FGO×REBORN 〜人類最後の希望達の物語〜   作:ただの名のないジャンプファン

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更新です。
水着キャラ当たんねぇ〜、1300万~イシュタル〜今回ので手に入った水着キャラ...イシュタルとジャンヌ・オルタだけ!


大空INカルデア

約束された勝利の剣(エクスカリバー・モルガン)!」

 

絶望の光が振り下ろされる。

あまたの願い、平和全てを打ち砕いた黒い聖剣は天から振り下ろされた。

山を砕き海を干からびせ、人々の安寧はこの剣を見たら最後残りカスも消し飛ばされた。

味方の羨望い一点に受けた剣は敵から見たらこれ以上の恐怖はないだろう。恐怖、憎悪、怨念と言ったものが呪いとなり形成された剣がツナを襲う。

 

「く、うぉぉぉぉ!死ぬ気のゼロ地点突破初代エディション!!」

 

突如ツナの手から徐々にセイバーの宝具を氷が侵食していった。

 

「これは...」

 

死ぬ気の零地点突破初代エディション。ボンゴレ10代目の跡を巡って戦ったXANXUSとの戦いの時にツナが手に入れたボンゴレの奥義である。

元々死ぬ気の炎とは、圧縮したエネルギーの塊だ。オーラなどのエネルギーよりも数倍ものエネルギーが集まって、炎の性質と形を取ったもので、そのため死ぬ気の炎は厳密に言えば炎とは少し異なるものだ。で、この圧縮エネルギーをプラスと考えた時にマイナスに当たるのがこの氷である。この技はいつか死ぬ気の炎を使った戦いが起きる事を予感して、死ぬ気の炎すらも封じ込めるこの技を編み出して、以後ボンゴレのボスを務めるものがこの境地にたどり着くと自然と伝授されてきた技である。

 

「こんなものに封じられるほど...甘くはない!この程度の氷など粉砕する!」

 

柄を掴んでいるセイバーの手に力がこもると、彼女の黒い魔力が更に強まり濃くなる。

余りの力の強さにツナが踏みとどまっている大地も砕けるぐらい重く強くなっていた。更に宝具に力が増した。ツナもこれ程のものを封じるなんてのは初めてでこれだけでも気力を全部もっていかれそうなのにさらに追加されてしまった。

 

(これでは...もう)

 

額に灯る炎の勢いも若干弱くなっていた。

歯を食いしばり必死止めようとしていたツナだが、もう気力の限界を迎え

 

「諦めてんじゃねぇツナ!後ろを見ろ!!」

 

背後からしたリボーンの声に咄嗟に反応したツナ、目に映ったのは不安そうな瞳でこちらを見るマシュだった。

 

「負けないでください沢田さん!!」

 

だけじゃない、不安になっているのはマシュだけじゃない。マシュの他にあの青年、藤丸立香もオルガマリーでさえも諦めかけている。

自分が負けそうになっているせいで...

 

(まだだ、俺はあの子に後ろを託した。俺はあの子に前を託されたんだここで折れてなるものか!!)

 

「負けてたまるかぁぁぁ!!」

 

突如胸のあたりが光りだした。ぼわぁと光り始めた事に気がついたのはセイバーだけだった。

淡いオレンジの色は濃くな氷の勢いをよ助長させた。

 

「何!?」

 

(何だこれ、力が増したように感じられる。これは...これなら行ける!)

 

当然光っていることにすら気がついていないツナはなぜ光ったのかその要因すらわからない。ただ感覚だけでいえば突然力が増したような感じだけした。

不規則にノッキングする炎は突如弾け、オレンジ色の炎に深みが増したかのように澄み切った綺麗な色になった。

 

「ここまで張り合うところは見事だ。若輩にしてそこまで至るには度重なる努力の賜物だろう満身創痍で立ち上がったその精神力、更にはそれを可能とさせた成長の速さは見事と言えよう。だが、それを差し引いても時期が早かったな少年。」

 

突如気配を感じた。鷹の様に鋭く入り込み圧倒的な存在感を放ちセイバーの気が少し逸れた。

英雄は英雄を呼ぶ。

 

