アラフォー艦隊のやべー奴ら   作:オパール

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レンジャー改先生先っぽ透けてない?(挨拶)

サン・ルイが七割ほど出来てきたので初投稿です
今回は割と短い

扶桑姉さまっぱいクッソ柔らかそうだと思うんですけど赤城に対する自己解釈に満ちてるので解釈違い起こしそうな方は15の眼魂揃えてきて、どうぞ


加賀「発症の兆し」

・赤城「壊れているだけだといつから錯覚していた?」

 

「赤城、ちょっと良いかー?」

 

 某月某日。

 装備のことについての相談のために、赤城と加賀の寮部屋を訪れる。

 着任初日に見せた狂気の沙汰と弊艦隊の三大空母とのドンパチは流石に引いたが、その辺り―――とりわけ俺が絡む問題を除けば、比較的。

 本ッッッ当に比較的に常識的な赤城は、こういう話を断らない。

 今日の彼女は委託も出撃もなく、部屋でのんびりとユニオンで大人気の格闘技のDVDを観賞しているそうな。正直、意外。

 

『ああ、指揮官様!? お待ちくださいいえお待ちせずとも直ちに赤城が参ります!』

 

 ドタバタと扉を隔てた先の室内からの騒音に軽く吹き出しつつも、待つこと二秒。

 ガチャリとノブが回り、その向こうから赤城が喜色満面の笑みと共に姿を見せた。

 

 

 

 まぁ秒でこっちから閉めたよね

 

 

 

『あれっ。指揮官様? どうして扉を閉めたのです? あれ、開かない。指揮官様? 指揮官様!? 赤城は何か粗相をしでかしてしまいましたか!?』

「部屋ん中、自分で見直して」

『部屋の中?』

 

 今度は足音が小さくトタトタと聞こえてくる。

 しばらくの後、扉の向こうから困惑気味な赤城の声が届いた。

 

『……指揮官様。特に物が散乱している、といったグレイゴーストの私室のような有り様にはなっていませんけど……』

「何でお前さんがエンタープライズの部屋事情を知ってるのかはこの際さておくとして。じゃあ言わせてもらうわ」

 

 

 

「なんで部屋一面に俺の写真貼りまくってあるんですかね」

 

 

 

 さっきの発言を訂正させてくれ。

 こいつ、欠片ほども常識的じゃなかった。

 

『? 何かおかしな点がありまして?』

 

 こいつもうダメかもしれんね(諦め)

 

「……もういいや。いや、よくないけどいいや。いきなり閉めて悪かったな、赤城。入っても?」

『はい! 指揮官様でしたらいつでも歓迎いたしますわ!』

 

 再び赤城が扉を開ける。

 クールで淑やかさすら感じられる外見とは裏腹に、年頃の少女のような笑みを浮かべて俺を迎えてくれた。ただし内面は本気でやべー。

 

 室内のありとあらゆる場所に貼りつけられた俺の写真。見るからに全ての写真とバッチリ目線が合っている。心当たりは無いことも無い、ホシの目星はついたので素直な感想を言うことにした。

 

