戦闘がうまくかけない。
あと鳴き声難しい。
「ハハッ、みんな死ね!死んで燃えて灰になれ!空に水面に浮いて漂え!」
そう言いながら、そのヴィランはあたりに電撃を放つ。その雷撃はアスファルトをめくり、あたりの建物を無差別に破壊する。
「みんな逃げろー」
「きゃー、助けてー」
「くそっ。どけっ」
「まだ死にたくない!」
みんな思い思いに逃げて行く。
「ハハッ、死ねっ」
そう叫び、ヴィランの雷撃が逃げる集団に当たるそう思われた時、
「キュリオォーーン」
白き巨影が立ち塞がった。
ふぅ、セーフ。レギオンじゃなかったらまずかった。レギオン本来の能力で雷撃を無効化したが、本当に危なかった。しかし、あれ…
ガバラ…だよな
ガマガエルを擬人化したような姿、あの力を持て余したチンピラじみた性格。電撃かオリジナルよりも威力があるのは恐ろしいが大したことはない…筈。
とりあえずこのまま耐え続ければ、そう思っていた…
「ひっぐ、ひっぐ、おがあざんー」
小さな女の子が足をくじいて泣いていた。
「おやーおやおやー、お母さんと離れちゃったんですかー、あぶーないですよー、ハハッ」
やばいっ
ズドンッ
「大丈夫か!群井!さっき、女性が逆走してきたのを、保伊豆が引き止めてるが…」
「キュオーン!」『その女の子の母親だろう』
亀場のバズーカがガバラ(暫定呼称)を吹き飛ばし、その隙に、女の子を背後に匿う。とりあえず 1人なら守れるが…
「くそっ、テメェら、嬲り殺してやる!」
しかし、同時に相手を怒らせてしまったようだ。
先程よりも高威力な電撃が矢継ぎ早におそってくる。能力的には全然問題は無いが、背後に女の子を庇っているためか、精神的にプレッシャーがかかる。亀場も、もう援護は無理だろう。先程は仕方なかったが、本来、個性の無断使用はご法度だったはずだった。かくいう俺もそうだが…
また、多分あの電撃程度、素の防御力でも問題は無く、マイクロ波ジェルを発射する余裕もあることにはあるが、あたりが更地になってしまうため、使えない。
要するに決め手が無い。
むしろ、精神的プレッシャーが大きい以上こちらが不利と考えてもいいかもしれない。
どうすれば…!
キャラオーオーン!
そんな雄叫びとともに、ガバラに火球が命中した。
そして目の前に彼が降り立つ。
自分よりも小さいに関わらず、自然と頼もしさを感じさせるその甲羅の持ち主は…
「『ガメラ…」』
今、守護ヒーロー「ガメラ」が降り立った。
そこからは、圧倒だった。
火球で牽制し、怯んだ隙に懐へもぐる。次の瞬間ガバラは顔面から地面にキスをすることになった。
さすがプロ。
さすが、守護神。
気がつくと京都府警が到着していた。