IS/Drinker   作:rainバレルーk

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※モッピーファンの人・・・本当にすみません。
そして、イチャイチャパートがありますので悪しからず。



第236話

 

 

 

―――――ここはIS学園に併設された地下フロア。

この場所には世間へは公表できない様々で色々なものが収められている。

それは学園へ襲撃を行いながらも撃破されてしまった無人IS機体が持っていたISコアが大半を占めていたのであるが、今年に入ってこの場所へ()()された()()がいた。

 

ふぅーっ・・・ふぅー・・・・・ッ・・・

 

簡易的な()()として改修された一室の片隅で、()()()を背にして座り込むスウェットに身を包んだ一人の少女。

もう何日も眠っていないのであろうか、目の下へクマを付けた彼女はブツブツぶつぶつと何かを呟きながら自分の指を噛み千切る。

そのせいからか指先からは血が滲んでいた。

 

「・・・・・篠ノ之」

 

そんな以前の面影からかけ離れた土気色の顔をした少女・・・鉄格子の向こう側にいる篠ノ之 箒の丸まった背中を臨む様に現れたのは、若干()()()スーツを身に纏う一人の女性。

彼女こそ天下に名高い世界最強のISパイロット、ブリュンヒルデの称号を欲しいままにする織斑 千冬・・・なのであるが、その顔には疲労感が見て取れる。

 

「ここは少し寒いな篠ノ之・・・いや、箒。

体調は大丈夫か?」

 

()()()()()()()せいで反省の為にここへ追いやられた箒へ声をかける千冬だったが、その声に彼女が答える事はない。

・・・その代わり、一方的な言葉が千冬へ返って来る。

 

い・・・いち・・・・・いち、か・・・いちかは、どこです・・・ッ?

 

振り返くと共にフナムシの様な動きで鉄格子を掴んだ箒は、ハイライトのない四白眼を千冬へ向けた。

この様子に千冬は彼女が未だ反省に至っていない事を察すると眉間へしわを寄せて一つ大きな溜息を漏らす。

 

「箒・・・お前は、まだ自分が何をやったのか理解していないのか?!

あの時、凰・・・鈴がいなければ、お前は人一人を()()()()()かもしれないんだぞ!!」

 

箒が()()()()()()()()()事・・・それはIS学園内併設の学生寮の破壊と生徒へ危害を加えた事である。

それも自らが所有するIS、紅椿を展開しての破壊行為だ。

もし、その場に居合わせていた中国代表候補生の凰 鈴音の活躍がなければ、少なくとも確実に()()の死人は出ていただろう。

 

「・・・・・ッチ!

「ッ、箒・・・お前は!」

 

「あの時ッ、鈴が邪魔しなければ・・・邪魔などしなければ、()()()を亡き者に出来たんです!

余計な真似をして!!」

 

舌打ちの後、彼女が忌々しそうに言い放った「あの女」とは、箒や鈴が昔から好意を寄せていた織斑 一夏の()()となった一学年上で英国代表候補生のサラ・ウェルキンである。

年明けの人がまだ疎らだった学生寮一室で、一夏の口からサラとの交際と同居を知らされた箒は激昂。

その昂った感情のまま彼女はISを展開して自慢の刀剣武装でサラを殺害せんとしたのだが、これを同じく自身の専用ISを展開して恋敵である筈のサラを結果的に守ったのが鈴であったのだ。

サラを守る様に抱き締める一夏から正気を失った箒を学生寮から遠ざけた鈴は彼女と激闘を繰り広げる事となり、そこへ暴走したIS機体を鎮圧した実績を持つ氷結弾頭を装填したIS教師部隊が急行した事で事態を終息する事が出来た。

・・・しかし、氷結弾頭如きでは箒の激情を鎮める事は出来なかったようで、氷漬けになりながらもサラに対する怨嗟の声を彼女が止める事はなかったのである。

 

「一夏はッ・・・一夏は、あの女に騙されている!

あんな女、一夏には相応しくない!!