「すまん、赤城」

「指揮官様?」

「この部屋、正直引く」

「何故!?」

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

「へっ、ぶしっ!」

「指揮官様っ、まさか風邪でも!?」

「いや、ちっと鼻がムズっときただけさね」

「そうですか……ご自愛なさってくださいましね?」

「ん。ありがとな」

「嗚呼、そんなお礼だなんて……指揮官様の身を案じるのは当然のことですもの」

「最初に会った時に乱暴されかけたことは今は触れないでおこうか。……んで、装備についてまとめると、やっぱり重桜製の艦載機の方が使い心地は良い感じか?」

「そうですわねぇ……赤城としては、指揮官様が手ずから選んでくださったモノであれば何でも良いのだけれど。手に馴染む、という意味ではやはり重桜のモノが一番」

「なるほど。わかった、んじゃその方向で装備整えるわ」

「はい」

「……となると、やっぱ他の空母達にも陣営ごとの装備にした方がしっくり「指揮官様?」……あー、なんです?」

「赤城と二人きりだというのに、他の女のことを考えるだなんて……ええ、ええ。やっぱり少し教育する必要があるみたいねあのメス共私を差し置いて私の指揮官様に気にかけてもらえるなどと思いあがってそう特にあのグレイゴースト古参だからと偉そうに指揮官様今から少し席を外しますわね大丈夫ですその後は指揮官様にも徹底的に教育させていただきますわ赤城が一番であるとねぇねぇそうですわよね指揮官様そうでなければ何もかもおかし」

「赤城」

「はい指揮官様!?」

 

「うるせぇ」

 

「…………はい」

 

 血走った目で捲し立てていた赤城をやや語気を強めて制する。

 暴走しがち、というか一定の条件下でのみ頭に血が昇りやすい奴ではあるけど、そうなる前に諌めてやればひとまずは安心だったりする。

 

「……あー。悪かったよ。お前さんと二人の時くらいは集中する」

「いえ、赤城もお見苦しいところを……指揮官様。お詫びと言っては何ですが、時間はおありで?」

「ん? まぁ特に急ぎの案件は無かったと思うが」

「でしたら是非、お茶でも召し上がっていってくださいませ。加賀から良い物を貰いましたので」

「……ん、まぁいいか。いただくよ」

「はいっ。すぐに準備して参りますわ!」

 

 パタパタと尻尾をばたつかせて茶器なり何なりが置かれた棚に駆けていく赤城の背中を見据える。

 赤城の鼻歌と、それに合わせてふりふりと揺れる尻尾。そこだけ見れば慎ましくも愛らしい少女性を持つ大和撫子、とでも言っていい姿だが、普段が普段なだけに

 

 ぶっちゃけよう。部屋の写真も相まって欠片も安心できねぇ。

 

「……なぁ赤城」

「はい、なんでしょう指揮官様?」

「この写真さ、撮られた心当たりはあるんだけど、どうやって仕入れたんだお前?」

「ええ。ユニオンの写真屋を少しおど……たの…………脅迫いたしましたの」

「グリッドレイーーーーーーーーッ!!」

 

 やけに俺にカメラ向けてくる回数多かったのと、その瞬間の諦めきった表情にようやく納得がいったよ!

 

「なんだってまたそんな」

「『娯楽の一つも知っておけ』。そう仰られた指揮官様があれを赤城に紹介なさったのではありませんか。映像作品の斡旋ついでにと思いまして」

「グリッドレイーーーーーーーーッ!!」

 

 すまん、グリッドレイ! こうなったのもそもそも俺が軽率にお前の話をしたからか!

 だったら大元は俺じゃん!?

 

「……悪ぃことしちまったかなぁ」

「もう、また他の女を……ですが良いです。いえ、良くはないけど。今は赤城が指揮官様を 独 占 しているのですから。……お待たせいたしました指揮官様?」

「ああ、ありがとな。いただくよ」

 

 お盆に乗った二つの湯呑み。そこに入れられた深緑からほこほこと湯気が上がっていた。

 

「へぇ、緑茶か」

「重桜のお茶、といえばこれに限りますもの。どうぞ、おあがりください」

「いただきます」

 

 湯呑みに口をつけて、それを口へと流し入れる。

 茶葉の香りと舌に触れる僅かな、けど確かな苦味が口内を抜けて喉から食道へと流れ落ちていく。

 一つ息を吐けば、鼻の奥から味と香りの余韻がスーッと抜けていった。

 

「……旨い」

「お口に合ったようでなによりですわ。お茶請けもご用意いたしましたので、どうぞこちらも」

 

