もう一人の魔竜   作:神信陸

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 頑張りました。
 一度書いたんですけど保存しわすれててデータ飛んで。ヤル気も一緒に飛んでずっと放置してました。待ってた方がいましたらゴメンナサイ。
 一度書いただけにしんどくて···。
 そのせいで結構手抜き(それでも多分今までと同クオリティ)ですけで次回は頑張ります。
一、いや二ヶ月以内を目標に。


4話 魔竜と母

 二週間前から色んな感情が頭を巡る。不安、懸念、憂い。そんなものと同時に過るのは矛盾したことに安堵や喜びといったものだった。

 

 いや、それだけじゃない。

 

 きっと中には悲壮もあるだろう。

 

 けど、私にはそんなものを抱く資格なんてある筈がない。

 

 顔を合わすことさえ、望まれていないのだから。

 

 

 

 

 

§§§

 

 

 

 

 

 二週間前。その日はここ数ヶ月の日常と何ら変わりのないものだった。

 早朝に目を覚まし、二人の子供(弟子)達に手解きをして、唐突にあの娘を思い出して、悲しくなる。

 生きていれば同い年位であっただろう子供と居れば亡き娘を思い出すのは必然だろう。

 

 いや、それはきっと違うだろう。

 

 これはきっと──罰だ。

 

 最初は否定していた。それは今もだが、納得していないだけで、理解はしている。

 寂しくて、悲しくて、一人でいることが辛くて、そんな時にやって来た子供達に私はあの娘を重ね合わせて、代わりの様に思っていたんだ。

 辛く、苦しい時に傍に居てやれず、ちゃんと弔ってあげることも出来なかった私が幸せになろうとしている。あの娘はそのことが赦せなくて、怒っているのだろう。

 自分自身でも思う。なんて自分勝手なんだろうと。

 外の吹雪が、まるで私を責めるように家の壁を叩く。 

 眠る前は曇ってこそいたが、三、四時間の間に吹雪いたのだろう。

 

 普段は眠りは深い方なのでこうやって不意に目を覚ますの初めてだ。

 

 はあ、と、一つ溜息を溢す。

 何だか寝付けそうにない気がするのだ。

 眠ろうと布団に潜っていたのだが予感通りやっぱり眠れず、水でも飲もうとベッドから降りて居間へと向かう。

 部屋から出て、廊下を歩き、居間の扉に手を掛けた。その時だった。

 

 ドンドンドン

 

 という音が聞こえたのは。

 最初は風だと思ったけれどそれにしては不自然だとすぐさま否定する。

 だとしたらと可能性を幾つか考えるもどれもピンと来ず、唯一残った候補が、人為的なモノであることだった。

 こんな時間に来客?

 最初はそう訝しんだが外の天候を思い出して旅人などが尋ねてきたのではと思い至った。

 珍しいことではあってもありえないことではないからだ。

 

 だったら、と直ぐに音の発生源の方、玄関の方に向かって行って扉を開けると果たしてそこには人が立っていた。

 何とも言えないくらいの、怪しい人が。

 

 全身をスッポリ覆う外套を身に纏っており、附属しているフードを被っているため体形や顔は全く分からない。

 これだけならそうでもないのだがこの人物、荷物を何も持っていなければ背負ってもいないのだ。

 

「何のようでしょうか」

 

 抵抗はあったのだが何時までも扉を開けておいて家の中に雪が入ってくるのは嫌だったし、外の悪天候の中問答をするほど自分は非常識な人間でもなかったので(玄関先ではあるが)家中に招いて用件を尋ねる。

 

「先ずは家の中に上げてくれてありがとう」

 

 そう言って、フードを取り払ってから恭恭しく頭を下げて、礼の言葉を述べる。

 髪は長く綺麗なものであったが顔付きと声音から男性なのだろう。

 

「ノアと言います」

 

 初めまして、ウルさん。と、そう付け加えて言うところから、少なくとも私のことを知っているようだ。

 その予想は的中していたようで、彼はさらにこう言った。

 

「貴女にお話があって来ました」

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