大和撫子と復讐の徒   作:蛙先輩

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新章を迎えるにあたって再度 プロフィールを書かせていただきました。



村雨悠人 (園田悠人)(16)
DATA
誕生日 3月15日
血液型A型
身長176cm
体重 67kg
好きな食べもの 和菓子
嫌いな食べもの なし

切長の目に中性的な顔立ちが特徴の青年で、かつて園田家に存在した分家 村雨の子。
宗家との因縁に決着をつけるべく園田海未を奇襲するも相討ちになり、彼女とμ'sの面々の力を借りて新たな人生を進む事を決心する。
剣術の腕は園田道場の師範である海未の父を追い詰めるほど高い実力を持っている。

園田海未(16)
DATA
誕生日3/15
血液型A型
身長159cm
好きな食べもの 穂乃果の家の饅頭
嫌いな食べもの 炭酸飲料

μ'sのメンバーの一人で作詞担当
同級生の高坂穂乃果、南 ことりとは幼馴染
ラブライブ 予選決勝のすぐあとに村雨 悠人と刃を交えて相討ちになり、3日間眠り続ける。その後、自殺を図ろうとした村雨悠人を救出してμ'sの面々と悠人の新たな人生をサポートする事を決める。
村雨 悠人に密かに想いを寄せている節がある。



「蹂躙編」
27話


小鳥のさえずりが微かに聞こえて重い瞼をゆっくり開けると、ぼんやりとした視界が徐々に定まっていく。

 

 窓から陽の光が差し込んでるのが目に見えて、僕はゆっくりと掛け布団から上半身を起こして両腕を天井に向けて伸ばす。

 

 

 辺りを置いてある物や部屋の雰囲気で再度、ここは自分の部屋ではないことを思い出す。

 

「そうか、学校に泊まってたんだったな‥‥」

 

 体温で温まった布団から出て畳んだ後、寝間着を脱いで制服に着替える。スクールバッグを肩にかけて部屋の扉を開けて鍵を閉め、彼女達のいる部屋に向かって廊下を歩く。

  僕は穂乃果の案によりμ'sの面々とラブライブ 前日に学校に泊まっていた。

 

 この数日間、色々なことがあった。ラブライブ 一礼週間前にμ'sの面々と街に遊びに行って、夕方の海辺で解散を宣言した事。駅のホームで大声で泣き声を上げる彼女達の姿に胸を強く締め付けられたような感覚に陥った事を今でも覚えている。

 

 部屋に向かって歩いていると廊下の窓枠に誰かが手を添えて外を見ていた。不意に強い風が吹いて長く綺麗な黒髪が宙を舞った事で誰なのかすぐに理解する事ができた。

 

ゆっくりと彼女に近づいていると、気配を感じたのかこちらに首を向ける。

目が合ったとき、にこやかにこちらに微笑みを向けて口を開く。

 

「おはようございます。悠人」

 

「おはようございます。海未。とうとう今日ですね」

 

 彼女は静かに頷いて、再び窓の外に目を向けて雲ひとつない晴天を見つめた。

 

 

 

 

 

 

 

夕方になり決勝戦の舞台に向かうと、会場には多くの人が集まっていた。

 

中には知り合いもいて、その知り合いと今、話しかけ‥‥いや正確には絡まれている。

 

 

「お久しぶりですねぇ‥‥優木さん」

 

「久しぶり、悠人くん」

 

彼女は満面の笑みを浮かべながら右腕にしがみついて上目遣いで僕の顔を覗き込むように見る。

 

「相変わらず綺麗な顔ねぇ〜 女の子みたい‥‥女装に興味ない?」

 

「嬉しくないですし、興味ないですよ‥‥」

彼女とのやり取りに苦笑いを浮かべながら答えて、後ろから痛いまでに突き刺さる冷ややかな視線に耐えるという二重苦を強いられている。

 

