頂きを夢見るイカ   作:オーレリア

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オクト・エキスパンションをやって妄想が垂れ流されました。

ゲームと全く違う設定が含まれています。
又、インクリングそのままだとインク塗る意味が無いので、勝手に魔改造しました。

お目汚しになりますが見ていただければ幸いです。


第1話

 『個性』と呼ばれる超常の力が当たり前の様に受け入れられ、強力な個性を持つものであればあるほど持て囃されるようになった現在。

 産まれた時から周りには無い力を持つ者は全能感に酔い、又は差別意識が強まった現代社会に自棄になり犯罪に手を染める。 

 それらは通称 敵《ヴィラン》と呼ばれ、もて余した『個性』を使い己の欲望のままに暴れていた。

 

 

 また、(ヴィラン)を取り締まる者たちも存在した、(ヴィラン)と同じく『個性』を使いある時は(ヴィラン)を捕らえ、またあるときは災害、事件等から人々を守る。

 現代では『誰もが憧れる職業No.1』と呼ばれるそれは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

         『ヒーロー』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今、とある病院で1つの命が生まれようとしていた。

 

 それを手術室の前でもうすぐで父親になるだろう男が神に祈る様に、いや実際に祈っているのだろう。

 必死にこれから産まれる子供と妻の無事を祈っていた。

 

 男はしばらく前に医師に話された内容を思い浮かべる

 

 

 

 

 『検査した限りですと、お子さんは恐らくですが体の骨が無い可能性が非常に高いです。

 ご存知かと思いますが人間にとって骨は体の全てを支える重要な器官、心臓等の臓器は今現在は正常に動いておりますが、産まれた直後が最も危険であると予想しています。

 我々も最善を尽くしますが非常に危険な状態であること、言いにくいのですが覚悟して下さい。』

 

 

 それはこれから産まれるはずの自分達の子供の死刑宣告にも等しかった。

 男も医師の話の内容が理解できないわけではない。むしろ知っていたからこそ全国果ては国外のあらゆる医療機関を探し尽くし、たどり着いたのが…、最も子供を無事に誕生させてくれる確率が高かったのが今此処にいる病院だった。

 医師からの言葉を思い出した男は握っていた拳をさらに血が滲み出さんが如く握り締めた。

 

 (何だっていい、自分の子供と妻が助かるのなら邪神にだって魂を売ってやる!

 だから頼む!どうか我が子を無事に…!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 (間に合わなかったか…!)

 

 

 場所が変わって手術室では、帝王切開の最中に女性からの血液と思われる大量の赤い液体が流れ落ちていた。

 医師は何度も確認したが母体の重要な血管などに傷は付いてはいなかった。

 医師は恐らくお腹の中の子供に致命的な何かがあった可能性があると考えた。

 

 

 このお腹の中の子供は何度も入念な検査をした結果、産まれる前から体のほぼ全ての骨が無いことが分かった。

 それはつまり通常の出産では重要な器官を損傷させ命を落とす可能性が高いということだ。

 その為少しでも助かる可能性を上げるための手術だったのだ。

 

 

 医師は直ぐに自分の『個性』である『透視』を発動させた。

この医師は自分の個性で患者を救い出せる様にヒーロー資格を取っていた。

 しかし、この透視は数十秒しかもたない上に、集中力を著しく使う医師としても諸刃の剣でもあった。

 

 

 

 (…っ! どういうことだ!?お腹の中の子供が居ないだと‼️)

 

 

 

 しかし、医師が『透視』で見たはずが、お腹の中にいたはずの子供の姿は何処にもなかった。

 直ぐに医師は母体を見渡し赤い液体以外に以上が無いことを見定めると周りの他の医師達にそれらの情報を伝えた。

 

 

「お腹の中の子供が消えた!

 恐らく子供の個性だと思われる。全員何一つ見逃すな!

 何か異変があれば直ぐに伝えろ!

