

 

「ご、ごめんなさい………」

 

「気にしてねえよ。六華、久しぶりに家族と会ったんだ、積もる話もあるだろうから………この辺りで休憩するか、お菓子もあるし」

 

士道は射的のお店でもらった景品のお菓子をカバンから取り出した。三人で食べるには多過ぎるくらいにはある。

 

「そうしましょうか。朱奈も食べて良いですよ」

 

「やった、ありがとう六華さん!」

 

むしゃむしゃとお菓子を頬張る朱奈。景品の中に好きなお菓子があったらしく、満面の笑みで食べていた。

 

「そう言えば六華さん今日はどうしてこの街へ?いつもは村で結界の維持やら薬の調合やらで、最近全然来れなかったのに」

 

「今日はたまたま時間をいただけました。そこで士道さまから一緒にお出かけしないかと言われ、街まで足を運びました」

 

六華の言葉に朱奈は士道を見た。朱奈は士道のことを見定めていた時、士道も朱奈の方に顔を向け目線があった。そこで士道が口を開けた。

 

「朱奈は、六華のことが好きか?」

 

「ええ、好きですよ。多分変態さ―――士道さんが思ってる以上にはね」

 

朱奈はまだ士道のことを変態さんと言おうとしていた。士道は一瞬「怒るぞ?」と言いかけたが我慢した。そして今度は朱奈が士道に訊ねる。

 

「………士道さんは六華さんのどこが好きになった―――「おっぱい」って即答!?やっぱりただの変態じゃない!?」

 

「そりゃあ、俺だって男だ。おっぱいを好きじゃない男なんざいないからな。それからむっちりとお尻に、引き締まった腰、艶々と輝きを放つもちもちとした太腿!そして、何よりもたわわに実った柔らかさと弾力がぶっちぎりのおっぱい―――ぐへへへへへ!!」

 

士道くんの回答を聞いた朱奈は六華を掴んで大きく揺らす!!

 

「六華さん、この変態とすぐに別れて下さい!!街の良い男紹介しますから―――ってなんで六華さん嬉しそうに顔真っ赤にしてるんですか!?」

 

「ち、違うのよ朱奈!こ、これは恥ずかしいからであって―――その、別にそう言われたのが初めてで嬉しいからってわけじゃなくて………いやもちろんそれもあるんだけど―――」

 

「重症じゃないですか!?この変態に何されたんですか!?」

 

六華ちゃんも重度の域まで士道くんに侵蝕されているようだ。モジモジと恥ずかしそうにする六華の様子を見て驚愕する朱奈。ドタバタとしていた時、グヘグヘと下品な笑みを浮かべていた士道も、でもと続ける。

 

「俺が六華を好きになった理由は、誰にでも優しくて、一生懸命になれるところさ。朱奈、俺はあの村よりももっと遠いところから来てさ、村の近くで倒れていたところを六華に助けられたんだ。村での生活は俺がいたところとは、全く違うから分からないことだらけでさ。俺が助けられた時は、村に『外部から来た人間を入れちゃいけない』なんてルールもあったくらいだったのに」

 

「当然です六華さんの優しさは、宇宙一ですから!」

 

「ロリおっぱいが弾―――いでででででで!!悪かった六華!!」

 

士道の言葉を聞いて朱奈はえっへんと胸を張った。その時、発育途中のロリおっぱいが微かに弾んだ事に目を奪われだ事が六華にバレ、頬をつねられたがそれでも話を続ける。

 

「いつもよそ者だった俺が退屈しないように、話を作ってくれたり、村での仕事とかを手伝ってくれたり、うまい飯を作ってくれてさ。俺は村での生活を通して六華は俺にとって代りの効かないものになっていった。この前も村を悪いドラゴンが襲って来て、なんとか撃退はできたんだけど傷が深くて死にそうになった俺を、必死で看病してくれてさ。ほんと感謝しかないんだ」

 

朱奈は一つ疑問に思っていた事があった。それを士道に訊ねる。

 

「今の話で士道さんがとんでもない力を持ってる事はわかった。でもそれなら()()()()()()を助ければ、死にそうにならなくても済んだんじゃないの?撃退しなくても六華さんだけを連れて逃げれば、もっと楽だったんじゃないの?」

 

「確かに六華だけを守れば良かったなら俺も凄い楽だわ、それは否定しない。でも朱奈―――仮にとんでもない敵が村を襲って来たとして、俺が六華を気絶させて逃げたとする………それで六華が納得すると思うか?」

 

「―――っ!!」「………っ」

 

士道の言葉に朱奈は目を見開き、六華はその言葉に微笑みを浮かべた。士道はさらに続ける。

 

「朱奈、助けるとはそういう事だ。その身を守ってやる事と心の拠り所を守ってやることだと俺は思っている。あの村は六華にとって無くてはならないものだ、それを見捨てて逃げたとなると六華は心に深い傷を負う。それを助けたとは言わない、心の底から『ありがとう』って言われて初めて助けた事になる―――そう思わないか朱奈?」

 

「朱奈、少しは士道さまを理解してくれましたか?」

 

朱奈も士道の言葉で完全に理解をした。なぜ六華ほどの女性がここまで心を開くのかと言う事を。そして士道の言葉を聞いて誇らしげに笑みを送る六華の姿をみて少し羨ましく感じた。

朱奈はベンチの上に立ち上がり、士道に人差し指を向ける。

 

「そこまで言うなら、絶対に泣かすんじゃないわよ。もし六華さんを泣かせたら即刻、恋人の座から降りてもらうから!」

 

「手厳しいなこりゃ………でも、それは必ず約束するよ」

 

朱奈との話が終わる頃には夜の帳が下りていた―――そして、六華が願っていたものが青空で展開される!