「貴様はアイルランドの光の」

 

「我が魔術は炎の檻...茨の如き緑の巨人」

 

(こいつは気力を使い果たしたな。しっかし面白いガキ共だ。星の巡り合わせに導かれた人達この運命の先を見てみたいものだが、そん時はランサーとして手を貸してやりたいな。)

 

ツナはキャスターに助けられたと同時に集中の糸が切れてしまい、気を失った。キャスターはツナを担いだ。

展開する炎の陣がセイバーの足元に浮き出た。

 

「因果応報、人事の厄を清める杜...焼き尽くす炎の檻!」

 

赤く熱く、燃える炎の式から飛び出てきた木の巨人はツナをキャスターに投げ飛ばして、もう片方の腕はがっしりとセイバーを掴んでいた。

キャスターの宝具から逃れようとするが、暴れても暴れても解放されることはなくあと少しで炎の檻の中に放り込まれる寸前に、誰かに撃ち抜かれた。

キャスターはセイバーの方を見た。

セイバーはその後誰かに不意打ちをされたのか腹部を撃ち抜かれていた。

 

「ぐ、貴様。」

 

「全く、余計な事をしてくれたなセイバー。」

 

貫かれたセイバーが目を細めて犯人を睨んだ。

そこに立っていた人物は帽子にスーツ、それから変わったネクタイでブーツを履いている。

 

リボーンは彼の事なんて全く知らないが彼を見た藤丸、マシュそれからオルガマリーは信じられないものを見ている様に驚いていた。

 

「レフ!生きて...」

 

「「待て(待ちな!)」」

 

「テメェ何者だ。」

 

キャスターは抱えているツナをマシュに渡してその人物をさらに強く睨みつけた。

だが急に現れた人物はそんなキャスターを噛み付こうとしてくる憐れな子犬のように見た。

 

「セイバーが退去した今、君の出番も終わりのはずだキャスター。」

 

「げっ強制帰還、確かに聖杯戦争は終わったけどよ。はぁ、坊主それと嬢ちゃん、サーヴァントなんてのはこれで終いよ。呼ばれては戦って終われば終了だ。今回はクソみたいな仕事だったがテメェらと戦えた事は中々面白かったぜ。」

 

サーヴァントは聖杯戦争をするために呼ばれ、終われば消えていく。

藤丸は初めてこんな別れをする。もう会うことはないだろうし、会える人ではない。

短い間面倒を見てもらい、助けてもらい、少ない時間で自分をここまで成長させてくれた彼に藤丸は涙を見せずに...

 

「キャスター、ありがとう。」

 

笑顔で別れを告げた。

最後の最後まで面白い奴、キャスターはそう思い満足そうに帰還を受け入れる。

 

「おうよ、それから眠ってる坊主に伝えといてくれ。ランサーとして召喚された時は殺りあおうぜってな。」

 

サーヴァントとの出会いは一期一会、彼の様な英雄もいれば悪魔のような反英雄だっているんだ。でも今回出会えたサーヴァント達のおかげでマシュと藤丸には最高の始まりだっだろう。

 

「レフ!」

 

「おい待て!藤丸、オルガマリーを止めろ!!」

 

「待ってください所長!」

 

「うるさいわよ!私にはレフが必要なの。レフ...怖かったもう予想外の出来事ばかりででもあなたがいれば...貴方さえいてくれれば何とかなるわよね。」

 

「はは、本当に予想外の出来事ばかりで頭に来るよ、特に君の足元に爆弾を設置したというのにこうしてまた顔を合わせるとはね。」

 

「...え?」

 

「だが折角だ。よく見たまえ、アニムスフィアの末裔。あれがお前達の愚行の末路だ。」

 

大聖杯の前に現れた天球儀カルデアス本来はこんな赤くはない、これをレフは結末と言った。

 

嫌な予感が的中したリボーンは誰も気がつけないスピードで銃弾を放った。

 

「おっと」

 

「ちっ。」

 

だがレフはそれを容易く弾く。

 

「動くなアルコバレーノ。君は後で必要になる素体だ。」

 

(っ!?動けねぇ。)

 

