IS/Drinker   作:rainバレルーk

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七升:専用機タッグマッチ戦・酒の上
第101話


 

 

 

【IS学園学校行事掲示板】キャノボに現れたドラゴンについて語るスレ

 

 

 

752:戦車のカード

 

あ…ありのままあの日起こった事を書き込むぜ!

俺は麗しき乙女たちの上半身の膨らみや下半身のISスーツの食い込みに夢中になっていたと思ったら、いつの間にか突然現れたロボット軍団とドラゴンの戦いに釘付けになっていた。

な…何を言ってるのかわからねーと思うが、俺も何をされたのかわからなかった…

あと青い金髪の子がかわいかった

 

 

753:名無し

 

〉〉752

ポルナレフ乙www

因みにポニテ推し

 

 

754:ごんべぇ

 

〉〉752

いや確かにあれは意味が解らんかった。

なにあれ…

 

 

755:名無し

 

ボインのロボット、焼かれて抉られる。

眼鏡っ子最高。

 

 

756:名無し

 

エロいスーツ姿目当てにテレビつけたら、胸アツ展開とグロい殺戮シーンが映っていた。

 

 

757:名無し

 

〉〉756

 

お前もか、歓迎するぞ同士よ。

 

 

758:名無し

 

でもあれそもそもISか?

銀髪ロリは至高。

 

 

759:名無し

 

〉〉758

ISじゃなければ、なんなんだよ。ウルト〇マンの親戚かなにか?

オレンジブロンドこそ究極 

 

760:名無し

 

某光の巨人の技を使うドラゴン。

 

 

761:名無し

 

ドラゴンなのにブレスを吐かずのスペシウム光線。

オレンジは良い…

 

 

762:名無し

 

必殺技の贈り物(受け取り拒否不可避)

青いパツキン。

 

 

763:れっどふぁいっ。

 

ウル〇ラマンなドラゴン…いや、レッ〇マンなドラゴン。

ツインテ最強

 

 

764:名無し

 

〉〉763

 

赤じゃなくて、白い通り魔現るWWWWW

ツインテ最強

 

 

765:M77星雲民

 

胸のYマークがノア様か紳士ザギ様と酷似。

銀髪ロリ派

 

 

766:ファイヤーヘッドZ

 

〉〉765

 

でもあれ四ツ目だった。

オレンジブロンド党

 

 

767:774

 

ウル〇ラマンってより、ガ〇ダムタイプ。

ポニテ推し

 

 

768:シャア・レイ

 

劇場版ガンダムO〇にあんなのいた

銀髪ロリ最高

 

 

769:名無し

 

>>768

 

ちょWWW伏字になってないWWWWW

メガネっ子が一番だろJK

 

 

770:俺が刹那だ!!

 

と言うか…あれ誰?。学園の生徒?

ポニテ党

 

 

771:名無し

 

〉〉770

 

学園からの公式発表なし。噂では…『二人目』らしい。

それにベルギーで起こったテロ事件でも、このウルト○マン擬きの機体によく似たISが確認されている。

 

 

772:ナンテコッタ・パンナコッタ

 

〉〉771

 

なにそれkwsk。

 

 

773:名無し

 

二人目の名前は確かきよ…なんとか。

影が薄すぎて全容不明WWWWW

 

 

774:英雄さぁ

 

二人目の男は…デュナミストだった!?

ツインテこそ最強。

 

775:名無し

 

てか、一人目弱すぎWWWWW

 

 

776:ブリュンヒルデ親衛隊

 

〉〉775

 

貴様…千冬様の弟君を馬鹿にしたな?

 

 

777:じーく

 

〉〉775

 

うわ、出た過激派www

どうする処する?処する?粛清しちゃう?