恐らく、現在後ろで起こっている事はA-RISEのお二方とμ'sメンバー八人が苦笑いを浮かべて、残りの一人がすごい剣幕で僕の事を見ているという事。本を読めば読むほどこういうイメージがしやすくなったりもする。やっぱり読書っていいですね‥‥

 

 

「あの‥‥もういいでしょうか?」

少し怒気を孕んだ海未の声が背後から聞こえて、優木さんが何かをにんまりとした笑みを浮かべて腕から離れていった。

 

礼を言おうと海未の方に振り返ると、海未が僕の腕を掴んだ。

 

「悠人、付いてきてください。真姫も時間ですよ」

 

「そうね、悪いわね。みんな少し場を外すわ」

 

僕は真姫と海未に連れられて会場内の建物に向かった。

扉を開けて会場内の建物の中に入ると手を離して、ゆっくりと僕の前を歩き出す。

 

「どうしたんですか?」

 

「父の言いつけである人に挨拶するようにと言われていまして、今からその方の所へ‥‥」

 

「私もパパの知り合いの人がここに来るから挨拶してって言われたから」

 

「なら、僕が行く必要はないはずでは‥‥」

 

「いえ、父に悠人も一緒に連れていくように言われまして、もっと早くにご挨拶したかったんですがねぇ〜」

 

満面の笑みを浮かべる彼女の顔はどこか闇を抱えた人間の顔をしていて、笑顔のはずなのに心には全く真逆の感情が動いている気がした。

そして、その背後で真姫が額に右手を添えてため息をついた。

 

「そ、そうですか‥‥それはすみませんでした」

 

「いえ、気にしないでください!」

 

笑みを浮かべて子供のように無邪気な声で返答する。

足を進めているうちに目的の人物の部屋の前に着く。

 

扉の雰囲気からして見るからに他の待機用の部屋とは違う事が一目で理解できた。

 

海未は茶色の扉を右手の中指を曲げて、軽く扉を叩くと中年の男性だろうか、男性の低い声で声が返ってきた。

 

「失礼します」

 

海未が扉を開けて中に入ると、そこには白髪のオールバックの男性とおそらく僕らと年齢の近い青年がソファーに腰掛けていて、二人は僕達の顔を見るなり、ソファーから腰を上げた。

 

「初めまして、逢崎会長。園田海未と申します。今回は父に代わりご挨拶に参りました」

 

「西木野真姫です。パ‥‥横に同じく父に挨拶するように言われ、参りました」

 

「園田海未の付き添いの村雨悠人と申します」

 

真姫、海未に続いて自己紹介をしている静かに頭を下げる。

 

「三人とも、よくきてくれたね。私の名は逢崎宗次郎。そして、隣にいるのは息子の逢崎蓮だ」

 

「初めまして、園田海未さん。西木野真姫さん。村雨悠人さん。逢崎蓮と申します。ここまで足を運んでいただきありがとうございます」

 

彼は軽く会釈をした後、僕らに笑みをむける。

 

逢崎さんの息子さんに僕ら三人が会釈を返した後に海未が逢崎宗次郎さんに緊張を含んだ雰囲気で声をかけた。

 

「父からお話を伺っています。古い知人同士であり、会長の創設された「逢崎会」は教育支援などに携わってきた御家柄だと。

国内の学校への支援、教育を受けられたない児童への教育支援や非行に走る少年少女の教育などを行い、さらに第ニ回ラブライブ 開催に莫大な支援金を援助してくださったことも‥‥」

 

僕と真姫は驚いて、顔を見合わせた。

 

「よく知っているね。その通りラブライブを開催するに当たって支援金を援助させてもらったよ。生涯に一度の高校生生活だ。一度、夢破れた人間にも再び、チャンスが当たって良いではないかと思ってね。学業だけでは学生は成長するものではない」

 

僕は彼の言葉に思わず感動を覚えて背筋を震わせていると、となりの真姫は同様に感動したのか何故か激しく首を縦に何度も振っていた。

 

彼女自身もμ'sと出会い、いろんな価値観が生まれたのだろう。それを思うとμ'sというグループがいかに偉大か一目瞭然である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