リボーンは全身金縛りにでもあたっかのようにピクリとも動かすことが出来なくなっていた。

 

「さぁ、余計な邪魔を入れてしまったね。君の宝に触れるといい。」

 

ふわりと簡単に浮くオルガマリーの体、レフは抵抗を許さずに宙をゆっくりと進ませた。

カルデアスは高密度の情報体、人間が触れれば分子レベルで分解される。こんな所に放り込まれるというのはブラックホールに落ちるに等しい事、レフはそれを織り込み済みで彼女をゆっくりと近づかせる。彼女はあの中に放り込まれるとわかってレフや周りに助けを求める。

「や、やめて...私は...私はまだ誰にも認めてもらっていない。」

 

オルガマリーがそれに触れた瞬間彼女はなす術なく飲み込まれた。

 

「所長っ!!」

 

「さて、改めて自己紹介だ。私はレフ・ライノール・フラウロス。君達人類を処理するために遣わされた2015年担当者だ。未来が観測できなくなって未来が消失などとほざいているが...未来は消失したのではない焼却したのだ。」

 

ぎらりと光る眼光と影がレフの語る事に真実味を持たせた。

 

「時間は複雑入り交じって出来ている。未来が焼却したってのは言っちまえばそこに辿る過去もなのか?」

 

だけど、リボーンは冷静に分析をした。

あいつは未来がなくなったと言った。未来が無くなるというのはそこに至る過去まで影響を及ぼす。まさに現在リボーン達がいる所はその犠牲になってるものと考えた。

 

「少し違うな。私の言っているのは結末が確定したという事だアルコバレーノ。今確定した終焉に向かっているのがお前達だ。」

 

『ザザっ...やっと繋がった。』

 

「やぁロマン、彼らの登場でおかしくなった通信をようやく回復させたか。」

 

『無事で何よりだ立香君。今ようやく理解出来たよ。こっちだけじゃなくて外部と連絡が取れないのは通信の支障ではなくそもそも受け取る相手がいないからですね。』

 

「冷静じゃないか臆病者。」

 

通信から聞こえてくる人の声の本人を罵る。

 

「さて、アルコバレーノ。本題に入ろうか、君には私達の元に来て封印されてほしい。」

 

「「!!?」」

 

「何を言ってやがる?そんな要求飲むわけないだろ。」

 

訳の分からない要求にリボーンは当然の選択を選び拒否をした。

 

「だろうね、そう答えると思っていたよ。だが君はこの要求を飲むしかない。何故ならここはもうすぐ完全に無くなる。マスターである彼とマシュは助かるが、時期ボンゴレボス候補の彼は霊気データがカルデアにない以上レイシフトで逃げることができない。だが時間さえあれば可能...そうだろロマン。私ならばレイシフト用の時間を作ることができる。」

 

「さっきからのお前を見てそうすると思えんのか?」

 

レフに対してリボーンからの信頼はゼロだ。全く信用していないし、信用するに値しない。

そんな相手の要求も条件もリボーンが鵜呑みにするわけがない。

 

「別に私は構わんのだよ。寛大な私を信じられずに無惨になす術なく二人同時に死んでも...」

 

だが、レフにとってはリボーンが飲もうが飲まなかろうがどっちでも変わらない。変わるとしたら犠牲者が増えるか減るか、

要は気まぐれだ。

羽虫が足掻くのを見るのは愉快らしい。一人の人間があいつらと組んでも変えられない運命だと言うのをわかっている。

 

「おい、ツナには後は頼んだって伝えてくれ。」

 

信頼はできない。がこうすることで希望が残るなら選択をするしかない、俺のやるべき事はツナに生きてもらわないと達成しない。あいつにはどうあっても生きておいてもわらないといけないから...

