グッドルーザーズ!! ~球磨川禊と鬼人正邪による反逆の学園生活!~ 作:ゼロん
「--く、
『あれ? 君は……確か……』
茶髪の三つ編みに眼鏡。球磨川の前には先程まで気絶していた
「う~ん……っ……! 抜けない……ッッ!! どれだけ深く刺さってるんですか……!!」
『思い出した。
「どうしたって……!! 球磨川さん、また
『単なるスキンシップさ。大したことじゃないよ』
「大ありですよ……!! こんな痛々しい状態で放置されるわけもないです!!」
慶賀野は顔が赤くなるくらい力を入れるも地面に刺さった螺子は抜けず。
「ん~っ! あっ!! いっっつ……!!」
ついに悲鳴をあげて尻もちをつき転んでしまう。
『……いいよ。そんなに必死にならなくても』
「わっ! 螺子が……」
慶賀野が立ち上がろうとすると、球磨川は手足に打ち付けられていた螺子を消してみせる。
「とにかく早く手当しないと……! とりあえず人首先生のところへ……」
『あ、ごめん。僕帰ってジャンプの続き読みたいから』
球磨川が再び螺子を取り出し、慶賀野に向かって走り出す。
慶賀野は両手で肩を抑え、せめて痛くないようにと祈る。
「ひぃっ!!」
攻撃してくるかと思いきや、慶賀野の横を素通りする球磨川。予想外の行動に慶賀野はあっけにとられてしまう。
「え……」
「ぐぁぁぁっ!!!」
時間差で見知らぬ男の絶叫が響く。慶賀野が振り返った先に忍び装束の男が地べたに
「こ、この人は……」
『うん、この影の薄さ。副会長っぽいね』
「ぐっ……!! 間違ってはいないが判断のされ方に納得がいかぬ……!!」
忍者っぽい副会長は歯ぎしりをしながら顔を上げる。
「だが、いかにも!!
『えいっ』
「きゃぁぁぁっ!!」
自己紹介の最中でも容赦なく球磨川は副会長の頭に螺子を叩き込む。血しぶきがあがり、副会長は言葉を残すことなく絶命した。
慶賀野は球磨川のとんでもない行いに悲鳴をあげてしまう。どうしてこうも躊躇なく非人道的なことをやれるのか。
「ど、どうして……。まだ名乗っている途中だったのに」
『いやぁ隙だらけだったからさ。つい、ね』
はっはっはっ、と笑う球磨川に慶賀野は引き気味に尋ねた。
「球磨川さん……あなたがエリートを憎む理由ってなんですか……!?」
『ん?』
慶賀野は死体となった副会長をちらりと見る。
「理由が……あるんですよね……? こんな容赦なく人を殺せるなんて……絶対『
『……。そうか、わかってしまったんだね。僕がエリートをどうしようもなく憎んでるって』
『やっぱり』と慶賀野は息をのむ。なにが彼を人殺しにまで駆り立てるのか。彼女はその理由が知りたかった。
『わかった。君はどうしても知りたいんだね』『今こそ告白する時だ。君にだけは話しておこうと思ったんだ』
『……それはね』
「それは……」
球磨川は真剣な顔つきでじっと慶賀野を見る。
『趣味』
「……。えっ……!?」
予想もつかない球磨川のぶっ飛んだ答えに唖然とする慶賀野。
--今、なんと言ったのか……? 趣味、シュミ……しゅみ……!?
『いやいやいや、冗談だよぉ。功名さん。あ、そうだ!』
球磨川は『思いついた』と言いたげにポンと手のひらを叩く。
『親友をエリートに殺されたから……いや、生き別れの妹を目の前で凌辱された上に、両親までエリートに殺されたからってのもいいね、ドラマチックだ』
「……!?」
『ちょっと待ってね、功名さん』『今日中に考えてメールするからさ』
慶賀野は気づいてしまった。この球磨川という男が
『あ、あとでメールアドレス教えてよ! ついでに電話番号も!』
理由なんてないことを。
「理由なんて……ないんですね」
『……。ま、強いて言うなら……僕はわかってほしいだけなのかもね』『幸せでプラスなみんなに』『汚くて卑怯なマイナスの気持ちってやつをさ』
「……」
『じゃあ僕はもう帰るね!』『ジャンプが僕の帰りを待ってるからさ』
球磨川は転がった副会長を捨て置き、寮に帰ろうとする直前ーー
『……あぁそうだ。さっき君は僕のことを「普通じゃない」って言ってたけどさ』
「ッッ!!」
慶賀野の肩を触れ、耳元でささやく。
『君も……「
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教室棟屋上、理事長室にて。
「全土様……
「ほぅ。そうか二人も……思ったよりもあっさりだな」
全土は黒椅子に腰かけ、報告に来た
「私が自ら出ていった方がいいのかな?」
「い、いいえ全土様!! あなたが出るまでもありません!!」
神井は赤髪から伝わる汗をぬぐい、口を開く。
「ご安心ください! 我々生徒会が、全勢力をもって! 必ずやあの反乱分子を潰してみせます!!」
「……。では、引き続き私は学校経営に勤しむとしよう。無能な親父の尻ぬぐいもしなければならんのでな」
「はっ! 失礼しました!」
神井は敬礼をするとともにゆっくりと音をたてないようにドアを閉める。
静かになった理事長室で全土は机の中にしまっていた一枚の書類を出す。そこには『新生徒会を作ることを宣言する』と書かれてあった。
「ふっ、ハハハッ! なるほど、あの鬼人正邪という女。この全土にこんな挑戦状を送り付けてくるとはな」
全土は高笑いをあげて書類を机の上にたたきつける。
「すべてをなかったことにする『
「老神の報告書は非常に参考になった。届けてくれたお前にも礼を言わねばな。百々は……
全土は笑うのを止め、はぁ……とため息をつく。
「全く……くだらん。マイナスもプラスもスキルホルダーも……この私からすれば、ただの
『
「お前もそうは思わないか? ---よ」
第2章! 完!!
to be continue……