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「うわー・・・荒れそうな予感」

 

IS統合対策部開発室へ所属している技術者の一人が、缶コーヒー片手にネット掲示板を見ながら、そう呟く。

其の呟きに「おま、また見てんのかよ?」と隣に座っている同僚が呆れた様に返した。

 

「いいでしょう、別に。やっと我らが刃殿が日の目を見る様になったんです。ネット民共の反応が気になるのが普通ですよ」

 

「俺とお前の普通の価値観については大きな差異があるな・・・つーか未だに話題なのな、刃くん」

 

「当たり前ですよ! あのキャノンボール・ファスト襲撃事件の一件以来、世間の皆様の目は我らが刃殿に釘付けなんです!!」

 

「そうだけどさぁ・・・おかげで俺達は大変なんだぜ? なんで刃くんの琥珀が二次形態移行したのかも調査中だしさ。特にフロートユニットの劇的変化な」

 

「いいじゃないですか、それくらい。あ、もうそろそろ休憩時間終わりますよ」

 

「え~・・・もう? 俺、もう一本飲んでから行くわ」

 

そう言って休憩室から出ていく技術者の背を見送りながら同僚は二本目のエナジードリンクのプルタブを抉じ開けた。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「ねぇ、やっぱり・・・」

「そうよ、絶対!」

「マジで・・・ひくわぁ~」

 

全世界へ色々な意味で多大な衝撃を与えた『キャノンボール・ファスト襲撃事件』から一週間。臨時休校を終えたIS学園では、”ある噂”が生徒の間で口々に囁かれていた。

 

其の噂とは、襲撃者であるテロリストを七人の専用機持ち達と共に撃退した謎のドラゴン型ISの正体が”二人目の男性IS適正者”であるという事だ。

何故にこの様な噂話が発ったのか。其れは単衣にあのドラゴンの耳を劈くかのような咆哮を耳にした幾人かの生徒が悲鳴に近い声色でこう叫んだからである。

 

「あ・・・アイツの声だッ・・・あの男の声だッ!!」

 

・・・と、真っ青な顔でガチガチ顎を震わせて。

奇しくもそう脅えた叫びを響かせた生徒達は、あのVTS事件が起こった学年別トーナメントで、ある男の餌食となった者ばかりであった。

加えて、事件当時の写真と共に『号外!』と書かれた学校新聞が学園の至る所に貼られている始末。

勿論、そんな噂話に熱を擁する一行の視線は自然と食堂の椅子へドッカリ腰を据える”彼”へと向けられる。

 

「・・・・・」

 

世界で初めて確認された男性IS適正者、『織斑 一夏』。

其の次に各国が競い合うように行った男性IS適正者検査によって発見された世界で二番目の男性IS適正者、名を『清瀬 春樹』。

発見された当初の彼は一番目の男である一夏の代用品やオマケ扱いを受けていたが・・・今や其の姿は見る影もない。

鳶色だった右眼は金色の炎が溢れるかのような琥珀色の瞳へと変貌し、元々の地毛であった黒髪は右端へ追いやられてメッシュと化して頭髪の大半を白雪の様な白髪が覆っていた。

 

「お・・・おはよう、清瀬くん!」

 

そんな雰囲気も周囲からの評価もガラリと変えて変わってしまった春樹にオドオドした様子で声を掛ける女生徒が一人。彼女の後ろには興味津々な視線を彼へ向ける女生徒が二人。

 

「・・・阿? あぁ、おはようさん」

 

見知らぬ生徒に声を掛けられ、春樹はオッドアイを向けて朝の挨拶を彼女達へと返する。

本人としては別に他意のない軽い挨拶程度であっただろうが、何故か挨拶を返された女生徒は頬を紅潮させて俯いてしまう。

この彼女の反応に春樹は少しの戸惑いを覚えて疑問符を投げ掛けようとしたのだが、其れを遮るように女生徒の後ろにいた別の生徒が疑問符を問いかけて来た。

 

「ねぇねぇッ、清瀬君? あのドラゴン型ISに搭乗してたのって、やっぱし清瀬君なの?」

 

「ッ・・・あぁ、其りゃあ―――――」

 