 母親の状態にも気を配れ!」

 

 

 それを聞いた医師達は直ぐ様母体の側、そして周りを見渡した。

 そして最も母体のそばにいた医師の一人がその異変に気付いた。

 

 

 「……! 見て下さい!」

 

 

 その医師が指し示したのは母親から大量に流れていた血液と思われた赤い液体が溜まった部分だった。

 そこから何か赤くぷるぷる震えたものが盛り上がっていた。

それが何か考えるのも惜しかった。 

 医師達はこれがお腹の中にいたはずの子供だと直ぐに判断した。

 

 

 「それが子供だ!直ぐに取り上げろ!」

 

 

 言うが早いか側にいた医師がその赤い物体を掬い上げるように素早く尚且つ慎重に取り上げようとした。

 

 

 しかしその医師の手は水を掬い上げるかのようにすり抜けてしまった。

 

 

 「……!?すり抜けた!」

 

 

 それを見た『透視』を使った医師が直ぐ様叫んだ。

 

 

 「恐らく流体になる個性だ!直ぐに掬い上げられるものと容器を持ってこい!母親も縫合急げ!」

 

 

 子供の個性が予想と違った。そんな驚きは今の医師達にとってどうでも良かった。

 

 

 これ以上は母体も危険だと判断した医師達は、母親の治療も行いつつ、子供と思われる赤い物体を掬い上げ、深めの容器に入れた。

 その容器に入った物体から更に赤い液体が滲み出し容器を満たし掛けた時変化が起こった。

 それは徐々に形を変え、最終的にヒトの赤ん坊の形になった。 

 そうしてヒトの形に成ったとき、その赤ん坊が水の中で喋るような震えるような泣き声を上げた。

 

 

 「良かった…。無事です!子供は無事です‼️」

 

 

 朗報を聞いた医師達から緊迫した空気が和らいだ。

  

 

 「よし、この子供の生命力に救われた。

  今度は我々の番だ。この奇跡を無駄にするな!」

 

 

 この言葉に気を取り戻した医師達は新しい生命を繋ぐべく取り掛かった。

 この手術室の者以外誰も見ていなかったが、その姿は人々の命を救うトップヒーロー達にも全く劣らない勇ましい姿だった。

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 手術室の扉が開く音に気付いた男は直ぐ様にガバッと音がなるほどの勢いで頭を上げた。

 何時間も前から手術室から微かに聞こえる怒号等に時折ビクリと体を強張らせ精神を消耗していた男にとって本当に気が気でなかったのだ。

 

 

 「ど、どうなったんですか?!

  妻は!…我が子は‼️」

 

 

 男に話しかけられた手術室から出た医師は疲れきった顔と安心しきった顔を共存させた表情で男に笑い掛けるようにその言葉に返答した。

 

 

 「安心して下さい。…お子さんも、もちろん奥さんも無事です。

  ……元気な男の子でしたよ」

 

 

 その返事を聞いた瞬間男は……父親は膝から崩れ落ち、感涙に咽び泣いた。

 

 

 「良かった‼️……本当に……ほん…とうにっ…よかった‼️」

 

 

 

 

 手術からしばらく経ち、母親になった女性とその子供の容態が安定した頃、父親になった男が様子を見に来ていた。

 そこには、担当の医師と妻、そして妻のベッドの側に無菌で保たれている水槽のような容器があった。

 男はその容器を見た男は疑問に思っていた。男は医師から息子が産まれた時の状況を聞いていたからだ。

 息子は自分の体を流体化し、自分が分泌した液体を培養液の様にすることで骨が無い体でも生存出来る様本能的に行ったのではないかと。

 そう医師達はそれはもう興奮した様子で饒舌に「人体の神秘だ!」と話していた。

 

 

 話で聞いていた限りだとすれば、今この水槽は赤色をしているはずだった。

 ならば何故、目の前にあるこの水槽は()()()()()()()()()()()()()

 

 

 じっと水槽を見ている男を見てその様子が可笑しかったのだろう、女性はくすりと笑って男に話し掛けた。

 

 

 「あなた、気持ちは分かるけれど此処にいる子があなたの息子よ。早くパパの顔を見せてあげて」

 

 