挨拶が終わり部屋を出た後、僕達は別れて二人は待機室の方に向かっていった。僕も前列の方に席を設けたのでそこに向かって歩く。

 

建物の外に出た時に、先ほどよりも人が増えていてあまりの多さに目を思わず大きく見開いた。小学生くらいの子供から子連れの親子、僕と同じ年くらいの学生。サラリーマンなど多くの年齢層が一つの会場に集中していた。

 

 

席に着くと程なくして、司会者の方が出てきた。

 

「みなさーん!盛り上がってますかぁぁ!」

 

その声掛けに会場からたくさんの人の声が大声で返す。

 

「っとその前に! 今回は第ニ回ラブライブ 開催において、多くの支援してくださった方からのスピーチがあります。皆さん多くの拍手でお出迎えください! それでは!」

 

ステージのカーテン越しからたくさんの拍手に囲まれて逢崎宗次郎が出てきてマイク前で一礼をする。

 

「皆さん、寛大なお出迎えありがとうございます。逢崎宗次郎と申します。ラブライブ は全国の高校生が努力と互いの力、そしてチームワークを発揮する最高の舞台です。どのダンスも美しく、華麗で私ですら夢を見させていただいています。 そして、この決勝大会で優勝が決まる! 君達の努力の成果を是非存分に発揮してほしい! 以上!」

 

演説が終わって彼が一礼すると再び拍手が起こり、それを背に受けて彼はカーテンの中に消えていった。

 

 

 

それからは多くのアイドル達がパフォーマンスを舞台で披露した。流石はラブライブ 全国大会。どれもハイクオリティで正直、優勝できるかも不安になるほどでした。

そして、遂に最後の組、「μ's」がたくさんのサイリウムの光に包まれて姿を現して、音楽が流れたと同時に彼女達は舞台で美しく舞い踊り始めた。

 

パフォーマンスが終わり、会場からは彼女達への多くの拍手を送られた。横一列になり彼女達は会場の人達に一礼して舞台を去った。

 

 

先ほどのパフォーマンスの余韻に浸ろうとしていると会場が騒がしくなっていく。

 

「アンコール!」

 

「アンコール!」

 

会場からたくさんのアンコールが聞こえて数秒後、彼女達が別衣装に着替えて現れて再び、パフォーマンスを始めた。

 

多くの光に包まれて舞台で舞う彼女達の姿はまさに九人の女神そのものであった。

 

大会が終わり、μ'sのみんなの元にいこうと建物の中に入り待機室に向かっていると、廊下の角から誰かとぶつかる。

 

「すみません」

 

「あっ、いえこちらこそ」

 

彼の方を見ると、足元に何か手持ちの機械のような物が出てきた。 彼は慌ただしくそれを懐に入れると走り去っていった。

 

彼女達の部屋の前について扉を軽く叩くと、声がして扉を開けた。

 

「悠人君!」

 

「悠人!」

 

九人が僕の姿を見たときに駆け寄ってきた。彼女達の目は先ほどまで泣いていたのか少し赤くなっていた。

 

「皆さん。優勝おめでとうございます!! 最高の舞台を見せてくれてありがとう!」

 

僕は笑みを浮かべて会釈をして、彼女達と顔を合わせて互いに笑い合った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日の朝、僕は何気なく朝のテレビニュースを見ていると、ニュースキャスターが発した言葉で思わず目を見開き絶句した。

 

「続いてのニュースです。本日、午前一時頃、「逢崎会」会長、逢崎宗次郎氏が殺害された状態で発見されました‥‥」

 




宇宙一バカなラブライバーさん評価 ☆10 を付けていただきありがとうございます!
その他多数のお気に入り そして、皆様のおかげでお気に入り100に達することができました。UA数も18000越えも誠にありがとうございます。 これも読んでくださっている読者の皆様のおかげです!

誤字脱字感想その他ありましたらご連絡ください! それでは!

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