グッドルーザーズ!! ~球磨川禊と鬼人正邪による反逆の学園生活!~   作:ゼロん

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一度はやってみたかった幹部会です。
オリキャラ多めなので注意!


第2章 反逆の狼煙編
第13話 生徒会私刑執行部


 角明学園大教室。

 

 皇庭近くにある教室棟の最上階付近にある大教室である。生徒会メンバー、アルカナ持ち達が揃って集うところから会議室といってもいい。

 

 教室の暗闇の中に丸型の大きな机が存在感を放つ。巨大なスクリーンが光を発し、辺りを黄緑色に照らしている。

 

 教室の肘付きオフィスチェアに腰掛ける人影は……七人。

 

「これより生徒会私刑執行部、第九十八回目の会議を行うであります」

 

 侍のように束ねた灰色の髪と青色の和服を着た男、百々 千太郎(どうどう せんたろう)が初めに声を上げる。庶務であり、彼の持つアルカナは……『戦車』。

 

「『悪魔』と『死神』はどうしたでヤンスか? もう集合時間はとっくに過ぎてるでヤンス」

 

 黒い特攻服を着たオールバックの男が百々に続き、口を開く。自分の緑髪をいじりながら、机を指で叩く。

 

 ーー庶務長 六合 崩(くに くずし)

 

「あぁ、彼らは今放課後の特別授業に出てるから。先に始めてって」

 

 学生服の少女は自らのツインテールを揺らし、ケラケラと笑う。白く透き通った肌と桃色の髪が艶っぽく輝く。

 

「さすが『恋人』の美妃(みき)。人脈がお広いでヤンスねぇ」

「当然。国王が国民を監視するのは当然。女王様が兵士を管理するのは当たり前だって」

 

 ーー会計 寒井 美妃(さぶい みき)

 

「それよりも早く会議を始めてくれる? この後早速作りたいオモチャがあるのよね〜」

 

 緑色の作業服に身に包んだ青髪の幼女が退屈そうに、ペン回しの要領でスパナを指で回す。

 

「こちょこちょ……」

「……!! ちょっと! 美妃さん……やめ!」

 

 寒井が短髪幼女の脇をくすぐると、幼女の様子が一変。先程までの作業服を脱ぎ捨て、急いでビジネススーツに着替える。四角い縁取りのメガネをかけ、仕事ができそうな聡明幼女に。

 

「手計のこの人格交代の瞬間が本当に飽きないの♪ 癖になっちゃうって」

「……早く会議を始めましょう」

 

 ーー生徒会書記長。手計 札(てばかり さね)

 

百々(どうどう)さん。今日の会議の内容は先日の転校生の件……についてだよね」

 

 茶髪の素朴そうな少年が自信無さそうに百々に話しかける。黒ブレザーのボタンが閉まっているか気になって落ち着かない様子だ。

 

 ーー行方 陽平(なみかた ようへい)

 

「……行方氏。急いで出てきたせいで制服が乱れているであります」

「ひっ……!!」

 

 怒った百々に斬り殺されると思ったのか、行方は座っていた席から転げ落ちる。

 

「今回は不問にするでありますが、次の会議ではキチンとした格好で来るであります」

 

「千ちゃんは真面目だねぇ〜。今日は緊急の招集だからしょうがないんじゃないの?」

 

 Tシャツとカウボーイハットを被った男が飄々と百々に軽口を叩く。

 

 ーー広報長 新 剣(あらい けん)

 新の軽口が気に障ったのか百々は普段から刃のように鋭い目をさらに鋭くする。

 

「あまりふざけていると……新、お前から斬り殺すでありますよ? マナーを舐めるなであります」

「お、おいおい、勘弁してくれよ」

 

 

「……(あらい )君、今は茶化すのはやめて、百々(どうどう)君の話を聞こうじゃないか。百々君。……落ち着いてその転校生のことについて話してくれるかい?」

 

 白い学ランを着た赤髪の美少年は席に座ったまま、片手を挙げる。そして席を立っている百々に向かってニッコリと微笑む。

 

 ーー神井 大成(かのい さとる) 生徒会私刑執行部 生徒会長

 

 神井は百々に比べればさらに細身だが、彼が発言をした瞬間、百々は身震いをする。

 

「……か、会長。老神(おいがみ)副会長が戻る前にこの無礼者を……!!」

 

 神井がため息を吐いた次の瞬間、彼の顔から笑みが消え、目から一切の光がなくなる。

 

 先程までマイペースに振舞っていた他のメンバーも会長の豹変に戦慄する。全員口をつぐみ、顔を下に向ける。

 

 足をテーブルに乗せていた(あらい)でさえも、今は姿勢を正し、会長から目をそらす。

 

「言ったよね、百々君。……私はその転校生のことについて早く話すように言ったんだ。それでも(あらい)君を斬りたいなら……私と『勝負』をしようじゃないか」

 

「……ッ!! そ、それだけは……!!」

 

 百々が振動マッサージ機のように身体を震わせ始める。百々の無抵抗のサインに神井は再び笑みを浮かべる。周りからは安堵の声が漏れる。

 

「そうか、よかったよ。私もアルカナ持ちにはこの能力を使いたくないんだ。……全土(ぜんど)様に忠誠を誓う者を疑いたくはないからね。じゃあ続けてくれるかい?」

 

「は、はい! で、では早速。今回の議題は……警戒対象。新入生、鬼人正邪と……転校生、球磨川禊についての議題であります」

 

 ーー暗闇の中で件の二人の姿がテーブル中央のスクリーンに映し出され、会議は続行された。

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