 

「ふふ、流石だ。金縛りを解いてあげよう。」

 

リボーンは前に歩き出した。

希望のために絶望に進んだ。

 

「待て!何でその子なんだ。なぜ封印する必要がある。」

 

「...まぁいいだろう。元来、この世界には7³というものがある、7つのおしゃぶり、7つのマーレリング、7つのボンゴレリングを一括りにして7³、その1つのマーレリングの保持者はこの世から消したが、ボンゴレリングはこの世界のバカが既に破壊し、おしゃぶりだけが残っている。」

 

既にこの世界の7³は崩れさり、時間が既に狂いを見せていた。

生命の進化、人類の築き上げた歴史、全ての可能性を支えるのが7³なのだ。

マーレリングを使いこの時代を支配しかけていたものは既に消された。

 

「だが、厄介な事にボンゴレリングの危険性は未だに残っていてね、その為正式な保持者事消さねばならなくてねその為に沢田綱吉の最も危険のない時代で尚且つリングの使い方を知らない彼を招待したのさ。」

 

ボンゴレリングはこの時代の保持者であるツナが既に壊したのだ。

なら既に、脅威はないと思うのだがまだ何か

 

「7³と一体となり尚且つアルコバレーノのボスはその運用も可能だ。態々無くしたのにまた創造されては困るだろう、時空に及ぼす聖杯の安定を兼ねて聖杯に封印されてもらう。もう既に6人のアルコバレーノを封じさせてもらった。後は君だけだ黄色いおしゃぶりのアルコバレーノリボーン。」

 

また歩き出すリボーン、行くなと藤丸は言うがリボーンは止まることなくレフの元に行く。

だがそんな時ふとリボーンの足が不自然に止まった。

 

「?」

 

そして彼はいつもの不敵な笑みを浮かべてこういった。

 

「やっぱお前の要求は飲めねぇな。」

 

「何だと。2人まとめて道ずれが希望か?」

 

「いや、死ぬ気はねぇ。まだツナは俺がいねぇとダメダメだからな俺がこの戦いでビシバシしごいてやんねェといけねェんだ。」

 

「ふ、あの様な小僧に何ができる。何もできやしないから生かしてやろうと思ったが...まぁ私はここでお暇させてもらうよ。」

 

「おい、通信していたやつ!藤丸とマシュを早く元の世界に送れ!俺とツナもすぐに行く。」

 

『でもどうやって行く気なんだい?そんな事不可能だ。』

 

「いいからさっさとやれ、こんな事をしてるうちに時間がなくなっちまう。」

 

「く、仕方がない。藤丸君、マシュ」

 

 

 

 

 

 

 

『さ...だ...ん』

 

誰かの声が聞こえてくる。心に直接響いている感じがする。

 

『さわ...ん』

 

だんだん聞き取れるようになってきた。

でも誰の声かはわからない。

 

「さわださん」

 

俺の名前?でも誰だろうやっぱり聞き覚えのない。

 

 

「沢田さん。」

 

「え?」

 

「よかった聞こえましたか?」

 

「君は」

 

ここはどこか分からない。周りは見えず知らない声がずっと響いている。

今、ツナは黒い世界の中を飛んでいるような感覚がある。

 

「私は...です。」

 

何故だろう一部ノイズがかかったように、名前の部分だけどうしても聞き取れなかった。

君は誰なんだ。

 

「今の私は世界に受け入れられない存在、本来ならば私の声も聞き取れない筈なんですが...貴方がに付けているボンゴレリングのおかげで今私の声が聞こえているのです。」

 

声の主の言っていることの殆どがツナには分からなかった。

 

「ボンゴレリング...君は何でボンゴレリングを知っているの」

 

「それは.....が.....なので」

 

やはり一部聞き取りづらい。

まるでその1部を聞かせたくないかのように重要な部分だけノイズが重なる。

 

「貴方は今人類の希望なのです。貴方に力を与えました。その力を使って世界を救ってください。」

 

「世界!?待って君は何を言っているんだ。何でそんな大きな事になるんだよ!!」

 

「大丈夫です。こんな事を聞いて無責任と思っても仕方がありませんが...貴方にはまだ.....いますので」

 

段々声が遠のいていく。

もう彼女が言う時間が迫っているのだろう。

もう少し話を聞かせてほしい。ツナは無駄であろうと思いながら手を伸ばし繋ぎ止めようと足掻くがそれ以来声が届くことは無かった。

 

 

 

 

 

「じゃあ、その子のおかげなんだね。君達がカルデアに来られたのも。」

 