一刻も・・・一刻も早く、一夏の目を覚まさなければッ!!」

 

金切声で喚き散らす箒に千冬は渋い顔で再び一つ溜息を吐く。

実は、普段から朴念仁たる一夏の女心を理解しない頓珍漢な行動言動に腹を立てた箒ならびに鈴が自身のISを部分展開して彼へ()()()使()をする場面は多々あった。

勿論、学園内でのIS専用機の私的使用などもってのほかなのであるが、箒や鈴が織斑姉弟と幼馴染であった事を考慮し、学年主任たる千冬が()()()()の様な事をしていたのである。

 

・・・だが、今回はそうはいかない。

箒がISを使用しての()()()()を行った相手は、専用機を所有していないがイギリスの代表候補生だった。

流石のブリュンヒルデであろうと上記に加えて学生寮の破壊や事態鎮圧の教師部隊投入をもみ消す事など出来はしない。

当然この事件は英国政府の耳に入り、自国代表候補生の生命が他国の・・・しかも日本の代表候補生によって危険に晒された事に憤慨。

英国政府すぐに日本政府とIS学園へ抗議と加害者生徒の適切な()()を求めた。

本当の所ならば勿論の事、未成年者でありながら故意の殺意を持って殺人未遂事件を起こした箒はIS学園から退()()()()の上、少年院送致が妥当であろう。

 

・・・けれどもだ。

彼女は昨年、英国を襲ったテロ事件において首都ロンドンを目標とした実力行使型軍事衛星による破壊活動を防いだ英雄の一人であり、事件終息に携わった主要メンバーとして英国政府から感謝状と叙勲を受けたばかり。

更に言えば、箒は世紀の大発明とされるISを造り上げたあの篠ノ之 束であり、その大天才科学者から最新の()()()()IS機体を与えられた事は()()()()()

・・・そこを英国政府は()()()()

 

「・・・・・箒、被害者のウェルキンは個人的には被害届を出すつもりないそうだ。

お前に殺されかけたにも関わらず・・・どうしてウェルキンはそんな事を言ったと思う?

お前が祖国を救った英雄であるからだ。

だが、それでお前のやった事がチャラになる訳ではない!

箒、ウェルキンに()()しろ!

そうすれば・・・今ならまだ軽い処分でどうにかなる!!

()()()()()()()()()()()()!!」

 

殺人未遂の被害者であるサラは、自国政府に箒が英国の救国の英雄である事を理由に恩赦を嘆願したのであるが・・・無論、これには()があった。

 

「ッ、ふ・・・ふざけるなッ!!

「箒!!」

 

サラを通じて英国政府は篠ノ之 箒の人柄・・・特にプライドの高さに注目した。

そこで英国政府はサラの慈悲を汲み取ったと言う()()で、加害者たる箒が被害者たるサラへ謝罪すれば軽い処分でも構わないという事を提示したのだ。

 

どうしてっ・・・どうして、私があんな女に謝らないといけないんだ!!

この私がッ・・・いったいどうして!!?

 

ところがどっこい、こんな事を了承する箒ではない。

けれども彼女が、長年片思いしていた男を突然横から()()()()()()女にどうして首を垂れる事など出来ようかと反発する事など英国政府は()()()()()()であった。

 

然らばどうやって()()()とするのか。

本当の()()の方も既に英国政府は日本政府へ提示していた。

もしも加害者たる日本代表候補生が被害者の英国代表候補生へ謝罪を拒否する様な事があれば、即刻の加害者の処分か。それとも当該人が所有する第四世代IS機体を英国政府へ()()()()()()()として()()すべきと言って来ていたのである。

 

世界各国がISの第三世代機開発に躍起になっている中で、ある日突然、発明者の身内へ一世代先をいく第四世代最新機を与えられた。

当然、軍事力に重きを置く国家にとっては喉から手が出る程に欲しい代物だ。

それに両政府は円滑化協定を結んだばかりで、揉め事など起こしたくはない。

かと言って、日本政府は折角手に入れた第四世代機体を手放すのも惜しい。

・・・なら答えは簡単。

 

英国で起こったテロ事件の一件がキッカケで、今まで世界各国の諜報機関の目をくらませていたIS発明者の篠ノ之 束は逮捕され、今や国際警察機構でその身柄を拘束されている。

そうなると大して()()()()()プライドだけが高い()()な身内をいつまでも()()()()()()()訳にもいかない。

幸いにも英国政府は、日本政府がIS発明者の妹君をそう簡単に()()する事など()()()()だろうと()()をくくっている。

 

「ッ、箒・・・!

