国立雄英高等学校の試験日当日
全国のヒーロー志望をめざし倍率500倍のヒーロー育成の登竜門
現在活躍する上位ヒーローを何名か輩出した名門
『プルスウルトラ』
さらに向こう側へを信念とし名だたるヒーロー科を有する学校が跋扈する現代に依然トップ校として実績を出していた
将来有望のヒーローの卵が集まる
現在務める教師陣も慣れたものだが今年は違う
恐らく来るであろう『象徴』の娘
なにしろ推薦入学を蹴ったらしい
自分の力を試したい……らしい
どんだけストイックなんだよと
今年の試験官を務める『ルミリオン』こと通形ミリオは願書を見ながら思う
一人の生徒を贔屓するつもりはないがやっぱり目立つだろう
「その子がデクさんの娘さんですか?ミリオさん」
後ろからひょっこりと現れ覗き込んでいる額から小さな角を生やした白衣を着た女性
「らしいよ、彼女が来るってね!……まぁデク君は忙しいからあまり連絡取れてないからなぁ壊理」
通形壊理……現在は雄英の保険医を務めリカバリーガールを継いだ女性
「わ、楽しみですね」
「それに、彼の同世代のヒーローの子供たちも受けるみたい……こりゃ大変になりそうだー」
カラカラと笑うミリオ
「通形先生、そろそろ準備を」
声をかけられ立ち上がり試験会場へ
「やっぱり緊張するなぁ……マイク先生は凄かったんだねぇ」
とつぶやく
「ミリオさん。頑張って下さい。…………ん?白竜瑪都?個性ホワイトドラゴン?まさか『白い幻想』と関係あるのかな」一枚の、願書にめがつく
目つきの悪い白髪の少年だった
俺の手番
雄英高校の、試験日を迎え試験会場にいた
「人凄いなぁ」とキョロキョロ見渡す光
「倍率500倍の難関だ当たり前…あ、胃がいてぇ」
「メンタル弱いなぁ、覚悟決めろ瑪都」
「まぁ、な」
緊張しているのもあるのだがさっき見かけてしまった
金と銀の髪をした、少女を
殺意を告白してきた少女と目が合いにっこり微笑された
…………え、ヒーロー志望なの?ヴィランじゃなくて……
えぇ……?もしその子が受かったら3年は、おびえなきゃならんの?
落ちますよーに
……いやヒーロー志望が、他人落ちるの祈るのは違うよなぁ
「ほら瑪都始まるぞ」くいくいと服を引っ張る光
「お、おぅ……」
「やっぱりきてたか」
ふたりの後ろから声が掛かる
「ん?」
「ふむ?あ、りつきではないか久しぶりだな」
瑪都よりさらに目つきの悪い茶髪の少年だった
爆豪津己(ばくごうりつき)
プロヒーロー『Xブラスト』こと爆豪勝己の息子
…………一応緑谷と爆豪は親同士が、幼なじみだから子供の頃から顔見知りだが……
「光ぅ……お前には負けねぇからな!…」
彼もまた、こじらせていた
光という天才に劣等感を抱いていた
「……?合格、不合格なんだから勝ちも負けもないだろうに……」
首を傾げる光
いや此奴、天然だぞりっちゃん
ことあるごとにこういった風に絡んでくるのだが大概空回りしている
頑張れりっちゃん。応援はしている
「~~~~~!…めつ!てめぇもだかんな!…」
「ワッツ!?なんで俺もりっちゃん?」
「りっちゃん言うんじゃねぇ!…」
怒られた
「…………騒がしいわね、さっさと入りなさいよ」
後ろから白髪で毛先だけ赤髪の少女が此方を睨んでいた
おぉクールビューティー、なんか見たことあるような…?
「白竜瑪都さん、貴方には負けないから」
きっと睨みつける
「…?」
首を傾げる
「…………忘れたとは言わせないわよ、『ショート』の娘よ!」
あ、轟焦凍さんの……たしか轟……駄目だ思い出せない
「私以外に女子の知り合いがいたのだな」
「友好的じゃねぇだろ……」
「……轟転羽(とどろきてんは)よ!小学生の時に会ったことがあるじゃない!あの時の雪辱晴らしてやるわ」
「あー……」
会ったような無かったような……刹那で忘れちゃってたなんて言えない
「こ、こ、こ、こいつ……!…」
「合理的じゃない……ってね!」
にょっとした下から現れる壮年の男
綺麗な目してるだろ……?
「……る、『ルミリオン』!?」
「僕が来た……ってね!……試験日当日にケンカは頂けないな有精卵たち。……あまりひどいと追い出さないといけない。どうだろう?ここで収めるなら見なかったことにしよう」
皆同時にはいと即答する
「いいよ、ヒーロー志望の卵たちさて試験会場へはいりたまえ説明が始まるぞ」
壁を透過して先へ消える
透過ヒーロー『ルミリオン』……初めて見たよ雄英の教師だったのか
綺麗な目してるな……
「いくぞ光」
「ああ」
……絶対零度の、視線がいてぇよ轟さんよぅ
試験会場
500名以上の受験生が、集められていた
『おはよう有精卵たち、今日の試験官の一人を務める『ルミリオン』こと通形ミリオ先生だ、……僕が来た…ってね!…………たはー、滑った』
『ノー反応とは悲しくなるなぁ……まぁまじめにいこうかな午前は実技試験が行われる。午後に筆記試験だ』
マイクを掴み話すルミリオンこと通形ミリオ先生
『実技試験は、例年は対ロボットのポイント稼ぎの試験が行われていたが昨今はヒーローの役割も多岐に渡っている、単純に戦闘力を見るだけではあまりにも不公平ってね!』
『基本は対ロボットの駆除を元にした試験だ、なにが起きるかわからない、何を為べきかヒーローとして卵として考え動いて見て欲しい。』
『昨今はヒーローの質を問われる時代だよ、誰もが『象徴』たりえると示して欲しい。では良き受難をプルスウルトラってね!あ、ちなみにルールの詳細は手元のプリントを見てね』
プリントに目を通す
level1から3の駆除対象のロボットと、オジャマ虫のlevel14という巨大なロボット
ルールは過度なアンフェアプレーじゃなければ……咎められない
がアンチヒーロー行為は恐らく減点されるだろう
……ヒーローとして何を為べきか考えて試験に挑めか
「上等……!」
実技試験会場γ
「光とは別会場か…………同校同士はあえて外されてるみたいだな」
「…………貴方には負けません……!」
きっと睨みつける轟さんェ……
「アンチヒーロー行為は恐らく減点だぞー轟さん」
「わかってるわ、正々堂々勝負しなさい白竜瑪都!」
呼び捨てになったよ、めんでー
「すきにしろ……ヒーローらしく正々堂々だ」
町中を模倣した、試験会場に増殖したがごとくいる機械たち
『ほらほら、始まってるよー、賽は投げられたってね!』
始まると同時に『個性』を発動させる
久しぶりに使うから……制御出来るかね