何とも脈絡のない疑問文に春樹は少しの覚えつつも肯定文を紡ごうとする。

別に先のキャノンボール・ファスト襲撃事件は情報規制等が敷かれる事はなく、連日のニュースで報道されていた。

流石にあのドラゴン型ISの正体である春樹の顔写真や氏名が公開される事はなかったが、暗黙の周知として彼の存在は周囲へ認知された。だから、彼女達の様なミーハー崩れの輩が其れを確認しようとしても不思議ではない。

・・・しかし、彼の口から彼女達の疑問文に対する肯定文が発せられることはなかった。

 

「春樹!」

 

「あッ・・・ラウラちゃん!」

 

言葉が紡がれる前に食堂へ入って来たラウラが春樹を呼んだ。

是に気がついた彼は、前にいる女生徒三人へ向けた無愛想なものではない朗らかで柔らかい笑顔を彼女へ向けて立ち上がる。そして、スタスタと近づくと慣れた手付きでラウラを抱き寄せ、其の額へ唇を落とす。

 

其の手慣れた春樹の様子を今まで何度も見ている生徒は呆れた表情を浮かべるが、彼へ話しかけた女生徒三人はギョッとした。

何故に三人がその様な表情を晒したのか。

 

「・・・ッ・・・!」

 

「「「ッ!?」」」

 

何故ならば、其の三人へラウラのギョロリとした灼眼が突き刺さっていたからだ。

其の殺気立った視線に女生徒達は何も言えなくなって俯いた。

 

「春樹、行くのなら私を起こせと言った筈だが?」

 

「すまんすまん。ラウラちゃんがあんまりにも気持ち良ー寝よーたけん、起こすんがしのびのぅてな。じゃけど、俺ぁまだ朝飯は食うとりゃせんで」

 

「・・・そうか。なら、師匠方の作ったお弁当を貰って別の場所で食べよう」

 

「え? いや、別に俺ぁ此処でも・・・つーか、師匠方って誰じゃあ?」

 

「師匠方と言うのは、私に料理を教えてくれたこの食堂の職員の方達だ。それに私は・・・・・その、春樹と二人っきりで・・・」

 

「・・・皆まで言うなラウラちゃん。エエで、二人で食べようやぁ」

 

「ッ、あぁ!」

 

ラウラの気持ちを察した春樹は再び柔らかい表情を浮かべ、彼女の手を取って弁当の食券を買いに券売機へと向かう。

 

「・・・ッ・・・」

 

そんな和やかで仲睦まじい二人を壁際で見る人影が一つ。

 

「・・・行きませんの、シャルロットさん?」

 

「セシリア・・・」

 

食堂から去る二人を恨めしそうに見るシャルロットへ思わず声を掛けたのは、同じくキャノンボール・ファスト襲撃事件で成果を見せたセシリアであった。

 

「いつもの貴女なら遅れを取らない様に駆け寄る筈ですのに・・・」

 

「・・・ボクにその資格があるのかな?」

 

「え・・・ッ?」

 

「ボク・・・あの時の春樹が怖かったんだ。ボク達一人一人が手も足も出なかったゴーレムをあんな簡単に撃墜させて・・・ッ」

 

「・・・・・」

 

「全部が終わって、春樹がボクの前に立った時・・・彼が怖くて怖くて仕方がなかったんだ。だからあの時、ボクは春樹が差し伸べてくれた手を・・・・・ッ」

 

事件の時の春樹を思い出し、身体を震わせるシャルロットの肩へセシリアは優しく手を添えた。

 

「私も・・・私も同じですわ、シャルロットさん。あの時、私も春樹さんが怖かった。だから思わず、春樹さんが差し伸べてくれた手を断ってしまいましたわ。ですが・・・それは彼の優しさに対する無礼です。あの時の事をとても私は悔いておりますの」

 

「セシリア・・・」

 

「強くなりましょう。言葉ではなく、行動で春樹さんに示しましょう」

 

「ッ・・・うん!!」

 

美しい瞳に溜まった涙を拭いながら、シャルロットは自分の肩に添えられたセシリアの手を強く握り返したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 





・・・・・はい。という訳で今回は此処まで◆◆◆◆◆
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