「あぁ、俺も原理はよくわからねぇがな。」

 

「よかったよ。今は一人でも多く人が欲しい所だからさ。」

 

「だろうな、まさかここまでのことになるとは思ってなかったぞ。」

 

「お、目が覚めたみたいだね。」

 

「ちゃおっス、起きたかツナ。」

 

「ここは...」

 

見たことの無い所だった、あたりは白く結構広いが置いてあるものは自分が寝させてもらっているベッドのみだ。

そんな所に、リボーンと見たことのない人が話していた。

 

「起きたみたいだね。僕はロマニ・アーキマン医者だよ。ここは人類存続保証期間フィニス・カルデア、まぁさっきの場所とは時間も場所も違う所だから」

 

「そうですか...ありがとうございます。リボーン...俺は」

 

「お前はセイバーを倒した後気絶して倒れたんだ。」

 

「ほかの人達は?えっと」

 

「マシュや藤丸君は無事に回収できたよ。」

 

「そうですか...よかった。あと一人誰かいませんでしたか?」

 

「...」

 

ツナの言った人物の事となると急にテンションが下がった。

いや元々いい報告にしては2人とも随分沈んだ空気で話しているのを更に下げた。

 

「えっと...えっとどうしたんですか?」

 

「ツナ、ここからは冗談でもなんでもねぇそれをわかって聞いてほしい。」

 

ツナは少し疑問に思うが...大体察した。でもツナの考えの数倍もの大きい出来事だった。

 

「オルガマリーを初めとした人間はみんな死んだ、このカルデアにいる奴ら以外死んじまったらしい。」

 

「え?何を言ってるんだよリボーン...」

 

「世界は滅んだんだ。」

 

「嘘だろ!?なぁリボーン!」

 

「嘘でも冗談でもねぇって言ったはずだぞ。」

 

「山本は!獄寺くんは!ハルやランボにイーピン母さんも京子ちゃんは!!?」

 

「例外なく死んだはずだ。」

 

「お兄さんや雲雀さんも...」

 

「...」

 

「何で.....こんな」

 

「と言っても死んだというのには語弊がある。」

 

「え?」

 

「人類の歴史から存在し無くなったって言うべきなんだろうな。そうだろロマニ。」

 

「うん。レフが言った通りなら多分君の友達達は人類史がなくなった影響で亡くなった筈だ。」

 

「えっ、ちょっちょっと待ってください。リボーンどういう状況なんだよ。じんるいし?何の影響なんだよそらにレフって…」

 

「一体本当にどういう状況なんだよ。」

 

「あっはははははは、やっぱり失敗したね。怖い情報から彼に決意させるしかないことを悟らせて状況に無理矢理突っ込ます。まぁ詐欺グループがやるならば相手だと思うよ。」

 

「えっと」

 

「おっと急に出てきた救世主の美女に目を奪われているね君。私の名はダヴィンチ、ダヴィンチちゃんと呼んでくれ。君ここがどこかもまだわかっていないだろ?」

 

「えっと、はい。」

 

「まずは、君とリボーン君が住んでいた2006年の10年後である2016年というのを頭に入れといてほしい。」

 

「えっとリボーン、俺って10年バズーカでここに飛ばされたんだっけ。」

 

「違うぞ。魔術の召喚術っぽい何かで無理矢理飛ばされてきたんだ。」

 

「おっと、予想していた着眼点とすこし違っていた。君の言ったバズーカには大変興味が惹かれるが今は置いておこう。」

 

リボーン以外は知らないだろうが、ツナは知り合いに何度も10年後と入れ替わっている子供がいるためにそこらへんの驚く感覚が麻痺している。

 

「あ、その前にいいですか?」

 

「何だい?」

 

「あの人達、俺と一緒に戦っていた人達は無事何ですか?」

 

この時ダヴィンチ達の顔が一瞬強張ったような気がした。

 

「そうだね。君結構優しいね。」

 

「え、あぁいや、その。」

 