 妻に話し掛けられることで再起動した男は直ぐ様息子がいる水槽に近寄り、側にいる医師に説明を求めた。

 

 「我々も初めは驚きました、息子さんが入った容器の中の液体の色が徐々変化し、息子さん自身も頭部の色などが同じく変化していったのです。調べた結果では息子さんは、体内と触れている分泌物の色だけでなく液体そのものの性質も変化させることができる様なのです」

 

 こんな多様な変化をする個性は初めて見ました。と医師はそう言葉を締め括った。

 

 「あなたが来る少し前までは黄緑色だったのよ?」

 

 綺麗な個性よね。と嬉しそうな声で妻が続くように言葉を発した。

 

 「それとこの子の将来の事なのだけれども……」

 

 その言葉を聞いた男は顔を強張らせる。

 考えていたのだ。骨が無いために陸上では立つことは疎か仰向けになることすら危険な状態にあるのが今の息子だ。

 自分の息子が此れから先ずっとこの液体の中で過ごすことになるのでは…と

 

 覚悟を決めた表情で次の言葉を待つ男、そしてその表情に対になるように妻が、こんな状況でも思わず見とれてしまうようなそれはそれは嬉しそうな表情で男に伝えた。

 

 

 「近いうちにこの水槽の外で、この子を抱き上げることが出来るそうよ」

 

 

 「………………は?」

 

 男は余りにも想像だにしなかった言葉に思考が止まってしまった。

 

 

 …………今、妻は何と言ったのだろうか?

 

 ……水槽の外では生存すら絶望的な息子をこの手で抱ける?

 

 

 ゆっくりと側にいた医師に顔を向け、聞きたい様な聞きたくない様な表情で医師に目で問いた。

 

 

 本当なのかと真偽を聞くのすら恐ろしかった。

 

 

 その様子を見ていた医師はその目を見て、真剣な表情で返答した。

 

 

 「息子さんの体は産まれてから此処2週間で、大きく変化しました。

 まず頭部等の重要な器官を覆う様に丈夫な膜のようなものが形成されつつあります。現在はまだ外に出せるほどの強度はありません。それと同時に、骨を補う様に驚異的とも言える早さで体全体の筋肉が発達しています。

 これらを総合的に考えますと、この調子で成長すれば1、2年以内で外でも問題なく活動できるようになるでしょう。」

 

 

 そう言葉を聞き数秒が経った頃、男女はお互いを見つめ合った。

 我が子を抱き上げる処か触れる事すら儘ならないのだと考えていた。

 そんな折にこの吉報だ、喜ぶなという方が無理な話だろう。感極まった二人はお互いに強く抱き合い喜びに咽び泣いた。

 

 その様子を見ていた医師はしばらく時間を置こうと静かに部屋を立ち去ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 暫く抱き合っていた男女は一旦離れ、嬉しそうに息子の将来について話し合っていた。

 

 

 「そろそろこの子の名前について考えなくちゃな」

 

 男の話を聞いた妻は、其ならばとばかりに話始めた。

 

 「それについては私、あなたが来る前に考えてたの!」

 

 

 男は驚いた様に妻を見た。まだ見ぬ息子の為に駆け回っていてそれどころでは無かったのもあったが、そんな直ぐに考え付くと思っていなかったからだ。

 

 男は妻にどんな名前だい?と尋ねた。

 

 

 「さっきこの子の色が何度か変化したのを見て思い付いたの。この子は色んな色になれる、鮮やかに染まるし逆に染めることもできるでしょう。

 色鮮やかな人としての人生を送れるようにと願いを込めて

 『彩人』(あやと)、『烏墨彩人』(うずみあやと)よ」

 

 

 その言葉を聞いた男はいい名前だと呟き、妻と一緒に自分達の息子である『彩人』を見詰めた。

 

 

 

 

 

 そしてこの瞬間、世界の頂点を目指す一人の命が本当の意味で誕生した

 

 

 

 

 

 




インクリングって人間として誕生させると問題多すぎてどう書けばいいか悩みました……

そして妄想垂れ流すのってこんなに恥ずかしいとは……
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