このままだとお前は代表候補生の地位と紅椿を()()されるだけじゃなく、少年院へ送致されてしまうんだぞ!!」

 

いくら既に第四世代型ISの()()()()()()しており、尚且つ円滑化協定を結んだとはいえ、世界最新世代型ISの実物を日本政府が「はい、そうですか」とおいそれ渡す訳がない。

政府高官の()()()()()()としては、箒から専用機と地位を剥奪し、IS学園から退学の上、少年院へ送致が妥当と判断。

それにいつまでも手をこまねいていると箒の暴走を止めた鈴のバックに居る中国政府が口出ししてくる可能性も十分にある。

 

しかし、そこに待ったをかけたのが、天下に名高いブリュンヒルデ様たる千冬。

彼女は()()の鈍感さに振り回された箒を不憫に思ったのか、関係各所のコネをフル活用して箒の処遇を何とか軽いものにできないかと奔走した。

・・・けれども。

 

どいつも・・・どいつもこいつも私の!

()()()()()()()邪魔してッ!!

い、いちかは・・・いちかは()()()()()()なのにぃいいッ!!

 

「マズい!?

申し訳ありませんが織斑先生、面会はここまでとさせていただきます!」

「急いで鎮静剤の投与を!!」

 

肝心の箒がこれでは・・・千冬の()()()()も意味がない。

薬物中毒の禁断症状が出たチンパンジーの様に鉄格子を揺らす痛々しい箒を目にし、外から様子をうかがっていた医務官達が駆けつけるとさっさと追い出される千冬。

 

「ッ、箒・・・どうしてお前は・・・!

どうして、こんな事に・・・!!」

 

扉の向こうで人とは思えぬ箒の絶叫を耳にしながら千冬はくしゃりと自分の頭へ手をやって悲痛に顔を歪めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

―――――◆◆◆―――――

 

 

 

『次世代型量産IS計画』というものがある。

IS運用協定、通称アラスカ条約とも呼ばれる二十一の国と地域が加盟している各国が進めている()()()()である。

大前提として軍事転用が可能になったISの取引などは規制されているが、既存の兵器を過去のものにしたISを軍備増強に使わない手はない。

その為、ISが世に出てからというもの各国はこぞってIS開発を進めて来たのであるが、後付武装によって、戦闘での用途の多様化に主眼が置かれた第二世代型以降の実戦配備が出来なかった。

一応、操縦者のイメージ・インターフェイスを用いた特殊兵器の搭載を目標とした第三世代の開発までは漕ぎ着けたものの搭載した兵器を稼働させ制御するにはかなりの集中力が必要で、更に機体にかかる燃費の問題もあって未だ実験機の域を出ないのだ。

 

そんな中、日本では性能が安定していて基本的に搭乗者本来の体格からあまり逸脱しないサイズで扱いやすい日本純国産ISにして傑作第二世代機体と讃えられる『打鉄』を開発した倉持技研が実戦配備相当の第三世代機体を開発する・・・と、()()()()()()

 

なんと日本のIS開発において群を抜いていた倉持技研に待ったをかける企業が現れたのである。

その企業は、当時なんの後ろ盾もなかった()()()()()()()()()()()()男性IS適正者をバックアップする為に設立された官民一体企業で、短期間でプロトタイプではあるが独自開発の第三世代機体『琥珀』を開発したかと思えば、いったいどういう訳だか知らないが、スペックは第三世代型初期に劣らない同じく傑作第二世代機体と讃えられる『ラファール・リヴァイヴ』を開発した量産機ISシェア世界第三位を誇る大企業デュノア社と企業提携をした途端、今の今まで難航していた課題をクリアして第三世代機『ランスロット・リヴァイヴ』を完成させたと言うではないか。

しかも最近になって格上である筈の倉持技研からテストパイロットと技術提携の面目で開発中だった第三世代機『打鉄弐式』を()()()()()()話は業界では有名となっている。

 

そんな恐ろしいくらいにあまりにもトントン拍子で実績を上げるその企業の名は、IS統合対策部。

その企業が次世代型量産計画へ本腰をいれたというではないか。

この情報に日本のIS業界は騒然となり、その動向に注目が集まっている。

 