「ふふ、藤丸君は部屋で少し気を落ち着かせているところ何でマシュはその付き添いをしている。後で会いに行くといいよ。さてと、じゃあここが何年かわかったところでここがどこかという話に戻るよ。ここは人類継続保障機関フィニス・カルデアさ。人類史を長く存続させるために魔術・科学の区別なく…って君今言った所の半分も理解できていないでしょ。」

 

「うぅ、はい。」

 

「まぁ要するに、皆んな集まって人間守ろうぜってやる所。」

 

漢字の多い説明を理解できなかったツナにダヴィンチは物凄く掻い摘んだ説明でここのことをわからせた。

 

「で、普通ならもう少し人数がいてしっかりと調査を行なった後に作戦を決行するつもりが敵さんに先手を打たれこの様さ。」

 

やれやれとダヴィンチは呆れたように首を左右に振っている。けどツナにとってはこの様という割にはこの人は凄く落ち着いてる感じにしか見えない。

 

「んま、そういう訳だ。俺の言った説明と何ら変わらなかっただろ。」

 

「何処がだよ!?お前が言ったのこの人の説明のどこにも含まれていなかったよ。」

 

「その敵てのが人類滅ぼした元凶なんだしあってるだろ。」

 

「それ順を追ってしないといけない部分だろ!?」

 

「だが、俺が最初に言ったおかげで理解はできるだろ?」

 

「何のだよ?」

 

「ここがどこであれ、こいつらが何者であれ、俺達に引く道はねぇんだ。人類史を戻せばその影響で死んだ奴らは戻ってくる。俺達がやらねぇと皆助からないんだぞツナ。」

 

「!?...」

 

ツナは下を向く、リボーンが最初言ってくれた現在の出来事何で俺なんかがこんなところに来て俺の手で皆を助け出す何てのは...

 

「大丈夫だ。」

 

「な!?お前なぁ大丈夫ってまたなにを根拠に」

 

「お前は1人じゃない。」

 

「え?」

 

「守護者も仲間も確かに居ないけど、俺達にはまだ助けてくれる奴らがいるんだ。」

 

「その通りだ、沢田綱吉君。まだ現状を飲み込めないかと思うけど、今は君のような戦力が1人でも欲しい所なんだ。頼む僕達と一緒に戦ってくれ!」

 

ロマニは頭を下げてツナに手を貸してと頼む。

 

「え、頭を上げてください。」

 

「いや、これは現在のここの責任者として当然の行いだ。魔にも関わったことのない少年に無理を押し付け無理やり頷かせようとしてしまった者の責任だよ。それでもこんな卑怯な大人だけどもどうしても君の力が必要なんだ。」

 

こういう頼み方をされるとツナは弱い。でもこの人がどれくらい真剣にお願いしているのかが分かった。

そんな人の頼みを無下にできないと思う程の程のお人好しなのがツナである。

 

「まだ、事のでかさに驚いて頭を整理できていませんが、俺も、俺にも救いたい人達がいますなのでその人達を救う為に戦わせてください。」

 

ツナもぺこりと頭を下げ返した。

 

「ありがとう、君の勇気ある一言に感謝を!」

 

熱く、ロマニはツナの勇気に賞賛し握手した。

 

「全く彼といいこの子といい最近の少年は勇ましいね〜。でもねリボーン君はわかっていると思うが...」

 

「わかっているぞ、その為にロマニに無理言って時間を作らせたんだ。」

 

「さてと、交渉が済んだ所で悪いが悲報がある。」

 

「悲報?」

 

「君、前所長に君にはちょっとしたサーヴァントぐらいの力があると言われたそうだね。」

 

「えっ...?」

 

「あ、忘れてたのかい?それとも聞こえてなかったのか?まぁいいや、一応君の戦いを見てもらったけど、正直君は私のような非力な英霊と単純な力比べをしたら勝てると思うけど、戦いが本文な英霊からしたら君は足元にも及ばないだろう。」

 

「!?そうですよね」

 

「お、気がついていたのかい?」

 

「俺、最初アーチャーって人と戦っていて、俺は一瞬隙を作れたと思いました。でもそれはアーチャーが仕組んだ罠だったんです。その時気が付きました。俺はずっとアーチャーの掌の上で遊ばれていたんだって」

 

