大和撫子と復讐の徒   作:蛙先輩

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12話です。
それではどうぞ!!!!


12話

10月中句の晴れた土曜日、僕は新幹線の座席に座りながら、故郷のあった場所に向かっていた。

全てはμ'sと関わって揺らいでしまった信念を再び固めるために・・・

 

電車は目的地の駅について僕は下車して、

手を組み合わせて体を伸ばす。

 

改札を降りて、駅の外に出ると見覚えのある川や山を目にして改めて戻ってきた事を実感する。

 

僕の住んでいたのはとある県の山奥にある古い屋敷。 山一帯が私有地なので誰も近づいてはこない。

 

しばらく歩いていると私有地だった山について、山の中にある石段に足を乗せる。

 

山の中の森から鳥や虫の鳴き声や風が葉に当たり、カサカサと揺れる音、川のせせらぎがよく聞こえる。

僕は聞こえる音に耳を澄ましながら、歩いて行く。

 

「やった着いた・・・」

歩き続けた僕は遂に目的地である昔に父と母と暮らしていた屋敷に着いた。

 

屋敷の周りを見ると、木のツルが窓や柱に絡まっていたり、藻が付いていたりなど年月を思わせるような外観になっていた。

 

晴れた日には家族で仲良く円になり、昼食を摂った庭も今は人の手入れがない為、雑草がそこら中に生えていた。

 

見ていくたび、家族との楽しかった日々が鮮明に蘇ってくる。

 

父と稽古に励んだり、母と花遊びを楽しんだり今もう無くなってしまったが確かにあった日々が脳裏に次々と浮かんでくる。

 

僕は思い出を回想しながら家の裏側まで足を進める。

 

そこには小さく建てられた両親の墓があった。

 

「お父様、お母様、お久しぶりです。僕は今、東京の音ノ木坂学院高校という学校に通っています。これもお二人遺していてくださった遺産のお陰でございます。必ずもやわたくしがお二人の仇を討ちますのでもうしばらくお待ちください」

 

その時、僕の中で揺らいでいた決心が固まった。僕の今まで生きた意味・・・

 

必ず、園田海未を・・・園田の血を絶やしてやる。

 

 

 

それから2日が経って月曜日を迎え、僕はいつもの同じように教室で授業を受けていた。

 

教室の雰囲気は相変わらず賑やかで、僕がμ'sメンバーとのいざこざが広まってないのか

女子も以前と変わらず接している。普通なら僕は学校で孤立している立場なのだ。

穂乃果、ことり、園田海未と廊下ですれ違う時もあるが、目があっても逸らしてお互い避け合う関係になっている。 ことりに関しては僕に対して怒りの混じった瞳で見られる事もある。

放課後、夕陽が窓から入ってきて薄暗い廊下を照らす。

廊下を歩いている時に練習着姿の園田海未が前から歩いてきた。

 

僕は構わず修学旅行の時と同様、彼女を横を通り過ぎて玄関に向かおうとした時、僕を呼ぶ声が後ろから聞こえた。

 

振り向くと園田海未が僕の方に体を向けていた。

 

 

「何か御用ですか?」

そう言うと、園田海未は僕に頭を下げた。

 

「この前は頬を叩いて申し訳ありませんでした。いくら貴方の発言に憤りを感じたとはいえ、言葉で対処すべきでした」

 

彼女は以前の行いを悔いたのか僕に謝罪してきた。僕自身、特に気にしてはない。

むしろそうされてもおかしくないような事をしていた為、彼女の行動は想定内だった。

 

 

「いえ、別に構いませんよ。それでは失礼します」

 

僕は彼女に素っ気なく答えて、再び玄関まで歩き始める。気のせいか前を向く時、少し悲しそうな顔で僕のことを見ていた。

 

彼女も歩き出したのか、徐々に遠ざかっていく足音が聞こえる。

 

夕暮れの廊下、二人の男女が足音のみが聞こえていた。

 




今回も読んでいただきありがとうございます!

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