「や・・・やる事がッ・・・・・やる事が多い!!」

 

そんな実戦配備用新型量産IS開発の主要メンバーの一人である二人目の男性IS適正者、清瀬 春樹は現在進行系で渋い表情を晒す。

 

IS統合対策部の()()()()()()()である彼だが、今回は()()()としてではなく、()()()として計画に携わる事になり、機体本体の開発は勿論の事、その機体に合わせて新造兵器開発も任せられる事になった。

 

プロトタイプでありながらもピーキーな琥珀を一般兵士でも扱える機体に落し込むのは中々に骨が折れ、尚且つ今回の量産IS開発計画は防衛省へ向けたコンペティション。

しかもその相手は何かと因縁のあるあの倉持技研。

いくら独自で第三世代機のプロトタイプを開発したとはいえ、昨年出来たばかりの新興企業と防衛省御墨付の傑作第二世代機を開発した企業とではノウハウが違う。

更に言えば、春樹は量産IS開発計画と同時進行で()()()()()()()()()も着手していた。

いくら同じ開発メンバーに元倉持技研テストパイロットで、ほぼ一人で第三世代試作機を組み上げた更識 簪や芹沢 早太を始めとする頼れるエンジニアチームがいても勉学を本分とする学生身分である彼には多忙であった。

 

春樹の上長である内閣服官房長官並びにIS統合対策部本部長の長谷川 博文から開発計画参加を打診された際に二つ返事をしてしまった事を彼は非常に後悔した事だろう。

・・・加えて言えば、三学期に入って転校や特別留学して来た()()()達から絡まれる事もあって春樹の鬱憤はかなり溜まっていたのである。

 

しかし、彼は仕事や勉学にかまけて()()を疎かにする気は更々なかった。

紆余曲折色々あり過ぎたくらいに色々あって出来た()()()()・・・もとい、()()()()()()()()であるラウラ・ボーデヴィッヒとシャルロット・デュノアとの日々を大切にした。

春樹は仕事は仕事、プライベートはプライベートでキッチリカッチリ時間をとり、彼女達との時間を優先。

共に勉学に励み、食卓を共にし、デートを重ね、そして―――

 

「―――――いあ゛ぁ・・・ッ♡

は、はる・・・き、す・・・スゴっ・・・・・お゛お゛ぉぉおっ♡♡

「ら、ラウラちゃんっ・・・ラウラちゃん!!」

 

毎夜、毎夜・・・いや、たとえ昼間であろうと彼と彼女らは大いに()()()()()

それも学生寮の自室のみならず、空き教室や人気のない整備室にシャワー室エトセトラ・・・と、所構わず十代の有り余る肉欲を惜しげもなくぶつける春樹達。

時に壊れ物でも扱う様に優しい手つきで抱き抱かれ、時に粗野で乱暴に激しく道具の様に犯し犯されて時を過ごす。

けれど、何度何度、幾度となくその柔肌を貪ろうと劣情に際限はなかった。

一度始めれば、海の水を飲めば飲む程に喉が渇く様に春樹の獣欲は昂ったのだ。

 

フゥーッ、フゥーッ!!

「は、春樹っ・・・!

ま・・・待って待って!

ボク、も・・・もうイった、イッたから!!

だから待っ・・・んぎィいいぁああッ♡♡♡

 

ラウラの様に遺伝子強化や肉体強化がなされていないシャルロットには、性欲旺盛で精力絶倫となってしまった春樹は少々酷であったろう。

容赦もヘッタクレもなく()の中を抉られる度に押寄せる今まで味わった事のない快楽によって何度彼女が気を失った事だろう。

涙を流し、鼻水を垂らし、涎が口から溢れても尚、声がかすれるまで喘ぎを上げ続ける()と成り果てた二人に対し、()となった春樹はひたすらに腰を振り続けた。

その間、彼は何度も絶頂に至ってはラウラとシャルロットの肚の中に自らの遺伝子を注ぎ込むものだから終わりにはいつも彼女達の下腹部は()()()()と脹らんでいる。

 

「おぉ!

出るっ、出すけんな!!」

わ、わたひ・・・わたしも、わたひもイク♡

イってしまうから♡♡♡

なか・・・なかにいっぱいそそいでぇえ♡♡♡

 

「ッ、オォらぁあっ!!