「成程ね、しっかりと自己を分析してるならよろしい。まぁ英霊の私から言わせれば中々の方だと思うよ、君の未来に投資してもいいぐらいに筋はいいはず。英霊の私の意見だがね」

 

「あ、ありがと...う英霊?」

 

「三度目の正直」

 

「んなぁァァァ!?ダヴィンチさんて英霊だったの!!」

 

「そうだよ、これ以上引っ張っても意味がなさそうなんで先に言ってあげよう。私はルネサンスの誉れ高いレオナルド・ダ・ヴィンチその人さ!」

 

レオナルド・ダ・ヴィンチ、14年代のイタリアの偉人、有名所と言えばモナ・リザを書いた人と思えば大抵の人は分かるだろう。

だけどツナは...

 

「え...とレオ、...」

 

「ぷっ!」

 

これにはロマニもたまらずに吹いてしまった。

 

「バカツナが」

 

「...ロマニは後でしばこう、うんしばいてあげよう。こほん、ん〜英霊としちゃぁ傷つくなぁ〜本当に私の事知らない教科書とかにも載っているだろ?ほら有名な美女が」

 

とダヴィンチは言っているが頭を捻らせて考えても思い浮かばない綱吉君。

 

「言っても無駄だぞ、ツナは教科書とかを見てその日の授業でで忘れちまうぐらいどうしようもない奴なんだ。」

 

「仕方ない、今度私が個人授業をしてあげよう。これで君も明日から教師泣かせのダヴィンチマスターとなれるよ。」

 

「はぁ〜え、っとで?」

 

「おっといけない本題を忘れていた。今の君じゃサーヴァントと本当に渡り合うようになるには10年はかかると思う。今の君の戦闘データを見る限りはね。」

 

10年、とても長い時間だ。しかもこれはダヴィンチ的には最低限かかる時間である。正直に言うと追いつけない可能性だって示唆しなければいけない。それがサーヴァントの領域である。

 

「でも、君は冬木の戦いで一瞬のうちにその証明を覆せる可能性を出してみせた。」

 

「え?」

 

「とりあえず、私についてきてくれ。」

 

「え、ちょ」

 

ダ・ヴィンチに手を引っ張られ彼は病室を強引に引っ張り出される。

強引なために彼の上半身は脱いだままだったがそれを指摘する者は誰もいなかった。

連れ出されてこの施設の中を初めて歩かせてもらったが中々の広さを有していた。

病室から出て数分たって付いた部屋に入った。

 

「えっとここは?」

 

「私の私室さ。ちょっと待っててね。えっとこれじゃない、う〜んどこにしまったけな〜。」

 

ダ・ヴィンチはパソコンを取り出して何やらデータを探している様子。

 

「えっと...ロマニさん」

 

「ロマンでいいよ、みんなそう呼んでいるからね。」

 

「あ、はい。ロマンさん彼女は何をやってるんですか?」

 

「君に見てもらいたいものがあってね。」

 

「俺に?」

 

「僕達は君のセイバーとの戦いの時の映像データさ。僕達通信をいれることははできなかったが様子は見ててね。それで君に気になる点があったんだ。」

 

セイバーとの戦い正直頭がいっぱいいっぱいで他のことなんて何も頭に入っていなかった。

なのでツナ自身に何にがあったのと頭を捻らせる。

 

「お、何このデータ?違うねこっちだモニター下ろすからしっかりと見たまえ。」

 

ダ・ヴィンチがモニターに映し出したのはセイバーの宝具を死ぬ気のゼロ地点突破初代エディションで凍らせようとしたところだった。

今思えばだいぶ無茶していたと思う。あんな凄い技を自分から突っ込んでいくとは...自分でもよく止められたものだと思う。

 

「ここでこの行動は愚行にも程があるよね。幾ら自分に他の方法がないからといっても運がいい悪い以前に絶対死んでいたよ。ほら君自慢の氷も所々砕け始めてる。」

 

確かに力では砕けないはずの氷にヒビが入っている。

 

「なら何故君は助かり、そしてセイバーの宝具に耐え続けたのか?疑問に思わないかい?」

 

「思います。」

 

