海未が悠人に斬りかかろうと走り出す。
彼は海未が間合いに踏み込んで来た所を
左に避けて刀をかわす。
「はぁ!」
海未は悠人の動きに対応して彼が避けた時に
すぐさま片足を軸にして体勢を立て直して、悠人に一振りを当てようとする。
「おっと」
悠人は刀を目の前に振りかざして海未の一撃を防ぐ。
刀と刀が削り合い、鉄同士が擦れ合う音が聞こえる。
「腕力はこちらの方が有利かと思いますが?」
「なんのこれしき!」
海未は悠人の刀を振り払い連続的な斬撃を当てていくが、悠人は全てを見越したかのように刀で全て防いでいく。
海未の父は2人の対決を上半身を起こして不安げに見ていた。
彼は悠人と一度、剣を交えていたため彼の実力がどれほどのものか理解していたからだ。
「海未・・・」
悠人が彼女の斬撃を身を屈めて、避けて空いた腹に自身の手根部を打ち込む。
「ぐはぁ!」
悠人の強烈な一撃に彼女の足が地面を離れて
体が後ろに飛んでいく。
彼女は地面に叩きつけられて、一撃を受けた場所を抑える。
「海未!!!!」
海未の父は思わず叫んで彼女の安否を気にする。
「いきなり発勁ですか・・・」
「誰も刀だけとは言ってませんよ? これは殺し合いですからね?」
彼は地面に倒れる海未に再び、張り付いたような笑顔を向けて、走ってくる。
海未は立ち上がり、彼の振り下ろした刀を避ける。
腹を抑えながら立ち上がり体勢を直そうとした時、悠人は目の前まで迫ってきていた。
海未は悠人が繰り広げる雨のような斬撃の数々を歯を食いしばりながら防いでいく。
「どうです? どうです? アハハハ!」
彼は笑いながら、刀を振り続けて叩きつけるように海未の刀にのしかかっていく。
重い! 一つ一つが重くて素早い・・・やはりそうだったんですね・・・
海未は悠人が道場に来た時の事を思い出す。
何度も話しかけても応答がなく、一点のところだけを見ていた。
海未は目を向けると、壁に掛けられていた竹刀を見ていた。
再び、彼の方を見て彼の目を見ると、なんだか嬉しそうでそれでいてとても切なそうな目をしていた。
剣道が好きなことが・・・
「ぐっ!!」
遂に海未は受け止めきれず、手足を数カ所切られて、体勢を崩す。
体勢を崩した彼女に悠人は海未の発勁を打ち込んだ部分に目掛けて強烈な蹴りをいれる。
海未は刀を横にして辛うじて防ぐことが出来たが、接触した時の衝撃で体が吹き飛ぶ。
「ふぅ・・・」
悠人は息を吐いて、再び刀を構える。
海未は地面に倒れながらも立ち上がろうとする。
「一つ聞いてもいいですか? 貴方がμ'sに・・・協力した・・・理由はなんですか?」
海未は刀を地面に突き立て、それを支えに立ち上がる。
「それは貴女の情報を知るためでですよ。
合宿、ラブライブ 1次予選、貴女の家に行った時、それらで貴方に関する情報を得ることが出来た。あとはタイミングでした、そして
ラブライブ 最終予選でそっちに周囲が目を向けている隙に奇襲しました」
「では・・・初めから私達を・・・」
「そうです。貴女達を仲間だなんて思った事は一度もないですよ」
「・・・そうですか・・・嘘ですね」
「はっ?」
「私を手にかけるタイミングなど作れたし、あったはず・・・そうしなかったのは私の事をー」
「黙れ!機会を狙っていただけだ」
「貴方は裏で私達の事をしっかり支えて見てくれていた・・・A-RISEとの合同ライブだって貴方の声と穂乃果の声があったから・・・
元気が出た・・・」
海未はそういうと、ボロボロの体で立ち上がる。
「まだ立つんですか? 大人しく寝ていれば苦しまずに死ねたものを・・・」
話題をすり替えるように悠人は言って海未を嗤う。
「・・・まだ死ぬわけにはいきません・・・
μ'sのみんなとラブライブ に・・・みんなとステージに立ちたいから・・・ここで倒れるわけにはいきません!」
海未は静かに刀を構える。
「想いの力とかそういう類ですか? 冗談ですよね? そんなものがなんの役に立つっていうんですか! 大切にしているものなんていつかはー」
なくならない!!!!
悠人と海未は聞き覚えのある声が聞こえ、声の方を向くとそこには8人の少女が立っていた。
「海未ちゃんとμ'sの絆はなくならないよ!」
穂乃果が海未に激励を送り、続くように他のメンバー達も声をかけていく。
「みんな・・・」
頑張って海未ちゃん!!!!
海未ちゃん!!
海未ちゃん!!
海未ちゃん! 頑張るにゃー!
海未!!
海未!!
頑張れ! 海未ちゃん!!!
海未〜!!
μ'sの声援を受けて海未の顔に余裕の笑みが浮かぶ。
「悠人さん・・・私は負けません。みんなの声がある限り!」
園田海未は再び、駆け出した。
仲間の思いで立ち上がる・・・王道ですけど自分的にはこういうのは好きな方です。はい
読んでいただきありがとうございます!!!!
いつもと同じく 誤字脱字その他ご指摘ありましたらご連絡ください!
それでは!