いひぃぃいいい♡♡♡♡♡

 

自分の肚の奥にドプドプと注ぎ込まれた事で快楽が全身を駆け回り、ラウラはぐるんと白目を剥いて果ててしまう。

一方で、いつの間にか金眼四つ目となっていた春樹は肩で息をしながら立ち上がると飲み残していたウィスキーを呷る。

そして、次に水を口に含んだ後、既に快楽によって果ててしまっていたシャルロットとラウラにアフターピルを口移しで飲ませた。

一応、春樹は未だ十代半ばのラウラとシャルロットの将来を心配して二人と肉体関係を持った頃は避妊具を使っていたのだが、早く春樹との子供が欲しいラウラがそれを捨てたり、シャルロットがワザとゴムに穴を開ける事があった為、こんな事をするのが必須となったのである。

・・・因みにピルの仕入れ先は芹沢博士の妻である美位子夫人から。

 

「・・・よっしゃ!

じゃあやるでよ!!」

 

常人なら腹上死しても不思議ではない程に激しいまぐわいをしたにも関わらず、春樹は平気な顔でガッツポーズをすると再び仕事を始めるのだった。

・・・・・そんなただれた青春を送る春樹にある日、声をかける者がいた。

 

「―――M()r().()()、少しよろしいでしょうか?」

「・・・阿い?」

 

授業を終えた放課後の事、()()()()()のせいで目が脂ぎってギラついている異様な雰囲気を放つ春樹に声をかけたのは、三学期から非常勤講師として着任したチェルシー・ブランケット。

 

「あの・・・何でしょうか、ブランケット()()

そんなハリポタのマクゴナガル先生みたいに敬称は付けんでもええんですよ?」

 

「すいません、癖・・・の様なものでして。

これでも気を付けている方なのです」

 

「そういや・・・この前にセシリアさんの事、『お嬢様』って普通に呼んじゃってましたね」

 

「破破ッ!」と奇天烈に笑う春樹にチェルシーは頬を少し赤らめてコホンと一つ咳払いをし、気を取り直して彼へ語り掛けた。

 

「Mr.清瀬、実は()()()()に会って頂きたい人がいるのです」

 

()()()()・・・って事は、俺以外にも?

それは一体どういった人で?」

 

「それは・・・・・()()()()()()()()()()、という事でもよろしいでしょうか?

Mr.清瀬の他にもMiss.ボーデヴィッヒやMiss.デュノア・・・昨年の()()()()()()に携わった人々に会って頂きたいのです」

 

チェルシーの言った「英国での一件」とは、十中八九、暴走した実力行使型軍事衛星エクスカリバーを無力化した『エクスカリバー事件』の事であろう。

含み笑いをする彼女に対し、()()()()とは違って察しの良い春樹でさえもチェルシーが自分達に会わせようとしている人物に心当たりがなかった。

 

「もし・・・お時間があれば、次の休日に。

勿論、お料理やMr.のお好きなマッカランやグレンフィディック等を用意して―――――」

「何が何でも行かせていただきます!!

お招き頂きありがとうございます!!」

 

ウィスキーの銘柄が出た途端、目を輝かせてチェルシーの手を握ってぶんぶん振る春樹。

もうこれで彼は自分が誰に会うかは重要でなく、招かれた先でどんな酒が飲めるかが重要になったのだが、そのあまりの態度にチェルシーは笑いを堪えれないのか口元を手で覆う。

 

「フフッ・・・・・お嬢様のいう通りでした」

 

「阿い?」

 

「いえ、何でもございません。

それでは当日にお迎えしますので、どうぞお待ちくださいまし」

 

「わっかりました、了解です!

何が何でも予定を開けておきますッ!!」

 

そう言って春樹は口をこれでもかと三日月に歪めてルンルン気分でスキップを決めて立ち去る。

そんな彼の後姿を見て、チェルシーは再び笑いを堪える様に自分の口元を抑えて一言のたまう。

 

「フフフ・・・なんて可愛いお人なのでしょう」

 

 

 

 

 

 

 

 





・・・・・はい。という訳で今回は此処まで◆◆◆◆◆

…ワンサマー氏と和解すべきだと思う人ー?

  • はーい!!(^^)/
  • えー!?(・_・;)
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