死をもって、救済する   作:STM

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 昨日、自分のYouTubeチャンネルの動画を投稿したぁ。
 編集めちゃくちゃ楽しいけど、面白くできたかすごく不安。
 興味のあるかたは、そちらもご覧になってください。

 コメントに返信できなくて申し訳ありません。ちゃんと、すべて見ています。

 ではでは、本編へどうぞ!!




理想の『黄金郷』

 

 

 

「ギルドからの依頼よ」

 

 ロムルスはそう言った。

 ホームに帰ったリブロムは、食堂へと行くメイジーを見送ってから、ロムルスの部屋を尋ねた。

 

 今のロムルスの顔は納得のいかない顔だ。

 後は、少し真剣さがあるぐらいだろうか。

 無欲な神と言われるが、喜怒哀楽が無いわけではないのだなと納得した。

  納得いかない部分は、ロキと一緒、の部分だ。

 

 ロムルス・ファミリアは決して大きなファミリアではない。少数派のファミリアだ。

 最強の一角を担うロキ・ファミリアに同じ依頼がとぶのは理解できる。

 

「ロムルス、私情を挟むな。ロキとの協力が不本意なのは分かるが、今回の依頼はただ事じゃないんだろ?ダンジョンに行く以上、ロキ・ファミリアほどの戦力は他にない。それとも、フレイヤに頼むか?」

 

「フレイヤは論外よ。私、彼女嫌いだから」

 

「なら、我慢しろ。ロキは悪いやつじゃない。向こうのメンバーも信頼に足る者達だ」

 

 仕事は仕事。

 嫌とは言っていられない。

 

 依頼内容は、ダンジョン内での失踪者の調査。元々、リブロムが一人で請け負ったクエストだ。遠征を控えていたロキ・ファミリアの事を知り、好都合と判断したのだろう。

 ロキに『なら、リブロムは遠征中は借りるで』と言われるまでは、ロムルスも気にしなかった。

 

 だが、リブロム一人で依頼を遂行するよりも安全なのは理解しているのか、文句はいえない

 

「……仕方ないわ。取り合えず、リブロムは直ぐに遠征の準備を」

 

「分かった」

 

 ロムルスもリブロムも、分かっているのだ。

 今回の依頼は、只では済まないと。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

 遠征当日。

 ダンジョン前に、多くのロキ・ファミリアとリブロムが立っていた。

 いつもの黒フードを被って、背中にリュックを背負っている。おそらく、必要な供物を中に入れているのだろう。ただ少し違うのは、右腕を漏れがないようにしっかりと鋼鉄器具を着けていること。

 

 リブロムは別に構わないが、右腕を見て尻込みする者がいると面倒だと、ロムルスが取り付けさせたのだ。能力を阻害するものではないので、戦闘で足を引っ張ることもないだろう。

 ただ、リブロム的にはそれよりも面倒なことがあり……。

 

「リブロムさん、頑張りましょうね。今回の遠征では、いろいろとお手伝いさせてもらいます。足を引っ張るかもしれませんが、精一杯やります!あ、後アドバイスなどありましたら、教えてくださると嬉しいというか……あ、ご飯も一緒に食べましょうね!それからそれから……」

 

 近くにいる病みエルフ(レフィーヤ)をどうしようかと、考えていた。

 

 ロキ・ファミリアの男性陣(一部を除く)が、リブロムへ嫉妬の炎を上げていた。彼らが魔物化しないか、リブロムは不安だった。

 

「やぁ、リブロム」

 

 凛とした声が聞こえた。

 

 リブロムは声の方向へと向いた。

 黄色の髪を揺らしながら、こちらに笑いながら歩いてくる。種族的な理由で、その体型は幼い。

 その見た目とは裏腹に、内に秘めた力とカリスマは圧倒的だった。

 

 この世界で、リブロムが唯一『尊敬』した存在。

 

「フィン」

 

「久しぶりだね」

 

 フィン・ディムナ。

 LV6

 小人族(パルゥム)の衰退を、自身が新たな希望となって救っている英雄。リブロムの目指す理想の体現者。

 絶望してもおかしくない現状を、自分の意思で変えようと立ちあがり、一族の復興を成し遂げたロキ・ファミリアの団長。

 

 リブロムとは共に研鑽をし合った仲だ。

 

「今回のことは聞いている。君は僕たちの遠征の援護、僕たちは君の調査における支援でいいね?後、ディアンケヒト・ファミリアの依頼もあるんだが、それはこちらで対応するから君は調査に集中してくれ」

 

「分かっている。それにしても、随分と団長として様になったな。あの頃が懐かしい」

 

「ふふ、君との冒険は忘れられないよ。険しかったけど、楽しかった。また、今度二人でお酒でも飲みながら話そう」

 

 仲の良い二人のやり取りを、レフィーヤは面白くなさそうに見ていた。眉間にシワを寄せて。

 もう、誰が魔物化するか分からないなぁ。

 リブロムはロキ・ファミリアがいつ爆発するかヒヤヒヤしていた。

 

 恋する乙女からすれば、長年の付き合いをしている相手がいると、嫉妬してしまうのだ。

 自分よりも、と。

 ただ……。

 

「…………」

 

 キッ!!