 そう言って赤城が取り出したのは、饅頭や煎餅、草餅などといった、割と味はバラバラなれどどれも重桜では一般的らしい菓子の数々。

 白い皮にどこぞのメーカーの焼き印が押された饅頭を一つ手に取り、行儀も何も考えずにかぶりつく。

 もっちりとした食感で薄味の皮、その中にぎっしりと敷き詰められた餡。実を言うと甘過ぎるものは苦手なのだが、しつこくなく、むしろスッと抜けていくこれくらいの甘さの餡なら問題なく食える。

 咀嚼して、飲み込んで。その後にもう一口緑茶を飲む。

 口の中に残る餡の甘さが緑茶の苦味で中和され、飲み干せば口の中はデフォルト状態。その状態で残った饅頭を、その後に緑茶を。個人的に見事なループが出来上がっていた。

 

 ふと前を見れば、赤城も同じように茶菓子に手をつけ、お茶を飲み、と続けていた。時折こちらに向ける視線と笑みは嬉しそうで楽しげで。

 

「「…………ほぅ」」

 

 気づけば、二人して菓子を平らげお茶も見事に飲みきっていた。

 

「……いや、旨かった。ありがとな、赤城」

「満足していただけたようで何よりですわ。このお茶を仕入れてくれた加賀にも、是非お礼を」

「ああ、伝えとくよ。……重桜のお茶も良いもんだなぁ」

「指揮官様さえお望みでしたら、赤城が毎日でも用意いたしますわよ?」

「……そこで頷くとなんか良くない事態になりそうだから、たまにで頼むわ」

 

 いけずなお方。と少し拗ねたように呟いて赤城が流しへ歩いていく。

 口の中に残るほどよい後味と良い具合に満たされた胃袋。これくらいなら夕飯時にはちょうどよく空腹になるだろう。

 湯呑みを片付けていた赤城が自分の座る座布団―――ではなく、俺の隣に腰を下ろす。

 

「赤城?」

「……指揮官様。はしたないことは重々承知しております。ですが一つだけ、赤城の希望を聞いていただけます?」

「……内容によるぞ」

 

「では―――今だけ、寄り添わせてくださいませ」

 

 そう言って、赤城は俺の肩に頭を乗せる。

 もっとえぐい頼みが来ると思ったが、意外なことにそんな簡単なことで。

 

 確かに赤城はやばいかやばくないかの二択だったら間違いなくやばい。

 だがそれを差し置けば割と理知的な面もあり、戦闘での苛烈さは、日常においては俺が絡まない限りは発揮されない。

 エンタープライズを初めとした、多くの艦艇に敵意を向けることもざらにある。だがその他、ほんのごく一部ではあるが、特に重桜の連中とは比較的良好に接している

 

 それに何より―――俺に向けられる好意自体、混じりっけ無しに『本物』なのだから対処に困る。

 

 恍惚とした息を吐きながら俺の肩に頭を擦り付ける赤城の髪を、空いた片方の手でそっと撫でてやる。

 

 受け入れるかはさておき、まぁこのくらいなら問題は無いだろう、と

 

 

 

 

 

 

 

 高を括ってました

 

 

 

 

 

 

 

「……………ん」

「ん?」

 

 

 

 

 

 

 

「撫でられたから和姦……!!」

「―――そぉいッッッ!!」

 

 

 

 撫でからシフト、赤城を押しやってそのまま一息で部屋を出る。

 あと一秒遅れていたら、間違いなくルート確定からエンディングまでの片道特急直行便に乗車する羽目になっていただろう。

 

「ああっしまった! 指揮官様! 指揮官様ァー!!」

 

 背後から聞こえてくる赤城の悲鳴に無視を決めて、一路執務室まで駆け抜ける。

 

 ……やっぱあいつやべー奴だわ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――加賀」

「はい、姉さま」

 

「録画、録音、その他もろもろは?」

「完璧かつ完全に」

「それでこそ私の妹よ、加賀。今夜は私のお気に入り、指揮官様プリント抱き枕(R-18仕様)を貸してあげる」

「ありがとうございます」

 




ロドニー(泥)してもう(攻略に備えて)ネルソン出来ない
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