 

ドオンッ!ドンドンドンッ!!

 

「おっ、花火が上がってんじゃねえか!良かったな六華、願いが叶ってよ」

 

「ええ」

 

夜空に上がる花火を士道と六華は手を繋いで眺めていた。二人が花火に夢中になる頃には、既に朱奈の姿が消えていた。

 

(全く、あんな幸せそうにしている六華さん初めて見たわよ。アイツが恋人なら問題なさそうね―――………幸せになってね六華さん、五季さんの分までね)

 

朱奈は離れたところから二人の様子を見守っていた。二人の時間を六華へと返して自分は家へと帰っていった。

花火が完全に終わった事を確認すると、士道と六華は村へと帰って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

―――◇◆―――

 

 

 

 

 

 

 

「………うっ、ぐっ………」

 

光の入らない地下の洞窟で、自分の体に幾重にも魔法陣を展開する漆黒の龍がいた。その漆黒の龍はリンドヴルムだ。

先日の士道との戦闘で手傷を負わされ、傷の修復を行なっていたのだ。

 

「『超識天(ラジエル)』っ」

 

リンドヴルムが殺した精霊の天使を呼び出すと、タロットが現れ空中に顕現する!!タロットは縦横それぞれ三つずつで正方形を取ると、そこにある人物の映像が転写される。

 

「なんだこの男は?我は五河士道の情報を知ろうと―――む、そう言うことか!!こんな事があろうとは、我もこんな現象を見るのは初めてぞ!!ふむふむ―――………やはり、次元の守護者が送り込んだ刺客であったか」

 

リンドヴルムがタロットの天使に映し出させたのは、士道だったのだ。次の戦闘にあたり、何か士道の弱みを付けないか探っていたのだ。

 

「この分ならこの男は簡単に籠絡できよう。これであの精霊の力は我のものぞ―――クククククク、ハハハハハハハハハハハハ!!」

 

悪意はまだまだ健在であった。リンドヴルムはどんな手で士道を籠絡にかかるのか!?

 

 




シリアスなんて―――………無かった。

次回予告

士道「チッ!リンドヴルムがまた性懲りもなく来やがった―――今度は、巨大な金獅子まで引き連れてかよ!?」

リンドヴルム「赤龍帝、我と取引をせんか?」

士道「ドライグ、やはりリンドヴルムは手強い―――アレで確実に仕留めよう。これ以上長引かせるのは危険だ」

ドライグ『次回 デート•ア•ライブ 〜転生の赤龍帝〜「我目覚めるは―――」
 精霊を守りし王よ、勝者となれ!!お楽しみに〜』

☆おまけ(本編後のハイライトです)

六華「士道さま、お出掛けの前に少々疲れているように見えましたが………何がありましたか?」

士道「いやー、街の近くの山に温泉掘ってたんだよ。そろそろ俺たちお互いの事をもっと深く知る必要があるじゃん?ほらそう言う時はさ、やっぱ温泉だろ?」

グヘグヘ!と下品な笑みを浮かべ、卑猥な手つきで六華の体をなめ回すような視線で見つめる。約二週間と士道と過ごした六華も流石にわかるようになってきた………危険が迫っている事を!

六華「し、士道さま………さ、さすがに男女別―――」

士道「何言ってんだ六華、混浴に決まってるだろ?山の温泉は一つしかねえんだ。だから一緒に入るしかねえよなぁ!?仲の良い男女は一緒の温泉に入る、当たり前だよなぁ?」

六華「あ、当たり前じゃありません!!あ、あの士道さま―――………わ、私に温泉に入らないと言う選択は―――」

士道「何言ってんだ六華、返事は『はい』か『YES』のどちらかだ。さあ、俺と一緒に入ろうじゃないか六華!!その体、隅々まで手入れしてやるからよおおおおおおおおお!!おっぱいやら尻やら触らせろおおおおおおおお!!」

六華「結局それが目的ですか!?も、もう!!士道さまのドスケベ!!」

士道「俺たちはもう『恋人』なんだろ六華。恋人なら楽勝だ!」

六華「そ、そう言う問題ではありません!!ドライグさま、士道さまの世界でも恋人は同じお風呂に入るのですか!?」

ドライグ『六華もう俺に話を振らないでくれ、俺のライフはもうゼロだ………うおおおおおおおおおおんんっっ!!』

六華「ドライグさまああああああ!!」

士道「ぐへへ、ぐへへ、ぐへへへへへへへ!!さて邪魔者は消えた、温泉だあああああああ!!」

士道は神速を発動して、六華を抱きかかえ温泉を目指して空を駆けた。道中、六華の激しい抵抗があったが、結局二人は花火を見ながら温泉を楽しんだ。
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