「結果は次の瞬間覆された。見てみなよ君の胸元を」

 

「あ、光ってる。」

 

あの時は全然気がついていないけど今見たら自分の胸のあたりが光っていた。

自分の胸にあるもの...それは首から下げてるこのリングしか思い当たらない。

沈黙が存在を守り、常闇の間を人の手から人の手へ伝わってきた。時にはそれを強引に手に入れようとして血を流し争いの種、引き金となってきた曰く付きの代物血塗られたボンゴレの象徴。

 

「ボンゴレリング!」

 

 

 

 

 

〜side???〜

 

ここは世界に当てはまらず、人が簡単に踏み入られる領域では無い。

空を照らすは夜空を彩る星々と極に幕を貼るオーロラが空を永遠と照らしている。

地もあるのは花と泉だけで他には何も無い。

ここは人の来ることが出来ない領域人におそれられたし人外達の聖域である。

ここにいるものは基本不干渉で一頭一頭がゆったりと過ごしていた。

そんな世界にいつの間にか人は居た。彼女がいつから居たのか、どうやって来れたのかそれはわからない。

彼女はこの聖域を歩いた。まるで目的がはっきりしているように迷いなく歩いている。

そんな彼女が足を止めたのは一匹の竜の前だ。

そこは花畑の絨毯が敷かれており、真ん中に光る1つの杯があった。

とても綺麗でまるで月のような輝きを放今ここに竜がいる理由なのだ。

竜はこれを護るようにして目を閉じていた。

この杯はこの竜が持つたった一つの宝なのだ。

これ人に渡す時が来るまでここてで護り続けることこそいまここに理由なのだ。

だけどまだその時ではない、どうにかして彼女を返さねばならない。

できるだけ荒事にせずにする方法を考えていると少女が頭を下げた。

 

彼女は話を聞いて欲しいと頼んだ。

 

竜は快く話を聞いた。

 

 

「ありがとうございます。ご協力感謝します。」

 

竜は彼女の話しを聞いて彼女の頼みを聞いて引き受けた。

彼女の頼みとはただ一つ「人類を救って欲しい」

竜は二つ返事で答えを出した。

 

「別に構わない。」

 

我は人を信じる者

我が為したことはいかに邪悪か彼女は知っていた。

我は人類の願いを奪い取り人々を信じた。、

 

「いいのですか?この杯は貴方の勝利品、貴方が勝ち取って得た...」

 

少女は邪竜と話す。

邪竜は思う、この子は彼女と似た雰囲気が感じられる。未来を信じ、人に希望の可能性を見出して、彼女は笑顔を浮かべる。笑顔の裏にどれだけの絶望を自分が抱いている闇に対しても笑顔を崩すことは無い。

そんな所も彼女と同じだ。

だからこそ、邪竜は手を貸したくなった。あの時彼女を守れなかった。

自分は選択をした。

邪竜もまた信じられる人が信じた道のためになにかしたかった。

 

「これは人が通る道に、いつか辿り着くはずの可能性。その前に人がいなくなるのは...俺も困る。俺のできることなら何でもしよう。」

 

「ありがとうございます本当に感謝を優しい竜。貴方の待ち人は必ず来ます。私はその邪魔はしません。私も貴方の幸せを望んでいますので」

 

向日葵の様な暖かい笑顔で彼女は断言した。

彼女もまた信じているのだ。人の可能性は無限大で可能性に届くまでたくさんの犠牲をはらう生き物である。

でも人は折れない。人々の欲望がある限り人は進化の歩みを止めることは無い。人は常に明日に向けて歩くのだから。

 

「...ありがとう」

 

その言葉に竜は目を細め暖かい瞳で彼女を見てそれから瞼を閉じた。また何年も寝続けるのだろう、世界が変わるまで、自分の信じが人がやってくるまで竜は目を閉じて眠った。

 

後何年経ったら人は到達するのか、何百何千いや何億年もかかるかもしれない、それでも竜は信じられた。久しく見た彼女もまた人の可能性に満ち溢れていた。

 

そんな彼女が言ってくれたのだ、待ち人は必ず来てくれると...

 

 

 

・・・・続く




ではまた次回。

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