 レフィーヤもだが、その奥に更に強烈な視線を送る者がいる。

 健康的な褐色肌に魅惑的な肉体を持つ、アマゾネスの女性だ。

 

 ティオネ・ヒリュテ。

 フィン・ディムナに恋をする女性であり、フィンの少々苦手な相手。

 もう一度考える。

 

 やはり、魔物化しそうで怖い、ロキ・ファミリア。

 不安しかない遠征に、リブロムは溜め息をはいた。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「下がれ!」

 

 ダンジョン上層。

 リブロムからしたら、さほど危険がないと判断できる場所。

 当然、気を抜くことはないが、他の実力者もいる状況で死者が出ることはないと考えている。

 

「リブロムさん、私やりました!」

 

 レフィーヤの一言に返答がしにくいリブロム。

 レフィーヤはLV3。

 この辺りの敵など相手ではない。故にどう返答しようかと悩んでいた、が。

 

「何をしている。お前の指定された場所はここじゃないだろう」

 

 レフィーヤは首根っこを捕まれた。

 顔を青くして、後ろを振りかえる。

 

「リヴェリア」

 

「すまない、リブロム」

 

 リヴェリア・リヨス・アールヴ。

 ロキ・ファミリアの副団長であり、オラリオ最強の魔法使い。

 何かと世話をやかれたので、リブロムはリヴェリアが苦手である。

 

「いや、いい。努力をしている姿を見るのは好きなのだ。気にしなくていい」

 

「そうか。それよりもだ、リブロム。今回、お前にきた依頼、どう思う」

 

「どう思う、とは」

 

「冒険者の失踪。それを調査するのはいい。だが、それがお前に来ていたんだ」

 

 ロキ・ファミリアは冒険を。

 ヘファイストス・ファミリアは鍛冶屋を。

 それぞれのファミリアによって、やっていることが異なる。

 

 ロムルス・ファミリアは、都市の外で起きる事件や問題を調査、解決することを基本的におこなっている。

 リブロムにギルドから直接依頼があったのだ。

 只の失踪ではない。

 

「少なくとも、失踪ではないと見ている」

 

「なに?」

 

 リブロムの言葉の意味を聞こうとしたとき……。

 

 チャリン、チャリン。

 

 音が響いた。

 足元から聞こえた音に、下を向くと……。

 金色に輝いていた。パラパラと、一つ一つがコイン……金である。

 

 ただ、金は少しべちゃべちゃとしていた。

 

「フィン!!」

 

「あぁ!全員、このままリヴィラへ向かえ!リヴェリア、一時的に指揮を任せる。ティオネ!ティオナ!僕と一緒にリブロムの援護に行く!」

 

「分かった」

「りょーかい!」「了解です、団長!!」

 

 自分も、とレフィーヤは言いかけた。

 だが、リブロムに止められた。唇を噛み締める。自分では足手まといになる、と。

 

「レフィーヤ、リヴィラで休む間、戦い方をみてやる」

 

「準備して待ってます!!」

 

 チョロかった。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

 足元、天上、壁。

 その全てがキラキラと輝き、辺りは金がバラバラと落ちている。魔物に殺されたにしては、落ちている金の位置がおかしい。人の隠した財宝、と考えるなら既に見つけられている。

 

「すごーい、これ持って帰ったら数万ヴァリスは稼げるよ」

 

「止めなさい。少なくとも、只の金じゃないわ」

 

 天真爛漫。

 ティオネと同じアマゾネスの双子、ティオナ・ヒリュテは足元の金を見ながらえぇー、と文句を垂れた。

 

 進めば進むほどに、周りは金色へとなっていく。

 上層にこのような場所があれば、誰もがここを目指すだろう。金の宝庫だ、目が眩むのは当然。

 だが、そのような報告が上がったことはない。

 その理由は、魔物の死骸があれば明らか。

 

「十中八九、ここに迷いこんで殺されたと見るべきだろうけど……」

 

「…………」

 

 "冒険者になるって、ダンジョンで死ぬ奴が増えたからな"

 

 リブロムはボーマンの言葉を思い出した。

 そして思った。本当に彼らは死んだのかと。

 

 ボーマンが嘘をついているとは考えない。ダンジョンでは人が死んだかの判断がつかない。だから、帰ってこなければ死んだ、と判断する。

 ボーマンの所の貧困者、ソーマ・ファミリアの失踪、そして金のバラまかれた洞窟。

 

 その全てが繋がっていると、不思議と確信が持てた。

 

 しばらくすると、洞窟の出口なのか、歩く先に光が指していた。

 警戒を緩めず、そこを出ると。

 

「わぁ!すっごーい!!」

「これって……」

 

 彼女らが驚くのも無理はない。

 金の延べ棒に金貨、黄金の武器に坪一杯の金塊に金の鳥の銅像、砂までもが砂金と全てが金色に輝いていた。

 まさに黄金の理想郷。

 

 誰もがそう思うだろう。

 しかし、リブロムだけは違った。

 

「構えろ!!!」

 

 黄金の鳥の像が動いた。

 

 






 さぁさぁ、黄金郷には何がいたのか。
 次回は久々の戦闘シーンだぁ、頑張ろう。

 今回も見てくださりありがとうございました。
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 ではでは、また次回お会いしましょう。

 またね!!

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